「はい、到着」  
「……うぐっ、いたっ、い……」  
 到着そうそう、俺はシオの背中を突き飛ばして床に倒した。  
 ここは先ほどのエアポケット同様、隠れ家候補の1つとして目をつけた空き家だ。  
それなりの敷地面積に家の装飾具合、庭の広さ、残された家具。どれもこれも一線を超えている。どうやら懐の重いヤツが住んでいたようだ。  
しかも出て行って日が浅いのか汚れが少ない。今すぐにでも住めそうだ。  
「な、なによっ……変なことしたら、大声出してやるんだからっ!」  
「残念なことに、ちょっとやそっと出した程度じゃ聞こえない。ここはそういう土地だ」  
 それでもぎゃあぎゃあ言いそうだったので、ナイフをちらつかせて黙らせる。  
 表情こそ恐怖で凍りついているが、それでも気丈に鋭い視線で俺を見据えている。  
 ふむ、たしかに強気な女を腕力でねじ伏せるのは心地よい。俺はレイプ魔じゃないが、そんな鬼畜共の気持ちがちょいと理解できそうだ。  
「シオ……だな?」  
「…………」  
 答えない。それどころか震える体と瞳は反抗する意思さえ見える。  
 
「お前さ、自分の立場わかってる?」  
「誰がっ……誰があんたなんかに!」  
 殺気……には程遠いが、気迫が生まれる。それでも恐怖の割合が大きいが、それでもよくない傾向だ。  
 気丈なヤツ。こいつは頭で理解しているのに、その頭が反抗しようとしている。贔屓目に見ても長生きできるタイプじゃないな。  
 教えないといけない。敗北とはどういうことか。男は女をどんな目でしか見ていないか。  
 ナイフを収め、シオの両手首をつかむ。体が強ばりつかんだ腕から緊張が伝わるようだった。  
「ひゃっ……!」  
俺はそれを堪え、そのまま床に押しつける。馬乗りになり万歳のポーズで拘束する。  
表情が恐怖を染み込んでいく。シオは少しずつ理解を始めている。それでも必死で恐怖を振り払おうとしているのだろうが、心の隅っこには徐々に蓄積されていく。  
ぐっぐっと俺の手が動かされる。どうやら全力で振りほどこうとしているらしいが、さすがに男女の力の差は大きい。  
「本当にわかっていないらしいな」  
 シオを拘束する手を1本にまとめ、片手で拘束した。さすがに押さえるのはやや厳しいが、その分自由になった手で控えめな胸をつかむ。  
 
「いっ、いたっ!」  
「着痩せするタイプか? 思ったより大きいじゃないか」  
 もっとぺちゃんこだと思っていたが……服や下着を差し引いても嬉しいサイズはある。  
 少し力を抜き、さわさわと撫でる。ただこれでは服の下に隠れる下着が邪魔をして、ごつごつと硬い感触しか味わえない。  
 そこで左右から握るように揉むと、硬さの中の確かな柔らかさを味わえる。  
 俺はふにふにと感触を楽しむ。硬い表面に、柔らかい中身。  
「や、やめろ、やめて!」  
 両手にこもる力はもちろん、両足をばたばたと動かし抵抗を見せる。が、そんな程度だとどれだけやっても俺を止めることはできない。  
 わずかに、確実に――俺の執拗な責めがシオを征服していく。俺にもむくむくと性欲が高まっていく。  
 胸への責めを一旦やめて、シオの腰の巻かれている布を剥ぎ取る。そしてそこに隠れていたボタンをぷちぷちと外していく。服を剥いでしまえば大人しくなるだろう。  
 女の服はボタンの付き方が違うが、手先が器用な俺には問題ない。  
 
「離して、離してっ! いやぁぁぁぁぁぁっ!」  
腕の力と足の動きが増していく。錯乱気味な声が俺の耳に飛び込む。その抵抗は懸命だが、実は自分を追い詰めているにすぎない。  
無駄に動けば動くほど力尽きるのも時間の問題になっていく。抵抗する力は逃げ出す力として温存しておくのが定石だというのに。  
ゆっくりと上着を横に押し広げ、胸のリボンを解き、中の服をずるりと捲る。シオの白い肌と胸を守る薄い水色の下着が俺を出迎えた。  
「いや、いやぁ……離して……」  
このころには力を使い果たしてぐったりとしていた。動きの精密さは失われ、なにがしたいのかわからないぐらいだ。  
 外気に触れた肌は、ずかに汗ばんでいる。しっとりとした肌は、俺の性欲をじくじく刺激していく。  
 舐め回したい。変態じみた欲求が俺をねだる。  
「泥臭い仕事しているわりにはいい肌してるじゃねぇか」  
 俺はシオの肌に顔を埋めた。温かい、湿気た肌が俺の顔を包み込んでくれるようだ。  
 鼻に空気を吸い込む。シオから発せられる、ほんのりとした汗の匂いと温めたミルクのような香り。  
 
 まだ淫靡な香りを一片にも持たない少女が所有している体臭、色気。ロリコンでもないのに頭がふらふらとしてきた。  
 シオの胸が見たいの欲求が俺を急かす。手を背中に回して、下着のホックにツメで掻いた。  
「や、それは、だめ、だめぇっ!」  
 俺がしようとしていることに気づき、シオは両肩に力を入れているのか、手が背中と床に挟まれてしまう。  
 だがツメはすでにホックを捕らえていた。圧迫感に耐えながらがりっと引っかけて弾いた。  
「あっ、あ……」  
 アンダーバストへの締めつけが突如緩まり、シオは驚愕に似た声を上げた。俺は背中から手を抜いて、ぺろりと下着を上にずらした。  
 シオの胸が俺の目に映りこんだ。ちょうど俺の手に収まってくれるほどの大きさ、まだ若くて崩れ、垂れのない張り、そして桃色の突起。  
 まさしくお椀のような形。俺好みの、潰しがいがありそうな、胸。期待を裏切らない女だ。俺のために――男のためにいるような女、体、心。  
 誰もが憧れと共に性的な視線で見つめる女。俺はその女を独占し、その体を白色で汚し、その心に侵略しようとしている。  
 
 俺は他の誰よりもシオの至近距離にいる。数時間前では考えもできないことだ!  
 たまらずその宝石のような胸に顔を埋めて、直に揉んだ。下着の硬さがない、純正な胸の柔らかさが手の平を占める。  
 右胸は手で、左胸は頬でぐりぐりとねじるように弾力を味わう。  
「ふぅ、う、や、やだぁ……触んないでぇ……」  
 初めての体験による困惑、くすぐったいのか気持ちいいのか理解できない困惑、そして俺への怯え。そんな感情が入り混じった口調だった。  
「感じているのか?」  
「そんなわけ、ないでしょ……!」  
「ふぅん。まんざらでもなさそうだけど」  
「ふ、ぁあん!」  
 俺はツメを立てて硬さを帯び始めた突起を引っ掻いた。するとシオは確実な快感を得た声で叫んだ。  
「なんだ、感じてるじゃないか」  
「感じて、ない!」  
 ……うぜぇぐらい強情なヤツだ。  
「調子こいてんじゃねぇよガキ」  
 
多少の苛立ちを感じた。俺には徹底的にシオを屈服させ、敗北感を与え、強者とは誰なのかを教え込む必要があるらしい。  
 左胸から顔を離し、眼前にある突起を口に含み、べろべろとしゃぶった。  
「そん、そんなとこっ……!」  
 やや塩っぽい汗の味と、感じるはずのないミルクの味。もちろん吸っても母乳は出ないが、どこか心が落ち着く。  
 ……いかん、俺はシオを襲っているんだ。和んだ気分を蹴散らすように突起を歯で挟み、ぎりりと力を込めた。  
シオ「いっ! いたっ、ああっ!」  
 噛み切ってやろうか。そんな目で睨みつけるが、痛みに耐えて顔を振るシオは気づかない。  
 そんなシオに俺は興奮を隠しきれない。かりかりと掻いていただけの右胸の突起を、親指と人差し指ですり潰すように握る。  
「あっ――あ゛っ――」  
 魔物の攻撃には耐えたことのある体も、一部分だけを狙った責めには堪えるのだろう。シオの口の端から唾液の筋がとろんと零れている。  
 その瞳は焦点があいまいだ。崩壊はまだ遠いだろうが、これ以上飛んでもらっては俺が楽しめない。  
 
「ア――がっはっ」  
 意識をこちらに引き戻させるために、俺は右胸を鷲づかみにした。  
「多少は立場ってもんを理解できたか?」  
 シオは黙ってふるふると首を振るが、その表情からは反抗の意思が抜けつつあり、少しずつ理解を示してきている。  
剣のない剣士、女ともなればこのような仕打ちがやって来る。いい勉強になっただろう。  
「お、っと……」  
 すっかり興奮して忘れかけていた。シオを揺するネタを作らないといけない。  
「少し離れるが逃げるなよ。俺のナイフの射的距離は30メートルだ。逃げられると思うなよ」  
 シオの拘束を解く。けれどナイフを取り出し、刃先を向けて言う。  
 本当は15メートルそこそこが限界だが、それだとダッシュで逃げられかねない。見栄はこんなところで必要だ。  
 じりじりと後ずさりながら、手荷物へ向かう。シオはこちらを睨むだけで逃げる素振りを見せない。  
 手荷物からカメラを取り出し、小走りで戻る。  
 
「いい子だ。俺のことが待ち遠しかったか?」  
 シオは無言のまま手に持つカメラを見つめている。まあ返事は期待していない。むしろ、このカメラでこれからのことを悟ってほしかった。  
 俺は馬乗りにはならず、シオの足元に座り、そのむっちりとした肉づきの脚をつかんだ。  
 途端に脚に力が入る。それは、俺とこのカメラがどのようなことをするか、ちゃんとわかってくれている証拠だ。  
「脚、開けよ」  
 片手で応戦するものの、さすがに敵わない。見た目じゃわからないがなかなかいい筋肉をしている。  
 カメラを置き今度は両手でつかむ。そして一息ついて押し広げる。  
「やぁっ! 見ないで、見ないでぇ!」  
 無理やり開かれ、スカートがひらりと舞ったそこは――同色でそろえられた下着が、俺を歓迎してくれた。  
 女の下着なんぞ、それほどめずらしいはずでもないのに……なんだこの童貞が女の着替えを覗いたときのような胸の鼓動は。  
俺が、こんな小娘に……こんな小娘の下着程度で……ここまでクるとは。  
 身を乗り出し、シオの股の中に移動する。さらに脚を持ち上げM字のまま固定してやった。これで手を離しても、俺が邪魔して閉じることができなくなった。  
 
「この、このっ、このぉっ!」  
 自由になっている手で、俺を殴りたいのか制したいのか、ぶんぶんと空を切る。その目は今にも涙が零れそうなほど潤んでいた。  
「くく、タイトル『街のアイドル御開帳』てところだな」  
 ネーミングセンスのなさに脱帽しながら、俺はカメラを手にしてファインダーを覗く。  
 屈辱と、絶望と、恐怖に歪む顔。はだけた胸と肌。そして下品に開かれた脚、男を誘うポーズ。俺はそれをファインダーで縛り――  
 パチリ。  
 シオとの強烈な接点ができた瞬間だった。  
 パチリ、パチリパチリパチリ。  
 理性を失ったようにシャッターを押した。何度も何度もシオを収めていく。  
「どうだい? 撮影会の感想は?」  
「殺してやる……ぜったい、殺してやる……!」  
 物騒なことを言ってくれる。が、ここまで強くいられるシオの精神に驚かされた。  
「楽しみに待っているよ」  
 一旦ファインダーから離れ、踏み潰されないようにカメラを真後ろに隠す。  
 両手の指をわきわきと動かし、俺はシオの下着に触れる。  
 
「へ、変態っ! やめろ、やめろ、やめろおおおおお!」  
 シオは俺の手をつかみ、脚のじたばたと動かして抵抗する。  
 ここまでされるとさすがに脱がすことは難しい。仮に脱がせてもまた脚が閉まってしまう。  
 しかたない。手を一旦離し――  
 ひゅんっ。  
「……え?」  
 急に涼しくなった下半身に驚きを隠せないでいる。  
 ナイフを取り出し、下着をすぱっと切り、戻す。さすがに見えないでいただろう。  
「え、ええ!?」  
 ようやく理解できたようだが、抵抗も忘れている。その間に俺はシオの秘所を――  
 ……と?  
 ほうほう、これはこれは。  
「くくく、シオちゃぁぁん」  
 俺は身を乗り出して、ちょうどシオの顔を上から覗き込むようにした。馬乗り、というよりは女性を押し倒す姿に近い。  
「な、なによぉ……?」  
「くくく、ふふふっ……」  
 ニタニタと笑う俺を奇異な目で見ている。だが、俺は笑みを堪え切れない。  
 
「お前、すげぇマゾなんだな」  
 俺はシオの秘所に触れ――その液体の感触を指先で感じつつ、くりくりと形に添って楕円を描く。  
「ひっ、さわ、さわったぁ……!」  
「そりゃあ触るさ。それよりも……」  
 くにくに、すりすりと動かし、わざと液体が跳ねる音を強調させる。  
「ほうら、こんなに濡らしてるじゃないか」  
「そん、そんなっ……!」  
「そんな、じゃないよ。ほらっ」  
「あっ! あ、つ、あつ、あつぅっ!」  
 秘所に咲く花の芽を撫で、押し、揉み潰す。高温の感覚にシオの表情がとろとろと溶け出していく。  
「あぅ、あ、あ゛あ゛あ゛あ゛…………」  
 足と声を震わせ、唾液を垂らし、言い逃れのできない快楽を感じている。  
 そうだ、この行為をちゃんと理解するんだ、体でも、心でも。  
 ……さて、と。もっと指でほぐしてもいいんだが……まったく慣れていないところをいただくほうが俺としては好きだ。  
 シオから手を離し、俺はズボンをカチャカチャと緩める。そして、すでに屹立している欲望を取り出し、濡れそぼった蜜壷の入り口に押し当てた。  
 
「ひぃっ、ひぃぃぃぃっ!」  
 体は小刻みに、声はがたがたと。シオは俺と、俺の欲望を恐れている。  
 けれど恐れるだけ。ただそれだけしか、できない。俺を止めることはできない。  
「さあ、覚えておくんだよ……俺が初めての男だってことをな!」  
 ぐぼり。  
 下半身に力を込め、欲望の先端を埋めた。  
「は、ははははい、はいって、る、はい、てるっ……!」  
 シオは抵抗すら忘れ――ぼろぼろと流れる涙を隠すように、両手で顔を押さえていた。  
「まだ先っぽだけじゃないか。『挿入』てのはこう――」  
 ず、い。  
「はい、はいっ、はいる、はいるっ、はいるはいるはいるはいるはいる――!」  
 どんな声もどんな抵抗も、俺を昂ぶらせることしかできない。止まらない、もちろん止まらない。  
ず、ず、ず。  
来た。着いた。  
シオの処女性、純潔性の象徴。俺の先端が、それに触れている。  
さあ……  
いただくよ。  
 
「―――――!」  
 俺はさらに進み……薄い膜を破った。ぶちり、という感覚が俺と、おそらくシオにも響き――この場から穢れの知らない少女は消えた。  
 少し引くと、そこには俺の硬い欲望と、粘液同士が触れ合うことで白濁とした液体と、鮮やかな血。  
 忘れないうちに、俺はシオとの接合部をカメラに収めた。この被写体は今この瞬間しかない、お宝なのだ。  
 何枚か撮り終えた俺は、最後の責め、そして俺自身に溜まった欲を放出するため、シオの腰をつかんだ。  
「さあ、仕上げだ……!」  
 俺はがすがすとシオをついた。シオの口からは悲鳴だか、泣き声だか、よくわからない言葉が紡がれている。  
 さすがは、処女。締めつけがキツすぎる……気持ちいいは気持ちいいが、『痛い』という感覚が大きい。  
 それでも――街のアイドルを、この俺が汚して、泣かせて、犯している。それだけで身震いするほどぞくぞくと心が唸ってくれる。  
「う、俺も、そろそろ……!」  
「……! 中、中はやめてぇぇぇぇっ!」  
 いやいやと首を振りかぶって、抵抗の意思を見せる。  
 ……うぅ、もう、イきそうだ……!  
 
「くっ、イく、イク、ぞ!」  
 俺はシオの肉の圧力を感じながら、そのまま体内さえも犯してやった。  
「ひっ! 出てる! なにか出てるううううううううう!」  
 勢いよく放出し、すべて出し切ってからぞりぞりと削るようにゆっくりと動き、まだ尿道にも残る欲を絞りだした。  
「出て、でてっ……あ、ああか、あか、ちゃん、がぁ……」  
 ひさしぶりに女を抱いたものだから、少し腰が震えている。シオの上に寝転がりたくもあったが、まだ仕事は残っている。  
 ふらふらとする体にどうにか渇を入れ、俺はカメラを使用した。  
 下半身丸出しのシオ、血の粘液でまみれた接合部、そして精神まで負かされたようは表情と精液まみれの下半身。写真のうんちくには興味はないが、なかなかよい流れだろう。  
 シオは、と……意識はあるが力なく寝転がり天井を見つめている。目もどこを見ているかわからない。  
 
 まだ硬いが欲望をズボンに収めて、ふらつく足取りでわざわざシオの真横に移動する。  
「傷ついているところ悪いけど、聞いてくれないかな?」  
 シオからの返事は待たない。俺はつらつらと続けることにした。  
「これで俺とお前の関係は理解できたと思う。そこで提案があるんだ  
俺の呼び出し、命令は最優先すること  
特に場所の指定がない場合はここで待ち合わせをしよう  
お前は第一に俺に尽くさなければならない  
この提案を守れなかったら……写真はどうなるかわかるよね?」  
 俺は優しく、なるべくシオが楽に思える提案をした。  
 小さくだが……シオは確かにうなずいてくれた。  
 

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