「何か飲みますか?」  
 その男は、更にホークアイの緊張を高めた。  
「聞こえてます?」  
 キンブリーは再度訊ねる。  
「…ハイ」  
 大きな窓からはセントラルの夜景が一望出来る。此処は、セントラルでも高層建築として知られる有名ホテルの一室だった。  
キンブリーという男については前から面識があった。  
とはいえ、自分が今ここにこうして立っているという事実と美しくライトアップされている幻想的な夜景を目の前にしている事に腑に落ちないでいた。  
 
 大総統の秘書兼人質として、働いて暫くだ。  
彼が釈放されたという、報せを聞いたのは。人間としては最低だが、錬金術師としては逸材であったと記憶している。  
同じ火炎系の錬金術師のマスタングとは全くもって正反対な気質・思想の持ち主であったように思われる。監獄に入っていたはずの彼が何故か、今此処にいる。  
今日こうして会う前にも、以前、大総統の前で一度会っていた。  
直ぐに、キンブリーだと分かった。  
何故ならイシュバールの殲滅戦時に、彼の道理を皆の前でサンプルにされ諭されたからだ。  
未だに、イシュバールの夢を見る時があるが、彼の忘れるなという言葉とともに悪夢から覚める。  
彼の辛辣な言葉は、当時の私にとってはキツかった。実際、少しドキリとしたのだ。私の心の内を読まれたかの様だったからだ。  
 
「覚悟が御有りなら、条件付きでこちらの情報を差し上げますよ?」  
「どういう意味でしょうか?」  
「等価交換ですよ」  
 そう言うと、キンブリーはニコリと笑って話を続けた。  
「もし、あなたが望むならの話ですが、私達がこれから何を行うかという事をお話を致しましょう。  
何れは、すぐに分かる情報かとは思いますがね。知らないより知っていた方が数倍良い…如何ですか?」  
「私は何をすれば?」  
「マスタングにしている事を私にさせてくれたら…というハナシです」  
「…どういう意味でしょうか?」  
「貴方が一番ご存知のはずです。もちろん、このハナシは私と貴方だけの秘密です。黙っていれば誰も知る者は居ない。  
私はアンチマスタングに属する訳ですが、だからと言ってホムンクルスサイドに完璧に付いたという訳でも無い。只、面白そうだから参加させて頂いているだけです」  
「……考えさせて下さい」  
「わかりました。よいお返事お待ちしております。連絡先は…」  
 事務的に事を進め、メモを残すキンブリーの紳士的な態度とは裏腹に、話の内容は酷く下卑たものであった。  
 
「甘いのが良いですか?それとも?」  
 声を掛けられ、我に返る。此処に来た理由を探す為、記憶に問いてみたが、見つかりはしない。  
「別に、お構いなく…」  
 その答え方の態度が気に入らなかったらしく、彼は眉根を寄せた。  
「私にも感情というモノはある、ご理解出来ますか?」  
 途端にホークアイは笑い出していた。  
それもそうだ、汚い要求を突きつけてきた人間が、この後に及んでさも正当的な理由を述べてくる。  
 美しい夜景。上等な酒。破滅的なシチュエーション。どれを取っても三流だ。  
「何がおかしいんです?」  
 キンブリーの間抜けな返答に対して急に腹が立った。  
此処に居る両者の想いは別々だった。  
キンブリーはホークアイが此処に居る時点で、全てを了承したと感じ、ホークアイは未だにそれを了承出来ないで居る。  
「いけませんか?」  
 そのホークアイの挑戦的な返答に対して、キンブリーは背筋から脳髄まで競り上がる、奇妙な興奮を感じていた。  
「いけませんよ。だって、貴方は分かっていたはずだ。違いますか?」  
 差し出されるグラスには、辛口のシャンパンが注がれている。グラスを顔の前に差し出されるがホークアイは受け取らない。  
「一体貴方は、何しに来たんだが…」  
 手首をスナップさせ、シャンパンをホークアイの顔にかける。  
しかし、ホークアイは毅然と、姿勢を正したままだった。  
その様を見て、嬉しそうにキンブリーは少し唇を歪めて笑う。  
 
  そうだ、抵抗する者程、美しい。  
 
「此処まで来ておいて…」  
 面倒臭そうに呟く。  
「…まったく、あの時から貴方は全然変わってないな。今日に到るまでね」  
「何がでしょうか?」  
「全て!…ですよ」  
 一旦声を荒げ、元の穏やかな口調に戻る。  
「覚悟も意思も無く此処へ来た、違いますか?」  
  ホークアイはほんの少しだけ、視線を彷徨わせた。  
「ホラ、それだ…」  
 濡れたこめかみの部分の毛髪を人差し指で絡め取る。  
飛沫となって、ホークアイの顔にかかるシャンパンを舌全体で舐め取ってやる。  
自分の飼い犬には許せるその行為も、対象が違うとこんなにも気持ちの悪いものとは知らなかった。  
「オヤオヤ、服が濡れてしまいましたね」  
 芝居がかった口調で語る。ホークアイの瞳に怒気が混じる。  
 
  抗え。もっとだ。  
 
「丁度良い。脱いで下さい」  
 動く気の無いホークアイに対し、いい加減にしろとばかりに、キンブリーは軽くホークアイの頬をピタピタと軽く叩く。  
「その前に情報を」  
「良いでしょう。一枚ごとに差し上げましょう」  
 真正面のソファにへ向かい、ゆったりと座り、寛ぎながら答える。  
 言われた通りに上着を脱ぎ、情報を貰う。  
 ベルトに手を掛け、ズボンを脱ぐ。情報を貰う。  
内容が肝心の部分に触れたり、ホークアイが質問すると、キンブリーは次とばかりに顎で促す。  
下着だけの姿になり、お互い会話が止まる。  
 前を見据える。恥じらうところをどうしても見せたくなかった。  
「その目。変わりませんね。あの時のままだ。とてもいい…」  
ソファに座り、足を組み、酒を飲みながら楽しそうに観賞する。  
「次」  
 沈黙が流れる。  
「次です。どうしました?」  
 こちらの羞恥などお構いなしに、不思議そうな顔をして尋ねられる。  
「それとも、自分で脱ぐより、人にしてもらう方が良いとか?」  
 腰を浮かせかけた、キンブリーを制するように思い切ってブラジャーを外す。  
キンブリーはソファへ深く座りなおし、片手で口を覆い、人差し指で自分の上唇をなぞる。  
そして、ホークアイへ情報を伝える。  
ショーツを脱ぎ、きめ細やかな白い肌が柔らかな照明の中で浮かぶ。  
居たたまれず、両手を前に下ろし、隠し俯く。  
いつの間にか背後に立っていたキンブリーはバスローブをホークアイへ掛けてやる。  
安堵した。もしかしてとも思った。  
 が、そうでは無かった。  
キンブリーはホークアイの肩を抱き、ベッドルームへ進む。  
騙されたような気になって、キンブリーを見上げる。  
懇願に近い眼差しを向けられながら、困った様にキンブリーは呟く。  
「あなたの覚悟、頂きましたよ」  
上着を傍の椅子へ掛け、ホークアイをベッドへ優しく押し倒す。  
 
「どうせならこういう事は楽しくないと、ね?」  
 
 唇へキスはしてこない事に、少し安堵した。  
しかし、エラ骨から顎に吸い付く様に吸われ、首筋を鎖骨まで舐められる。  
両腕を掴まれているので、自由には動き辛かった。反応を伺う様に、顔を見られる。  
「戦場で会った時、あなたは少女の様でしたよ?随分変わりましたね。誰かのせい?」  
 彼の艶のある黒髪がサラサラと胸元を刺激する。  
「何を言っているんです?」  
「あの時、貴方を庇った青年。…マスタングですか?」  
 キンブリーは業とその名を口にする。ホークアイは口を噤んだ。  
「フフッ、貴方達はすごく正直だ。そこが、とてもソソル…私の思った通りの反応を返してくれる…」  
 そう言うや否や、ホークアイの乳輪を尖った舌で舐め回し始めた。  
マスタングの名前を出され緊張した体に、急に直接的な愛撫を施され、声は上げずにいたが我慢出来ずに少し仰け反る。  
「ハッ、それだ。それですよ…その正直さ」  
 続け様に、ホークアイの乳首を優しく吸い始めた。  
片方の手で太腿の内側を撫でられながら、陰部へ近付ける。  
ガチガチに緊張しているホークアイの体はまだ、熟れてきてはいない。  
茂みを掻き分けながら、陰核に触れる。  
意外にも暖かな手の平全体で、ずっと揉まれ続けられると抑えきれない感覚が研ぎ澄まされてきた。  
暫くそれが続いた後、両足を広げられる。  
曝け出された陰部が外気に触れられ、キンブリーの目にも晒されながら隠そうとする手の隙間から、舌を使って指ごと舐め上げる。  
自分の意思とは無関係に反射として股関節の辺りの筋肉がガクガクと反応する。  
膝の裏側を押さえられながら、そうされ続ける事に観念し始めたホークアイが出来る事は理性を保ち続ける事だけだ。  
隠す両手を左右に広げられ、肘で、両足を自ら更に広げる形となる。  
日頃のトレーニングが仇になる柔軟さだった。  
責めやすくなった陰核へ唇全体を使って吸い付き、ランダムなリズムで吸い上げたり、舌で包皮のを捲る。  
「ウゥッ…ンッ」  
 ホークアイの呼吸が乱れ始める。白い頬や胸元が上気し始める。  
それを合図に、キンブリーはもっと激しく責め立てて来た。  
大きめの胸を揉まれ、固くなった乳首を吸う。  
濡れてきた陰部の愛液を陰核へ擦り上げ、ヌルヌルとさせてから、芯を探る様に執拗に触る。  
 
同時に様々な秘部を責められながらも、声を上げる事は必死に耐えていた。  
だが、ホークアイは知らなかった。  
その抵抗する姿そのものが、キンブリーにとっての興奮剤になる事を。  
「やっぱりだ。貴方は我慢強いですね。楽しめますよ」  
 そう言い、今度はゆっくりと中指をホークアイの中へ差し込む。  
華奢に見える指だが、実際は太くて長い。  
濡れ具合を確認するように、膣壁を体の外へ向けて押し出す。  
その動きを止めようと、自然とホークアイに力がこもり、彼の指を締め付ける。  
「訓練された体はいい。体力もある。こちらも遠慮なく出来る」  
 充分に潤ったそこに、更に薬指を押し込み、ゆっくりとスライドしはじめると、水音が立ち始める。  
その間も、乳首を吸い続け、高まりに合わせて今度は強めに胸を揉んでやる。  
柔らかな刺激では物足りなくなってきていたホークアイには堪らなかった。  
「…ンッ!…ッハッ…アァ…」  
 それでも、ホークアイは我慢し続ける。  
我慢し続ければ、更に激しい愛撫が加えられる。  
キンブリーの性格を知っていれば、そのような痴態を演ずる事も無かったかもしれない。  
仕上げとばかりに、陰核を震わせるように擦りながら、差し込んだ指を少し上に曲げホークアイのポイントを突く。  
必死に我慢をしているせいで、先程より頬がもっと紅潮している。  
快感に逆らう為にキンブリーの手を力強く掴むが、余り意味は無い。  
その力の入れ具合から、ホークアイがエクスタシーに近付いているのをキンブリーは感じ取り、更に指を素早く動かす。  
「…ア…アアァッ!…ウ…アアアァッッ!」  
 悲鳴ともつかない声で、昇り詰める。  
激しく痙攣したので、指がホークアイから抜けた。  
その瞬間に潮が噴出す。腰を上下させたので、飛沫がキンブリーの顔とシャツを濡らした。  
「ハハハッ!やりますね!これで、アイコですよ!」  
 ぐったりと弛緩した体と虚ろな目でキンブリーを瞳に映す。  
「シャンパンを掛けられたのがそんなに腹が立ったんですか?」  
 顔を近づけられ、耳元で息が掛かるように話す。  
「違…」  
 否定を唱えようとした所をキンブリーの唇が塞ぐ。  
「ンンッ!!」  
「貴方の味だ」  
 恥ずかしくて、悔しそうな顔をするホークアイを愉しげに見つめた。  
「さて、と。もう、濡れたくないんでね」  
 服を脱ぎ始め、下着だけの姿になった。  
「脱がせて頂けませんか?お嬢さん」  
 ホークアイに自分の下半身を押し付け、先程のように股の下で、両手を押さえ覆い被さる。  
 これでは、手が動せない。脱がすつもりも毛頭ないが、オカシナ事を言うと思った。  
「足で、ですよ」  
 逃げ出す事も考えたが、攻撃を出したくとも、両手を掴まれ、体を押し付けられているので、それは叶わないと分かる。  
「早く」  
 キンブリーは躊躇するホークアイの陰部を彼女自身の手の平を使い、擦らせるように動かす。  
油断していた、ホークアイは思わず、声を上げてしまう。  
 
 下着越しに、彼自身が隆起しているのを見て取れる。  
両足の裏で、徐々に擦り下ろすと、黒い茂みから、赤黒い男根が姿を現す。  
充分に熱り立つそれはキンブリーの腹に、添うようにピタリとくっついている。  
「すいませんね。私は人にしてもらう方なんです」  
中腰で太腿の半分まで下ろされた下着を後は、自分で全部脱ぐ。  
 本当なら、ホークアイの口へ含ませたいとこだが、万が一という事もあるので、それは避けた。  
 両足首を持ち上げ、屈曲位の姿勢を取る。  
「と、その前に…」  
 キンブリーは両手を合わせ、シーツの一部を触り錬成する。  
青白い光がホークアイの手首と、天蓋の柱と共に、纏わり突く。  
「何を?!」  
「先程みたいに抵抗されると、面倒なのでね」  
 光が消える。  
包帯を巻いたような形で、布が柱から巻きつき、自由が利かなくなっていた。  
不安を顔に滲ませる。  
「大丈夫。優しくしますよ」  
 瞳の奥を冷たく光らせ、目を細め、これからの事を思い愉しくて仕方が無いというように、話す。  
 足を広げさせ、陰部から溢れ出る愛液を陰茎へ擦り付ける、直ぐに入れてもよかったが苛め倒したかった。  
秘芽や尿道口へ竿の部分をあてがい、手を使い左右に振ってやる。  
一度達した身体には、辛く、喉を鳴らすようにホークアイは呻く。  
 亀頭が差し込まれ、ゆっくりと全てを収めていく。  
奥壁へ当たったものの、まだ幾分か長さを残していたので、腰を入れる。  
奥に当たるのか、ホークアイは息を詰め、引き抜かれるのを待っている。  
ゆっくりソレを繰り返した後、更にホークアイの足を押さえるので、より深くに結合する事が出来た。  
ホークアイは体重を掛けられ、肺を圧迫され、深く、浅く貫かれ息も絶え絶えになってくる。  
吐息や、耳が熱い事が自分でも分かった。  
髪は乱れ、自らの汗で、細い金糸が首や顔に張り付く。  
濡れた汗で身体が光り始める。  
 
「…あぁ、ぃぃぃいいい、良い顔だ」  
 切ない表情をするホークアイに語りかける。  
 リズムをとってピストンを繰り返すが、ホークイアイが、目を固くつむっているのが気にいらなかったので、秘芽を親指で震わすように触った。  
 両方の刺激には耐えられなかった。  
無駄のない動きが延々と続いたその時だった。  
「ヒッ!…ハァッ!…ンンッ!!!」  
 息を吸い込み、嗚咽のような声を出す。  
腹筋に力がこもり、沖に上がった魚のように身体が跳ねる。  
キンブリーはホークアイの体内で彼自身が締め付けられるのを楽しんでから、引き抜いた。  
 先程まで、尖っていたホークアイの乳首は今は弛緩している。  
目を閉じ、呼吸を整えているホークアイの乳首を軽くつまはじく。  
「ウッ!」  
と、ビクつく。  
「フッ…」  
 喉が渇いたのか、隣の部屋へ飲み物を取りに戻る。  
「さて、どうしようか?」  
 キンブリーは先程から、何故自分がホークアイを責めるのに必要以上に苛立ち、粟立つような興奮を覚えるのは何故かと自答していた。  
ぼんやり思う。  
キンブリーは、ホークアイのような愛し方を認める訳にはいかなかった。  
無償の愛。  
そんなものは一皮剥けば、自己愛だ。  
護るんじゃない、縋っているだけだ。  
キンブリーはそういう風にしか思えない。  
それを証明してやりたい。  
「では、どうやって?」  
 瓶ごと、酒をあおり、次の事を考える。  
何か思いついたのか、含み笑いをした。  
ミネラルウォータを掴み、ベッドルームへ戻る。  
 
ボトルのフタを開け、ホークアイに飲ませようとするが、拒む。  
「毒など入ってませんよ、それとも口移しで飲まされたいんですか?」  
 そう言い、もう一度ボトルを口へやる。  
口を少し、開ける。  
顎を下から掴み、手伝ってやる。  
 ホークアイの身体をうつ伏せにしたいのだが、錬成した布が邪魔をするので、指を鳴らして、一旦解く。  
マスタングと同じ錬成の仕方に、ホークアイは少し驚いた。  
気付いたかのようにキンブリーが呟く。  
「あぁ、コレ?すいませんね、彼のオハコでしたっけ。このスタイルは」  
 そして、もう一度指を鳴らす。  
開放されたのも束の間だった。  
今度はうつ伏せにされ、両手を前にして柱と繋がる。  
ホークアイの足の間に割り入り、背中の錬成陣の円の部分を上から右方向へなぞる。  
臀部へ向かう左の龍までなぞると、今度は反対側だ。  
一通り撫でると、今度はケロイドの痕を、触る。  
「誰にやられたんですか?こんな事…」  
 背筋を襟足から下へ触る。ホークアイに鳥肌が立つ。  
「もっと、楽な生き方もあっただろうに…女の身で何故軍人に?」  
"女"という言葉を使った時に、背後から胸を強く揉む。  
「私が言うのも何ですが、何故、此処へ来たのです?」  
 ホークアイは答えない。  
「マスタングの為?目的の為なら…とは言いますが、ね」  
 キンブリーは続ける。  
「普通の女性はこんなような取引に応じる訳がない。わかりますよね?」  
「それとも私達人殺しにはこんな事は、何ともない?とか?」  
 背後から無造作に一気に貫く。臀部を掴みゆっくり揺すりながら、話す。  
「なんでしたっけ、よくマスタングと一緒に居たあのメガネの男。  
…死んだと聞きました。  
奥さんと子供残してね。  
でも、幸せだったんじゃないですかねぇ?  
死んだとは言え、所帯もったんだから。  
貴方も、優秀な射撃手にならなくても良かったんじゃないですか?  
違う選択もあっただろうに…」  
 そこで、一呼吸置いて、首筋近くの錬成陣を軽く噛んだ後、ぼそりと呟く。  
「あぁ。コレのせいか」  
 
 堪えていた感情が一気に噴出す。  
ホークアイはしゃくりあげ泣き始めた。  
それを止めさせる為に右の人差し指で尻まで伝った愛液を後ろの穴へ塗り込む。  
異変を感じたのか、ホークアイは振り返った。  
「ココは?マスタングとは?」  
 表情を読み取りる。  
「まだみたいですね」  
 異常な質問とは反対に爽やかな笑顔を見せられ、心底恐怖に震えた。  
穴の周辺の筋肉を解される。  
陰茎で暫く蜜壷を突き上げ、その後、ホークアイが呼吸をする為に弛緩したタイミングを計って、徐々に後ろの穴へ指を侵入させていく。  
普段排泄するべき方向と反対の動きが、気持ち悪くて仕方がなかった。  
一本指で暫く出し入れした後に、もう一本の指を入れられる。  
例えようの無い感覚に眩暈がする。ホークアイは此処へ来た自分の浅はかさを心底呪った。  
キンブリーは上品な外面とは反対に貪欲だった。  
体だけではなく心をも抱こうとする。  
両方で出し入れをされ、この上ない恥辱を施され、精神的にも限界に来ていた。  
 キンブリーは解した、尻の穴へ彼自身差し込む。  
内臓を抉られる感じと、恐怖に悲鳴が洩れる。  
「ここもその内、良くなりますよ」  
 ゆっくりと続けてやる。ホークアイは頭が痺れ始め、背筋が震えるような感覚を掴む。  
「あぁ、ウ…ソ」  
陰部が収縮し始める。細かく震えるように、達した。  
「ホゥ、早いな。筋が良い」  
満足げにキンブリーは呟く。  
自分の手でプライドを無くして行く女を見るのはとても気分が良かった。  
「ウ……ツキ」  
 ホークアイは何か同じ事をブツブツ呟いている。  
確認する為に耳を近づける。破顔した。  
「ハハハッ!ウソツキは貴方だ!ここをこんなにして!」  
多分、キンブリーが優しくすると言った事に対してだろう。  
 後ろに差し込んだまま、蜜壺に指を入れて乱暴にかき回す。  
二つの穴を再び占拠され、かつて感じた事の無い、再び押し寄せる快感にホークアイは身を浸した。  
キンブリーはなじられた事に興奮し、激しく狂おしく突いてきた。  
絶頂に達する瞬間、更に彼自身が大きくなった為、ホークアイが叫ぶ。  
その声と被さるように、キンブリーは歓喜に呻いた。  
 
 
「私はこれから北へ向かいます。傷の男が見つかったようです。貴方と離れるのは非常に名残惜しいのですが、仕方無い」  
 キンブリーは指でホークアイの頬を撫でながら、愛おしそうに呟く。  
「又、ご連絡します。お元気で」  
 
 
おわり  
 

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