まぁ誰もいるわけないだろ、と自分に言い聞かせながら俺は教室に入った。
するとそこには夕日を背に朝倉が立っていた。
「遅いよ。」
「お前だったとはな。」
「意外だった?」
と、朝倉が次第にどっかの国の経済を語り出したと思ったら
最後にとんでもない事を言い出しやがった。
「あなたを殺して涼宮ハルヒの反応を見る」
ナイフが一閃。間一髪で後ろに尻餅をつきながらかわす俺。
一体全体俺は何されてんだ?
混乱しながらも何とか噛まずに言う。
「それ本物じゃなかったとしてもマジ危ねぇから!しまえよそれ!」
「うん、それ無理。」
そう笑顔で答えるや否や朝倉はナイフを腰に構え、突っ込んで来た。
俺は後ろを向いて驚いた。
壁しか無い。ついさっきまではドアがあった筈だ。
話してる間にコンクリ塗ったとしてもまだ乾かないような時間だ。
そうこう考えてる内に椅子を投げたりしてみるも、
「無駄よ。言ったでしょ。今この部屋は私の情報制御下にあるの。」
何がなんだかもはやわからん。そしてついに動けなくなった。ありかよ!反則だろ!
そして下を向いてる俺の視界に朝倉の上履きが入ることもなく、朝倉の声だけが聞こえた。
「最初からこうすればよかった。」
クソ。もう終わりなのか?あぁハルヒに…いやなんでもないな。
こんな事今言ったら逆に後悔しそうだ。
と、その時。ドーンという轟音と共に俺の体動くようになり、上を見た。
天井を破り、落ちてきたのは…
ロードローラーに乗った長門だった。
そして朝倉の上に落ち、上に乗ってた長門が思いっきり
ロードローラーに無数の連打をぶち込む。
「あなたはとても優秀。でもあなたが負けた原因はひとつ。」
めずらしい長門が喋っている。などとアホな事を考えている俺。
「あなたは私を怒らした。理由はそれで十分。」
すると教室が砂のようになり、教室に戻った。
何だったんだろね?これ。
すると長門が倒れていた。とりあえず抱きかかえ、尋ねる。怪我でもしたのだろうか?
「いや。」
何だ?
「スタンドの再構成を忘れた。」
時止め属性は無いぞ。俺には。
次の日に朝倉は何故かカナダへ転校した。
俺は教室に入った。
するとそこには夕日を背に朝倉が立っていた。
「遅いよ。」
「お前だったとはな。」
「意外だった?」
と、朝倉が次第にどっかの国の経済を語り出したと思ったら
「あなたを殺して涼宮ハルヒの反応を見る」
ナイフが一閃。間一髪で後ろに尻餅をつきながらかわす俺。
「それ本物じゃなかったとしてもマジ危ねぇから!しまえよそれ!」
「うん、それ無理。」
そう笑顔で答えるや否や朝倉はナイフを腰に構え、突っ込んで来た。
俺は後ろを向いて…
ドアから逃げ出した。
1年5組の前を全速力で走って部室に向かう。後ろの方で朝倉が何か言ってたけど知るか。
ドアを開けると長門が無表情ながらも唖然とした顔で俺を見る。
そしてぽつりと言った。
「あなたは幸運。」
は?
「入る教室を間違えた。」
ん?確か俺はさっき1年5組の前を走って……あ、そういう事か。
そう。なんと俺は1年4組に入っていたのだ。
こうして俺は間抜けなことに延命し、何故か次の日に朝倉はカナダへ転校した。