目を覚ますと天井が見慣れないものに変わっていた。いつの間に俺の部屋は模様替えされたんだ?  
 ――いや違う。  
 ここは俺の部屋ではない。どこだここは? という疑問が湧いたと同時にある戦慄すべき事態に気づいた。  
 肢体が拘束されていて動けないのだ。すなわち寝台に貼り付けにされている。気づいた瞬間に脳みそのタコメーターの針は一気にレッドゾーンまでぶっ飛んだ。ばっちり目が覚めた。  
「やあ、お目覚めですか?」  
 いつのまにか古泉がベッドの傍らに立っていた。  
「驚かれましたか?」  
「おい、コイツはどういうこった。縛めを解け!」  
「それは出来ません。単刀直入に申し上げましょう! 性欲を持て余す!」  
 な、なにをするだァーッ! やめろ! それだけは!  
「安心してください。すぐに気持ちよくなります」  
 あ! そこにいるのは新川さん!  
「新川さん! 助けてください!」  
 なぜか服を脱ぎ始める新川さん。  
「持て余しますな」  
 俺は目の前が真っ暗になった。  
 

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