美しい女性はいくらでもいるし、美しい声の女性もいくらでもいる。  
 美しい身体の女性も多いし、美しい痴態の女性は創ることができる。  
 
 抵抗する力が弱まってきた相手を、言葉だけは優しく、だが掴んだ腕は放さずにロイ・マスタングは諭した。  
「彼に国家錬金術師を止めさせよう。君のもとに帰してあげよう。その等価交換だ」  
 一回りも年下の少女は美しかった。  
 涙を浮かべていたが美しかった。  
 
 
 部屋には鍵がかかっている。元々重要な人物が訪ねてくると人払いをしていた。  
 少女を背もたれがある柔らかい革の椅子に座らせた。  
「本当に約束を守ってくれますか?」  
「ああ」  
 彼女にはそれだけの価値があった。  
 幼いながら肉感的で、あの歳若い錬金術師が何年も放っておくのは惜しかった。  
 片田舎の街で、旅に出た男を想い、成長していったのだ。それを振り返らない奴が悪い。  
 
 ピアスがいくつも開いた耳を触りながら、首筋を舐めた。  
 菓子のにおいがした。  
「ひぁっ」  
 甲高く鳴いた。驚いたらしい。  
「大丈夫。しかし、さすがに肌がなめらかだな」  
「ふくぅ……」  
 舌はなぞりながら、耳から指を扇情的な膨らみに移す。突起にはあえて触れず、軽く掴んだ。  
 掴んだと言っても、指の間から脂質が大量にはみ出た。  
「マスタングさん、やっぱり私……」  
 
 言いかけた途中で、服の下から素肌に指も舌も移した。  
「あんっ!」  
 まだ誰も触れたことのない突起への刺激に、彼女の理性がぐらついた。  
「なら、君が寂しいときに慰めよう」  
「そんな……あっ」  
「君は寂しがっている。この反応が何よりの証拠じゃないか。一人で弄んでいたんだろう」  
「ちが……」  
「違うのなら、生まれたときから淫行に適した性質だということだ」  
 完全に胸を覆う布を剥ぎ取り、愛撫を始めた。  
 突起を中心に、時々鎖骨や臍をなぞり、焦らす。  
「そのことを何て言うか、知ってるかい?」  
 少女は紅潮していた。口に出すのも恥ずかしい言葉を想像したはずだ。  
 それとも、自分で弄んでいた過去を思い出したのか、自分を見てくれない少年の名を呼んで果てた過去を思い出したのか。  
 
「知らないのなら、教えてあげよう」  
 ロイは笑顔を作って、少女の耳元で、淫乱、と呟きながら、少女のスカートの中に手を差し込んだ。  
 少女は震え始めた。ピアスも揺れた。乳房も揺れた。  
 
 浮かべていた涙が瞼から洩れ始めていたので、舐めてやった。  
 ファスナーを解くと、予想通り濡れていたのが下着の上からでもはっきりわかった。  
 白いレースの薄手の布は、湿気を帯び、うっすらと金色の毛がわずかだか確認できた。滲んでる。  
 
「これが証拠だ」  
「はっ、早く終わらせて下さい」  
「そうすると君が痛い思いをすることになる。私は女性には優しくすることを心がけているんだ」  
 下着に指を滑り込ませる。先端に触れた。  
「ひっ」  
 
 保湿は想像以上だった。きっと、今敵に襲われたらひとたまりもないに違いない。  
 それでも、彼女と死ぬなら悔いはない。  
「んく、はぁ……や、ふっ、ああ」  
 彼女の顔を観察するために、敢えて舌は使わなかった。  
 虚ろな目で、ときどき被りを振って、やはり涙を浮かべていた。  
「や、ん、っく……ふぁ」  
 核に指は近づいては、離れ、離れたと思ったら、すぐ中心を刺激する。  
 どんどん少女は、自我を失って、美しくなっていっていた。  
 同時に女としての本質を獲得していっていた。  
「あふ、あく、えく、あっ、あっあっ、あぁあはぁっ!!」  
 少女は果てた。下着もロイの指も溶けてしまうかと思うぐらいの愛液を滴らせて。  
 
 とろとろ夢うつつで、ここがどこだか忘れかけているような少女の、絞ったら液が出そうな下着を、片手で、汗ばんだ太ももからふくらはぎ、足首に通した。  
 片足首に絡めたままにしておいた。  
 それでも、初めて他人の手で達した少女は何も言わなかった。  
 望んだ相手ではないので、敢えて何も言わないのか、ロイにはわからなかった。  
 
 抵抗なく少女は脚を広げた。  
 微かに生えた金糸が、桃色の肉の重なりを彩っていた。その中にロイは指を沈めたままにしている。  
 軽く動かすと、小さく少女は身体をはねた。  
 指を離すと、穴へ通じる橋が液で出来上がった。  
 
 ひくひく。  
 少女の身体全体も、下着が絡まった足首も、何か言いたそうな口元も、  
 そして、男を待っているこの洞も。  
 ひくひく揺れていた。  
 
 スカートは捲れて、下着は足首、胸は布から完全に突き出している少女とは対照的に、ロイは自分がまだ上着しか脱いでいないことに気がついた。  
 ベルトを緩めて取り出した。少女の顔色が変わった。当然、ロイは猛々しくなっている。  
「もぉ、いいれふ……」  
 はっきり口が発音できなくなっている。達したとは言え、少女は若い。  
「そぉんなの……はぃりません」  
「君だけ絶頂を迎えるのは、ずるいとは思わないかね」  
 言葉では嫌がっていたが、太ももは弛緩しきっていて、抵抗はなかった。  
 静かに二つの太ももの間に分け入った。  
 かなり我慢していた。余裕がなかった。  
 避妊具なしに、当てた。導かれるように入っていった。  
「ぁああ」  
「本当に処女だとは思えないほどだ」  
「入っちゃぅう……」  
「君は機械鎧技師だったね。機械の指や棒ぐらいは中に挿していたんじゃないのか」  
「そんなこと……あっ」  
「飲み込むみたいだ」  
「言わないで、いわないでぇ!」  
 血は滲んでいたが、痛がっている様子は皆無だった。冷静を保つのが難しいほど、締め付けるのが処女らしいと言えばそうだった。  
 
 動き始めると声が大きく、途切れがちになった。  
「……あぁ!」  
「心配要らない。ここの人たちは私の部屋から女性の声が聞こえても寛容なものだ」  
 途切れたところでは、必死に唇を噛んで耐えている。  
 それでも、我慢した分、大きな嬌声が放出される。  
 乳房が波打った。ロイの胸に擦られて、少女は再び悲鳴を上げた。  
「……ふぁあっ!!あんあぁんあぁああ!!」  
 それをスイッチに、少女は完全に女になっていた。女と言うより、牝と言った方が相応しいか。  
「はぁっあぁぁぁああぁあ、ひぁああぁああぁっ!!」  
 
 動くたびに液体が擦れて、内壁の肉と棒の肉が触れ合った。  
 ぐちゅりぁぐちゃらべちゃべちゃ。  
 
 その卑猥な音は非常に大きく感じられた。だから、少女は聞こえないと大きな勘違いをしたのかもしれない。  
 ロイの首に手を回して、少女は夢中になって叫んだ。一番言いたかったことを。  
 
「ゆるしてぇ!ゆるしてぇえ!!えどぉお!!あたぁしイっちゃうぅ、イっちゃうよぉおお」  
 
 この期に及んで、他の男の名を呼んだ少女に、ロイは少し憤慨し、それ以上に少女を愛しく思った。  
 他の男を想いながらも、少なくとも今は自分が抱いている。  
 それも、その処女をだ。  
 想っているのに、処女なのに、絶頂にあり、理性も何もかも失っている。  
 ただし、無礼なことだとは思ったので、少女の中に放った。  
 
「あぁああ、やだぁああ、あかちゃん、できちゃうのぉ」  
 
 少女を手に入れた気がした。快感だった。たった一回で、これほど乱れるとは想像以上だった。  
 絶対あの何もわかっていない子どものもとに帰すものか。  
 啼きながら、白い液と自らの愛液を混ぜた物体を、垂れさせた少女を抱きしめて、ロイは思った。  
 
 
「ウィンリィ・ロックベル。私なら君を愛してやれる。不自由はさせない」  
 支配欲か、愛情か。  
 それはロイにもわからない。  
 ただ、彼女には彼を夢中にさせる何かがあった。  
 
(了)  
 
 

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