いつもの部室。
俺はとんでもないものを発見してしまった。
パソコンを使うときに座る団長御愛用の椅子の上。それは光の加減によって見え隠れしている。
見えてしまったものは仕方がない。でも、手に取ろうとするのは自分の意志だ。
取るんじゃない。
取ったら自分に負ける。
椅子の上にある。
――一本の毛。
普通の毛ではない。縮れている。
しかも、なかなか長い。
これは誰のだ?
誰のだからってどうするつもりでもない。何かを期待してる訳でもない。
ただパーマのかかった妖しく光る毛を見てしまっただけだ。
誰のと気になる方がおかしい。
そうだよな……。
やっぱり確かに気になる。一体誰のだろうか?その髪の毛は?
団長席にあったのは確かだ…ハルヒか?アイツの髪はもっと長いし、しかもさらさらストレートヘアーのはずだ。長門や朝比奈さんでもないな。髪色が違う。
やれやれ、仕方がない調べてみますか。俺はその縮れた毛を掴んでいた。
まず最初に味覚から調べる事にした。
噛んでみた。ん、何故か少ししょっぱい味がするぞ。匂いはクン、クン、少しチーズ臭がする。
しかし誰かチーズを食べたのかもしれん。長門か?あいつは掃除当番だし、朝比奈さんと古泉か?二人は今日は学校休みなはずだ。まったく訳が分からなくなったぜ。
このままじゃ埒があかないな。もう少し状況を判断する材料が不足がちだ。ふーむやっぱりハルヒの物だろうか?いや女は陰毛や脇毛は生えないしな。妹もそうだし…
その時扉がいきなり開いた!
「やっほ〜っ皆いる?なーんだキョンだけ?」
おい、だけとは何だよ…だけとは…まったくしょうがない奴だな。まぁいいか
「アンタ何してんの?まさかアタシに対して嫌らしい事考えている訳じゃないでしょうね?」
(お前に興奮する訳ないだろう!朝比奈さんならわかるが…と口には出さないでおく)
やれやれ、しかしハルヒなら毛の正体が分かるかもしれん。ダメ元で聞いてみるか
なぁハルヒ、この毛何か分かるか?お前の所にあったのだが、俺には訳分からん。
口に加えていた毛を出してハルヒに見せた。するとハルヒは真っ赤な顔をしてブルブル震えていた。
「こ、こ、このエロキョーン!」
ハルヒの奴に思いっきり殴られた。まて!俺はただこの毛の正体が知りたいだけだ。なぜエロ扱いされるのかまったく身に覚えが無い。
「そ、それは…あ……し…の…よ。」
何かを言っているようだが…はっきり言いやがれ!殴られ損じゃないか。
「それはアタシの陰毛なの!このエロキョン!」
おいおいハルヒさん女性は陰毛や脇毛は生えないんじゃないか?嘘を付くな!困った団長さんだ
「馬鹿な事言ってるんじゃないわよ。女だって生えるわよ」
困ったな。いいかハルヒ…俺は妹の裸をみるが毛なんて生えてないぞ、嘘を誤魔化しても無駄なんだぞ。
「分かったわ…キョン見せれば納得するのね?アンタにだけ見せてあげる…アンタ以外に誰にも見せるわけじゃないから」
するとハルヒはスカートをたくし上げ白いショーツが見えていた。そしておもむろにショーツを下げるとそこには…