佐々木はいそいそと四つん這いになると、名門進学校の地味な制服を着たまま、すでに脱ぎ捨てられたパンティに頓着することなく上半身をベッドに押し付け、美尻を高々と掲げた。  
そして、両手で尻たぼを割るように大きく広げ、トロトロに光る自らの愛液で十分に湿潤した菊門を外気と俺の目に晒す。  
そのいやらしい光景とは対照的に、佐々木の目は遠足前の小学生のようにワクワクと輝いていた。  
 
無残に押し広げられた佐々木の桃尻のまん中で、可憐に息づくセピア色のアナル。  
俺は片手でつかめそうなほど細い佐々木の華奢な腰に手をかけると、どくどくと先走り液を噴出させるムスコをその菊花にあてがった。  
 
潰れるまで犯しぬいてやる。  
 
やり場のない滾りに支配された俺がずぶりと侵入を試みると、亀頭によって信じられないくらいに内部に押し込まれた襞が最後の抵抗をみせる。  
だが体重を乗せた攻撃を前にしてはその抵抗もむなしく、ぐぼっという音とともに、佐々木は異物を体内へ迎え入れた。  
 
「ひぅっ!……んっんんっ……」  
 
階下では一家団欒の広がる家で行われる背徳の情事。声を押し殺すために必死になって枕に噛み付く佐々木の体がすぐに酸素不足に陥って真っ赤に染まる。  
その反動は、まあるい桃尻だけでなく、押さえつけられた腰にもべったりと浮かぶ脂汗となって現れ、その汗は直後に若雌特有の甘い香りに昇華されて、俺の理性を粉々に打ち砕いた。  
その熱にあおられるように一気に奥まで侵入すると、本来は排泄物を切り捨てることを任務とする括約筋が、佐々木本人の意思とは無関係にムスコに噛み付き、オスを受け入れるための器官である膣とは全く異質の、容赦のない強烈な締めが棒に襲いかかってきた。  
そのギチギチの感覚に圧倒されながら、更に内部へと突き進むと、直腸壁がつるつるとした独特の感触で段々になりながらムスコを押し出すように包み込む。  
そして、最奥部の結腸口が菊花のキツさとはまた違った締め付けで亀頭を絡めるように蠕動を繰り返し、カリ裏をこそげ落とすようにねっとりと絡みついてきた。  
強烈で容赦のない2段攻め。さすがににっちもさっちも行かなくなった俺は、必死の形相で迫り来る快感に耐える佐々木の表情を楽しむためにも、いったん動きを止めた。  
 
「ハアハア、あっくぅぅあっあ、う、うれしいよキョン、僕はとうとう君に使ってもらえたんだね。ハアハア、ウっあ、2年越しの願いがかなったよ。  
う、すまない。僕はいま嘘をついた。本当は中学の入学式前に教室が分からずオロオロしていた暗い女の子に君が声をかけてくれた時からこうされたかったんだ。  
すごいよキョン。僕の人生の1/4をかけて培った想いが結実したんだ。  
それにしても君は恐ろしい男だよ、キョン。マゾ雌に無駄な苦痛を与えることなく、一気に尻穴を貫き、徹底した従属心を叩き込むなんt……  
ヒァッ!ま、まだ動かないでもらえないか、そんなにされると僕は……あひゃぁん!」  
声を押し殺すことも忘れ、しゃべることで必死に理性を保とうとする佐々木。そんな懸命な姿が愛しくて、つい意地悪のために棒を動かす。  
「ひぃ!う、動かないでくれ!あ、かはぁん!!そんなに腰を回されると、ぼ、僕の内部が!ひああ!壊れる!キョンに壊されるぅ!」  
半狂乱で悶える佐々木の目からは徐々に理性の光が消え、代わりに一匹のメスとして雄の足元にひれ伏す喜びが溢れ始めていた。  
 
どっかで聞いた5浅1深のストロークで淡々と責め続けると、佐々木はすぐにビクビクと跳ね始めた。おお、お前のバカ知識が初めて役に立ったぞ谷口!  
その単調な攻めの前に、考えることを至上の喜びとしてきた佐々木の頭脳からは一切の理性が消え去った。  
そして、快楽の奔流に漂うことを決めたマゾ女の顔で、うつろな熱に浮かれた視線を俺に向けながら、佐々木はとても幸せそうな微笑を浮かべている。  
 
このままイかせちまうのも勿体ないな。せっかくだからこの穴をじっくりと堪能することとしよう。  
俺がピストンのペースを落とすと、とたんに奴隷を自称しつつも注文の多いペットからのクレームが上がる。  
「ああ、キョンここで止めるのかい!?お預けで飢餓感を煽ろうなんて……君ってやつはどこまで理想的なご主人様なんd、  
ひああ!ゴメンナサイ!尻穴奴隷のくせに口の利き方が、ひぃぁぃぃ!」  
 
とりあえず、ギリギリと締め上げる菊門を支点に棒を一回転してみると、腸液で十分にぬれた腸壁はのっぺりと棒を包み込みつつ、所々でコツンとした感触があがる。  
「ひくぅあっ!子宮を裏から突くなんて、どこまで君は凄いんだキョン!僕のジーンプールが……遺伝子の可能性たちが悲鳴を上げて……  
ひいぃあぁ!痛っ!キョン、君という男は処女膜を外から押しつぶすつもりかい!?  
すばらしいよ、僕のような変態ですら考えもつかなかったことを!まったく君ってやつはどこまで理想的なご主人様なんだ!  
さあ壊してくれキョン!僕を、君の神聖なる魔羅を穢してしまったマゾ雌を壊してぇ!!」  
普段の理性的で真面目すぎる性格の反動か、いったん始まった佐々木の崩壊は留まるところを知らず、口角に泡を飛ばしながら、半狂乱で思いつくがままの変態ワードを口走る。  
これを録音しておいて、素に戻った佐々木に聞かせたらどうなるんだろ?  
 
それにしても面白いもんだ。ちょこちょことムスコで内部を引っ掛けるように探るたびに、佐々木からはまったく異なる反応が飛んでくる。  
「あぅ、そこは。ヒッなんかが来るよキョン、僕が僕じゃなくなってしまう、捕まえていてくれ、僕を放さないでくださ、ヒャウン!そこはダメだ、くすぐったくてウウッ」  
ハルヒの膣との遭遇が国内旅行だとすると、異物同士がぶつかり合うこっちはまさに宇宙旅行だった。  
ハルヒのあそこや口で受けたカルチャーショックは筆舌に尽くしがたいものがある。が、佐々木からいま受けている驚きはその比じゃないな。  
だいたい常に冷静沈着なクールビューティーがここまで乱れるなんて、これだけでもまさに驚天動地だ  
「ひぃぃ!キョン、いま君は涼宮さんの清らかな処女膜と、僕の汚らわしい尻穴を比べていたね。なんて残酷で無慈悲で理想的なサディストなんだ君は!  
さあ、僕を蔑んでくれ!尻を振っても間違った穴しか使ってもらえない変態に罰を、ひゃうん!」  
自分自身を貶める発言にちょっとした罰を与えるため、尻を軽くぴしゃりと叩くと、佐々木は急にしおらしくなってべそをかき始めた。  
 
「ご、ご、ごめんなさい。僕みたいな変態が穴を使っていただいているのに、はしたなく感じてしまって……僕に根付いたマゾ根性はどこまで罪深くできているんだ。  
どうか、どうか僕を見捨てないでくれ。もっと頑張るから。キョンに満足してもらえるようになるから。……どうか、もうちょっとだけチャンスを……くださいぃ」  
ガタガタと震えながら必死に顔をこっちに向けて懇願する佐々木。その大きな瞳には大粒の涙が溜まっている。  
愛しいのにキスが届かない。抱きしめたいのにこの体位じゃ抱き寄せられやしない。  
 
いいことを思いついた俺は、シャフトを完全に埋没させたまま、佐々木の体を半回転させてみることにした。  
ギチギチの締め付けが、無理な体位変更を咎めるように更に締めを強め、可憐な菊花が醜く歪む。  
とりあえず、左足を高々と掲げさせ回転させようと試みると、  
「ひゃう!こ、これはまるで犬が小便をする格好じゃないか。僕にふさわし……ヒ、待ってくれキョン、そんなに回されると僕の背骨まで……  
僕を僕を16年間支えてきた全てが回っちゃう!ぐるぐる回ってるよ、キョン!怖いよ、らめぇ!」  
1/4回転して、いったん松葉崩しで休むと、佐々木は顔のすぐ横にある俺の足指を必死で舐め始めた。  
コラ、くすぐったいからよせって。だが、その声は耳に届いていないようで、佐々木は何かにすがっていなければ崩れてしまいそうなほど儚い微笑を浮かべている。  
 
なんとかもう1/4回転させて、無理やりひっくり返すと、ビクビクと震えながら放心状態の佐々木は、もはや何一つ抵抗せず、まるで人形のようになすがままだった。  
俺は佐々木のきゅっと締まった両足首をがっしり掴み、それをこいつの耳元まで持っていった。いわゆるマンぐり返しってやつだ。  
体の柔らかい佐々木は、その体位を一向に苦にした様子はない。が、俺と目が合うと、真っ赤な頬をさらにカーッと赤らめてそっぽを向いてしまった。  
見詰め合うのが恥ずかしいらしい。その初心さに腹の底から愛しさが突き上げる。そして同時に、顔を見つめながら、この真面目で理性的なボクっ娘を壊したくなった。  
無理やり顔をこっちに向かせ、ネットリと絡みつくようなキスを施す。  
すぐにうっとりとした表情で積極的に舌を絡めてくる佐々木の顔には、菩薩のような穏やかな微笑が浮かんでいた。  
 
さあ、壊れてもらおうか。  
足首をぐっと押さえつけながら、ピストンを再開する。体勢に無理が生じるため、窮屈な腰の動き。  
だが、この体位では、直線状に突き上げるたびに膣を裏側から押し出すような動きとならざるを得ず、佐々木をすぐに恐慌に陥れた。  
「はわっわうっ!ダメだキョン、そんな風にしたら僕は、僕は……ひぎぃ!」  
 
深く侵入するたびに背筋がピンと張り、棒への締め上げがキツくなる。それは、ゆるゆると抜くにつれて徐々に弱くなり、また、ズンと突っ込むとギュッと強くなる。  
その一撃ごとに佐々木の目から雑多な色が消えていき、最後に残されたのは、原初のメスの喜びだった。  
微笑みながらビクビクと跳ねる佐々木。深く侵入するたびに白い喉をむき、声にならない叫びを上げる。  
そして、ピッチを上げてその波が収まらないうちに、波状攻撃を加えると、佐々木はイきっぱなしの状態のまま、お菓子の山を目の前にした幼稚園児のような笑顔を浮かべていた。  
「出すぞ佐々木!」  
「来て!僕を壊してくれキョン!!」  
だが、出そうにも佐々木の強烈な締め上げがそれを拒み、精巣から精管に送り込まれた精鋭たちが、たちまち大渋滞を起こす。  
凶暴なほどに吹き荒れる快楽のハリケーンが、俺を支えていた最後のタガを蝕み、  
気がつくと柔弱で傷つきやすい器官を使っていることも忘れて、俺は一切の遠慮呵責のない猛烈なピストンで佐々木のアナルを突き上げていた。  
 
 
「キョーーーーン!!!」  
完全に意識を飛ばした佐々木が最期の断末魔を上げると、菊花がムスコを食いちぎるように締め上げた。  
そして、その凶暴な締めが3秒ほど続いた後、全身の力がくたっと抜ける。  
途端に飛び出す精液の濁流。  
せき止められたスペルマたちは、カタパルトで空母から放り出される艦載機のように、容赦なく佐々木の直腸を蹂躙していき、佐々木を裏側から真っ白に染め上げていった。  
 
 
「ああ、キョンのものが僕の汚い尻穴を……もっと、もっと塗りこんでくれ、僕を、マゾ雌を清めてぇ……」  
肛門にどくどくと精液を注ぎ込まれながら、そのあまりの勢いに意識を取り戻した佐々木は、うっとりとした表情でうわごとを繰り返しながらギュッと抱きついて来る。  
幼子のような幸せいっぱいの笑顔。こいつとはずっと親友を続けてきたつもりなのに、俺はこいつがこんな顔をするなんて想像してみたことすらなかった。  
ごめんな佐々木。今日からは毎日こうしてやるよ。  
俺は、力の限りを込めて、すがりついて来る佐々木を抱きしめた。  
 
どれくらいそうしていただろうか、ふと我に返ると、佐々木は幸せそうにまどろんでいた。  
そういえば、こいつ、肛門に小便しろってリクエストしてたよな。  
てか、そんなことってほんとに出来るのか?  
今の今まで愛しさが溢れていた心に、急激に残忍な好奇心が湧きあがる。  
いっちょやってみっか。決心した俺は佐々木と繋がっている事を忘れるために目をつぶり、便器に小便をしているイメージを浮かべてみた。  
半勃ちなムスコが主の意思を汲んで膀胱とのコネクションを繋ぎ、ちょろちょろとだが佐々木の中に向かって進撃を開始する。  
 
「へ!?まさかキョン!え、いや、待って!?ほ、ほんとに?ぼ、僕はいま体内に用をたされちゃってるの!?  
肛門に、汚いものを出す穴に、小用をされちゃうなんて……僕は……僕は……君にとって便器以下存在に堕ちるんだね!?」  
佐々木がうろたえながら、めそめそと泣き出す。やべえ、さっきのはさすがに冗談だったのか。  
だが、一度始まった放尿はなかなか止まるもんじゃない。  
「ひあぁあぁぁああぁ。すごく暖かいよキョン。でも、もっと暖かくて大切な君の子種が流されていく!ひどい、ひどいよキョン。君ってやつは、君ってやつはぁ!」  
スマン佐々木、いま止めるから。  
「だめだ!!出し尽くしてくれキョン。僕はこれで精液だけじゃなく、君の全てを受け止める完全なマゾ便女に昇格するんだ!  
僕は、僕の尻穴は、いま液体だけじゃなく、君の罪悪感まで受け止めているんだろ。ああ、マゾ雌にとってこんなに誇らしいことはないよ。  
 
僕はいまほどこの世に生まれてきたことを嬉しく思う瞬間はない。この幸せを永久に凍結しておけるなら、僕は神にも悪魔にもなるよ。  
さあ、遠慮なく僕を便器として使ってくれ。いや、今後はトイレなんて一切使わせない。僕というマゾ便所がここにあるのだからね」  
うっとりとした表情で、慌てて引き抜こうとした俺の腰を押しととどめ、幸せの涙を流しながら、恐ろしい宣言に酔いしれる佐々木。  
……こいつは願望実現能力持ってないよな?大丈夫だよな?いまこの瞬間にハルヒパワーがこっちに引っ越してきたなんて事はないよな。  
ハルヒは無茶苦茶なやつではあるが、最後の一線を越えない無意識の理性がある。  
一方の佐々木は理性の固まりだが、一線を越えることに一切の躊躇がなさそうだ。  
人様の体中に小便をするという、人道に外れた行為をしながら、俺は本気で今後のトイレ事情と世界の行く末を心配していた。  
 
すっかり意気消沈したムスコがぬるりと佐々木の中から開放されると、佐々木は名残惜しげにそれに見つめながら、満足げな笑顔で自分の尻をさすった。  
えーとさ、佐々木。お前が嬉しそうなのはいいだけど、俺たちなんかとんでもないこと忘れてないか?  
 
とりあえず、いまこの瞬間にはドアの外に人の気配はない。  
が、普段はおっとりしていて、この世知辛い世の中を本当に渡っていけるのかと兄をハラハラさせる妹であるが、  
どこをどう間違ったのか、あいつは兄の秘密を探知することにかけては忍者のような才能を持つことがある。  
「まあまあ、秘密というのは漏れるように出来ているものさ。そんなに心配しても仕方がないよ。  
それよりそんなに汗をかいたままのシャツを着ていたら風邪を引くぞ。さ、脱いだ脱いだ」  
へこむ俺とは対照的に、まったく気にした様子もない佐々木は、そそくさと俺の制服のジャケットとシャツを脱がせると、  
その下に着ていたTシャツを引っぺがし宝物のように押し抱いた。  
 
あの〜佐々木さん?汗まみれの服を脱がせてくれて、新しいTシャツを渡してくれる心遣いはありがたいんですが、  
なんでそのTシャツだけジップロックに入れてカバンにしまうんですか?  
「いや、僕のせいで濡れてしまったわけだからね。責任を持って洗って返すべきだろ」  
をひ。ぜったい他の目的に使う気だろ。こらっ俺の目を見て話しなさい佐々木。  
「な、何を言ってるのかな、キョン?僕がシンナーを吸うバカモノのように君の残り香を堪能するとでも?  
いやだなあキョン、僕がそんな目的に使うわけないだろ。風呂でさっぱりとしたあと、全裸にこれ1枚を着て、君の香りに包まれながら僕は……僕は……」  
トロンとした目で遠くを見つめる佐々木……もはや何もいうまい。それはもうあげるから大事に使ってやってくれ。  
「貰うだなんてとんでもない!毎回貰っていたら君の衣類がなくなってしまうじゃないか!  
使用後はノリの利いたアイロンまでかけてきちんと返すよ。密かに僕の家庭的な一面を見せつける絶好の機会だからね。  
一年のブランクを取り返すためには、こういうところで小さくポイントを稼いでおかないと!」  
いや、そんな宣言しちゃったら秘かでもなんでもないから。てか毎回持って返ることのが規定事項なのかよ!?  
 
「当然さ。だいたい君は、ジャージにつく洗剤の匂いが時々変わっていることに気付いたことはないのかい?  
ちなみに君のうちは酵素パワーの○ップらしいが、どうやら涼宮さんのお宅はフローラルの香りが自慢のニュービー○らしいね。まあ、ここまで言えばわかるだろ?」  
う……そう言われてみれば、持って帰った記憶がないのにジャージが綺麗に折りたたまれていたことがあったような。  
俺は手っきりお袋が勝手に洗濯物を取り出して洗ってくれたものだと……  
「思春期のむせ返るような雄の匂いほどメスを発情させるものはないってことさ。  
まあ、性癖しだいだが、君たち男子がこのベッドの下に隠した本を熱心に見るようなものだからね。五十歩百歩というものだろ。  
おいおい、そんなに変態を見るような目で見られると、ちょっと股間がうずくな」  
照れながらトンでも発言すんなっ!だが甘くみるなよ。妹というスパイが暗躍する我が家においては、俺の秘蔵本はそんなところにはないのさ。  
「くくっ。キョン、君は正直だな。目線の先から察するに、机の引き出しの裏側と、本棚の裏側にガムテープ固定か。残念ながらそこは十分に想定内だぞ。  
妹さんは純粋無垢らしいから心配ないかもしれないが、小学6年生ともなれば早熟な子もいるものさ。  
君の秘蔵コレクションは妹さんの友人一同の共有物になっていることは間違いないな」  
にゃ、にゃんですと!?  
「よーく思い出してみたまえ。妹さんの友人とたまたま目が合った瞬間にまぶしそうに逸らされたことはないかい?  
ちょっと勘違いなんかしてニヤニヤしてみた経験の一つや二つくらいあるだろ?  
あの年頃は一般的に、子供っぽい同級生よりも年上に強烈な憧れを抱くものだからね。  
君の秘密を知ってしまった罪悪感と、君の性癖を知ってしまった興奮で……おや、どうやら思い当たる節があるようだね」  
ニヤニヤと悪魔の微笑を浮かべる佐々木。  
待て、冗談じゃないぞ。思い当たる節なんて……えーと、妹の友達で大人っぽくて、俺と目が合う子なんているわけ……いるわけ……orz  
 
「まあ、現実というやつは、かくも残酷なものさ。ちなみに、いま僕も現実について緊急かつ危急存亡の危機を迎えているのだが、聞いてもらえるかな?」  
放っておいてくれ。いまの俺は自分を取り巻くすべての現実に打ちのめされた敗者なんだorz  
「ふむ。君にそういう趣味があるなら構わないのだが、君の尿はいささか多かったようでね。  
温泉浣腸という単語にあるように、いくらエネマを常用していても、浣腸効果はそれなりにあるようだ。  
それだけじゃなく、直腸という場所は水分補給を任務としていることをすっかり失念していたよ。  
簡単に言うと、君から供給された水分が、ごく短期間のうちに僕の体内に沁み込み、しみこめなかった部分とともに暴動を起こそうと……」  
オイ佐々木。そんな冷静に分析してる暇あったら、とっととトイレに行きなさい。  
「君はあえぎ声を聞かれてしまったかもしれないご家族のいるところに、女を一人で行かせる気かい?  
そんなに無慈悲な男とは思わなかったよ、キョン。僕は君のエスコートがなければ、梃子でもここを動かないからな」  
はいはい、エスコートでもなんでも致ししますよお姫様。てか、よくわからない理屈はいいから、危急存亡なんだろ?仁王立ちになってないでとっと行くぞ。  
なぜだがよくわからないが、妙に嬉しそうな佐々木を便所まで連れて行き、その近くで待っていることを命じられた俺は、  
家族の目を気にしながら、仕方なく廊下で体育座りをしていた。  
 
すると、そこに最悪な人物が顔を出した。  
「キョンくんぐんそ〜、戦果を報告せよ〜」  
誰が軍曹だ。だが、その目を見る限り俺たちの闘いに気付いた様子はないな。どうやらセーフだったみたいだ。  
「ちぇー、ダメじゃん佐々木〜、キョンくんなんておしたおせば、ちうのひとつくらい、いちころだぞ〜」  
こら、年長者を呼び捨てにするんじゃありません。と、たしなめつつ振り返ると、そこには佐々木が完璧なお姉さんの笑顔で立っていた  
「うん。じゃあ助言に従ってそうさせもらうわ。どうもありがとう」  
「ふふふ〜。では、ここは若くない二人にまかして、わかものは退散するとしますか〜」  
佐々木の大人びた艶やかな笑顔にぽかんとしていた妹は、ちょっと照れ笑いを浮かべながらリビングのほうに引っ込んだ。  
あいつでも気を使うことがあるのか。お兄ちゃんは嬉しいぞ。まあ、何にせよ、ばれてないのはラッキーだったな。今後は気をつけねば。  
と、警報装置の設置場所を本気で考えつつ、部屋に戻る。まあこんな理由じゃ長門は作ってくれなさそうだがな。  
 
「君は本当に妹さんにばれていないと思っているのかい?」  
佐々木が嬉しそうな笑顔で話しかけてきた。女のカンはバカに出来んからな。まさかとは思うが……だんだん不安になってきたぞ。  
だ、大丈夫だよな。俺は兄としてあいつを変な道に引きずり込んじゃったりしてないよな。  
「くくっ申し訳ない。僕も彼女が気付いているとは思わないよ。というより、普通の方法では誰一人として気付き得ないんじゃないかな」  
?? どういうことだ?  
「さっき話しただろ。僕が授業中に問題集に集中していたら、時計が5分しか進んでいなかったって。  
僕は全身全霊で君との逢瀬を楽しんだからね。時計を見てみたまえ。甘いピロートークの時間を抜かせば、せいぜい数分というところだろ?  
君が僕の中を蹂躙していた時間はそんなに短くなかったはずだ」  
むう。確かにそのようだが、お前がそんなに便利な機能を持っているとは。  
 
「じゃあ確かめてみるとしようか」  
と、いいながら佐々木が不似合いなほど可愛い携帯に電源を入れると、途端に着信を知らせるバイブレーションが巻き起こった。  
佐々木がそれを無視しながら、留守録を操作すると、機械音声のあとから、聞き覚えのある声が興奮に包まれた報告を送ってきた。  
でも登録名 立花て。下の名前も入れてやれとは言わんから、せめて正確な漢字にしてやろうぜ。  
 
「佐々木さんですか!?橘です!!おめでとーございますー!!とうとう佐々木さんの閉鎖空間に変化があったのです!!  
仲間から聞いて、さっき無断でちょっとだけお邪魔しちゃってたんですが、何が起きたと思います!?  
じゃじゃーん!!なんと雨が降ってきたのです!!しかも2回も!!さらに芳しい香り付きで!!  
涼宮さんの閉鎖空間は灰色一色らしいですからね!我々の大勝利です!!あたしもう本当に嬉しくって嬉しくって!!  
でも仲間ったら生臭いとか言うんですよ!!まったくこの麗しい芳香が分からないなんて、ほんとうに……  
ピー。ツギノメッセージデス。んんっもうっ、ごめんなさい。さっき切れちゃったんで……」  
佐々木が無言で携帯の電源を落とす。  
またしても哀れすぎるぞ橘キョコタン ……えーとさ、これってどう説明すべきだと思う?  
「くくっ麗しの芳香だってさ」  
愉快そうに笑いながら、ちょっと複雑な表情をする佐々木。そうだよな。勝手に心に侵入されちゃ、プライバシーもくそもないよな。  
「まったくだよ。どんなにすばらしい香りだったのか、あんな表現じゃ分からないじゃないか。  
まぁこの件はあとでじっくりと、根掘り葉掘り聞かせてもらうとしよう」  
決意を胸にギュッとこぶしを握る佐々木。えーと、論点が多少ずれている気がしないでもないが……まぁ、ほどほどにしといてやってくれ。  
 
「そういえば、お前ってさ」  
「なんだいキョン?君からの質問とは珍しいな。とうとう僕のことを知りたくなったのかい?それなら天にも昇る喜びと言うべきだね。  
まったく君ときたら中学3年の1年間で、ほとんど僕個人に関する質問をしなかったんだぞ。  
あれだけ僕が話しかけて、君の小学校における副担任の名前まですべて諳んじられるようになったのにも関わらず、だ」  
あー、いやその、悪かった。そんなにキラキラな目で睨むな。今回もお前個人にじゃないことも混じってるから、ものすごく質問しづらいんだが。  
「くくっ。そこがキョンのキョンたる由縁だな。いいよ。何でも聞いてくれ。  
君には体の裏側をたっぷりと調べられてしまったんだからね。もはや隠すべきことは何もない。  
性感帯からオナニーの頻度、どんなプレイで辱められたいかまで余すとこなく洗いざらい白状するよ。  
あ、いや、これは尋問プレイにとっておいた方がいいかな?それとも拷問プレイの方がいいかい?  
痛いのは苦手だったんだが、君はさっき僕の尻を優しく叩いてくれただろ。  
あれで僕は、世の中には嬉しい痛みという矛盾した存在があることを骨の髄まで思い知らされて、感動のあまり涙腺が緩んでしまったんだ。  
これで処女喪失の痛みも待ち遠しいだけってものさ。いや、それどころか出産の痛みを早く体験してみたくてたまらないよ。  
むむ。そんなに引かないでくれ。さすがにちょっとそれは順序を飛ばしすぎだってことは、重々承知している。  
とりあえず、君の容赦ないスパンキングの雨が僕の尻に降り注ぎ、耐えられなくなった僕は、尻穴の襞を数えられながら……」  
 
おい待て。落ち着け佐々木……おーい佐々木さーん!?はやく帰ってこーい!!  
 
「という冗談はさておき、アナルバイブの種類からボールギャグの数まで。何でも答えるからどしどし聞いてくれ」  
いや、聞きたいのはそういうことじゃなくてだな。その、お前はなんで橘たちと付き合ってるんだ?  
いや、あいつらを悪く言いたくはないが、その、なんと言うか俺はあいつらといい出会い方をしなかったもんでな。ちょっと気になってさ。  
「ふむ。僕は正直言って橘さんや藤原君の組織、それにその目的とやらには興味はないし、周防さんの正体についてもまた然りだ。  
だが、橘さんは友人として、とても気持ちのいい人物だよ。明晰な頭脳の持ち主との何気ない会話は頭をリラックスさせてくれるからね。  
まぁ僕の件が絡むと、言いたい事が溢れてしまうようで、なにを言ってるのかさっぱり分からないけど。  
 
藤原君は……そうだな、彼はキョンにも勝るとも劣らない不器用な資質の持ち主、というべきかな。  
彼は二言目には現地民、現地民と僕らを蔑もうとするくせに、橘さんの呼びかける集会には必ず顔を出すし、  
周防さんがコーヒーに楊枝やタバスコを入れようとするのを止めるのは、必ず彼なんだよ。  
熱心にこの時代の文化風俗を研究してきているから、僕らでは思いつかないような面白い分析が聞けるし、任務ではなくそれを周防さんに教えてあげているようだ。  
いずれ彼は自分の時代に帰る必要があるのだろうからね。一線を引こうと必死の努力している、というところかな。  
 
周防さんは言うまでもなく、見ていて面白いからね。なんというか、水槽の中の亀を見ている気分さ。  
やることなすことトンチンカンで、時々本物の電波ソングを歌い出すんだが、それがまた見事なんだ。  
あれは一回聞くに値するよ。内容はかなり怖かったりするけど」  
嬉しそうに出会ったばかりの友人を紹介する佐々木。俺の印象では、あいつらはただの嫌なやつらだったんだが、どうやら早計だったようだ。  
だいたい出会い方が悪かったとはいえ、1−2回しか会ってない連中にレッテルを貼って佐々木から引き離そうと画策するなんて、俺もどうかしていたようだな。  
 
「まぁ、最大の要因は、周防さんに対する感謝と期待なんだけどね」  
感謝と期待?あの電波子ちゃんに一体どんな感謝をするってんだ?  
「ふむ。君らは彼女とのファーストコンタクトで、不思議な体験をしなかったのかい?  
僕は鮮烈で心震える体験をさせてもらったよ。いや、今こうしてキョンと話しているきっかけをくれたのは彼女だといっても過言じゃない」  
佐々木の瞳に真剣な火が灯る。天蓋さんとのファーストコンタクトというと……吹雪の洋館での出来事か。確かにあれは不思議体験だった。  
「橘さんの分析では、どうやら我々の心の奥底にある願望を見せてくれたようだし、僕もその意見には賛成だね。  
なんせ僕は、まわされて風呂に沈められるという天国を経験をしたんだから……」  
前言撤回。そのうっとりとした瞳の奥には、轟々と音を立てながらエロい炎が踊っている。  
だが、輪姦されてソープに売り飛ばされるというのが天国とは聞き捨てならんな。そんな破滅願望はやめたほうがいいぞ。  
「何を言ってるんだキョン。僕を輪姦したのは十人以上に分裂した君で、風呂の中身はこってりした君の精液だったんだぞ。  
これを天国と表現せずになんと言えというんだ。  
 
あの日、塾帰りの公園で自転車を突然止めた君が優しくキスをくれたかと思ったら、ビリビリと僕らの中学時代の制服を破り、  
身をすくめた僕を街路樹に押し付けて、君は立ちバックで僕の子宮に侵入してきたのさ。  
それだけじゃない。快感のあまり失神しそうな僕が思わずしりもちをつくと、周りから何本ものたくましい男根がにょきにょきと伸びてきた。  
驚いて見上げると、それらは全部キョンのものなんだ。君は蔑みの笑いを浮かべながら、僕の頭を優しく撫でた。  
僕が一生懸命口で奉仕しようにも棒は次々に延びてくるからね。  
結局僕は、穴という穴を余すことなくキョンに蹂躙されて、失神するたびに次の快感に無理やり叩き起こされるという天国を漂っていたんだ。  
あれほどすばらしい体験は、この世にはありえないね。  
 
そして、快感のあまり完全に意識を飛ばした僕が気付いたときには、水の入っていない西洋風の風呂に横たわっていた。  
なにが起きるのかとワクワクしていたら、キョンが次々と入ってきて、僕に射精していくんだ。まるで公衆便所で用を足すようにごく自然にね。  
顔、胸、尻、性器。最初はかけて貰ったところがカッと火照るんだが、そのうちまったく分からなくなった。  
なんせ全身がキョンの精液まみれだからね。体中に粘りつくキョンのスペルマがドロドロに火照りながら、汗腺の微細な穴まで犯していくんだ。  
あれは君の部屋に配置されるという僥倖を掴み取ったティッシュたちが体験した恍惚の歴史だったんじゃないかな。  
強烈だったよ。僕はキョンの精液の中に半身を浸しながら、必死に性器を開いてそれを少しでも胎内に溜めようと努力したところで、ハッと目が覚めた。  
そのとき、僕らはお互いの顔を見合わせてね。すぐに解散したんだが、ちょうど土曜だったから、家に帰るなり僕は食事も摂らず、一睡もせずオナニー三昧で朝日を迎えた。  
何度も徹夜で勉強して朝日は拝んだが、あんなに神々しく充実した朝日は初めてだったよ。  
 
ちなみに涼宮さんと語り明かした話もこれがベースになっているのさ。涼宮さんから聞いた話もそうかもしれない。こっちもすごいよ。なんせ……  
いや、これは彼女から君が直接聞き出すべきものだな。僕が言ってしまっては興ざめというものだ」  
嬉しそうにククッと喉を鳴らす佐々木。  
えーと、どこを突っ込んだらいいんだろ?  
突っ込み役のアイデンティティーが崩壊するのを感じながら、俺は頭を抱えた。  
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
とりあえずおわる(人として)  
 

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