「ここを触ると気持ちいいだろう?」  
「…ん…っ」  
シーツがくしゃくしゃに乱れたベッドの上で、裸のリザを後ろから抱き込んだロイが、リザの手を取り、豊かな白い胸に自ら触れさせた。  
ロイの指先が桃色の胸の尖りを軽く弾くと、リザの体がふるりと震える。  
形の良い唇から悩ましげな吐息がもれた。  
「自分でやってごらん」  
「…え…?…でも…」  
「いいから」  
ロイに促されるまま、リザはおずおずと自らの胸に触れてみる。  
自分の胸を指で揉み込んでみても、ロイが与えてくれるような快感はまったく得られない。  
つまり、気持ち良くない。  
ただ言われたまま無心に胸に触っているリザを見兼ねて、ロイはリザの手に自分のそれを重ね、リザの指を胸の頂きへと導いた。  
そして指先で強く押し潰す。  
「ああッ!」  
「そのまま続けて」  
「やぁ…は…ッ!」  
胸の先から全身が痺れるような刺激がリザの中を走る。  
それを起こしているのは自らの指だという事実に、羞恥からリザは頬を真っ赤に染めた。  
羞恥と快感がごちゃまぜになり、喘ぎながらリザの目尻から涙が零れる。  
それがロイの狙いだと、快楽に溺れかけていくリザは気付かない。  
はしたない、そう思ってリザが胸を弄る手を止めようとしても、後ろにいるロイがそれを許さない。  
「君は胸に夢中のようだから、私はこっちを遊んであげようか」  
それどころか、ロイはすでにぐっしょりと濡れている内腿へ手を伸ばした。  
「ひゃ…っ!」  
濡れそぼったそこをロイが指先でひと撫でするだけで、リザは甘い声を上げた。  
溢れる蜜がどんどんとロイの指を濡らす。  
「足、もっと広げて」  
「んんッ!…そこ…だめぇ…!嫌…っ!」  
ロイは片手で小さな尖りをいじくり、もう片手でリザの中に指をゆっくりと侵入させる。  
二つの甘い責め苦に、リザは背を反らして耐えた。  
 
そんなリザの耳をしゃぶりながら、ロイは心底楽しそうにゆっくりと優しくリザを追い詰めていく。  
「リザ、ここがいいのか?」  
「違…っ!ん…ああっ、やぁッ!」  
リザの息遣いに合わせて、ロイは手の動きを早める。  
ロイの腕の中で、白い体はびくびくと痙攣するように細かく動きながら快楽を受け止めている。  
白い足ががくがくと揺れており、もうそろそろ限界が近いようだ。  
「こら、胸は自分でやりなさい」  
「んんーッ!」  
リザの胸を愛撫する手が止まっているのを見て、お仕置きとばかりにロイが敏感な芽をぎゅっと摘んだ。  
あまりの刺激に呼吸がますます乱れ、リザの目から涙が零れ落ちる。  
ロイに言われるがまま、快楽しか頭になくなってきたリザが汗ばんだ胸に再び触れたのを皮切りに、ロイの手も激しく動き出した。  
リザの中で三本の指が止まることなくうごめいている。  
「…はあッ…んああ…んっ、やあ…!」  
「気持ちいい?」  
「…も、駄目…っ!おかしく、なっちゃ…ああっ!」  
もう少しで達する。  
近付いてきた大きな快楽に耐えようとリザが目をぎゅっとつぶった時、突然ロイの手が止まった。  
あまりの物足りなさに、リザの頭の中が真っ白になる。  
「…え…?なん、で…」  
リザの荒い息だけが部屋中にむなしく響き渡る。  
張り詰めた赤い尖りを乗せた胸を大きく上下させながら、リザは涙目ですがるようにロイを見上げた。  
「…大佐…?」  
「君ばかり楽しんでいたら私がつまらないだろう?もっとしてほしいなら、おねだりしてごらん」  
「…お…ねだり…?」  
「それから、私がいなくても君が一人で気持ち良くなれるように、私が教えてあげよう」  
ロイはベッドの上に力なく投げ出されたリザの手を再び取って、金の茂みの奥に導いた。  
「…あっ…!」  
そこはリザが驚くほど熱く濡れて、欲望を忠実に表していた。  
「ほら、もっと気持ち良くなりたいだろう?私に頼んでごらん?」  
おねだりや自慰など、リザの理解の範疇を越えている。  
しかし、リザのほてっている達しかけの体には恥ずかしさすら心地よく響く。  
物欲しげにひくつく膣がきゅっと締まるのを感じた。  
夜はまだ長い。  
どこか暗くに笑うロイをぼんやりと下から眺めながら、リザはゆっくりと自らの指を動かし始めた。  
 
 
 
終わり  
 

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