「もっと近くに来イ…」  
シンの国の皇子の邸宅。広くもないが専属の女官たちが身の回りの世話をして、外には代々仕える護衛が目を光らせている。  
リンは夜食を女官に下げさせるとランファンを部屋に呼んだ。  
「しかし、若…。私はあくまでも護衛の身。側仕えの女官をお呼びになッタ方が宜しいカト…」  
「ランファンがいいンダ。良いからこイ…」  
ランファンは躊躇いながら近くに寄る。このような夜の仕事は大抵、教育を受けた側仕え女官の務めだ。それが護衛の身分で入るなど翌日、女官たちの嫉妬の目が向けられるのはわかっている。  
リンの手がランファンの頬を撫でる。  
「若…やはり…」  
言いかけたその口を唇で塞ぎ寝台に寝かせた。黒い服を捲り上げる。俊敏で有能な護衛の割には華奢で綺麗な体のライン。その輪郭を撫でていく。  
ただ眺めて肌をなぞっていただけなのに張りのある胸の先は触って欲しいと主張していた。  
それに応えるかのように堅くなった乳首を執拗に弄る。  
「…ッ…若…」  
ランファンは胸の刺激だけでは足りなくなってきたのかリンの下で足を動かす。それを目敏く見つけたリンは素早くズボンを脱がし脚を広げさせた。  
「ヤッ…やめテ下さい…」  
臣下が上に対し頼むなど無礼であるのは承知していたが言葉に出さずにはいられなかった。  
「心配するナ。ランファンはよく仕えてくれてイル。ささやかな礼ダ」  
ランファンの中にリンが侵入してくる感触が訪れた。  
「…ッ…ア…」  
「ナカナカ…いいナ」  
訓練された女官たちとは違う快感が彼を包んだ。我慢出来ずに腰を揺らす。初めは外に聞こえないよう堪えていた声もだんだんと出てきた。  
リンの指を捉えて離さない胸も腰を打ち付ける度に揺れる。  
一足早くランファンが絶頂を迎え果てた。しかし、リンは飽きることなくそのまま朝まで幾度となくランファンを鳴かせたという。  
 
 
おわり  
 
 
 

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