視力と聴力を奪われ、暗い世界に放り込まれた犬は、いい大人のくせに子犬のようにふるふると白い身体を震わせていた。  
今日は呼吸を妨げる布をつけていないため、恐怖のせいで荒く乱れる呼吸がよく分かる。  
犬は犬らしく四つん這いのままでいるよう、先ほど命令をした。  
私の命令通りに犬はベッドの上で尻を高く上げ、何も身に纏わず四つん這いになっている。  
犬の後ろに回り込み、尻を手の平で軽く撫でると、何が怖いのか彼女はぞわりと鳥肌を立てた。  
「…うぁ…っ」  
すっかりぐしょぐしょに濡れた秘所を指で上から下へ何度もなぞると、それだけで犬の唇から喘ぎ声がもれる。  
それに気をよくし、私はもっと犬を気持ち良くさせて鳴かせようと、ベッドへ乗り上がった。  
「ふぁあッ!あぁ…っやぁっ!」  
両手で細い腰を掴み、秘所に唇を強く押し当てしゃぶるかのように熱い泉を攻めると、犬は獣のように鳴き始めた。  
絶え間無く溢れる蜜をじゅるじゅると吸い取る淫らな音を犬に聞かせられないのが残念だ。  
代わりに柔らかくねっとりとした舌の感触を覚えさせようと、舌で秘所を隅々まで舐めていく。  
「ひぅうッ!」  
敏感な芽を舌で音がしそうなほど強く弾くと、がくがくと犬の身体が揺れた。  
しかし、犬は決して腕を折ることはなかった。  
血が滲むのではないかと思うほどシーツを固く握り、必死に愛撫に耐えている。  
四つん這いでいろ、と私が犬の世界から光と音を奪う前に命令したからだ。  
その命令を守らなければ、ひどいお仕置きが待っていることを犬は誰よりも分かっている。  
「あっ、あぁ…っ、う、駄目…!」  
淫らにひくつく穴に指をずぶりと差し込み、そして固くなった芽を唇で挟むと、犬の腰がますます震え出す。  
どうやら限界が近いらしい。  
「やあぁ…っ、あうっ!…あっ、んああッ!」  
遠慮なく芽を唇で挟み込み引っ張ると、犬は大声を上げてあっけなく達した。  
「…あ…、は…っ」  
汗に塗れた全身をびくびくと痙攣させながらも、犬はシーツに倒れ込まぬよう必死に歯を食いしばり耐えている。  
犬の顔から、ぽたりと涙か汗か分からない雫がこぼれ落ちた。  
「少しは耐性がついたようだな」  
犬に聞こえないと分かっていながら、嘲笑うように彼女に呼び掛ける。  
少し前まで犬は達しただけですぐシーツの上にへこたれこみ、力なくでばてていた。  
「じゃあ今日はもっと頑張ってみようか」  
口元に歪んだ笑みを作りながら、私はあるものを手にした。  
それを犬のぬかるみへと擦り付ける。  
「…え…っ!?」  
秘所にぴたりと宛がわれ、何度もそこを上下するものの正体に気付いた犬が、恐怖に声を上げる。  
私の動作にいちいちびくりと怯える犬の様子がなんとも可愛らしく目を細める。  
 
「い、いやぁ…っ!」  
ぐちゃぐちゃと水音を立てながら秘所をすべるものの正体、それは男性器の形を真似たゴムの塊だ。  
卑猥な道具に犬から溢れた蜜をたっぷりと塗りたくり、てらてらと光るそれの先端をもう一つの穴へと押し付ける。  
「…あ…っ…い、いや…」  
かたかたと犬の身体が震えている。  
それに合わせて形の良い白い乳房がふるりと誘うように乱らに揺れた。  
ずっと四つん這いでいろという私の命令がなければ、犬はすぐさまこの場から逃げ出しているだろう。  
ドクドクと悲鳴を上げながら速まる犬の鼓動が聞こえてきそうで、私は笑みを深めながら、黒い物体を彼女の穴へと押し込んだ。  
「…あぁー…っ!無理です…っ!やめてぇ…!」  
「さっき指で慣らしたから平気だろう」  
みっともなく首をぶんぶんと振り、犬が唇を震わせながら叫ぶ。  
「うあっ、あっ!…嫌…いやあ…ッ!」  
塊をゆっくりと半分まで犬の中へ押し入れる。  
犬は嫌だと叫びながらも、彼女の身体は嬉しそうに淫乱な道具を飲み込んでいる。  
「…く、るしい…!」  
犬は自分の立場が分からないのか、先ほどから否定の言葉ばかりを紡ぐ。  
うるさいとばかりに道具の残りを一気に中へと押し込んだ。  
「うあぁッ!!」  
塊のすべてを飲み込んだ犬は、盛大に潮を吹きながらシーツの上にどさりと倒れ込んだ。  
「嫌と言いながらやっぱり気持ちいいんだな。はは、淫乱な身体だ」  
快楽にひくつく犬の姿を恍惚と眺める。  
黒い布で覆ってあるため分からないが、あまりの衝撃に犬は目を見開いているに違いない。  
まともな言葉を発していない唇からはだらしなく唾液がこぼれていた。  
その唾液を舐め取り綺麗に、決して逃げずに私の好きなように虐められる犬を愛おしく思いながら口付ける。  
犬は私だけのものだ。  
強い刺激からまだ立ち直れていない犬は、口を開けっぱなしのまま、私にされるがままに濃厚な口付けを受けた。  
舌を絡めても反応がないのがつまらないが、犬の甘く柔らかな口内に酔いしれる。  
唇を離すと、銀の糸でできた橋が犬と私を繋ぎ、そしてすぐにぽたりと落ちて消えた。  
「…さて」  
絶対に四つん這いでいろという私の命令を守らなかった犬の背に覆いかぶさる。  
「…は、あ…っ」  
二つの豊かな乳房に指を食い込ませ、その柔らかさを楽しみながら胸を掴み上げることで身体を起こし、犬を四つん這いの体勢に戻す。  
そして、予告もなしに私の熱い猛りを犬のぬかるみへと押し込んだ。  
「ひあぁっ!」  
またぷしゃりと犬が潮を吹いた。  
シーツはすでに犬の甘い蜜でびしょびしょに濡れ、水溜まりのようになっている。  
さて、今回犬は何回絶頂を経験するのだろうか。  
「お仕置きだね、リザ」  
 
 
 
終わり  
 

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