「……きゃあっ」
無遠慮に突き飛ばされ、亜麻乃は尻餅を付く。
ここは体育館の倉庫の中。薄暗い倉庫内に、思わず上げた亜麻乃の悲鳴が響き渡る。
「な……何をするんですか?」
亜麻乃は自分を突き飛ばした男達に問い掛けた。その制服からして、高等部の生徒であろう。
「何って……なぁ?」
「ああ、決まってるじゃん」
二人は顔を見合わせてニヤニヤと下劣た笑いを浮かべる。亜麻乃は彼らの意図に気付き、サッと血の気が引くのを感じた。
「へ…ヘンな事したら、大声を出しますよっ」
亜麻乃は強がって言ってみたものの、少し声が震えてしまう。
「大丈夫…この時間はもう誰もここには来ないぜ?…それに」
ガラガラッ、と重い鉄製の扉が閉められた。
「……これで誰にも邪魔されねぇよ」
改めて見据えた二人の目には、怪しげな光が宿っていた…。
男達は改めて亜麻乃の全身に舐めるような視線を這わせた。
「ひょおッ…やっぱりカワイイなぁ、亜麻乃ちゃん」
「だろ?最近よく高校の校舎に出入りしてるからチェックしてたんだぜ」
二人は口々に彼女を讃えるが、亜麻乃本人にすればそれは少しも嬉しくはない。明らかに下心が付き纏っているのが分かるからだ。
「…早くここから出して下さい…!」
亜麻乃は二人を見上げて言うが、つい、声が震えてしまう。
ところがそれは、二人からすれば丁度上目遣いで見つめられたかの様にも見えていた。その怯えた瞳が劣情を掻き立てる。
「いいねぇ…その目、そそるぜ」
男の言葉は亜麻乃に恐怖心を与えた。
(早く逃げなきゃ…ッ)
亜麻乃は立ち上がると、閉ざされた扉へ向かおうとした。が、怯えた身体は言う事を利かずに足がもつれてしまう。
「きゃっ」
バランスを崩した亜麻乃の前に男達が立ち塞がった。
「……やッ…やめてぇっ」
男の一人が嫌がる亜麻乃の制服を両手で引き裂く。
――ビリビリッ!!
「きゃあああッ!」
破れた制服の隙間から下着が覗く。まだ中二の少女らしい、飾り気の無い純白のブラジャーだった。
「うっひょォ……随分と子供っぽい下着着けてやがんな」
引き裂いた制服を投げ捨てながら、男は亜麻乃にいやらしい視線を投げ掛ける。
「じゃあ下はどんなの穿いてるのかなァ?」
いつの間にかもう一人が亜麻乃の後ろに回り込んでいた。その声で一瞬亜麻乃の身体が強張る。
その隙を見逃さず、男は一気にスカートを引き降ろした。
「きゃッ」
足首でスカートが絡まり、亜麻乃はバランスを崩してしまい、マットの上に後ろから倒れこんだ。
ドスッ。
倒れた少女の重みで、少し埃が舞い上がった。倒れた拍子に片足が抜け、これまた純白のショーツが露になる。
「ほぉら、可愛いパンツが見えてるぞ?」
亜麻乃の顔が一瞬にして真っ赤に染まる。
「やっ……ヤだヤだ…ッ!」
亜麻乃は体を縮こませて、両手で白い布地を隠そうとする。
…だが、その手が伸ばされるよりも早く、男の一人が亜麻乃に組みかかった。
「いやッ……やめてぇ!」
「バーカ…そろそろ観念しなよ、亜麻乃ちゃんッ」
ジタバタと体を捩る亜麻乃に馬乗りになった男が、その白いブラに手を掛けた。
「やだやだやだぁ…ッ!」
亜麻乃の精一杯の抵抗は、もう一人の男が上から両手を押さえ付ける事で阻まれる。そしてブラは上にずらされてしまう。
露にされた胸の膨らみはまだまだ発育途上で、乳首はキレイなピンク色だった。まだ男を知らない、ウブな身体なのは明白である。
「へへッ……可愛い乳首だな……」
そう言いながら、馬乗りの男が顔を亜麻乃の胸に近付けて来る。
「ヤだヤだぁ……触らないで…っ…」
亜麻乃の制止も聞かず、男は亜麻乃の乳房を咥えて吸い上げた。
「―――やぁ…ン!」
亜麻乃は思わず少し色っぽい声を出してしまい、また恥ずかしくなる。
「……可愛い声だねぇ、亜麻乃ちゃん」
男はニヤニヤ笑いながら、今度はその手を亜麻乃の乳房に伸ばす。
「やだぁっ……やめ…て…よぉ…」
男の手によって両胸を揉み上げられ、切ない声で拒絶を訴える亜麻乃。
「…まだまだ発育途上ってトコか……でも、いい手触りだぜ…」
男は口元を醜く歪ませながら、亜麻乃の控え目な乳房を遠慮無く揉み続ける。
(…こんなの…ヤだよぉ)
亜麻乃は恥ずかしくて悔しくて、ぽろぽろと涙が溢れて来るのを止められない。
「…おいおい、お前ばっかり愉しみやがって……じゃあ俺は下を貰うぜ」
手の空いた方の男がショーツに手を掛け、そのまま一気に脱がしていった。
「だ…ダメッ……取らないで…っ…」
亜麻乃の言葉も虚しく、薄く恥毛の生えた陰唇が露にされてしまう。…下着と秘部の間を、ツゥ…と糸が引いた。それは間違いなく、亜麻乃の愛液であった。
「おいおい、コイツ濡れてやがるぞ……ははぁん、こんな清純そうな顔していつも部屋でオナニーとかしてるんだろ?」
「……そんな…ちが…」
亜麻乃のその言葉は、実は嘘だ。
開運同好会のマネージャーになったその日、亜麻乃は初めて自慰を経験してしまったのだ。
――――――――
「……あっ……せ…センパイ…あんッ……菊之介センパ…イっ……あぁんッ…」
愛しい人の事を思うと身体が火照るのを抑え切れず、亜麻乃は自分の恥ずかしい部分を指で慰めた。
(センパイになら……私……何をされても…いい…)
亜麻乃は布団に包まりながら、甘い思考に囚われていた。ちゅくちゅく…とはしたない水音が自分のそこから響いて来る…。それがゾクゾクとする感覚を高めてゆく。
「……センパ…イッ……」
(亜麻乃ちゃん…気持ちいいかい?)
脳裏に浮かんだ菊之介の幻が、亜麻乃に囁き掛ける。
「…ハイ…ッ……センパイの……すごく……きもちイイ…です…ぅッ……!」
彼女の頭の中では、菊之介がその肉棒で亜麻乃を貫いてゆっくりと出し入れしている。
(…亜麻乃ちゃんの中、すごくあったかいよ)
その顔はあくまで穏やかで優しくて、亜麻乃は胸がドキドキするのを止められない。
「…セン…パイ…っ……あん…あ……好きっ……好きで…すぅッ……」
亜麻乃の二本の指は、まるでそれ自体が意思を持ったかのように激しく蠢き、亜麻乃に恥ずかしい言葉を更に促してゆく。
「…いいッ……もっとぉ……もっと…ぐちゅぐちゅ…って…して下さ…いっ」
その言葉に呼応するかの様に指遣いは激しさを増し、グチュグチュ…と淫らな音を立てる。布団はいつの間にか床に落ち、ベッドの上では初めての自慰に溺れる幼気な少女が小刻みに震えていた。
パジャマのボタンを外して自らの胸を左手で揉み上げつつ、右手をショーツの中で淫らに愛液に濡らしている。
こんな亜麻乃の姿を目にして、興奮を抑えられる男はおそらく居ないだろう。それほどに、愛くるしい艶姿だった。
「…あ…ぁん…っ…せ…センパイっ……わた…しっ……こ…こわれちゃう…ッ」
亜麻乃は我慢する事すら忘れて喘ぎ声を上げる。その声には少し甘い色が付き始めていた。そして自らの言葉を証明するかの如く、出し入れする指の動きが加速していく。
………ぐちゅ…ぐちゅぐちゅっ……。
亜麻乃の部屋に、少女の奏でる水音が小さく響く。その愛液は太股を伝い、シーツに小さな染みを付けていた。
(…亜麻乃ちゃん…そろそろ…)
「…はんッ……はぁっ…わ…私も……イッちゃいま…すぅ…っ…」
幻の彼に向けて切なげな視線を投げ掛ける。亜麻乃はもう限界寸前だった。
「……あんっ…あ…はああああああああぁンッ!!」
――ビクンビクンッ!
全身を痙攣させ、亜麻乃は初めての絶頂を迎えた。
(センパイ……私…こんなイケナイ事……でも……)ぼんやりした頭で、亜麻乃は自らの行為に後ろめたさを感じつつも、改めて菊之介への想いを噛み締めていた……。
――――――――――
……ぬちゅ…。
「ひゃうンッ…!」
亜麻乃は思わず短い声を出してしまう。
男の指が、湿り気を帯びた亜麻乃の秘唇の入り口に触れたのだ。
「ヤラしいなぁ…亜麻乃ちゃん?そんなに触って欲しかったのかよ」
「ち……違いますっ…」
亜麻乃はどんどん自分の顔が熱くなってゆくのを感じていたが、それを止める術は無い。
「…じゃあアレじゃね?指じゃなくて、舐めて欲しいんじゃねーの?」
亜麻乃の両胸をいじっている男が軽い口調で言う。
「そうか…だったらそうおねだりしてくれなきゃ…」そう告げた男の舌のザラついた感触が亜麻乃の大事な部分にまとわりつく。そのままじゅるじゅるッ、と無遠慮な音を立ててゆく。
「……おオッ……亜麻乃ちゃんの汁…ッ……スゲェ美味いぜ……」
「…や……あっ……ヘンな事…言わないで……あ…下さ…い…あっ……あんッ」
亜麻乃は声を堪えようと唇の端をキュッと噛み締めている。
「…とか言って、どんどん溢れて来てるぜ?」
「マジかよ……亜麻乃ちゃんはエロエロなんだなァ」
男達は容赦無い言葉で亜麻乃の心を踏み躙る。
「……ちッ…違います、私は……」
だがどんなに口で否定しても、巧みな舌技で感じさせられて濡れた下半身では説得力が無い。
「…じゃあオレももっと可愛がってやるよッ…!」
亜麻乃の胸を蹂躙している男は彼女の横に移動し、口を左の乳房に近付けた。そして僅かに硬くなった乳首をカリッ、と噛む。
「……はああぁぁんッ」
亜麻乃が高い声で鳴く。
「やっぱ可愛い声だなァ、亜麻乃ちゃんは」
男はもう片方の乳首を摘みながら言う。指と口で同時に責められた亜麻乃の乳首は、彼女が望まずともツンと尖ってゆく。
「それにこっちもどんどんおツユが溢れて来るぜ」
舌だけでなく、指でも陰唇を慰め出した男は亜麻乃の愛液を貪る様に吸う。
(助けて……センパイ…)
見知らぬ男達に感じさせられながら、亜麻乃は心の奥で菊之介を呼ぶしかなかった…。