ここはエドワードが入院しているセントラルの病院。  
ロス少尉は報告のため席を外しており、部屋の前には護衛のために  
ブロッシュ軍曹がボ〜と突っ立っている。  
先程、ウィンリィが見舞いに訪れてからというもの何の変化もなく暇なのだ。  
(眠い〜つまらない〜)  
やることがないので、失礼と思いつつもドアを少しだけ開けて聞き耳を立てると  
何と女の悩ましげな喘ぎ声が聞こえるではないか。  
軍曹は前のめりになりながら聞き入った。  
 
「ああん、いい!アルはやっぱり上手よね〜。エドとは大違い」  
「うるせぇ!今度は俺の番だ。アル、代われ!さっさとウィンリィの上から退け!」  
「え?まだ終わってないよ。じゃあ僕が上やるから兄さんは下お願い」  
「…わかった。泣くなよ、ウィンリィ」  
(おっ何だ何だ!もしかして病室で彼女とヤッちゃってんの!?しかも弟と3Pっすか?  
やるねぇ〜流石、国家錬金術師様!←関係ない)  
「いっ痛っエド、そこ違う〜。あっでも、段々良くなって来たかも…」  
(もっもしやあっちの穴ですかー?最近の若い子は進んでるな〜。  
俺だってまだ試したこと無いのに〜)  
「そうだろ!師匠直伝の技だからな。ここは素手よりも機械鎧の方が効くんだ!」  
(えっナンの師匠だよ、一体。どこに通ってんの?俺にも教えてくれ〜)  
「くぅ〜堪んないわ〜。知らない間にエドも上達したのね。あたし、嬉しい」  
「ここまで出張してもらってんだから、こっちだってサービスするさ。」  
 
「ウィンリィ、僕のテクはどう?力加減が難しくて、傷付けないか心配だけど…」  
(くぅ〜兄弟で一人の女を取りあっってんのか。大変だなこりゃ)  
「もう天国にいっちゃいそうなくらいよ。エド、アルありがと。二人ともだ〜い好き!」  
(うわ〜この子、二人一緒に相手するなんて相当の悪女だね〜。純情そうに見えるのに)  
「急になんだよ。こんな時だけ調子良いな」  
 
「ブロッシュ軍曹!何をしているのですか。涎を拭きなさい」  
横から急に声を掛けられ、飛び上がった軍曹はそのまま尻餅をついた。  
目に映るのは、怒ったロス少尉の顔と勃起した己の息子。  
慌てて両手で隠すが後の祭りである。  
「まったく…、部屋の中は異常ない?」  
呆れながらドアに手を掛けるロス少尉を止めようとしたが、時すでに遅し  
中の光景に彼女は言葉を失った。  
「…………」  
 
「…若い人達が一体、何をやっているのですか」  
しらけた表情のロス少尉の背後からブロッシュ軍曹がひょいと覗き込む。  
乱れたベット、三人の若者達、密着する体。  
 
エドワードがウィンリィの足ツボを、アルフォンスは彼女の肩をマッサージしていた。  
「えへへ、だって慣れない乗り物のせいで体中が痛くって…徹夜明けにはいつもやって貰ってるし」  
少女と少年達は、照れくさそうに笑っている。  
 
(なんだよ。くだらないオチだな。俺のこの下半身をどうしてくれるんだよ。上司にまで見られたってのに)  
「すみません。ちょっと失礼します」  
敬礼してブロッシュ軍曹は、トイレへと駆け込んだ。  
 
(色ボケ軍曹妄想の悲劇・おわり)  
 
 

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