今日はいつもの不思議探索がなく俺は町をうろついていた。他にやることがなくうろうろしていた訳だが
ぶらぶらと歩いていると前方に見慣れた二人組いた…ハルヒと谷口だ。二人とも仲良く話に夢中になっていて
俺が通り過ぎても気付かない様だった。まぁ谷口が無理矢理付き合わされているのだろう。
だが俺の中が何かが引っ掛かるようにムカついている。いや、ハルヒが他人との交流を望んでいたのは俺だったはず…
この嫌な感じはいったい。声をかけようとしたら団員以外見せた事無いスマイル…しかも心のそこから楽しんでいるようだ。
それで分かった…ハルヒの事俺…好きだったんだ。谷口は俺の友達だし…古泉や長門にあなたは鍵だと言われてすっかり安心していたのだ。
今は離れて二人を見つめている。悔しい…悔しい自分に対してなぜ気が付かなかったのだろう…思わず天を仰いだ。
いつのまにか俺の頬に涙が流れていた。しばらくすると雨が降ってきた…俺の心と同じ様にしばらく雨に打たれていた。
それから何時間居たのか分からない。そうだ…家路に戻ろうと思い歩きだすと急に雨に打たれなくなった
…と思ったら傘をかけてくれた人がいた。とりあえず確認する為に後ろを向くと
見慣れた女性がいた…佐々木だ。彼女は心配そうに俺に黙って何も言わず傘をかけてくれのだ。
俺の顔を見つめながら彼女が俺に話し掛けた。
「キョンいったいどうしたんだい?ずぶ濡れて何かあったのかい?」
いや、何でもない…すまんな気を使わせてありがとうな佐々木…でもなこれは俺の事だから気にするな。
「キョン僕は君の親友だよ?その姿見れば心配するじゃないか…それとも僕では頼りないかい?あ…っ君…泣いているのか…」
はぁ?俺は泣いてねえよ。雨で濡れているだけだ。気のせいだ。すると佐々木は何も言わず優しい顔をして俺を抱き寄せてくれた。
あたたかい…やさしいこの温もり、この感覚は……ああ思い出した。おふくろに似ている。慰めてもらった時。
なぁ佐々木の奴これから言うことは独り言だからな。いいか勘違いするなよ。
俺はハルヒが好きだった…だがアイツは俺ではなく友達の男と付き合っている。だから俺は…身を引く…二人に祝福したいし
だから今はこのままにさせてくれ…辛いんだ
分かったよキョン僕…いや私ならいつでも君の傍にいる。決して離れないから安心して…キョン
実は後で分かったのだがハルヒは谷口とデートしたわけじゃなく俺のプレゼントを探していたらしい。