「あぁ…」
嵐がくれば今にも崩れてしまいそうな屋敷の一角に、少女の甘い吐息が響いた。
カーテンを閉めていない窓から強い夕日が差し込む一室で、赤い日に照らされた少女の裸体は子供らしくないふくよかさを持っていた。
肩や脚はひどく扱えばすぐに壊れてしまいそうなほど細く頼りないのに、胸や腰から尻に掛けての線が目を奪われるほどなまめかしい。
美しい身体だと目を細めた。
「…あ…っ」
愛撫を繰り返すうちに汗ばんできたリザの白い肌はしっとりとして気持ちが良い。
隙間なく密着しようと素肌と素肌を擦り合わせると、リザがまた可愛らしい声で喘ぐ。
二人を乗せた小さなベッドの上は熱気と甘い空気で満ちていた。
「…ふあ…あ、あ…っ」
すべらかな身体を背中から抱き、年齢に反して豊かな乳房を揉みしだくと、その度にリザは敏感に身体を震わせた。
興奮を増すような柔らかさが指全体に伝わり、何時間でもこうしてまろやかさを味わっていられそうだ。
細い身体の上に二つ大きな膨らみが乗っている光景に目眩がしそうなほど魅力的だ。
「やあぁっ…あぁ…あ…っ!」
ツンと上を向いている乳首を親指でこねると、腕の中にいるリザの身体が堪らないといったように跳ねた。
「…ここ、気持ちいいか?」
「…あん…っ!…は、い…っ」
耳元に低い声を送り込むと、素直に答えたものの恥ずかしいのか、汗の伝う顔が逃げるように俯いた。
「リザ」
下を向いてしまった少女の小さな顎に優しく手を掛けて上を向かせる。
私の手に導かれ、首を反らしてゆっくりと上を見上げたリザの鳶色の瞳は快楽に潤んでいた。
「…マスタングさん…」
先ほどの貪るような口付けで唾液にまみれた唇は赤く染まり、なまめかしく濡れていた。
リザが唇を動かすと紅を引いたように光る。
いつもは人形のように表情のないリザが、目の縁を赤くし、熱っぽく私を見上げていることに背中にぞくりと痺れが走った。
これだから――これだから、まだ性に疎い幼いリザを抱くことをやめられない。
ほんの数日前までは処女だったリザの身体は、まだ男を受け入れることに慣れておらず、時折苦しげな表情を見せる。
しかし辛そうなリザを無視し、その幼い身体を貪らずにはいられなかった。
生気のない表情が一転し、少女らしくない艶を帯びていくリザの姿は、今まで抱いたどんな女性よりも愛らしく、比べものにならないほどだ。
リザを抱く度にどんどんと彼女の純粋さとなまめかしさに捕らえられ、離せなくなっていく。
「…は…あぁ…」
透けるように白い肌に惹かれて首筋や鎖骨に触れると、リザがそっと目を閉じて声をもらした。
身体中の肌が徐々に敏感になってきたらしい。
「…リザ、見てごらん」
「…あ…いや…」
形の良い乳房を手の平に納め、リザ自身に見せ付けるように持ち上げる。
リザは首まで赤く染めながら、それでも素直に従った。
リザの視線がゆっくりと下を向き、ふるふると揺れる乳房にぶつかる。
「ここが尖っているだろう」
「んん…っ…あ、はい…っ」
桃色だった突起は指に遊ばれて赤みを増していた。
「…気持ちがいいからだよ、リザ」
「ふぁ…あっ!ん…っ!」
すっかり硬くなった乳首を指先で何度も擦る様子をリザに見せ付けると、無意識に興奮しているのか高い声で誘うように鳴いた。
リザは胸が弱いのか、愛撫する度に彼女は私の胸に強く背を押し付けて与えられる刺激に耐えている。
ふと気が付くと、これも無意識なのだろう、胸を弄られながらリザが腰をもじもじと揺らしていた。
私がリザを貫く時、彼女はいつも冷や汗を浮かべて辛そうにしているが、そろそろ彼女の中に眠る快楽を得ようとする雌が開拓されてきたのかもしれない。
今日はリザに辛い思いをさせなくて済むかもしれない。
嬉しさを噛み殺しながら、リザが綺麗に折り畳んでいる脚に手を伸ばし、くすぐるように撫でた。
「…んう…」
「リザ、脚を開いて」
「…え…?」
折り曲げていた膝を立て、その膝を離そうとするとリザが不安そうにこちらを向いた。
「…やらなきゃ、駄目…ですか?」
「恥ずかしい?」
頬を一気に上気させたリザが、小さくこくりと頷く。
「でも、普通はこうするものなんだ」
「あっ」
膝の裏を掴み、くっついていた膝頭を左右に大きく開いた。
内股が外気に晒され、あらわになることにリザが小さく悲鳴を上げる。
「…いや、恥ずかしい…!」
私が手を添えていなければすぐに閉じてしまうであろう白い脚を震わせて、リザは顔を両手で覆って首を振った。
「でも、こうじゃないとできない」
「…ほ、本当に、これが普通なの…?」
「ああ」
信じられないといったように、今にも泣きそうな表情を浮かべているリザが目を丸くした。
リザの処女を奪ったのは私であり、彼女は私以外の男を知らない。
そんなリザに対し、私は今までそれなりの女性達を抱いてきた。
そのことについて話をしたことはないが、リザは私が女性関係にだらしなく、そして詳しいことに薄々感づいているらしく、セックスについて何も知らない彼女は「これが普通だ」という私の言葉に弱い。
羞恥に目を固くぎゅっとつぶりながら、結局リザは私の言葉に従った。
リザが静かに吐き出した呼吸が荒い。
愛する人に恥ずかしい思いをさせ、その姿を舐めるように見て楽しむことが「普通」ではないことを当然私は理解している。
何も知らず、そして純粋すぎるほど私を信じるリザが悪いのだ。
今までリザに信じ込ませてきた「普通」を他の男の前でさせる気はない。
リザは私だけのものだ。
「んんー…っ」
秘所に手を伸ばすと、そこはもう熱くぬかるんでいた。
膣の周りを指先で何度も撫でると、リザはむず痒そうに腰をくねらせる。
もうそろそろ指を入れても大丈夫だろう。
指先を膣に押し当てると淫らな水音が立ち、それに満足しながらリザの中慎重に指を埋めていく。
男を知ったばかりの膣はきつく、私を拒絶するかのように締め付けてくる。
「…あ…はっ…い、いや…!」
リザが下半身を圧迫する異物に気付き、怯えたような声を上げた。
リザは指一本すら怖くて仕方がないようだが、その初々しい様子がたまらなく可愛くてつい指を動かしてその存在を主張してしまう。
「…う…っ…や、だ…っ」
「リザ、大丈夫だから…」
「でも…!」
「大丈夫…」
リザの耳を舌でちろちろと舐めながら安心するよう囁き、同時に繁みの奥に手を伸ばした。
厚い皮に隠れている突起を見つけると、中指で優しく撫でる。
「んあぁっ!あ…ふあ…!…マ、スタングさん…!」
「リザはここが大好きだろう?」
予想通りリザは敏感に反応した。
突起を指で挟み、小刻みに動かすとリザが首をのけ反らせ、白い喉が晒された。
膣の中に侵入した指は相変わらずひどく締め付けられるが、濡れてきたおかげで動きがスムーズになる。
「あぅっ…はっ…あぁ…!」
尖りと膣を両方刺激されて、辛そうなリザの表情に艶が見えた。
突起を押し潰すとかなりの快感になるらしく、指の存在を忘れてリザは悶えている。
「リザ、下を見て」
リザが大きく脚を開いているおかげで、私が突起を弄り、そして指を差し込んでいる様子がよく見えた。
「…いや…!」
リザの視線を受けながら指をゆっくりと抜き差しすると、どっと蜜が溢れ出す。
「んっ…ひゃっ…!あ…、やだ…こんな…っ!」
リザは自分が乱れている姿を目の当たりにし、受け入れられないといったように声を震わせた。
「…私の指がリザの中に入ってる」
耳元で囁くと、リザの膣がひくりと動いた。
「ふぁ…あっ、だめ…!恥ずかしい…!」
「でも気持ちいいだろう…?」
「あぁー…っ!」
耳の中に舌を差し込み、その中を舐め回すと、リザの瞳からとうとう涙が零れ落ちる。
小さな耳に低い声を送りこみながら、秘所を愛でる手の動きを激しくしていく。
「んあぁっ…!い、いやっ、すごい…!」
「…リザ…」
「マスタングさん…あぁっ、お…おかしくなっちゃう…!」
これ以上刺激されるのが怖いのか、リザは腰を浮かせて逃げようとするが、もちろん後ろから手で押さえ付ける。
「だめ…!あぁっ…駄目なの…!」
「そんなに気持ちいい?」
「気持ちいいけど…っ、変…っ!」
リザの膣に差し込む指を二本に増やし、ぐるりと手を回して壁をなぞると、ぶるりと太ももが震えた。
「んうぅ…っ!いやぁっ…変になっちゃ…!」
リザが力なく俯くと熱い汗がぽたぽたとシーツに落ちた。
リザの切羽詰まった声も、震える身体も、指を飲み込む熱い膣も、彼女のすべてがもう限界だと訴えている。
「ふぁああッ!」
初めとは比べものにならないほど潤んだ膣の中で指を折り曲げると、リザの華奢な背が弓のように反り返った。
その姿を恍惚と眺めながら、指を奥まで差し込み、そしてすっかり姿を現した粒を摘む。
「やああっ!あっ…ああぁーッ!」
ピンと緊張して固まっていた身体が、支えをなくした人形のようにがくりと腕の中で崩れた。
胸にもたれ掛かるリザの呼吸はひどく乱れ、目を開けているものの何も映していないように見えた。
「…うあ…」
膣から指を抜き出すと、リザが呻く。
指はリザから溢れた蜜でびしょびしょに濡れており、指を広げると透明なそれがぽたぽたと滴った。
――もっと、乱れた姿が見たい。
ベッドヘッドに枕を置き、休みを与えず、その上にまだひくひくと痙攣しているリザの背を寄り掛けた。
リザの脚を再び大きく広げると、絶頂の余韻から抜けていない少女が小さな声を発した。
「マスタング…さん…?」
「もっと気持ち良くしてあげるよ、リザ」
「…え…?」
虚ろな瞳で、しかし快楽という焔の灯った瞳で私を見つめるリザに、私の言葉が届いたかは分からない。
膝の裏に手を掛け、さらに広げた太ももに口付けを落とす。
内股は蜜でどろどろに濡れ、中心にある赤い肉が誘うようにひくついていた。
ここを痺れるまで、リザが感覚をなくすまでしゃぶりつくしたい。
「これも『普通』なんだ、リザ――」
「…ふつう…?」
「ああ」
「普通」を繰り返していけば、きっとリザは苦しみを伴うことなく私を受け入れ、そして快楽の虜になるに違いない。
真っ白なリザを汚す楽しみを見出だしてしまった私を止める者は、幸か不幸か誰もいなかった。
またリザがとろけるような声を出すまで、涙をこぼして快感に打ち震えるまでは逃がしてはやらない。
甘くいやらしい匂いを放つ秘所に、人知れず顔を歪めながら鼻先を埋めた。
終わり