「ところでキョン、きみは小道具に興味はないのかな?」
我に返ると、いそいそと着衣を整えた佐々木が、いたずらっ子の笑みを浮かべながら聞いてきた。小道具?ってなんの小道具だ?
「もちろんきみが僕を調教するためのツールに決まってるじゃないか。さっきの会話にちゃっかりアナルバイブやボールギャグといった僕の秘蔵コレクションの一部を挟んでみせたのに、きみは全然反応してくれなかったからね。もしや嫌いなのかと思ってさ」
えーとだな、アナルバイブってのはなんとなく想像つくんだが、ボールギャグってのは一体どんな道具なんだ?
「ふむ。やはりきみはまだこの方面にはくらいのか。いや、いいんだ。これから僕の体を使って、飽きるまでお気に入りを探してくれればいいだけの話だからね。ちなみにボールギャグというのは、これのことさ」
そう言いながら佐々木は、その摩訶不思議な道具を手渡してきた。それは穴がボコボコ開いたゴルフボールのようなものに革のバンドがついた代物だが……形状からは用途が想像もつかんな。
「それは口枷、いわゆる猿轡として使うものだよ。きみは中学時代から妄想の中で僕を何度となくレイプしてくれたと思うが、泣き叫ぶ僕を黙らせるために脱がせた下着を丸めて口に突っ込むというのは、現実にはやめた方がいいな。
もちろん妄想としては甚だしく性感を高めるし、僕も何度もきみにそのように扱われる場面をオカズにしたがね。
布類は唾液を吸ってしまって呼吸を妨げてしまうんだ。性行為中の酸素消費量は、とてもじゃないが鼻呼吸だけでは追いつかないからね。最悪の場合、窒息の危険性もあるんだよ。
しかし、これならボールに穴が開いていて呼吸は十分に確保されるし、何より開きっぱなしにさせられる口から涎が垂れ続けてしまう屈辱感がたまらないんだ」
うっとりと視線を宙に彷徨わせながら、明らかに実戦経験に基づいた薀蓄を披露する佐々木。
ってちょっと待て!?お前、いま当たり前のように通学鞄からこいつを取り出したが、こんなものを学校に持ち込んだのか!?
「誤解しないでくれ。いつもは革首輪しか持ち歩かないよ。これでも僕は学校では優等生で通ってるんだ。
でも、今日から僕はキョンに性奴隷として仕えるわけだからね。躾てもらう為の道具は大事だと思ってさ。とりあえず最低限必要なものを一通り持ってきただけさ」
いや、そういう意味じゃなくてだな、お前が何気なく使っているその校章が入った鞄を手に入れるために、どれだけの受験生が涙を呑むと思ってんだ。
それに、お前の家はここからそう遠くないだろ。いったん帰ってから来ればよかったじゃねーか。
「それも考えたんだが、一秒でも長くきみに使ってもらうためには、遅刻の可能性を徹底的に排除する必要があったからね。それに他に野暮用もあったしさ。
だいたい、奴隷たるもの三つ指をついてご主人様を出迎えるのが作法だと思わないか?」
どこから突っ込むべきか頭を抱えたいところだが、とりあえず、お前は俺が帰ってきたときに、三つ指ついてお出迎えってのはしてなかったよな。
「突いてたさ、前後の穴を三つ指でね」
サラッとトンデモ発言をしながら、妖しげな道具を嬉々としてベッドの上に並べる佐々木。
お約束のロウソクから賞でもらえそうな程スタイリッシュなバイブレーターに始まって、革製の輪っかやら、用途不明で無駄に高機能なクリップやら、明らかに安眠には向かなそうな素材で出来たアイマスクやら、その他もろもろ、出るわ出るわ。
ドラ○もんクラスとまではいかないものの、パズ○の鞄もびっくりな品揃えだ。だいたい、こういうのってけっこう高いんだろ?お前も女子高生だなんだから、服とか化粧とか、もっと小遣いは有意義に使えよ。
「安心したまえ。我が家では主要教科のテストに報奨金が支給される制度があってね。80点以上なら1000円、90点台なら3000円、100点なら10000円なんだ。
キョンは覚えていないだろうが、きみは中学の入学式前に僕に話しかけてくれているんだよ。僕はその瞬間に決心したんだ。いつかこの人の性奴隷なろうってね。まぁいわゆる一目惚れというやつだ。
そして、調教してもらう道具を入手するためだけに、こつこつ勉強を頑張ってきた成果がいまの僕の成績だからね。首尾一貫してなんら矛盾はないわけさ」
ここまで当たり前のように言われると、変なのは俺のほうなのかと疑ってしまいたくなるが……矛盾とかいう次元の問題じゃなく、何というか、人として一番大事な何かを忘れてないか?
「だいたい、僕が奴隷として、はしたない姿をみせてしまった件に関しては、きみにも責任があるんだぞ。
きみが放課後に涼宮さんの体を気の済むまで弄ぶものだから、彼女は協定で定められた時間をオーバーしてしまったらしいのさ。
それで、あまりにも遅いので彼女に電話をかけてみたら、ちょうど彼女を自宅に送り届けたきみが帰宅の途についたときでね。自分の進言の成果をさりげなく聞き出しつつ、処女喪失のくだりを聞いたというわけだ。
もちろん涼宮さんは、きみとの甘い思い出を一生胸に秘して暖め続けるつもりだったんだろうけどね。キョンの童貞という唯一無二にして究極の世界遺産を独占したからには、その詳細くらいは公表する義務があると強硬に迫ったら、しぶしぶ語ってくれたよ」
えーと……あ、あれはだな……
「最初はしぶしぶだったけど、すぐに多幸感で胸がいっぱいになってしまったらしくてね。涙声になっていたよ。まったく、あのときの涼宮さんの恍惚とした声ときたら……きみに聞かせてやりたかったね。
準備に疲れ果てて、幸せ云々よりまず一区切りつくことに涙する結婚式の花嫁なんて目じゃないよ。仇敵である僕が思わず肩を抱きしめてあげたくなるほど、本物の幸せが涙として溢れてしまったような声だったんだからね」
佐々木が親友の結婚式を見守る目で遠くを見つめている。が、握り締めすぎた拳にはつめが突き刺さり、血の気が失せて真っ白になっている。おい、痛くないのか?
「キョン、聞いたぞ。きみは決死の想いで尻を差し出し、股を開いて誘った処女の悲痛な懇願を無視して絶望の淵に叩き込んでおきながら、その乾ききった心にレイプで無理やり優しさと精液と従属心を沁み込ませたそうじゃないか。
初体験から生半可な快楽では満足できない体に調教して性的な飢餓感の鎖で縛っておこうだなんて……きみってやつは、本当に天性のサディストだな」
そんなにジト目で睨むなよ。それにあれは無視したわけじゃなくてだな、なんというか、驚いてフリーズしちまっただけであってだな……
「そこがきみのすごいところだよ。そんなの狙って出来るものじゃないからね。キョンが本心から嫌がっているなら僕らは潔く身を引くし、お預けプレイなら穴を使って貰えるまでいくらでも尻を振るさ。
だが、積極的にせよ、消極的にせよ、完全に無視されてしまったら、どうしたらいいか分からないじゃないか。そのときの涼宮さんの絶望感と喪失感は察して余りあるよ。
そこまで追い詰めておいて、一転、首根っこを掴んで机に押し付け、野獣のように立ちバックで襲い掛かるなんて……。
僕の長いオナニー経験でも、ここまで理想的なシチュエーションは妄想すらしたことがなかったぞ!」
えーと、本当に目から紅い汁が出てないか佐々木?だいたい、あれはわざとじゃなくてだな、その……情けない話だが、俺だって必死だったんだぞ。
「そこがまたすばらしいんじゃないか!のし掛かってはみたものの、挿れる場所が分からず困惑する最愛の男を自ら導いて、結合を果たす……。
男のきみに、これが女としてどれだけ誇らしく、そして、母性本能を充足させる行為であるかは、想像もつくまい!!
涼宮さんは初体験で、雌として犯され、女として童貞を導き、処女として最愛の男を受け入れたんだぞ!!!これ以上の幸せがこの世に存在しようはずがない!!!!」
バンッと拳をベッドに叩き付け、今にも火を噴きそうなギラギラした目で迫ってくる佐々木。分かったから首を絞めるな。頭突きをするな。痛い、痛いっす、佐々木さん!
「そこで羨望と嫉妬で気が狂いそうになった僕は、仕方なくこのきみの体臭が染み込んだこのベッドで、麗しの芳香に全身を包まれながら、自慰をしつつご主人様の帰りを待たせてもらったというわけさ。
オナニーなどという生易しいものではなかったよ。あれこそ自らを慰めるための行為という意味で、ホンモノの自慰だ。
そして、最愛の男に抱かれた親友の報告を聞いて淫欲に負けた僕は、きみの蔑むような視線を受けるという完璧なフィナーレをもって、大人の階段をまたひとつ上がったんだ。
あれは凄かった……凄かったよ……思い出しただけで達してしまいそうさ」
一転、恍惚とした表情でトロンとした目を宙に漂わせる佐々木。えーと、あれはびっくりしただけで、別に蔑みなんていう意思はなくてだな……って、おーい、さ さ き さーん!てか、なんか瞳孔開いてね?
数分ほどダメな幸せを反芻していた佐々木は、ハッと我に返ったとたん、決意に満ちた笑顔を浮かべた。思わず見蕩れるほど凛々しく、そして、儚げな微笑。
ハルヒの笑顔を真夏の太陽に例えるなら、佐々木のそれは夜空を煌々と蒼く染め上げる満月だった。
「涼宮さんがキョンとの普通の幸せを追求するなら、僕はきみとの普通じゃない幸せをトコトン追求する!これは乙女の全てをかけた総力戦だ。覚悟しておけ、キョン!!」
キッと射るような視線に込められた決意と、質こそ違えハルヒに負けない晴れハレな笑顔。そして、俺に向けられた拳には、
…………………………………………あのさ、佐々木。せっかく格好良く極めてるところを申し訳ないんだが、ピンクローターは正直どうかと思うぞ。
「とりあえずこれで僕を辱めてもらうじゃないか!こいつは僕が中一の最初の期末テストで、始めて92点を取ったお祝いに買った思い出の品なんだ。
今でこそ超進学校なんてものに通ってはいるが、それまでの僕は勉強なんてからっきしダメでね。もちろんスポーツもダメだし、内向きな性格で友達も少なかった。
ありていに言えば、だれにも相手にされない、ただのどん臭い女の子だったのさ。
でも、キョンに調教されたいという想いが僕を変えたんだ。あのテストが返された瞬間は生涯忘れないよ。
これが夢の第一歩なんだっていう高揚感で頭が真っ白になってね。思わず出てしまった小さなガッツポーズの本当の意味を知っていたのは、この宇宙で僕だけだろうな。
要するにこれは、僕が生まれて初めて自発的に行った努力の結晶であり、同時に、長い間過酷な現場を2人3脚で戦いヌいた最古参の猛者なのさ」
……えーとさ、佐々木。手に握り締めているのがピンクローターじゃなければ、これってものすごく良い話だと思うんだが……。
「何を言ってるんだいキョン!?とても気持ちのいい話じゃないか!!気持ちのこもっていない良い話なんて、何の価値もないだろ!?」
なんとなく思わず肯いてしまいたくなる正論だ。そのこもった気持ちの結果が、性的な快楽でなければな。
「まぁ四の五の言わずに、僕の体を玩具にしたまえキョン!大人のオモチャで生身の玩具を弄ぶ。これこそ大人の娯楽というものだろ!?」
遊園地を目の前にして興奮する幼稚園児のような、キラキラの笑顔な佐々木。俺だってこの手のものに興味がないって言えばうそになるからな。まあ一緒に大人の階段とやらを上りますか。
厳かに渡されたそのピンクローターを受け取った俺は、佐々木にベッドの上でM字開脚するように命令した。
羞恥で真っ赤になりがなら、いそいそとM字で性器をさらす佐々木。それは愛液でテラテラと輝きながら、早く男を飲み込みたいと卑猥な叫び声をあげるようにパクパクと息づいていた。
思わずフラフラと息子を突っ込みたくなるが、今日は危険日らしいからな。人としての幸せは、このエロい奴隷をもっと楽しみ尽くした後にとっておくべきだ。
「さあキョン、僕の一番深い部分を思う存分視姦してくれ。ああ凄いよ、そんなギラギラした目で舐め回すように見られると、それだけで孕んでしまいそうだ」
男を受け入れたことがないそこは、綺麗な淡いピンク色で、見ているだけで涎のように愛液がジワジワ滴っていた。
ふーむ、こいつが大陰唇で、ここが尿道でか。で、ここに息子が入るわけだな。改めて見るとこんな狭い穴によくも愚息が入るもんだな。で、この控えめなボタンみたいなのがクリトリスってやつか。
解剖学的な興味をそそられて、佐々木のあちこちを指でいじくっていると、佐々木がたまらず悲鳴を上げ始めた。
「う。や、ダメだキョン。そんなにじっくり見られると、ひゃうっ!こら、いきなり触らないでくれそこは一番敏感で、ひぁぁん!」
粘度の高い糸を引いてこぼれるジュース。指に付いたそれをぺろりと舐めてみると、少し苦く、甘い香りがした。
期待に満ちた目を潤ませ、荒く浅い息をつく佐々木。ピンクローターのスイッチをいれると、ビクッと反応し、ジーーーーーという低い音に促がされように、どくどくジュースが溢れてくる。
梅干を見たら唾が出てくるのと同じなんだろう。すっかり佐々木の体になじんだピンクの強者が猛り狂うのを見て、佐々木の体が真っ赤に火照る。
だが、そのまま使うんじゃ面白くないな。せっかく色々持ってきてくれたんだから、他のも試してみよう。ということで、俺がいったんローターのスイッチをオフにすると、佐々木の目に狼狽と後悔が浮かんだ。
「キョ、キョン、すまない。こんなちゃちなオモチャは嫌いだったのかい?
そうだよな。それにさっきから胸や尻穴で絶頂に導いてもらったのに、また浅ましく僕だけ気持ちよくしてもらおうなんて……。違うんだキョン、ごめんなさい!一生懸命奉仕させてもらうから……この変態を見捨てないでください!」
半べそですがる佐々木。おいおい、スイッチ切っただけで、そこまで妄想を膨らませるか?
だが、こいつが奉仕したいってんならさせてやろう。この変態に相応しい方法でな。
俺はオロオロと視線を泳がせながらべそをかく佐々木に四つん這いになるように命じ、ベッドの上に散らばる道具の一つに手を伸ばした。
佐々木がいつも持ち歩いているという革の首輪。それは明らかに動物用とは異なり、ゴテゴテと金属がついている割には、洗練されたデザインだった。
そして、外側のビニールのような光沢を放つ硬い皮とは対照的に、内側は非常に柔らかい上質な皮革でできており、柔肌を傷つけないように職人が細心の注意を払って腕を振るった逸品であることを物語っていた。
まったく、この地方どころか全国でも有数の進学校に通う真面目なお嬢様が、普段こんなものを持ち歩いてるだなんて、誰も想像できないだろうな。
「ひっ、そ、それを使ってくれるかいキョン?僕は、僕はどれだけこの日を……」
儚いうなじにかかる後れ毛を梳くようにと掻き分け、分厚いわりには柔らかい革のベルトを、不安になるほど細い首に回す。
なすがままになりながらも、じっと潤んだ目を俺に向ける佐々木。俺はその熱い瞳を受け止めながら、慎重に、決して苦しくないような長さに調節すると、二重になった留め金をきっちりと締めた。
その間、佐々木の顔は真っ赤に火照りながらも、吸い込まれそうなほど深い黒を湛えた大きな瞳には、驚くほど澄んだ光が浮かんでいる。
そして、最後にサルカンの付いた革紐を留め金に取り付けると、寸毫の隙もなく完璧な雌奴隷がそこにいた。
伝統ある進学校の地味な制服を身にまとった真面目で堅物なお嬢様につけられた禍々しい首輪。
その引き綱をちょっと引くだけで、雌犬はビクリと跳ねる。
人生の意味を初めて真剣に考えさせられた高校受験を一緒に戦った仲間。一年間とはいえ、中3という最も多感で特別な時間を共有した親友。
それがいま、俺の足元で首輪をつけられて四つん這いになっている。
バカ話で腹の底まで笑い、数字の残酷さに涙した記憶で結びついたはずのこいつとの絆は、いま、一本の革紐となって結ばれている。
ありえない光景に立ちくらみを起こしそうになるほど興奮した俺は、逸るようにズボンとトランクスを脱ぎ捨てると、臍まで付くほどギンギンに滾った息子を見せ付けるように捧げながら、四つん這いの佐々木の前に回りこんで膝立ちになった。
「ほれっしゃぶっていいぞ」
自分のどこにこんな高慢でサディスティックな本性が隠れていたのか不思議になるほど残酷な声。だが、それに気圧されることなく、すっと正座に戻った佐々木が、凛とした微笑を浮かべ、深々と土下座をしてきた。
「ありがとう、キョン。どうかこの奴隷のいやらしい体を使って、たっぷり気持ちよくなってください」
育ちのよさを感じさせる、きっちりと折り目をつけながらも自然な一礼。
たぶん長年この挨拶をする日を夢に見ていたのだろう。高ぶる感情を押さえつけるように声が揺れている。
そして、再び上げられた顔には、目に涙を溜めながらも、幸せにいっぱいな笑顔が浮かんでいた。
「こんなのを着けられちゃったからには、僕の体は完全にキョンのものだからな。好きなときに、飽きるまで使ってくれ」
そのあまりにも自然な喜びが溢れる笑顔にちょっと虚をつかれた俺を、上目遣いの潤んだ瞳で見上げる佐々木。この制服に首輪で至高のエロスを醸し出す奴隷は、四つん這いに戻って先走り液が迸る息子の鈴口に真摯なキスをしてきた。
それだけでも胴震いがおきそうなほど濃厚なキスフェラ。幼い舌がねっとりと絡みつき、味わうようにいやらしい音を立てながらカウパーをすする。
思わず腰砕けになりそうな俺の興奮を見て取った佐々木は、輝くような笑顔を浮かべながら徐々に息子を飲み込み、これから仕える息子の形をじっくりと調べるように舌を這わせてきた。
舌先がコリコリと鈴口を刺激し、引き際にはカリ首に味わうように唇を絡める。
そして、悪戯をするように竿を軽く甘噛みで刺激しながら、柔らかな頬の内側が亀頭をキュッと締め上げ、さらに上顎裏の襞がこそげるようにカリ裏に吸い付いてくる。
技巧的にはまだぎこちなさが残るフェラ。だが、その嬉しそうな笑顔と一生懸命さが逆に興奮を極限まで高め、眩暈がしてきた俺は、思わず手にしていた革の引き綱をギュッと握り締めた。
とたんに冷え冷えする様な現実感が襲ってくる。
俺はいま、四つん這いで首輪をつけた同級生の口にムスコを突っ込んでいる。
その異常事態は、小さな頭が積極的に動かされるたびに、首輪が立てるちゃらちゃらという柔らかな金属音でいやでも際立ち、奴隷を使役しているという現実を生々しく引き立てた。
ハルヒにしゃぶってもらった時とも、無理やりしゃぶらせたときとも異なる、ただ『口という道具』を使って自慰をするような醒めた興奮。
それとは残酷なほど対照的に嬉しそうに息子に奉仕する佐々木の笑顔。この雌犬に尻尾があったら、千切れるほどに振っていることだろう。
尻尾か……ふむ。俺は佐々木の口からいったん棒を引き抜くと、名残惜しそうなこいつに尻をこちらに向けて女の部分を大きく開くように命じた。
いそいそと命令に従い、見事な桃尻を高々と上げて、逆ピースで性器を開いてみせる佐々木。
先ほどのピンクローターに手を伸ばし、なんとなくスイッチをオンオフするだけでビクビクと反応し、俺がいっさい手を触れたわけでもないのにヨダレが糸を引く。
そのパクパクと息づく下の口にそっとローターを添えると、とたんに佐々木は甘い悲鳴を上げた。
「ひぁ、ぁぁぁん。らめ、そこは、効きすぎちゃって、ヒッあっくっ、あかぁはあnぁ」
ローターの振動にも負けないほどの勢いでビクビク跳ねる佐々木は、ダメといいながらも尻を振って、更なる刺激を求めて腰をグリグリと押し付けてきた。
まったく、とんでもない淫乱だな。ちょっと意地悪な気分になりつつ、俺は愛液で十分に湿ったローターを先ほど俺を散々に弄んでくれた菊門に当てた。
そして、徐々に力を入れてみると、それは意外ほどあっけなく直腸に飲み込まれていく。
「ヒッ!ダメだよキョン!そっちには専用のもっと細いのが、ひあーっ!キョンの、キョン専用の穴に無機質な物体がぁ!入っちゃうの!?こんなに大きいのに、キョンに開発されちゃった僕の尻穴は拒めないの!?」
全てを飲み込んだとたん、佐々木の菊花はコードを引きちぎらん勢いで、キュッと収縮した。なるほど。こんなに締められちゃ、愚息ももたないわけだ。
「凄いよキョン!4年間も僕を虐め続けたローターを尻穴に突っ込まれるなんて!僕みたいな淫乱な雌犬にお似合いの最高の尻尾だ!
アナルビーズの尻尾くらいは妄想していたが、ローターを突っ込むなんて!きみってやつはどこまで容赦なく理想的なサディストなんだいキョン!?これ絶対取れないよ?どうしよう、僕はずっとこのままなのかな!?」
微弱な設定の振動に腰をくねらせながら、潤んだ目で興奮して問いかける佐々木。そんな大げさな、と思いつつ力を込めて引っ張ってみると……あれ?ほんとに取れなくね?
「無理だよキョン……ひぁぁぁ、動かしちゃらめぇー!」
何とか引き抜こうにも、動かすほどにキュっと締め付けるセピア色の菊花。すまんがもう少し尻の力を抜いてくれ佐々木。
「きみの太いものに気持ち良くなって貰う為だけに存在する穴なんだから、緩めるなんてぜったい無理だよ。
ああ、どうしよう?このままだったら、明日僕は病院に行かなくちゃ行けないんだろうな。ローターがアナルに嵌って取れない女子高生なんて専門家でも前代未聞なんじゃないか?
そこの医者がキョンなら、やれやれと肩をすくめながら、専用の器具を出してくるに違いない。
そして、僕が暴れないように研修医のキョンや看護士のキョンが押さえつけ、冷たい金属の器具でキョンたちにじっくり見られながら尻穴を広げられて僕は、僕は……」
うっとりと遠くを見つめながら怖い未来予測をいう佐々木。えーともしかしてこれって、けっこうシャレにならない事態なんじゃないでしょうか?
「でも、僕はきみ以外の男にアナルを曝すなんてぜったいに嫌だからな!だから、僕をイかせてくれキョン。さっきみたいに腰が抜けるくらいに全身が弛緩すれば、たぶん引き抜けるんじゃないか?」
お前ってば人生の大ピンチかもしれない時に、なんでそんなに嬉しそうな笑顔なんだ?まぁ、責任とって徹底的にイかせてやるからな。覚悟しとけ。
「くくっ。じゃあさっきの続きで僕の口を使ってくれないかな?涼宮さんも意識を飛ばすまで口を犯してもらったんだろ。僕もキョンにそういう性処理の道具として扱われたいんだ」
制服にローターの尻尾と革首輪をつけた佐々木は、バスタオルを敷いた床でぺたんとアヒル座りになりながら、ベッドの上にすわった俺の息子にむしゃぶりついてきた。
「僕の口はどうだいキョン?涼宮さんには負けるかもしれないけど、今日の僕は排卵日だからね。体温がいつもより高めなんだ。奴隷の異常を存分に楽しんでくれよ、ご主人様」
いつもは冷静な口調が、興奮でぬめるような湿り気を帯びている。
「おや、排卵日という言葉に反応してくれたのかな。凄い勢いでカウパー氏腺液が溢れてきたよ。くくっ、美味しいよ。キョンのカウパーがこんなにも僕を狂わせるとは思ってもみなかった。
オナニーなんかで満足していた自分がバカみたいだ。それにすごい雄の匂いだ。雌を服従させる獣の匂いだよ。これだけで脳味噌がとろけそうさ」
ソフトクリームを舐めように、ねっとりと舌でシャフトをねぶりあげながら、佐々木が嬉しそうに喉を鳴らす。
「どうせ異常事態なら、もう少しオプションを追加してみようか。こんなのはどうだい?」
と言いつつ、鞄からシンプルなフレームレスの眼鏡を取り出す佐々木。あれ?お前って目悪かったっけ?
「いいや、これは伊達眼鏡さ。実は一昨年も塾で一度だけこれを使ってみたんだが、きみは一切こいつに言及してくれず、随分がっかりしたんだぞ。
だから、きみに眼鏡属性がないことは重々承知しているよ。だが、きみは眼鏡フェラの利点を考慮に入れるべきだよキョン。
考えてもみたまえ。眼鏡をかけることで理知的な雰囲気が増した僕の顔を犯せるんだぞ。それだけじゃない。顔面シャワーのときにスペルマがレンズに掛かる光景を想像してみたまえ。もちろんそれを舐めて清める僕の姿もね。
くっくっ。更に大きくなってきたよ。きみのムスコは正直だなキョン。それにこれは僕にとっても利点があってね。僕を服従させる子種汁が発射される瞬間を目を瞑らずじっくり楽しむことが出来るんだ。
どうだい?お互い悪い話じゃないだろ。エセ眼鏡っ娘のリベンジを受けてくれるかな?」
嬉しそうに悪戯っぽい笑顔で喉を鳴らす佐々木。悪いもなんも息子の反応を見てくれ。たしかにお前に眼鏡は異様に似合ってやがるからな。いうまでもなくこの瞬間に新たな属性獲得だ。
でも、明日、眼鏡をかけた誰かさんに思いっきり睨まれそうだな。
「ああ、今きみは僕にチンポをしゃぶらせながら他の女のことを考えているんだね?涼宮さんかい?それとも、誰か他の人かな?惨め過ぎて濡れてくるけど、これだけは絶対にその人には負けない自信があるよ」
ドロドロに潤んだ目で見上げる壊れたマゾ雌の表情。それはゾッとするほど儚げで美しかった。そして、佐々木はもう一度にこっと微笑むと、根元まで一気に息子を吸い込み、喉奥で強烈に締め上げてきた。
唇と舌と頬内で極限まで高められた耐性感にプラスされる止めの一撃。しかもこいつは菊門にも勝るとも劣らない強烈な締めだ。
快感のあまり苦悶に歪む俺の顔を満足そうに確認した佐々木は、さらに本当の止めを刺してきた。
それは、こいつにしか出来ない最高の技だった。
いつもの嬉しそうな含み笑い。そのためには喉をくっくっと鳴らす必要があり、いまその喉には俺の息子がすっぽりと納まっている。
予想も付かない驚愕のぬめりに満ちた喉奥の蠕動。喉全体がきつく亀頭を締め上げながらも、律動的な振動を始め、ピンポイントでカリ裏を嬲るように刺激する。
こんな技に抵抗できる男がこの世にいるわけがない。頭の栓が抜けたように真っ白になった俺は、たまらず佐々木の小さな頭を押さえつけ、その喉奥からムスコを引っこ抜く。
だが、その動作は真空ポンプから指を抜くに等しく、最高のバキュームとなって息子に襲いかかってきた。
喰らえ佐々木!
何とか口から息子を引き抜いた瞬間、溜まりに溜まった快楽が脳髄を駆け下りて佐々木の顔に解き放たれた。
まるで放尿のように、どぷどぷと佐々木の童顔に注がれる精液。
大きく口を開けた眼鏡の佐々木は、その攻撃をうっとりとした笑顔で受け止め、ときどき口に入る子種汁を美味しそうに飲み下していった。
だが、自分でも信じられないくらいの勢いで飛び散る白濁は、眼鏡や口だけにとどまらず、額からすっと通った鼻筋を経て柔らかな頬まで、佐々木の真面目で一途な顔全体に、むせ返るようなどろどろの栗の花を咲かせた。
隷属に陶酔する犬の目で最後の一滴まで放出されるところを嬉しげに見守っていた佐々木は、口に溜まったスペルマをコクリと飲み込んだあと、顔中に飛び散った白濁液を指で丁寧に集めては口に運び、慈しむように飲み下していった。
そして、眼鏡のレンズにベッタリとこびりつく精液を嬉しそうに確認した後、ミルクを飲む子猫のような表情でそれをペロペロと舐めて清めていった。
それは想像を絶するほど美しく、いやらしい光景だった。
進学校の制服を着た優等生な親友が、首輪をはめられ、顔一面にドロリとした俺の精液をこびりつかせながら、嬉しそうに眼鏡に付いた白濁を舐め取っている。
そして、その顔は興奮で上気しながらも、強烈なほどに純粋な歓喜と幸福が溢れていた。
お前はブッカケられて何故そんなに幸せそうな笑顔をしてやがるんだ!
理不尽な怒りとサディスティックな興奮に支配された俺は、いきなり佐々木をベッドの上に引っ張り上げ、仰向けになった佐々木の頭だけをベッドから落とし、大きく口を開けさせた。
これからどんな仕打ちをされるか察知した佐々木の瞳は、どろどろに濁りながらも、期待に満ちてキラキラと嬉しそうに輝いている。
その瞳によって妙に冷静な部分を取り戻した俺は、後頭部に枕と布団を添えて保護すると、ベッドから降りて膝立ちになり、逆さになった佐々木の口に息子をゆっくりと突き挿した。
それはイラマチオなどという生易しいレベルではなく、相手が苦しみながらも歓喜する顔すら見えない、純粋な口腔に対する強姦だった。
普通のフェラとは上下が逆な不思議な感覚が襲い、極限まで喉奥深くに突き刺せる圧倒的な征服感に酔いしれる。
だが、こんなに理不尽で凶暴な攻撃を佐々木は嬉々として受け入れ、深々と口を陵辱するたびに、喉をくっくっと鳴らして迎撃する。
高まる性感とは裏腹にどんどん冷えていく俺の頭は、佐々木を徹底的にモノとして扱うことに、歪な快楽を覚えていた。
あくまでオナホでも使うかのように腰を機械的に動かし、玉袋を顔にたたきつけるように振り続ける。
だが、はだけたスカートに目をやれば、佐々木の下腹部は、まるでお漏らしをしたかのように、べちゃべちゃに濡れていた。
この世のものとは思えない、変態同士のどこまでも堕ちていく背徳感。
俺はゆっくりとしたピストンを続けながら、首輪の引き綱をもった左手で尻穴にすっぽり収まったピンクローターのスイッチを探し、そのバイブレーションを最強にしてみた。
暴れまわる戦友に苛まれ、痙攣するように震える佐々木。さらに制服のブラウスを突き上げるように浮いた乳首を右手でひねり上げると、佐々木はビクリと大きく震えながら、ピーンと背筋を張った。
とたんに、息子をねじ切るように締まる喉奥が最大級の振動を始め、抜くことが困難なほどのすさまじいバキュームが、息子を通じて俺の脳髄を直接ぶん殴るような快楽を叩き込んできた。
喰らえ佐々木!!
どぷどぷと喉に直接注ぎ込まれるスペルマ。普通ならどう考えてもむせるであろうその大量の異物を、意識を飛ばしながらも佐々木はすべて吸引し、次々に飲み下していった。
そして、俺の全てを吸い尽くすように最後の一滴まで吸い上げると、だらりと全身の力を抜き、ようやく亀頭をその喉から開放した。
無事ローターを菊門から引き抜き、いつ妹が侵入してきてもいいように、佐々木の着衣と部屋を片付けていると、穏やかな息をつきながら快楽の海を漂っていた佐々木は、我に返ったとたん、俺の胸に飛び込んできた。
「凄いよキョン!きみのとてつもなく濃くて熱い精液を喉にかけられた瞬間、快感のあまり窒息しそうになったんだ!
それに強烈なフレーバーが鼻腔から直接脳に届いて、僕の意識そのものを浄化していくんだよ!これこそマゾ雌を躾ける最高の媚薬だよ。これをヒック、これを一度でも味わったらヒック、二度とこれなしじゃ生きていけない!
これをいただけない生活を思うとヒック、それだけでも気が狂いそうさ!!僕はヒック、僕はヒッ、うわぁぁぁーーーあうわぅああーーん」
俺の胸の中で歓喜の涙を流しながらぐずっていたと思ったら、佐々木はとうとうまるで子供のように大声で泣き出してしまった。
完全に優等生の仮面が外れ、素のままに戻る佐々木。たぶん俺と最初に会ったこいつってのは、こういう顔をしていたのだろう。
そのあどけない表情に驚かされながらも、俺は佐々木が泣き止むまでずっと頭を撫でていた。
どれくらいたったのだろうか。佐々木はようやく涙を止めると、ばつが悪そうに照れ笑いを浮かべた。
「これで僕は外皮粘膜の入り口と出口からキョンの色に染め上げてもらったんだね。五臓六腑にキョンのスペルマが沁み渡っているよ。凄いことだな、これは」
相変わらずの佐々木語録。だが、その微笑みは従属の誇りに満ちたマゾ雌の顔であり、同時に幸福に満ちた少女の笑顔だった。
「さて、本題に移ろうか」
へ?いままでのは本題じゃなかったのか?
「いいや。もちろん僕の個人的な要件はキョンに奴隷として可愛がってもらうことさ。でも、公的な要件のほうがまだ済んでいないんだ。そっちは……」
といいながら、なぜか問題集を机に広げる佐々木。それは明らかに自分用ではなく、俺のレベルに合わせた、初歩から中級までを対象にしたものだった。
マジすか?俺が唖然としていると、そこにタイミングよく妹が声をかけてきた。驚愕すべきことに、あの妹が佐々木に気を遣ってノックなぞという芸当を使う。
「ささき〜そろそろ夕ご飯にしようってお母さんが言ってる〜。ついでにキョンくんもどうぞだってさ〜」
おい、主客が転倒してないか?
なんにせよ、当たり前のように佐々木を交えた夕食で、俺は驚愕の事実を知ることになる。なんと佐々木が我が家に来た表向きの理由は、俺の家庭教師、兼、半居候になるためということらしいのだ。
話を総合すると、糖尿の気がありながらも、転勤が決まってしまった佐々木の親父さんは、超難関の進学校に合格した娘を連れて行くことも敵わず、単身赴任の道を選んだそうだ。
が、家事を完全に妻に任せっきりだったリーマンに、カロリーコントロールの食事なぞという高等技術が出来る訳がない。
当然、気遣わなければいけない佐々木のお袋さんも、このご時勢に年頃の娘をそうそう一人で留守番させるわけにもいかず、ほとほと困っていたとの由。
で、この策士が周囲をどう説得したのかは皆目見当もつかないが、佐々木の発案により、家庭教師を条件に、週の半分ほどをうちでお預かりすることとなったらしい。
高校入学以来、低空飛行を続ける俺の成績に業を煮やしていたお袋は、俺を再び塾にでも叩き込もうともくろんでいた矢先にこの話を聞き、何よりも弄り甲斐のある娘が増える点に魅力を感じて、二つ返事で勝手に話を決めた模様。
中学時代の成功例があるし、何よりこいつは全国でも指折りの進学校の生徒さんだからな。まあお袋のことだから家庭教師は名目で、化粧をしたり、服を買ったりできる年頃の娘が出来るので、大はしゃぎなんだろう。
言わずもがなで妹も大喜び。そして当然のように俺に選択権はなし。俺と同じ性格をした親父もいいんじゃないかの一言だったとのこと。
…………てか、これなんてエロゲ?いくらなんでも都合よすぎだ。お前もぜったい願望実現能力持ってるだろ?
俺の気質を十分に知り尽くした佐々木による家庭教師は、苦手なポイントを的確に掴んで俺を上手に煽りながら教えてくれるため、非常に効率的だった。
ハルヒと違って手も飛んでこない。が、その分一切の容赦がなく、嬉しそうにニコニコ笑いながら、凹んで俺が反省するまで、これでもかと言わんばかりにダメ出しが飛び交う。
まったく、お前ってば、本当はドSなんじゃねえか?
「そんなことはないさ。どんな人でもSとMの両面を持つものだけどね。肉体的には僕や涼宮さんは明らかに引き返せないところまでマゾっ気に侵食されているんだ。
全く困ったもんさ。だから、こうしてきみを虐めてバランスを取っているんだ。もちろんあとで身体に逆襲して貰えるようにというお願いも込めてね。
涼宮さんもきみを虐めたがるだろ。その分たっぷり御礼をしてあげたまえ。彼女もそれを求めてるんだからさ」
なんだか納得いかんな。しかし何でまたお前やハルヒはMなんだ?こういっちゃなんだが、どっちかって言うとSだと思ってたんだが。
「甘いよキョン。女の表の顔というものは、だれでも多かれ少なかれ無理をしているものさ。
僕はもとより涼宮さんも天邪鬼で意地っ張りだからね。体が女を意識せざるを得なくなったころから、それを上手く利用して生きる女の本能になんとなく反発してしまってね。
幸か不幸か、そういった生き方が出来るだけの才能だけは持ち合わせてしまったせいで、気付いたときには引っ込みが付かなくなっていたんだ。
でも、意地を張って生きようとすればするほど、その反動で強烈に女として扱われたい、雌として従属したいという本能も強くなってしまうもなのさ。
だからこそ、常に自然体で、すべてをおおらかに受け入れてくれるキョンに惹かれたのも当然の成り行きというべきだろうね。
それに、きみはサービスのS,満足のMという言葉を知らないのかい?
きみは僕らを辱めて快楽を得てしまう自分に、どこかで嫌悪感を抱いているのかもしれないが、そんな必要は全くないんだよ。僕らはきみに責められることで、身体的満足だけでなく、深い精神的な充足感を得ているのさ。
マゾ雌の生理とは複雑なものでね。愛する男に虐げられるというのは、肉体的に倒錯した喜びだけじゃなく、最愛の人の屈折した愛情を受け入れるという母性本能を刺激する喜びもあるんだ。
男のきみには分かり辛いだろうが、女というのはそういう一面を持った動物なのさ。だから、きみは遠慮なく僕たちの身体を使って気持ちよくなって欲しい。それが何倍にもなって僕たちに跳ね返ってくるんだからね」
こいつの言っていることを理解するには、まだしばらく時間が掛かりそうだ。だが、こう言い切る佐々木の真摯なまなざしは、とても綺麗だった。そして、呆然と見惚れる俺の頭をぽんぽんと叩いた佐々木は、高らかに宣言した。
「今日の勉強はこれくらいにして、忘れないうちに復習をしよう。もちろん保険体育のほうのね。
言うまでもないが、僕が集中すれば時間はいくらでもあるし、涼宮さんのおかげできみは絶倫だ。僕らはすばらしいカップルだと思わないか?」
ニコニコと微笑む佐々木。悲鳴を上げるご子息とは対照的に、俺はついついその笑顔に釣りこまれてうなずいていた。
これじゃ潰されるのは俺のほうじゃないか。やれやれ。
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佐々木編おわり