潜入調査前のペコーたんの災難話です。  
 
 
 
リザの部屋を訪れると、彼女が珍しく熱心にクローゼットの中を漁り、そして真剣に鏡と向かい合っている姿があった。  
「中尉?何をしているんだ?」  
「潜入調査用の服装を探しているんです」  
リザはベッドに腰を降ろした私に振り向くことなく淡々と答え、またハンガーから上着を外した。  
私がいることを気にしていないのか、それとも存在を忘れているのか、リザは変装用の服装を探すことに夢中だ。  
リザは大胆にも、上下お揃いの質素な黒い下着姿のまま服を探し、そして鏡の前でスーツ姿になり、少し変だと首を傾げるとまた下着姿に戻るという大サービスだ。  
本当に私のことを気にしていないらしい。  
実は、リザの体型にぴったり合い、そして私好みの潜入調査用のスーツはもう用意してあるのだが、そのことを今は告げず、彼女のファッションショーを楽しむことにした。  
「…これじゃおかしいわね」  
リザは鏡の前に立ち、眉を下げてため息交じりにそう小さく呟くと、また休む暇もなくスーツを脱ぎ出した。  
女性が服を脱ぐ様子、特にリザの場合はなまめかしくて何度見ても飽きない。  
ボタンを外す度に見えてくるなめらかな素肌、シャツを脱げば白い肩とブラジャーに包まれた豊かな胸が現れる。  
スカートのファスナーを外し大胆にも一気に脱ぎ捨てれば、リザのうっとりするような脚線美が晒され、その上にある肉付きのよいむっちりとした尻がショーツに隠されているのが眩しい。  
いつもならきつく結ばれている金髪が今は下ろされており、背中に柔らかく流れている。  
黒の下着と白い肌のコントラスト、そして差し色の金の組み合わせはなんと美しいのだろう。  
リザがスカートをはいたまま屈み、美しい腰から尻のラインが布越しに浮き出るのを目に焼き付け、それから下着姿の彼女が動く度にぷるぷると揺れる胸に釘付けになる。  
まるでストリップショーを見せられているかのような気分になり、私はリザの一挙一動を見逃すまいと、彼女以上に真剣になって見つめていた。  
服装を探すことに夢中のリザは、いやらしい視線にまったく気付かず、私はずいぶんとお固い彼女の貴重なシーンの数々を見させてもらった。  
「大佐、どうですか?」  
私が鼻の下を伸ばしている間にリザはようやく潜入捜査に見合った服装を見付けたのか、私に声を掛けた。  
煩悩からはっと我に返って改めてリザを見ると、彼女は地味なグレーのスーツに身を包んでいた。  
しかし、どんなに地味な下着でもスーツでも、美人が着れば高級なドレスを纏っているかのように魅力的に見えるから不思議だ。  
「…うーん、そうだな…。スカートが少し長いかな」  
「え?」  
膝を少しばかり隠してしまうスカート丈のことを指摘すると、リザは「そうですか?」と言いながら下を向いた。  
リザが屈んだその時、グレーのジャケットの中に着ている白いシャツから、黒い下着と胸の谷間がまるで見てくれというように大胆に顔を覗かせ、私はむっと眉を寄せた。  
 
「それから、胸が見えすぎだ」  
「は…?…ちょっと、大佐っ!」  
未だスカートの丈を確認をしていたリザのスーツのジャケットに包まれた腕を引っ張り、ベッドへ引き倒す。  
すぐにリザの上に覆いかぶさり、白いシャツに目をやるとボタンが二つほど外れていた。  
「開けすぎだろう」  
「そう…ですか?」  
このスーツを着せるわけではないが、何となく腹が立ちボタンを上まできっちりと閉める。  
すると、苦しいと主張するように二つの乳房がシャツにくっきりと浮き出し、実に窮屈そうだった。  
「……中尉、このシャツを買ったのはいつだ?」  
「…かなり前だと思いますけど…それが何か?」  
「ほう、こんなに育ったの」  
「はい?」  
リザの胸はシャツの中で狭そうに納まっており、黒いブラジャーは見せ付けるかのように透けていた。  
かなり前に買ったというこのシャツでは、リザの胸の形の良さまで丸分かりである。  
顔良し、スタイル良し、そしてこの胸ときて、リザに目のいかない男がこの世に存在するのだろうか?  
答えは、否、だ。  
「中尉、君は潜入調査をしに行くんだよな?」  
「ええ。何を今更」  
「黒い下着をいやらしく透かして、これでは男をたぶらかしに行くようなものだな」  
「な…っ!」  
リザはかあっと頬を赤く染めた。  
「し、下着が黒いのはたまたまで…」  
「たまたまだと?潜入調査は危険な任務だ。その服装を探すのならば隅々まで手を抜かず準備してからするべきだろう?」  
「…申し訳ありません」  
「ずいぶんやる気がないようだな。…君には呆れたよ。それとも本当に男を漁りに行くつもりなのか?」  
「違います!」  
私が目を細めて静かに、しかく低く言い放つ姿に、リザは怒りを交えて真面目に反論した。  
リザは私が本当に怒っていると思っているのだろう。  
しかし、実は私は怒っている振りをしているだけで、ただリザをからかいたいだけだ。  
リザが隙を見せるなど滅多になく、私はこれからどうしてやろうかと心の中で口角を吊り上げた。  
「このような乱れた服装では襲われても文句は言えない」  
「痛っ!」  
シャツの上から黒いブラジャーのカップごと手で強く掴むと、リザが痛みに声をあげた。  
「君は軍人であることを隠し、どんな事態に面しても秘書を演じ続けなければならない」  
「やめて、ください…っ!」  
手に余る柔らかな胸を捏るように両手で揉み始めると、抵抗するリザの唇から甘い吐息がもれた。  
「さて、君はどうやって逃げる?」  
「…それは…っ」  
「おっと、銃は使ってはいけないよ」  
そう話している間に片手でスカートからシャツの裾を引っ張り出した。  
遠慮なくシャツの中に手を入れるとブラジャーのホックを易々と外し、引きずり出して床に放り投げる。  
 
買った当初よりも胸がだいぶ豊かになったリザには少し小さすぎる白いシャツに、ぽつんと桃色の乳首が浮き出ていた。  
「はは、ずいぶんいやらしいんだな。マーゴット・オレンジ・ペコー君は」  
「あ、やぁッ!」  
いやらしく浮き出た乳首を舌でなじり、くるりと円を描くように舐めると、シャツが濡れたせいでますます桃色の尖りがあらわになる。  
リザはその様子を見て、恥ずかしさからか今にも泣きそうな表情を浮かべた。  
「ほら、逃げないのか?」  
「…た、大佐、離してくださ…っ!んんッ!」  
乳首を甘く噛み、わずかに引っ張りながら問うが、リザは必死に身をよじるだけだ。  
軍人であるリザが抗えないほどの男の力で腕を押さえ付けているのだから、秘書を演じる彼女にも逃げられるはずがない。  
「…ぁ…っ」  
豊満な胸がシャツと共に苦しげに上下する様子を、私は満足げに眺めた。  
リザの凛々しいはずの鳶色の瞳は、執拗な胸への愛撫により甘く潤んでいた。  
リザには眼鏡を掛けさせて潜入調査へ送り出そうと、いま決めた。  
このように艶のあるリザの姿を他の男に見せる気はさらさらないが、こんな表情をする彼女をこのまま私のいない場所へ向かわせるのは嫌だった。  
「ふうん、抵抗しないのか。淫乱なマーゴット・オレンジ・ペコー君は、このまま襲ってほしいのかな?」  
「ち、違います…っ!きゃ…!」  
真っ白な生足を私の肩に担ぎ上げると、身体が大きく移動したリザは驚きに小さな悲鳴をあげた。  
先ほど長いと指摘したスカートを、にやりと笑みを浮かべながらめくっていく。  
ブラジャーとお揃いの黒いショーツは、ある一点が色濃くなっており、いやらしい匂いを放ちながら濡れていた。  
「あん…っ!いやッ、やめてぇ…!」  
秘部に顔を埋められるほど、リザの脚をさらに肩に引っ張りあげる。  
リザの身体を支えるのは柔らかな尻に食い込ませた私の指だけという不安定な体勢に、彼女は長い脚をばたつかせて抗った。  
それから、異様な恰好をさせられているという羞恥からかリザはシーツを強く握っている。  
「…ひゃっ…あっ!やだ…!」  
濡れている部分をショーツの上からすぼめた舌でなぞると、汗ばんだリザの太ももが私の両頬をぎゅうぎゅうと挟む。  
「やあぁっ!そ、そこは…っ、駄目…!」  
「どこだい?マーゴット・オレンジ・ペコー君」  
愛する白く柔らかい太ももに顔を圧迫されながら、私は布越しに敏感な粒に優しく噛り付いた。  
私が与える強い刺激に、リザは乱れたスーツを纏った身体をびくびくとなまめかしく揺らす。  
「あっ!いやっ…大佐…っ…んんっ!」  
潜入調査のための服装を選ぶはずだったリザは、私と共に甘い快楽に溺れていった。  
 
 
 
終わり  
 

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