「無事で、よかった」  
「少佐・・・」  
 マリアは敬礼した。  
「ご心配をおかけして申し訳ありませんっ!」  
 アレックスは彼女の目の前に立つと、片手を伸ばして彼女の敬礼を解いた。  
「そんなに堅苦しくせんでもいい」  
「・・・少佐・・・?」  
 敬礼を解いた手は、マリアの右手を握ったままである。自分をじっと見つめる  
菫色の瞳に常にないものを感じ、何故か胸の鼓動が早まる。  
「・・・不甲斐無い男だと思っておろうな。自分の部下一人助けられないとは」  
 搾り出すよな声音の中には、既に涙の気配があった。  
「そんなことは、ありません」  
 マリアは自分の右手を握るアレックスの手に左手を重ねた。  
「マスタング大佐から伺いました。少佐が陰でいろいろ尽力して頂いたことを」  
「・・・そうか」  
「わたくしなどのために・・・。過分すぎるお気遣いです」  
「何をいうか。無実の罪に問われた部下をみすみす死罪にすることなど出来ん。  
ましてや・・・」  
と、アレックスは一瞬口篭もる。  
「・・・その当事者が貴公とあれば尚更だ・・・。マリア・ロス・・・」  
 本当に、こういうことにはウソがつけない人なのだなとマリアは思った。女性  
兵士達を密かに羨ましがらせている象牙色の美肌が、今は見事な薄桃色に染まっ  
ている。  
 だから、アレックスにそっと抱き寄せられても、彼女は抵抗しなかった。  
「よかった。本当に、よかった・・・」  
   
 大きな身体にすっぽりと包まれると、赤ん坊の頃に戻ったような安心感があっ  
た。そして、ほのかに匂う甘い香り・・・。  
「少佐?」  
「なにか?」  
「少佐って、甘い香りがしますね。薔薇の・・・」  
 男性がコロンをつけるのは常識だったが、それは主として柑橘系の香りであり、  
フレグランス系の甘い香りは珍しい。  
「姉上たちや妹が薔薇茶を作るのが好きでな。毎日飲まされる。そのせいだろう」  
 生真面目な答えがおかしかった。マリアは顔を上げ、アレックスの首に腕を回  
すと、目を閉じで顔を近づけた。アレックスも目を閉じる。二人の口唇が重なった。  
初めはぎこちなく、次第に激しく、互いをむさぼりあう。  
「・・・いいのか?」  
 激しいキスの後、アレックスはマリアに問う。頬を紅潮させたマリアは、目を閉  
じたまま頷いた。死の恐怖から逃れたことで、気持ちが高揚していた。  
 アレックスはマリアの首筋に口唇をはわせながら、彼女のシャツのボタンを外し  
た。太いが繊細な動きをする指が、乳房をゆっくりともみしだし、乳首を柔らかく  
つまむ。  
「あ・・・」  
(意外と、上手い?)  
 片手で乳房を愛撫しながら、もう一方の手が彼女の下半身に伸びる。快感を誘う  
ように尻を優しく撫でられ、マリアはピクリと身を振るわせた。  
「・・・大丈夫か?」  
 心配そうなアレックスの声。  
「続けて・・・下さい・・・」  
「本当に・・いいのか?」  
 我輩が相手で。  
 今ならまだ引き返せる、という言外の意味をこめてアームストロングは問う。  
「なにを・・・いまさら」  
 マリアは微笑み、再びアレックスに口付けをした。  
 
 それを合図に、アレックスはマリアのスラックスのファスナーを降ろした。軍人  
らしく引き締まったふとももが露になる。デザインはシンプルだが、上質の絹製の  
下着は、すでに染みを作っていた。その部分にアレックスは下着の上から指を這わ  
せた。いきなりではやはり怖いだろうという配慮だった。  
 そこは既にかなりの熱を持っていた。優しくもたらされる快感にマリアはため息  
をついて、アレックスの首にしがみつく。  
「あ、う、くっ!」  
 次第にじれったさを感じて、マリアは潤んだ目を向けた。  
「少佐・・・。はしたないこと、おねだりしていいですか?」  
?と見つめるアレックスの目は、優しい。  
「じかに・・・感じたいんです。だから・・・」  
「わかった」  
 下着が取り払われた。アレックスの指がしとどに濡れた敏感な所に直にふれる。  
「あ!」  
 マリアは快感に打ち震えた声を出す。肉色の真珠がくりくりと嬲られ、気が遠く  
なりかける。  
「は、あん」  
 自分の声が恥ずかしくて、思わず口を手で押さえる。  
「声・・・出してもいいんだぞ。遠慮することはない」  
 耳元で響く低い囁き声が、いっそう欲情をかりたてる。崩れ落ちそうになる身体  
を片腕で支えてくれる存在の力強さに、泣きそうになる。  
「しょ・・・少佐・・・」  
 彼の指に、マリアは自ら自分の秘所を摺り寄せる。意を察したアレックスは、親  
指と人差し指で彼女の真珠をなぶりながら、中指をゆっくりと挿入した。  
「や・・・あ・・・」  
 挿入された指はゆっくりと蠢き、マリアの感じやすいところを探す。もう一方の  
手は相変わらず彼女の胸を嬲り、乳首を刺激し続ける。やさしく、強くつままれる  
度に、マリアのそれは、きゅっとアレックスの指をしめつけた。  
 そして、アレックスの指がようやくそこを探りあてた。  
「そ、こです。少佐・・・」  
 
 マリアは潤んだ瞳でアレックスを見上げた。はあはあと軽く息を切らせる口元に  
引き寄せられるように、アレックスは再び口づけをする。口腔を舌で激しく蹂躙し  
ながら、普通の男なら親指ほどの太さのある中指で、マリアのそれを巧みに嬲る。  
「あ、あ、あんっ!」  
 すぐに、マリアは上り詰めてしまった。顔を離し、くたりと力の抜けた体を、ア  
レックスの巨体にしなだれかからせる。  
「・・・大丈夫か?」  
 自分の肩に顔を埋めてしまったマリアを気遣って、アレックスは声をかけた。  
「巧すぎです。少佐」  
 顔を埋めたまま、マリアは小さな声で答える。  
「意外か?」  
「こういうことは不得手な方だと思っていました」  
「ご婦人を悦ばせるのは紳士たるものの義務だからな」  
 アレックスは大きな手で、マリアの髪をなでた。  
「でも・・・あなたはまだ満足なさっていないわ」  
 マリアはそっと、アレックスの下半身に手を伸ばした。形すら変えることなく、  
ズボンの内に静かに収まっているアレックスの男性自身にそっとふれる。  
「私だけ、気持ちよくなって・・・。それとも私は役不足なのでしょうか?」  
「そんなことはない!」  
 言下にアレックスは否定した後、悲しげに付け加えた。  
「我輩は君を傷つけたくないのだよ。ロス少尉」  
「え?」  
「君では我輩を受け入れられないだろう。百戦錬磨の商売女ならいざ知らず、君の  
体はまだ処女に近い・・・」  
「あ」  
 
並外れて大きな巨体のアレックスであれば、推して知るべしだった。アレックス  
の心遣いにマリアは泣きたくなる。  
「・・・あなたは、いつもそうですよね」  
「?」  
「他人のこと、気遣ってばかりいて、気を使いすぎて、それが空回りして、それが  
うっとうしいだの暑っ苦しいだの言われてしまって・・・」  
「?ロス少尉?」  
「ごめんなさい。一番そういっていたの、多分私です」  
 マリアは肩から顔を上げて、アレックスの顔をまっすぐに見た。  
「だって、私、少佐が好きだったんですもの。だからもどかしくて」  
「・・・一夜限りの気晴らしの相手ではないと?」  
「何言ってるんですかっ!私そんな淫乱じゃありませんっ!」  
 マリアはアレックスを押し倒した。  
「うお?」  
「だから、私も少佐に気持ちよくなってほしいんです!」  
 彼女はアレックスのズボンのジッパーに手をかけ、下着ごと一気に引きおろした。  
(わ・・・)  
 息を呑んだ。金色の毛に包まれたそれは、マリアの少ない経験からしても、尋常  
でない大きさであることは明らかだった。  
(確かに・・・入らないかも)  
「ロス少尉!はしたなさ過ぎるぞ!」  
 驚きから立ち直り、ようやく半身を起こしたアレックスが、顔を真っ赤にしてズ  
ボンを上げようとした。が、マリアはその手を押さえつけると、アレックスのそれ  
に口唇を触れた。  
 
「うわっ!?」  
 アレックスの体がぴくんと跳ね上がった。マリアは先頭を舌で舐め回す。押さえ  
つけていたアレックスの手から力が抜けたことを確認し、彼女は両手で彼のそれを  
包み込んだ。  
「やめ・・・たまえ、ロス少尉・・・」  
 アレックスの息が上がる。しかし言葉に反して、彼の一物は見る見るうちに反り  
あがった。その身体にふさわしい、大きさ形ともにまさに芸術的に見事なものだっ  
た。難を言えば、確かに大き過ぎた。  
 マリアは上官の命令を完全に無視していた。先端を舐め、しゃぶりながら、さお  
の部分を両手でこする。そうしながら、マリアは身体の芯が次第に熱くうずいてく  
るのを感じていた。  
(欲しい…)  
「少佐。入れさせて下さい」  
「ダメだ!怪我をするぞ!」  
 快感に頭を支配されながら、アレックスは冷静な部分をまだ残していた。  
「我輩は今のままで充分だ。無理はしなくて良い・・・」  
「でも・・・」  
 涙ぐむマリアに少佐は苦笑を浮かべ、彼女の頬をなでた。  
「では、こうしてくれ。少尉の・・・太ももの間に挟んでくれないか?」  
 言ってから、アレックスは興奮とはまた違う意味で頬を赤らめた。自分の言葉に  
ひわいなものを感じたのだろう。  
 マリアは言われたとおりに、アレックスの上にのしかかり、一物を股間に挟んだ。  
敏感な部分に熱くて硬いアレックスの物が直にあたり、それだけで理性が飛びそう  
になる。  
「う・・・」  
 アレックスも吐息を漏らしたところを見ると、同じ思いらしい。マリアはゆっく  
りと前後に腰を降り始めた。愛液が滴るほどに湧き出して、アレックスの一物をぐ  
じゃぐじゃに濡らす。  
「少佐・・・。やっぱりダメ。欲しいです。お願い」  
 マリアの声は悲鳴に近くなった。  
「私・・・少佐とひとつになりたいんです!だから・・・来てください」  
 
「少尉・・・」  
 困惑の混じったアレックスの声とともに、太い指がマリアの股間に差し込まれた。  
「わかった。少しほぐしてみるから」  
 はじめは中指がマリアの中をかき回し、ついで人差し指が加わろうとする。  
「・・・つっ!」  
 マリアの身体に鋭い痛みが走った。  
「身体の力を抜いてくれ。すべてを我輩に任す感じで」  
 アレックスはマリアの乳首を口に含んで、舌でくりくりと転がした。秘所には指  
を二本入れたまま、ゆっくりと抜き差しをする。真珠を嬲ることも忘れない。より  
大きい快感を与えることにより、痛みを和らげる作戦だった。  
「すまんの。普通の男なら、このような手間をかけずとも済むのだろうが・・・」  
「手間だなんて、そんな」  
 気遣いが嬉しかった。  
「もう大丈夫ですから。来てください。少佐・・・」  
「・・・うむ」  
 指が抜かれ、代わりにアレックスの一物が、マリアの秘所にあてがわられた。マ  
リアは潤んだ目でアレックスを見上げ、彼の首に腕を回した。アレックスは目だけ  
で微笑むと、マリアの中に入る。  
「あっ」  
 確かに大きく、キツイ。痛みがないわけでなかったが、快感と感動がそれを上回  
っていた。  
「ふあっ」  
 思わず目を閉じる。身体のもっとも奥深い部分で、好きな男性を感じる喜びに、  
思わず知らず、涙が出てきた。  
「大丈夫か?痛いのか?」  
 問いかけるアレックスの声が掠れている。  
「いえ、大丈夫です。もっと、もっと奥まで・・・」  
 
 マリアに言われるまま、アレックスは彼女の中に突き入れる。狭く、心地よくざら  
ざらと絡みつく感覚の気持ちよさに、すぐいってしまいそうになるが、そこはぐっと  
こらえる。根元まで入ると同時に、先端が壁に当たる感覚がした。  
「あんっ!」  
 ぴくりと、マリアが身を震わせる。  
「動いても、大丈夫か?」  
 マリアは無言で何度もうなずく。アレックスはそろそろと腰を引いた。亀頭の付け  
根近くまで抜いてから、またゆっくりと突き入れる。  
「あ、は」  
 快楽に支配された下半身に、上半身が刺激され、熱を求める。マリアはアレックス  
がシャツを脱いでいないことに気づいた。快感に震える手でボタンに手を伸ばし、懸  
命にはずそうとする。  
「どうした?」  
「おかしいわ。だっていつもはあんなに見せびらかしていらっしゃるのに、こんなと  
きに限ってシャツをお召しのままだなんて・・・」  
「確かに、そうだな」  
 アレックスはシャツを脱ぎ捨てた。鍛え抜かれた見事な半身は、今は熱のために薔  
薇色に染まっている。マリアはため息をついて、その胸に顔を埋めた。  
「・・・美しい肉体・・・美しいからだ・・・」  
 目の前にあったアレックスの乳頭にキスをする。ぴくん、と身体の中の一物が跳ね、  
思わず声が漏れる。  
「ロス少尉、いたずらが過ぎるぞ」  
 叱るアレックスの声の響きに、怒りは毛ほどもない。ロスは微笑み、さらにそこを  
攻めたてる。  
 
「た、ロス少尉!やめ・・・」  
 マリアはアレックスの胸にお構いなしに舌をはわせた。鍛え抜かれた肉体を包む皮  
膚は張りがあり、舌触りが良い。  
「う・・・あ」  
 快感が絶頂に達した。射精の一瞬前にアレックスはマリアの身体から一物を引き抜  
いた。  
「あんっ!」  
 思わず声を出したマリアの目の前で、アレックスのそれがどくどくと精液を放出する。  
「・・・凄い・・・」  
「危なかった。まじめな話、我輩の物ではそれこそ一発で妊娠してしまうからな」  
「中で出して頂いても良かったのに・・・」  
 え?と驚いた顔で自分を見下ろすアレックスを、マリアは残念そうな目で見上げた。  
「だって私はもう幽霊なんですから・・・」  
「なにをいうか」  
 アレックスはマリアを再び抱きしめた。  
「こんなに温かくて熱い幽霊が居ろうか?マリア・ロス。やっと相思相愛の仲に成れた  
というのに、悲しいことを言うな」   
「少佐・・・」  
 マリアもまた、アレックスの背に回した腕に力を込めた。  
「・・・お願いです。もう一度抱いてください」  
「うむ・・・」  
 アレックスは再び深く口付けをした。  
 

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