「ゃあっ・・・ゃあっ・・・ゃあっ・・・ゃあっ・・・」  
 
嫌って言いながら鳴いているのだろうか・・・それとも・・・ボクには判断がつかなかった。  
春の生暖かい夜風に乗ってウィンリィの悲鳴とも喘ぎとも鳴き声ともよがり声とも判断のつかない  
短い断続的な鳴き声が、見守るボクたちのところまで届いてくる。  
 
ウィンリィは芝生に寝転がった兄さんの腰のところにまたがり、両膝を地面につけ  
兄さんの上に載りかかった恰好のまま、その兄さんに覆い被さった裸の身体を地面に突いた両手でささえながら大きくくびらせた白い腰を前後にスライドさせるように規則正しく動かして、兄さんのモノをくわえ込んだ結合場所をその白い腰ごと身体ごとこすりつけていた。  
 
「ゃあっ・・・ゃあっ・・・ゃあっ・・・ゃあっ・・・」  
 
結合場所をこすりつけながら腰を振りながらウィンリィは普段の態度から見れば少し可愛らしくも聞こえる鳴き声を上げる。  
ウィンリィは素っ裸だった。ボクはその夜桜の下、木の根元で月の光に照らされ、その白い身体と  
長い金髪を揺らし兄さんの上で身体を踊らせ続けるウィンリィの腰の動きをただジッと見つめ続けていた。  
 
ボクたちが居るところからは兄さんたちが繋がっている場所が良く見えた。  
ウィンリィが腰をスライドさせるたび、兄さんのモノがウィンリィのあそこにこすりつけられるように出入りしている様子がとても良くわかる。ボクにはその兄さんのモノがウィンリィに出入りするときのぬめった音まで聞こえるような気がしていた。  
 
ウィンリィ・・・  
 
ボクは幼馴染みのウィンリィのこんな鳴き声を聞くのは初めてだった。  
女の人の腰があんな風に動かせるのも初めて知った。ウィンリィは覆い被さったままボクには器用に見える腰の動きで鳴き声を上げながら前後に白い腰、両脚の付け根のその中心部分を兄さんにこすりつけ続けている。  
そして・・・兄さんは・・・  
 
兄さんは地面の芝生の上に仰向けに寝そべったままで  
顔面は蒼白、額には斜線が入り、開いた口からは雲の形をした魂が抜け出かかっているようにボクには見えた。  
 
兄さん・・・屍状態だ・・・魂が抜けかかってるよ・・・いったいどうして・・・  
 
宿のキャンセルの為、一度この場所を抜け出してそれからついさっき戻ってきたばかりのボクには  
全然、訳が解らなかった・・・  
 
ボクたちは何だか事情は良く解らないけれど、マスタング大佐がホークアイ中尉を後ろ向きにさせて  
それから中尉に犬がおしっこをするときみたいに片足を持ち上げさせて、こちらに中尉の、女の人のあそこを丸見えにさせたあたりからこの場所に来ていた。花見の宴会会場に、大佐と兄さんがここで決闘をしているという話が伝えられて、それで大急ぎでここに来たらそんな場面だった。  
中尉のそんな様子をみてボク以外の全員が興奮状態になったのを良く覚えてる。  
 
そのときの兄さんはウィンリィを芝生の上で後ろ向きにして、腰だけ上に高く突き上げさせて、  
そして後ろから両手でそのウィンリィの裸の白い腰を鷲づかみにしてウィンリィのあそこに自分のモノを出し入れしててまだ元気一杯だった。なのになぜ・・・  
 
雰囲気を察したのか、ボクの隣でボクと同じようにして屈んで草の間からこっそりと兄さんたちを眺めていたハボック少尉が火の消えた煙草をくわえて、目は夜桜の大木の根元から話さないまま、こっそりと小声で状況を教えてくれた。  
 
「いや・・・エドも途中まで良く頑張ったんだけどな・・・実際小っさい割には良くやったと思うぞ・・・  
 けど4回目・・・いや5回目?6回目になるのか?  
 そのあたりでダウンしてあの体勢になったあと、それからはずっとあのまんまだ。  
 元気なのはウィンリィちゃんだけ・・・  
 ・・・  
 まあ、大佐の方も似たようなもんだしな・・・  
 中尉・・・まさかホークアイ中尉があんなに強いとは思わなかった・・・  
 この勝負はどうやら・・・」  
 
ハボック少尉の言うとおりだった。ボクは大佐を、兄さんたちが居る夜桜の大木の反対側を急いで見てみた。  
大佐も兄さんと同じようにただ地面に仰向けに寝そべり、その上ではホークアイ中尉の裸の白い身体が踊っていた。  
ウィンリィと同じように腰が動き続けていて抑えた中尉の、リザさんの喘ぎ声が聞こえてくる。  
 
大佐と中尉はやっぱり腰のところで繋がっていて、大佐は兄さんと違い一応、中尉の白い太股に手を掛けて  
自分の上で白い裸の身体を垂直に上下動させるホークアイ中尉を両手で支えてはいた。  
でも大佐のいつものあの三角眼は点になっていて虚ろで、あとは兄さんと同じだった。  
顔面は蒼白、額には斜線が入り、開いた口から魂が抜け出かかっているようにボクには見えた。  
 
「・・・ホークアイ中尉とウィンリィちゃん、女性陣の完勝てことスかね。  
 大佐とエドは敗北、と・・・」  
 
現場の光景から眼を離さないまま、ハボック少尉の言葉にその場の全員が無言でうなずいた。  
この場所にはハボック少尉の他にも、ブレダ少尉、フュリー曹長、それにファルマン准尉まで  
いつものメンバー4人が勢揃いしている。  
 
ボクたちが見ているのは、夜桜の根元の左右に分かれ、月の光に照らされて白い身体をくねらせながら  
地面に倒れた男の人達の上で鳴き声を上げ続ける女の子と女の人、そういう光景だった。  
 
兄さん・・・どう見ても兄さんたちの負けにしか見えないよ・・・  
 
夜風がその4人の上に夜桜の花びらを散らし続けている。その風に乗って聞こえ続けている女の人の  
鳴き声も幾分甘い響きになってきているようにボクには聞こえた。  
そしてボクの目は兄さんとウィンリィに釘付けになっていてそこから目を離せないでいた。  
 
兄さん・・・そして・・・ウィンリィ・・・  
 
「ゃあぅ・・・ゃあぅ・・・ゃあぅ・・・ゃあぅ・・・」  
 
さっきより少しだけ抑えが効かなくなった様子のウィンリィの鳴き声がボクの脊髄に響く。  
ボクの鎧の身体の中身は空っぽで、兄さんたちが今しているような事をボクがしたくなることはない。  
ボクはそう信じてた。でも・・・今こうしてウィンリィの白い身体、ウィンリィの鳴き声を聞きながらボクが  
感じているものは・・・これはいったい何なんだろう・・・  
 
ウィンリィは兄さんに向かって倒れ気味になりそうな身体を起こして、両手を兄さんのおなかのあたりに  
そろえて突いて白い裸の身体を垂直に立てた。兄さんと繋がったままの場所はスライドさせるように前後動させたままでその結合場所が前後に動くたびに両腕で挟まれた恰好のウィンリィの白い胸が上下に揺れる。  
 
ポニーテールの長い金髪が白い背中で揺れていて、その地面に向かって真っ直ぐに揺れる長い金髪が  
結合場所をこすりつけるためにくびらせているウィンリィの裸の白い腰のくびれを強調しているようにボクには見える。  
 
ウィンリィはその白いおなか、へそから下のあたりを、腰を使って一定のリズムで、正確にテンポを計るように規則的にスライドし続けて兄さんに結合場所をこすりつける一方で、喘ぎ声をあげながらその白い胸から上、むき出しの白い両肩や、金髪の間に見える白いうなじ、それから頭を左右に変則的に振るようになってきていてその度に白い裸の上体がいやらしくくねる。ボクはその様子を鎧の身体の目で見つめ続けた。  
 
「ゃあ・・・ゃあ・・・ゃあ・・・ゃあ・・・ゃあ・・・」  
 
規則的な下半身のテンポが少しずつ上がり、ウィンリィの上体のいやらしい動きが少しずつ大きくなり、そして短い鳴き声が段々強くなる。  
 
ウィンリィ・・・  
その様子は女の人のことはあまりよくわからないボクにも明らかに見て解る異常な状態だった。  
たぶん・・・ウィンリィは・・・女の人の、逝く、って状態になろうとしてる・・・  
 
ボクはそのウィンリィが腰の動きを続けたまま、兄さんの右手に手を伸ばそうとするのをジッと見つめていた。  
ウィンリィは兄さんの身体の上で垂直に身体を揺らしながら、さっきからずっとその動作を繰り返していた。  
 
いったい何をするつもりなんだろう・・・  
腰の動きとたぶんそこから伝わってくる感覚に何度も邪魔されながら、ウィンリィは兄さんの右手をつかんで持ち上げた。兄さんの右手は機械鎧だ。その右手にいつもしている白い手袋はいつの間にか外されていて  
引っ張り上げられた右腕は上着の袖から延びて銀黒色に黒光りする機械鎧が露出してしまっていた。  
 
腰の動きを緩めないようにしながら、その腰をさらにくびらせてむき出しの白い胸をさらに前に突き出す仕草をして、その白い胸の真ん中に兄さんの右腕をそっとあてがうウィンリィの姿をボクは見つめていた。  
ウィンリィの白い胸はその間にも身体の動きに併せて上下に柔らかく揺れている。  
 
ウィンリィの白い裸の身体、兄さんと繋がりながら垂直に立っている白い身体に兄さんの鋼鉄の機械鎧の腕が絡み合った。  
ウィンリィのうごめく白い腰、その白いお腹のおへそのあたりから上が兄さんの機械鎧の腕におしつけられ、鋼鉄の手の平がウィンリィの白い右の乳房をそっと包むようにウィンリィの胸の中央におかれている。  
 
動き続ける白い腰と垂直に立てられた白い裸の身体に絡みつく機械鎧の腕・・・  
 
見守るボクたちから見ても異様なその光景を、その白い自分の裸の身体に絡みつく機械鎧の腕を  
ウィンリィ本人は白い腰を振りながら、片手を身体の横、すこし後ろに突いて白い胸を突き出すようにしながら、じっとあの青い眼で見つめているのがボクにはわかった。  
 
そのウィンリィは鳴き声さえ止めてしまっていて、息さえ詰めて自分の身体に絡みつく兄さんの機械鎧の腕、自分の白い胸からお腹へと絡みつく銀黒色に光る機械鎧、その自分自身の身体の状況を見つめている様子だった。  
そうして兄さんの機械鎧の腕に上体をこすりつけるウィンリィの眼、それを見てボクは思った。  
 
ウィンリィ・・・ボクはこんなえっちな顔をしたウィンリィを今までに見たことがない・・・  
 
ウィンリィの前に突き出された大きな乳房の両脇には金髪のお下げ髪が流れている。  
その乳房の中央の尖った先端は赤くぬめるように光っていた。  
ウィンリィは両手を後ろに突き、胸を前に突きだしてその白い胸を銀黒色の機械鎧にこすりつけながら  
白い背中を痙攣させた。それにあわせて白い背中に流れる長い金髪が揺れる。  
 
1回・・・2回・・・。ウィンリィはなんとかその痙攣を抑え込もうとしている様子だった。  
背中を震わせながら、腰の動きを続けながら、後ろに突いた両手で何とか身体を垂直に保ち続けようとしていた。  
そして・・・  
 
たぶんウィンリィと繋がってる部分に変化があったのだと思う。  
それに反応した兄さんが機械鎧の右手でウィンリィの白い右の乳房を握りしめた。  
右手の銀黒色の指の間から、ウィンリィの白い肌をした乳房がはみ出て、赤い乳首が銀黒色の指に押し潰される。  
そうされてそれを見つめるウィンリィの顔、その表情をボクは忘れられない・・・  
 
「ひぃんっ!?」  
 
短い鳴き声を上げ、両手を後ろに突いた白い身体を震わせて、追い詰められた表情をして  
ウィンリィはこっそりと見守るボクたちの眼前で女の人の、逝く、という状態になった。  
ボクにはなんだかその瞬間ぬめって赤く光るウィンリィの結合部分の赤みさえ増して見えるようにみえた。  
 
「・・・あ・・・あ・・・あ・・・あぁ・・・」  
 
ウィンリィは白い身体を痙攣させ続けながら、長く引っ張った高い声の鳴き声をボクたちに聞かせながら  
どれくらいの間だろうか、数十秒かそんなに長くはないと思うけれど逝き続けた。  
ボクは兄さんが心配になった。ウィンリィが痙攣している間、兄さんもそれ相応の刺激を  
兄さんたちが繋がってる部分から自分のモノに受け続けている様子だった。  
 
兄さん・・・兄さんは眉間にしわを寄せて歯を食いしばった様子をしていたけれど  
なんとかウィンリィの逝く状態を耐えきった様子だった。そしてウィンリィも・・・  
 
ウィンリィは既に逝った状態から回復してまた兄さんの上でスライドするような腰の動きを続けていた。  
表情も余裕が出来ていて腰の前後動のピッチも以前通りだ。  
ただウィンリィの両脚の中心、そこから白い内股にかけての場所が何かを漏らしたみたいに濡れて光っているだけだ。  
 
・・・そっか、女の人は何度も逝けるんだね、兄さん。  
 
ボクは心の中でそうつぶやいた。ウィンリィは今度は兄さんの右腕の機械鎧を胸に押し当て  
それを大事に大事に両手で抱きかかえるような恰好で前後に腰をスライドさせている。  
そしてボクは・・・ボクはウィンリィが最初に兄さんの右腕を自分の胸に押し当てたときの  
ウィンリィの表情が忘れられなかった。  
 
あの顔をしたウィンリィ・・・  
あの時のウィンリィなら・・・兄さんだけじゃなく・・・ボクも受け容れてくれるような気がする。  
あの時のウィンリィの表情を思い出しながらボクは心の中でそう考えていた。  
 
ボクのこの鎧の身体は壊れるたびに何度でも兄さんが元の形に復元してくれる。  
それは兄さんがボクの元の形を無意識に記憶していて、材料をその形に再構築してくれるからだ。  
でもそれはボクのこの身体を今の形以外に出来ないという訳じゃない。  
錬成を重ねれば変形もできるし、材料を追加すればもちろん突起物を付け加えることができるはず。  
今度、市場に行ったら適当な材料を探して兄さんの形にモノを生やしてみよう。  
材料は・・・やっぱり鋼鉄がいいかな。形は兄さんのプライドを刺激しないよう同じ大きさにする。  
 
目の前で行為を続ける兄さんとウィンリィを見ながら見ながらボクは想像してみた。  
ボクは・・・今、兄さんとしている最中のウィンリィの胸を後ろからこの鎧の両手で鷲づかみにしてみたい・・・  
兄さんの機械鎧の右腕に白い身体をこすりつけていたウィンリィをボクは思い返す。  
ボクのこの鎧の身体は大きいから、後ろから抱きかかえたらウィンリィの白い裸の身体はボクの鎧の身体に  
すっぽりと包まれてしまうだろう。  
 
ボクたち兄弟両方に交代交代でされることをウィンリィはどう思うだろう・・・  
 
兄さんがウィンリィに自分のモノを入れているから、ボクが後ろから加わってもボクのモノを入れる場所がない。  
兄さんは、兄さんはわがままな所もあるけど弟思いなこともボクは良く知ってる。  
だから兄さんは適当なところで、「いいぞアル、交代だ」、って言ってくれるに違いない。  
 
たぶん交代交代で2人とするのはえっちな女の人のすることだから、ボクが兄さんの合図を受けて  
後ろからゆっくりウィンリィの身体を上に持ち上げて、濡れた兄さんのモノを抜ききる前にボクのモノを  
ウィンリィのあそこに当てる時に、ウィンリィは、ああこれから自分はえっちな女の子になるんだな、と想って目の前の兄さんと背後のボクの前で少しだけ切なさそうな表情を見せるかもしれない。  
 
そして兄さんのモノが抜かれて後ろからボクのモノが入ったとき、ウィンリィはえっちな女の子になった声を上げるだろう。ボクはそんな時に見せるウィンリィの表情を想像してみた・・・  
 
ボクたち兄弟はウィンリィを心から大事に想っている。ピコナばっちゃんとウィンリィ、この2人はボクたち兄弟にとってかけがえのない存在だ。ボクたちは旅に出ることになるまでずっと幼馴染みとして育ってきた。  
ボクたちの想いがボクたちのモノを通してウィンリィに伝わらないハズなんかない。  
 
そしてボクたち兄弟のコンビネーションは最高だと思う。  
交代交代なら・・・どんなに激しくだって、何時間だって続けてだって、ボクたちのモノを通して  
ウィンリィの裸の白くくねる身体にボクたちの気持ちを伝えることができる。  
 
ボクは自分のこの鎧の身体の上で白い身体を震わせて逝くウィンリィを想像してみた。  
ボクの鎧の身体はあちこち出っ張っているからウィンリィの白い身体はボクの鎧の身体の上で  
絡みつくようにしがみついて抱きつく恰好になる。そしてボクはウィンリィの白い両脚を大きく開かせて  
ボクの鋼のモノをウィンリィに入れる。  
 
ウィンリィはそうされたらどうするだろうか・・・  
 
ウィンリィはあの時のあんな眼をして、ボクの鋼のモノを入れたままその白い胸、白いおなか、白い腕や、  
白い肩その全身をボクの鋼鉄の鎧の身体にこすりつけてその冷たいツルツルとした感触を全身の肌で  
楽しむんじゃないかとボクは思う。銀黒色に光るボクの身体の上で、あの白い裸の身体と長い金髪を乱れさせて。  
あの嫌がっているような甘えているようなどちらか解らない鳴き声をボクの身体の上であげ続けながら。  
 
ボクの鎧の冷たい身体がすっかり生暖かくなってしまうまで、ウィンリィの汗で全身が湿り気を帯びてしまうまでウィンリィの匂い、えっちな女の子の匂いが全身に染みついてしまって、後で兄さんにも手伝ってもらって鎧を洗い直さなければならなくなってしまうまで・・・  
 
そしてウィンリィは両方のお下げ髪に縁取られたあの顔の、金髪の前髪の向こうの眉を八の字にしかめた  
あの表情、すこし狂ったような女の人が逝くときのあの眼をして、ボクの鋼鉄の両手にその白い両方の胸を  
鷲づかみにされながらあの時の鳴き声を上げて逝く。  
 
ボクの鋼のモノは兄さんのと違って逝くことはできない。でもウィンリィが、自分の愛する人が  
そんなふうにボクの上で逝ってくれるのなら、ボクはボク自身が逝けなくても幸せだ。  
人を、人を愛する事っていうのはそういうことじゃないだろうか。  
 
ウィンリィが相手ならボクはこの鎧の身体のままで人を愛する事ができるんじゃないだろうか・・・  
 
 
 
 
 
 
「・・・それにしても・・・エドも大佐も・・・良く持続するもんだよなあ・・・酒も入ってるのに・・・  
 普通あそこまでは勃たないだろ・・・」  
 
ボクの長い妄想は煙草をくわえたまま不審そうに呟くハボック少尉のつぶやきで中断された。  
ボクには思い当たる事があった。  
ボクより先にメガネを掛けた黒髪の小柄な曹長、フュリー曹長がそれを指摘してしまったけれど。  
 
「あの・・・僕、大佐が何か錬成してた光を何度か見たような気がするんですけど・・・  
 ・・・関係ありますかね」  
 
「兄さんも・・・腰のあたりで小さな錬成してたみたいです・・・あれはまさか・・・」  
 
「連中まさか・・・」  
 
がっちりした体格のブレダ少尉が歯切れ悪く言った。その場のみんなは顔を見合わせる。  
ごく弱い光だったけれどあれはまちがいなく錬成の光だった。今は夜だからいっそう目立つ。  
 
兄さん・・・兄さん、まさか・・・禁忌の人体錬成なんか・・・してないよね・・・  
けれどその心配は思いもよらない形で晴れることになった。  
 
「説・明・し・よ・う!」  
「!?」  
「ヒューズ中佐!?」  
 
いつ背後に忍び寄ったのだろう。ボクたちの後ろに突然あらわれたヒューズ中佐は小声でボクたちに  
説明してくれた。  
 
「あれは『大人の錬金術』というものでな、詳しくは言えんが・・・  
 ありとあらゆる人体錬成は国家によって禁忌として禁じられているが、アレだけは例外になっている。  
 事はなにせ男の股間、いや沽券、プライドにかかわる問題だからな。  
 ま、そういうことだ。はっはっはっ(笑)」  
 
どこかがシャレになってるらしかったけれどボクには良く納得が行かなかった。  
ハボック少尉もそんな返事を返す。  
 
「それって・・・錬金術師だけが使えるのってズルくないスかね・・・  
 それにヒューズ中佐・・・どこからこのネタ嗅ぎつけてこの場所に?」  
 
当然の疑問だとボクも思った。その場の全員がそういう顔をしていたけれど  
白髪細目のファルマン准尉だけが複雑な表情をしてた。  
たしかボクたちに最初にこの場所の話をしたのは・・・ファルマン准尉のはずだったけど・・・  
 
「しっ!静かに!」  
 
ヒューズ中佐はたまにだけ見せる鋭い目をして短い叱責でその場を制圧した。  
そして兄さんたちに気付かれないようこっそりとある場所を指先で指さして言った。  
 
「諸君、細心の注意、最大限の注意力を払って  
 あそこを確認したまえ。」  
 
と。ボクらはそうした。  
そこは兄さんとウィンリィが今、重なっている場所の左側、向こう側の芝生の切れ目だった。  
 
「あ!」「あ!」「あ!」「あ!」  
 
驚き声が4つ上がった。ボクらは口を押さえた。  
確かに言われなければ気が付かないけれど、ヒューズ中佐が指さした場所には人の気配があった。  
それも複数の・・・  
 
ボクは心の中で泣いた。  
兄さん・・・それにウィンリィ・・・他人に見られちゃってたみたいだよ・・・  
ボクたちもこっそり覗いてたわけだからひとの事は悪く言えないけど・・・  
 
そんなボクをよそにヒューズ中佐は次々と無造作に別の場所を指さして見せた。  
ボクらは目を丸くしているだけだった。その全部に人の気配があった。  
そればかりじゃない、ボクが潜んでるこの茂みの左右にも確かに人の気配があった。  
ぜんぜん気付かなかった・・・兄さんたちに注意を取られてたから・・・  
 
ハボック少尉たちもみんなそんな表情だった。  
そして言った。  
 
「なんてこった・・・つうことはまさか・・・」  
 
「そう、みんなここに居るのよ。みんなっていうのはみんな。100人くらい?  
 東方司令部勤務のほぼ全員(笑)」  
 
ヒューズ中佐はにこやかに答えた。ボクらは今まで自分達が見続けてきた光景を頭の中で想像して  
それから凍りついた。ヒューズ中佐はあくまでにこやかに話を続ける。  
 
「当然だろう?花見とは言え軍公式行事のその最中にだ、  
 いやしくもそれを統括する立場にある大佐、中尉、国家錬金術師各1名がだ、  
 自分達だけ適当なところにしけこんでスケベな事をしていたなどと上層部に知れた日には・・・  
 これは進退問題にまで発展するぞ。  
   
 だが東方司令部の全員が参加しているとなればこれはもう行事の一環になる。  
 全員参加のレクリエーションだ。いやちょっと違うな・・・行事の中のショータイム、宴会芸みたいなものだ。  
 いや礼には及ばない。不祥事発生を未然に防ぐのは情報部将校として当然の責務だ。  
 あたりまえのことをしたまでだからな。  
 
 ま、そういうことだ。はっはっはっ(笑)」  
 
誰もヒューズ中佐に礼を言おうとする人は居なかった。全員凍りついていた。  
でもそれは長くは続かなかった。そのまま話し続けようとする雰囲気のヒューズ中佐をさえぎって  
話を聞きながらも4人から目を離さなかった様子のハボック少尉が叫んだからだ。  
 
「・・・おいおいおい、アレはありなんスか!?  
 あとで揉めるんじゃあないスかね?」  
 
ボクたちは4人に目を戻した。目に見えた光景はボクにとってとてもショッキングな光景だった。  
 
「!?」  
 
夜桜の根元の芝生の上では、二組のカップルの組み合わせ相手が変わっていた。  
兄さんとホークアイ中尉、マスタング大佐とウィンリィになっている。  
 
兄さん・・・兄さん、それは・・・・・・  
 
いけないことだよ!とつい習慣で真っ先に心の中で兄さんを叱責しそうになってボクは自分の間違いに気付いた。  
兄さんは悪くない。兄さんと大佐は場所を移動してない。  
というかもうそんな体力が残ってないのだろう。  
自ら移動して場所を入れ替えたのは女の人たちだった・・・  
 
「そんな!?」  
 
ボクは自分の目にしている物が信じられない想いで、その場の残り5人と一緒に固唾をのんでその光景を見守った。  
いや、違う。ヒューズ中佐の言葉が正しければその場に居る100人、東方司令部全員のうちの一人として  
その全員と一緒に固唾をのんでその光景を見守った。  
 
ウィンリィ・・・ウィンリィはぐったりと芝生の上に横たわったままのマスタング大佐の股間に、金髪のポニーテールの頭を埋めて大佐の大きなモノのさらにその下、陰嚢の裏側あたりを口と舌で舐め回している様子だった。  
ボクはショックを受けていた。  
 
ウィンリィ・・・大佐のそ・ん・な・ところは汚・い・よ!  
 
いや違う。目に見える光景にボクはすっかり混乱してしまっていた。考えがまとまらない。  
ウィンリィ、そういう事は好きな人、自分にとって大事な人としかしちゃいけない事だよ!  
そんなのは人体錬成以上の禁忌なんだ!  
 
兄さん・・・そうだ、兄さんは?  
ボクは兄さんが心配になってそちらへ目を回した。  
 
夜桜の大木の反対側、さっきまで上にウィンリィが載っかっていた兄さんの身体はそのままそこに有った。  
そしてそこには軍服の上着の袖を通しただけの恰好の、むき出しの白い肩をはだけてあとは全裸の姿をしたホークアイ中尉が居て、兄さんの横に寄り添うように寝そべっていた。  
 
ホークアイ中尉の裸の白い乳房は、仰向けに寝ている兄さんの顔に押しつけられるようにされていて  
ボクはその光景に心を奪われた。中尉の変な風に羽織った軍服の上着、その前の方からむき出しになって突き出され兄さんの顔を埋めるようにしている中尉の白いふくよかな胸・・・  
あんなふうにされたら・・・中尉の、リザさんの白い乳房はどんな匂いがするんだろう。  
ボクにはわかるような気がする・・・きっと母さんの匂いと同じだ。  
 
ボクたちは、ボクたち兄弟は・・・基本的にマザコンだから女の人のおっぱいに弱い・・・  
リザさんは兄さんの顔をその致命的弱点のおっぱいで包み込むようにしながら、片手を伸ばしてその白い指で兄さんのモノを優しくつかみ前後に動かしていた。  
 
兄さん・・・あれは兄さんにとって致命的攻撃だ・・・  
リザさんのあの白い指に軽くつかまれているだけなのに、兄さんのモノはもうかるく痙攣しているのが見て取れた。  
リザさんはそんな兄さんのモノの先端の表面を、濡れた白い中指の裏側で優しくなぞるように触っていた。  
鎧の身体のボクにも兄さんの気持ちが解るような気がした。そんな風にリザさんの白い指に自分の身体を這い回られたら・・・  
 
それからリザさんは自分の白い裸の身体、白い胸を兄さんに押しつけたまま、その感触を相手の身体に記憶させようとするみたいにゆっくりとゆっくりとその胸と身体全体を兄さんの顔から胸、お腹、そしてその先へと移動させていった。  
たぶん兄さんはリザさんのその身体の感触を一生忘れないだろう、見ているだけのボクたちにさえそんな風に感じさせる・・・  
そんなやり方だった。  
 
リザさんはそうやって白い胸を兄さんの股間に到着させると、自分の両手で自分の乳房を支えるようにして、兄さんのモノを包み込んでゆっくりと前後に移動させ始めた。リザさんはそうする間、ずっと兄さんの顔を見つめたままだった。  
 
それはいつものリザさんとは違う優しい目、気の遠くなるような優しい目、そんな目で見られたら気絶してしまいそうに優しい目だった・・・  
リザさんはそんな目をして包み込んだ兄さんのモノを白い胸、身体全体を使って撫で上げ始める。  
 
兄さん・・・兄さんは凄いよ・・・  
 
リザさんの攻撃に耐え続ける兄さんを見ながらボクは心からそう思った。  
ヒューズ中佐はじめこの場にいる6人が全員前屈みになっていた。鎧の中は空っぽの身体のこのボクでさえ・・・  
 
「・・・あれだけ小っさいと・・・すっぽり包まれてて・・・気持ちよさそうだよな・・・」  
 
誰かが小声で呟いていた。ボクは想像してみた。  
自分があんな風に攻撃を受け続け、リザさんにあんな優しい目で自分を見つめられながら  
自分のモノをリザさんの白い胸でこすられたら・・・  
それが鋼のモノであっても、心だけでも・・・逝ってしまいそうな気がする・・・  
 
 
「・・・いや、ウィンリィちゃん・・・ロイのそれは・・・無理だろお・・・・・・」  
 
夜桜の大木の反対側でも大変な事が始まろうとしていた。ボクの頭はもう限界以上に達していた。  
ボクはもうこれ以上変な事は起きて欲しくなかった。  
でもマスタング大佐とウィンリィの2人がそのボクにさらに追い打ちを掛けようとしていた。  
 
ウィンリィは大きく脚を開いて膝を地面に突き、両手で大佐の巨大なモノをしっかりと捧げ持つようにするとその白い両脚の中心を大佐のモノの先端に当てて、そのままなんとかその大佐のモノを自分の身体の中に収めようとし始めた様子だった。たぶんくまなく口で舐め終わったのだろう。大佐のモノは濡れて光っていたけれどそれでもとうていウィンリィの身体に収まるようなモノには見えなかった。  
 
「・・・はぁっ」  
 
大佐のモノの先端の本当の先っぽだけを自分のあそこに含ませ終わってウィンリィはため息をついた。  
そしてそれはその場を取り囲んで眺め続けていた全員のため息だったかもしれない。  
ウィンリィ自身は今は両手を後ろの大佐の脚の上に突いて、白い身体を仰け反らせるようにして、  
身体の中心の大佐との結合部分に全神経を集中していた。  
 
もし、あれが入ったらその先はいったいどういう事に・・・・  
いや入るハズがない!入るハズがないよ!  
 
そう思ったのは女の人の身体の事を良く知らないボクの間違いだった。  
ウィンリィは体重を掛けて一気に大佐のモノの半分ぐらいまでをその身体の中心で飲み込んだ。  
5人がさらに前屈みになった。ウィンリィに一気に入るその感触を自分の物として想像してしまったらしい。  
 
ウィンリィは腰を使ってその大佐のモノの半分くらいまでから先端までの間を前後動しはじめた。  
体重を掛けて勢いをつけなければ無理なそんなやり方で。  
 
ウィンリィが大佐のモノを飲み込む深さはそうして少しずつ深くなっていった。  
そして最後の最後にはウィンリィが大佐のモノを全部くわえ込むのをボクは信じられない想いでそれを見つめていた。  
 
「ゃあっ・・・ゃあっ・・・ゃあっ・・・ゃあっ・・・」  
 
やがて大佐の巨大なモノをくわえ込んだままその先端から根元までのフルストロークを始めたウィンリィの  
鳴き声は、兄さんとしていたときと同じ、悲鳴とも喘ぎとも鳴き声ともよがり声とも判断のつかないそんな鳴き声だった。  
でもそんなウィンリィの鳴き声の中に今度は独特の甘い響きが強く聞こえる。  
 
ウィンリィがそうやって大佐のモノで鳴き声を上げ始めたら、ボクはウィンリィを嫌いになるかも知れない。  
ボクはそう恐れていた。でもそれは間違いだったかも知れない。  
 
「にしても・・・ウィンリィちゃんのあそこに・・・大佐のあれだけ巨大なモノが出入りしている光景は  
 これだけ真正面からマジマジと見ると・・・なんというか・・・鬼畜な眺めスね。  
 これ犯罪にはならないんスか?」  
 
「でも・・・大佐はなんというか・・・あれただ寝てるだけですよね・・・」  
 
大佐は寝そべる角度を少し変えていて、フルストロークを続けるウィンリィの姿はボクたちの真正面から見えた。  
 
鎧の上を嬲って吹き抜けていく春の生暖かい風、その風に身体を触られながら月光の下、ウィンリィは  
鳴き続けながらその白い身体を揺らし続けていた。兄さんのときと違ってその白い両脚は限界まで大きく開かれていてウィンリィの両膝は宙に浮いていた。ウィンリィはその大きく開いた脚に力を入れて大佐の巨大なモノを引き抜き、反対に挿入していくときには体重を掛けて腰を落とし込むようにしてそのフルストロークを続けた。  
 
軽く曲げて立てられた大佐の両脚に後ろ手で両手を突きながら、ウィンリィは鳴き続けた。  
 
白い身体を仰け反らせたその恰好で白い両脚を限界まで開き大佐のモノを受け容れているウィンリィの全身はそのフルストロークの度に激しく揺れた。大佐との結合部分から伝わる刺激に耐えかねたみたいに左右に振りまわされるウィンリィの頭、それにつられてウィンリィの長い金髪、ポニーテールの長い後ろ髪と前に垂らした同じくらい長い二つのお下げ髪、その長い金髪が大佐の上で踊るように動くウィンリィの白い身体を中心に円を描いて宙を舞っている。  
 
鳴き声を上げ続けながら月の光の下でそんな風に白い身体を揺らし続けるウィンリィは  
たとえその身体の中心にくわえ込んでいるのが大佐のモノだったとしても・・・とても・・・えっちで綺麗にボクには見えた。  
でも・・・たとえそれがどんな風に見えても・・・ボクは再び心の中で叫んだ。  
 
「ウィンリィ、そういう事は好きな人、自分にとって大事な人としかしちゃいけない事だよ!  
 そんなのは人体錬成以上の禁忌なんだ!」  
 
パニックに陥ってたボクは、もしかしたらそれを声にして口に出してしまっていたかも知れない。  
周りの5人が一斉にボクの方を見たからだ。そして5人がボクを見るその目は・・・なんて言ったらいいんだろう・・・  
みんな哀れな動物を見る目のような・・・そんな目でボクを見た。  
 
その様子にボクはさらに追い詰められた。  
止めてよ・・・どうして・・・どうしてそんな目でボクの事をみるの?  
そんなボクの肩にヒューズ中佐がポンと手を置いた。そして話し始める。  
 
「そうか・・・そうだよな・・・  
 ついそのごつい鎧の外見で判断してしまうが君はまだ15歳。  
 しかも女性がどういう生き物かについて全然知らないんだったよな・・・  
 ・・・・・・  
 そうだ、ウチの奥さんの話をしよう。  
 知ってるだろ?ウチの奥さん。家庭的で貞淑で実に良い奥さんだ・・・  
 
 で、だ。ウチの奥さんあれで黒い下着が実に良く似合うんだよな。  
 だから、お努めの日は黒の上下の下着に黒のガーターベルト、黒のストッキングという恰好でベッドに入ってオレを待ってる・・・」  
 
何?いったいこの人は何を言ってるんだろう?  
ヒューズ中佐の奥さんはグレイシアさんで、ブラウンのセミロングの髪に緑の優しい瞳をした女の人で  
エリシアちゃんの良いお母さんだ。あんな優しい良いお母さんはえっちなことなんかしない!  
 
「で、だ。ウチの奥さんは実はえっちに弱い。弱よわだ。  
 結婚前からそうで結婚後もエリシアちゃんが生まれたあともずっとそうだ。かえって弱くなった位だ。  
 あれはもう体質的なモノなんだろうな。ゆえにベッドではオレが全権を掌握することになる。  
 
 んだから、ベッドの上で指を掛けただけでポロンと黒下着からこぼれるウチの奥さんの乳首をくわえてだ  
 それを舐めながら下に手を入れてちょっといじり回しながら全身を揉むというか触りまくると  
 もうそれだけでウチの奥さんは泣きそうな表情になってる。表情だけでなくて肌も上気して赤くなっちゃっててなんというか・・・全身からスケベ汁が出まくりな状態になっているワケだな、これが。」  
 
ボク以外の4人がみんなヒューズ中佐を信じられない、といった表情で見つめている。  
全員が子煩悩のヒューズ中佐に強制されてセントラル出張の時には自宅までエリシアちゃん詣でをしてる筈で、だから当然全員がグレイシアさんに会ったことがあるはずだった。  
グレイシアさんが・・・そんな風だなんて・・・想像もできない・・・  
 
「スケベ汁というのは念のため言って置くが性液のことじゃないぞ。  
 汗とか匂いとか表情とか目つきとか、そういったものが醸し出す全体の雰囲気のことだ。  
 わかるだろ?  
 
 で、話し続けるがそういう状態なのでウチの奥さんは入れる時にはもう既に半パニック状態になってる。  
 だから正常位で下になったまま自分の好きなように腰を動かしなさい、とかいう無理な要求にも応じちまう。  
 ウチの奥さんは前付きだからそゆこともできる。  
 
 でもさすがに正常位ではいかに前付きでも下からフルストロークはできない。  
 だからウチの奥さんは逝けそうで逝けない。じれったがって一生懸命下から腰振るわけだ。  
 オレはそれを上から楽しく眺めてるワケだな、これが。」  
 
沈黙しか返ってこなくなったのでヒューズ中佐は勝手に話を続けた。  
ウィンリィは相変わらずフルストロークを続けている。ホークアイ中尉、リザさんは今は兄さんの上で腰を振っている。  
その2人の女の人の鳴き声が絡み合って春風に載って流れてくるのをBGMにして中佐は話し続ける。  
 
「で、ウチの奥さんには逝きたくなったらいつでもそう言うんだよ、  
 そしたら上にして好きなだけ腰振らせてあげるからね、と前もって優しく言ってある。とゆうかそういう取り決めになってる。  
 でもウチの奥さん恥ずかしがり屋だし、我慢強いから限界までその状態で腰振るんだよな。  
 だけど最後には我慢できなくなって自分から、上になりたいですっ、つて言ってくるワケだ。  
 
 そしたらオレが下になって、奥さんをオレの上によじ登らせる。  
 セット完了して腰振って良いよ、つうときにはウチの奥さんもう完全にパニック状態だ。  
 動作違うが例えていうと、鎖を外された犬状態、と言う奴だな。  
 そんな感じでオレの上で盛大に腰振るワケだ。逝きたくて逝きたくて我慢の限界まで我慢してたからな。  
 
 つうかウチの奥さんそこまで行くと実際の所もう本当に犬みたいになっちまうの。  
 オレは意地悪だから奥さん上にしても頭を両腕で抱えて完全に自由には動かせさせない。  
 ウチの奥さん、黒下着の下だけ外したまま、あとの上をちょっとずらして黒ガーターと黒ストッキング着けたままの恰好。  
 
 頭抱えて下に固定したウチの奥さんの眼はもう完全にエロくなってて、口は緩みっぱなしでそこから舌を突きだして言葉ももうハァハァとしか言わない。その不自由な姿勢でそんな状態でウチの奥さん、自分が逝くまでオレの上でその恰好で猛烈に腰振るワケだな、これが。」  
 
 
あのグレイシアさんが・・・あの優しいお母さんが・・・そんな・・・  
ボクは頭をぶん殴られた時の様な状態だった。何と表現したらいいのかわからない。  
 
・・・ボクは東方司令部全員、100人以上の前で大きくその白い両脚を広げ大佐の巨大なモノを出し入れする様子をみんなにみせつけながら鳴き続けながら長い金髪の頭を振り回し続けている白い裸の身体のウィンリィを見つめ・・・  
 
・・・同じようにたぶんそれ以上に普段顔をつきあわせている司令部の同僚たちの前で、兄さんの身体にまたがりその白い裸の身体を垂直に上下動させて兄さんのモノをこすり上げているホークアイ中尉、リザさんを見つめ・・・  
 
・・・それからあの優しいエリシアちゃんのお母さん、聡明そうな優しい眼をしたあの家庭的なお母さんが  
ベッドの上、ヒューズ中佐の上で黒い下着を着けて鎖を外された犬みたいな勢いで中佐と繋がった腰を振っている姿を鎧の身体には存在しないまぶたの裏に描いて・・・・・・  
 
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そしてボクはようやく何かがわかったような気がした。  
周りを見回すと5人ともがボクを見て、うんうん、とうなずいてくれる。  
ヒューズ中佐も、ハボック少尉も、ブレダ少尉も、ファルマン准尉も、フュリー曹長もみんな、みんなボクを見て無言でうなずいてくれた。  
ボクはこの鎧の身体になって初めて、初めて大人の男の人達と連帯感みたいなものを感じあえた。  
 
そうか・・・そうなんだね・・・そうなんだ・・・ボクはようやくわかったよ・・・  
これが真理なんだ。  
 
女の人は全員みんなえっちな生き物なんだ!!!  
 
 
 
 
―――― いつもの視線に君が居て 呼吸が出来る  
―――― 僕にとってならそれだけでもう十分な筈なのに  
 
今なら真っ直ぐにこの現実を見つめて生きていける。澄んだ瞳でウィンリィを見つめボクはそう思った。  
 
鎧の身体の上をなぶるように吹き抜けていく心を騒がせる春風の下、夜桜の大木の根元、桜吹雪の舞い散る下、月の光に照らされた白い裸の両脚を大きく開いてマスタング大佐の巨大なモノを出し入れしつづけながら長い金髪の頭を振り回し続けながら甘い鳴き声で鳴き続けているウィンリィ。  
 
そして兄さん・・・兄さんはもう僕の気持ちが言わなくても解ってるよね  
鋼のモノの錬成なんかものの3秒もあればできる。3人で出来るその日は近いよ、兄さん・・・  
 
「それはそうと・・・」  
 
ボクの想いはヒューズ中佐の言葉で中断された。  
折角いいところなのに・・・珍しく怒りかけたボクは自分の間違いを訂正した。  
この人はボクに男の人と女の人との間の真理に気付かせてくれた、大事な恩人だ。  
 
そのヒューズ中佐は話を続ける。  
 
「最近エリシアちゃんが弟が欲しいつってさあこれがもう大騒ぎなのよ。そこがカワイイんだけどね。  
 で、ウチの嫁さんに相談したら、まあいいかな、って許可が降りたのだわ。  
 
 ほら、そんなこんなでウチの嫁さん本気モードになったら家中どこに居ても響き渡る大声出すから  
 普段は思いっきりできないじゃん。エリシアちゃん起こしちゃうし、ご近所の手前もあるし。  
 
 今日はエリシアちゃん司令部の事務のおばちゃんに預かってもらってて  
 なんと宿舎にも誰一人居ないときてる・・・ここにほとんど全員来てるからな。  
 いやホント偶然て恐ろしいよな。  
 
 ということで、ウチの嫁さん例の黒下着セットで宿舎のベッドでオレを待ってて  
 オレはそういう大事な任務があるんで  
 後よろしく!じゃっ!」  
 
ヒューズ中佐は片手を上げたその恰好でこちらを向いたまま、手を振り続けたまま器用に後ろに後ずさりながらボクたちの視界からフェードアウトした。  
 
「ヒューズ中佐・・・  
 奥さんとの一夜のために大佐とエドを売ったな・・・」  
 
「あの人はろくな死に方しないんじゃないか?・・・」  
 
ハボック少尉と細眼のファルマン准尉がその場のボクら全員の気持ちを代弁してくれた。  
 
あのヒューズ中佐の教えだから・・・・・・  
ボクは真理を得たかも知れないけど、代わりに何か大事な物を犠牲にしたのかもしれない・・・ボクはそう思い始めた。  
 
兄さん・・・マズイかもしれないよ・・・  
 
ウィンリィは明日には旅立つ。何も覚えていない可能性も高い。大佐は大人だ。過激な行動は慎むだろう。  
問題はホークアイ中尉、リザさんだった。  
 
明日は何も覚えていないかも知れない。でもリザさんはこれからもずっと東方司令部勤務だ。  
ボクには今日のリザさんの姿を思い出して廊下ですれ違うだけで前屈みになってしまう男性兵士が続出する状況が容易に想像できた。たとえ鎧の中は空っぽでも気持ちは一緒だ。それが一人だけならリザさんはけげんそうな表情で振り返り、軍服の上下の着こなしを直すとかで済ませるかも知れない。  
でもそれが5人、10人、20人と続いたら?・・・・・・  
 
明日一番に動けなくなっている兄さんとウィンリィを引きずって駅に行き旅に出よう。  
ボクはそう心に決めた。行き先はセントラルでも南方でもどこでもいい・・・  
それまでは・・・  
 
事態はどう見ても今さら収集が付くモノではなかった。  
ハボック少尉はじめ大佐の直属部下4名はとっくに腹を決めた様子で見物モードに入ってる。  
 
ボクも・・・  
 
ボクは大佐の上で白い身体を踊らせ続けるウィンリィを見つめはじめた。  
同じ事が出来る日がすぐにやって来ることを夢見て。  
後は突き破ったその扉の向こうへ突き進むだけだ・・・  
 
 
 
 
(花見夜桜野外編3・終了)  
 

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