ルヴェルはクリックに軽く手を振り、ドアを閉めた。  
外は午後8時くらいだろう。すっかり暗い。  
 ルヴェルの脳裏にある不安がよぎる。  
「いかんな、早く戻らんと師匠に何されるか……  
遅れた言い訳も考えんと――」  
「それには及ばないわ」  
 不意に後ろから女性の声がした。とっさに振り返ると  
そこには……  
 
       (;゚Д゚)!!!  
 
 
 ルヴェルは凍りついた。  
 
そこには絶対的神聖(理不尽)  
にして絶世(最凶)の美女(魔女)、そしてルヴェルの師匠  
(女王)であるティコ=オールリンが立っていた。おそらく、  
ドアの陰にいたのだろう。  
「し、師匠!!なぜここに……」  
「あんまり帰りが遅いから迎えに(狩りに)来たのよ」  
 彼女の周りにオーラが集う。ルヴェルは本能的にそれが  
危険なものであると察知する。  
「よりによって弟のところに『お泊まり』していたとはねぇ……」  
 完全にバレている。  
「し、し、師匠……これにはワケが──」  
 
 必死で言い訳を試みるが、聞こえるはずもない。  
「覚悟は……い い か し ら ?」  
 
(((((((((((((;;゚Д゚)))))))))))))  
 
「ギャオフッ……………………ガクッ」  
 ルヴェルの断末魔が響くより速くティコのマッハパンチが  
ルヴェルを仕留めた。  
「みっともないわよ、こんなところで大声出すなんて……  
後でたっぷりと搾り出してあげるから♪」  
 そう言うとルヴェルをかついで帰る。  
 その後、ティコ魔法堂からは朝にかけて、人間が出すとは  
思えない奇声がこだましたらしい……  
――合掌。  
 
終  
 
 
 

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