192Pから分岐の小ネタ。
「そいつを守りながら、いつまで持つかしら。じゃあ、こんなのはどう?」
その時である。朝倉の腕の手首辺りが異常に変形し、刀剣のように・・・いや、刀剣になった。
ところがさらに不可解なのは、その刃が異様に光っているという事だ。目を凝らすと、チェーンソーのように刃が走っている。
これってまさか。
「そう、光彩滑刀の流法(モード)よ。正直言って、刃物好きなあたしはこれを見て、やってみたいと思ったのよね」
「止めた方がいい。その技には私やあなたのような、有機生命体を超越した端末でも無理があるはず。高確率で予期せぬ事態が発生する」
「知ったこっちゃないわよ。苦労したんだから。というわけで首だけ持ち帰ってあげるわ」
腕の剣をぶん回して襲い掛かってきた。もうダメだな。
「ふふふふ・・・って、なに!?」
朝倉が驚いて動きを止めた。剣に原因があるのではと思い見てみた。見なけりゃ良かったとつくづく思った。
・・・それもそのはず、それは異常変形して意味不明な形へと変貌し、変形は朝倉の肩以降にまで及んでいた。
正直、刀はもはやアブナイ匂いを出す物質でしかなかった。無意識に俺の息子が興奮している。
「あらあら。勃起してるの?なんなら精液貰っちゃおうかしら?」
原形を留めていない朝倉が襲い掛かってくる。だんだん怖くなってきたぞ。
って、アッ―――!・・・とは間一髪ならなかったようだ。
怪奇なフォームで俺の息子を無理やり挿入させようとしたところを隙を伺っていた長門が取り押さえたらしい。そして長門はこう言った。
「・・・・・・変態」
「それが最期に聞く言葉だなんて後味悪いわね・・・。でもこの醜態よりかはいくらかマシなようね・・・」
朝倉はそれきり動かなくなった。そして、結晶化した・・・。
ところで朝倉の奴が変態化したのは多分、心までも異常変形したんだろう。