次にお前は『キョン、あたし…あんたのことが、す……ハッ!』と言う
「キョン、あたし…あんたのことが、す……ハッ! ……ハッ!」
ご丁寧に驚くところまで再現してから、さらに驚くハルヒ。他の団員たちもビックリだ。
「な、なに言ってんのよっ! そんなわけないじゃない! だいたい何の根拠があって……」
やれやれだぜ。そんなことも解らないのかこのド○○がぁあ!
自分の立場を教えてやらないとな。俺はひとつカマをかけることにした。
「知らなかったのか? 俺に惚れている人間は、タバコの煙を嗅ぐと、鼻に皺がよるんだぜ?」
「うそっ!?」
「ふえっ!?」
「……っ!?」
「やばっ!?」
……古泉? いや幻覚だ。もしくは三人娘を引っ掛けるために協力してくれたのかもしれん。
「そ、そんな引っ掛けには乗らないわよフゴ!」
いや、鼻を押さえながらそう言われてもな……。
「そ、そうですよぅ、騙されないんですよフガ!」
潤んだ瞳が可憐です。こんな花粉症なら世の女性たちも羨むでしょう。
「…………。……………だいプギ……」
一度背中を向けてから振り向くのはちょっとアレだぞ。あと鼻を摘んだままだと台無しだ。
「で、ですが、このメンバーにはタバコを吸う人間は居ませんよ?」
あわてて手を下ろしたな。名演技だったぞ。演技、だよな?
「そ、そうよ! 煙のないところで焼けボックイに火が立つわけないじゃないのっ!」
いろいろと間違ってるぞ。
「……煙草の流煙を感知。その壁の陰」
「どこのバカよ! 再起不能のリタイヤにあげるわっ!!」
「んもぉ、タバコはダメです〜。はい、口が寂しい時の茎わかめ」
「すまなかったね、喜緑くん。愛しているよ」
「うふふ、好きですっ、会長。はい、胃が寂しい時の増えるわかめ」
「私は、大好きだ」
「あぁん、超スキです! はい、人肌恋しい時のわかめ酒」
「君のことが、メタ好きだ!」
メメタァ!
「オラ!」「オラ!」「オラ!」「オラ!」「オラ!」
「「「「「オラオラオラオラオラオラべっかんこーーー!!」」」」」
今日は、学校に何人かの声と拳が見事に調和した。