まねまね「匂いフェチキョン」
「ちょっとキョン!」
なんだ?
「なんだ…じゃないわよ! 毎回毎回どこでも後ろから匂い嗅いでくるのやめてよ!」
そう言われてもな、これは俺の習性みたいなものなんだ。 人に言われて易々とやめれるものじゃないんだ。
ああ、後ろからが嫌だってんなら前から嗅ぐのはいいんだな? そんじゃ遠慮なく思う存分嗅がせてもらおう!
「そん、なとこぉ嗅がないでよぉ!」
うむ。 ハルヒは堪能した。 次は長門だな。
ってなわけで文芸部室。
「……今日も?」
ああ、嗅がせてもらうぞ。
「……そう」
嫌がらないし落ち着いて嗅がせてくれるのが長門のいいところの一つだ。 まぁ長門のいいところをってのを数えってたら正直言って
きりがないんだが。それとこの薄くて甘い匂いもいいところの一つだな。
ハルヒの放つ健康的で魅力的(匂いの話であって本人ではない)な匂いとは違った俺の嗅覚をくすぐるこの香りがなんとも中毒性を
持っている。実に持って帰ってしまいたい。
「………………」
おっと、読書の邪魔しちまったか? 悪い。
「…そうではない」
そうか? ああ、あとすまないんだがちょっと立ってくれないか? ありがとよ。じゃあ、嗅がせてもらうぞ。
「……ふ……ん…」