「信じて良いですか?」  
そのとき彼女の言葉に、なんと自分は返しただろうか?あれから幾日もしてい  
ないのに、押し倒している彼女を見下ろしながら思い返した。今ならばあの言  
葉に、肯定の返事は返せないかもしれない。その事を自分で許せなく思いなが  
らも、抵抗している彼女の両腕を一つにして押さえつける力を強くした。  
 
あの言葉から今日までの間、何度も師匠が残した秘伝を見せて貰っていた。彼  
女が床に座り背中を出している所から少し離れた床に座り、師匠の残した本を  
床にいくつも開きながら師匠の秘伝の解読を進めていた。彼女に触れることは  
なかった。今日までは。距離を、ずっと意識して保っていた。触れることは、  
禁忌として禁じていた。触れてしまったら、自分の理性がすぐに壊れてしまう  
ことぐらい分かっていたから。けれど触れてしまった。きっかけは、些細なも  
のだった。解読することに夢中になって、解読する錬金術の本の練成陣に触れ  
るように彼女の練成陣に触れた。描かれているものが、紙か肌かの差。それは  
とても大きな差があった。自分の理性を壊すほどの。  
 
「信じて良いですか?」  
そのとき彼女の言葉に、なんと自分は返しただろうか?あれから幾日もしてい  
ないのに、押し倒している彼女を見下ろしながら思い返した。今ならばあの言  
葉に、肯定の返事は返せないかもしれない。その事を自分で許せなく思いなが  
らも、抵抗している彼女の両腕を一つにして押さえつける力を強くした。  
 
あの言葉から今日までの間、何度も師匠が残した秘伝を見せて貰っていた。彼  
女が床に座り背中を出している所から少し離れた床に座り、師匠の残した本を  
床にいくつも開きながら師匠の秘伝の解読を進めていた。彼女に触れることは  
なかった。今日までは。距離を、ずっと意識して保っていた。触れることは、  
禁忌として禁じていた。触れてしまったら、自分の理性がすぐに壊れてしまう  
ことぐらい分かっていたから。けれど触れてしまった。きっかけは、些細なも  
のだった。解読することに夢中になって、解読する錬金術の本の練成陣に触れ  
るように彼女の練成陣に触れた。描かれているものが、紙か肌かの差。それは  
とても大きな差があった。自分の理性を壊すほどの。  
 
「リザ」  
抵抗を止めない彼女を見下ろし、『男』の声で彼女の名前を呼んだ。彼女が面  
白いくらいに脅える。『男』として彼女の前には立ったことが無いから、仕方  
が無いかもしれない。いつも彼女の前では自分は、『頼りになるお兄さん』だ  
った。彼女が脅える様子が可愛くて、思わず喉を鳴らし笑った。それは彼女が  
、さらに脅える要因にしかならなかったらしい。けれどそれに構わず、彼女の  
腕を封じていた手を彼女の頬に添え唇を奪った。彼女との始めてのキスだった  
。  
彼女の頬に添えていた手で、彼女の頭を固定して舌を絡め取る。彼女はこうい  
うキスは初めてだったのか、されるがまま。そんなところが愛しくて、何度も  
深いキスを送る。キスの合間に、彼女の可愛い声が漏れる。呼吸が上手く出来  
ないようだ。  
「こういうキスは始めて?」  
彼女に呼吸を整えさせてあげる為、自分は身を起こし彼女の口を開放した。彼  
女は金髪の短い髪が乱れ、彼女の目が脅えに震え、白い肌が薄くピンクに色付  
き、押さえつけていた手首は紅く色付いていた。その様子は扇情的で自分の情  
欲をそそった。彼女はまだ息が整わないようだ。その内に彼女のスカートとシ  
ョーツを脱がす。  
 
「いやっ!」  
彼女が制止の声を上げるが、自分はその声にさえ欲情した。彼女の足を開き、  
その間に自分の体を割り入れる。そのとき彼女の脅えた顔が強張り、自分の服  
を脱いでいくと彼女がさらに身を固くした。少しでも安心させる為に彼女の綺  
麗な髪を梳かすように頭を撫でてから、ゆっくり下へ下がるように手をずらし  
愛撫を彼女の体に施していくことにした。彼女の髪は絹糸の様に滑らかで、す  
ぐ手から溢れる。その様は、光が手から零れていくかのようだった。耳を撫で  
ると、彼女が体を震わせた。彼女の頬に手を沿え、深い口付けを落とす。頬か  
ら首と鎖骨を辿り、彼女の膨よかな胸に手を滑らす。その時、手に触れるもの  
があった。  
「っ!」  
彼女が息を呑むのが分かった。手に触れたものは、胸の蕾だった。それは緩み  
なく張っている。それはまるで、事を待ち構えているかのようだった。手で胸  
を覆い揉むと、手の平にそれが当たる。彼女の表情を確認すると、彼女は顔を  
背け、何かを堪えている表情をしていた。それをしばらく楽しんだ後、揉み方  
を変えて蕾を挟む様にしたり撫で上げたりしながら胸を愛撫する。愛撫の度に  
、彼女の体が震えた。それを確認した後、蕾を強く摘み上げた。  
 
「あぁっ!」  
リザが快感に体を仰け反らせ、声を挙げた。思わず出した声が恥ずかしかった  
のだろう、頬と耳が紅く染まっている。  
「気持ち良かった?」  
手を止めはしなかったが、彼女の様子が本当に可愛いと思い思わず喉で笑って  
しまった。けれど、それがまた恥ずかしかったらしい。お詫びにもっと気持ち  
良くして上げることにした。胸に愛撫を施していた手を腰に滑らす。腰を撫る  
。彼女が声を我慢するが、艶かしく腰をくねらせた。腰を撫で上げながら、も  
う片方の蕾に唇で軽く触れ、舐め、吸い付き、歯を立てる。彼女の体が震え、  
目尻が赤く染まった。彼女は声が出ないよう、我慢しているようだ。その様は  
、彼女に嬌声を撒き散らす様に上げさせたくなる。我慢が何処までそれがもつ  
かと思いながら、愛撫を与え続けて楽しんだ。声を我慢しようとする様が、ま  
た情欲をそそらせるということは分かっていないだろう。彼女が指を噛んで快  
感をやり過ごそうとしていた。  
「リザ、指を痛めるよ」  
彼女の手を止め、指を離すよう促がす。けれど、指を口から離す気がないらし  
い。  
「声聞かせてよ。リザの可愛い声を」  
無理やり離させ、動きを再開した。わざと彼女が声を我慢できないような愛撫  
を施す。彼女が声を抑えることも出来ず、声を上げる。彼女の嬌声の上げ方さ  
えも、自分を興奮させた。彼女は恥らうように、声を上げ続ける。その声が、  
自分の腰に響いた。  
 
彼女の声を聞きながら、愛撫を先へと進めていく。それと同時に彼女の体中に  
、紅い自分の印を残していく。彼女の太腿の内側を撫でる。自分の手から逃れ  
る為に、彼女が足を動かすがそれはままならなかった。本当に、うっとりする  
ほど彼女の肌触りは良い。まるで彼女の肌は手に吸い付くかのようだ。そこを  
伝って手を目的の場所、彼女の中への入り口へと進める。  
「嫌、やめて」  
彼女が制止の言葉を再び上げる。自分がどこに手を進めようとしているのかが  
、分かったのだろう。しかし、聞き入れてあげなかった。聞き入れてあげられ  
る程の理性は、自分にはとっくに無い。そこに触れると、彼女は声を我慢する  
為に、先ほど制止の声を出した口を閉じた。そこは微かに潤っていた。触れた  
だけで、さらに濡れる。確かに彼女が自分の愛撫に感じていたということを確  
証し、喜びと興奮を感じた。指をまだ入れずに、上へ下へと撫で上げると彼女  
が制止ではない声を上げた。撫で上げたり突っついたりすると、そこはさらに  
潤う。彼女の口から制止の言葉も出るが、それにさえも嬌声が混じっている。  
そこも、声も、入れられることを期待しているようにしか感じられなかった。  
これぐらい潤っているなら良いだろうと判断し、指を一本入れる。  
「ぅんっ」  
彼女が強い力で締め付ける。けれど、暫くすると中へと誘い込むように蠢いた  
。中を指で撫で上げたり、刺激したりすると先ほどから零れている愛液が増え  
た。さらに彼女の入り口付近の芽にも軽く刺激を与えた。それに会わせて、彼  
女の嬌声が響いた。  
「指を増やすよ?」  
「ぁあっ!」  
一本から二本へ、そして三本に増やした。入れて、引いて、掻き回す。さらに  
入り口を広げるようにしたり、奥を刺激したりする。彼女の芽を、とても強く  
摘んだ。  
「あぁっ!」  
彼女の声の艶が増した。  
「そんなに感じた? 痛いかとも思ったんだけど、もしかして痛いのが好み?  
」  
「違いま、ぁんっ」  
彼女の否定の言葉を、嬌声で途切れさせる。意地の悪いことを聞いたとは思う  
が、彼女を苛めたい衝動が湧き上がるのだ。彼女の美しい顔を歪めたらどれ程  
の快感か、彼女の綺麗な体を思いきり汚したらどれ程の快感かを考えただけで  
ゾクゾクする。彼女への全体の愛撫を激しくする。入り口への愛撫も、中への  
愛撫も、胸への愛撫も、彼女は可愛く反応する。彼女が足を反らす。女は性的  
快感を覚えると足を反らすらしいと聞いたことがあった。彼女が熔けているん  
じゃないだろうかという程に潤い、口付けを嫌がらなくなってから愛液に濡れ  
た指を引き抜いた。  
「ぁっ」  
彼女がこちらを見上げた。その時の彼女の表情はどこか恍惚としていて、どれ  
ほど彼女が快感に溺れていたかを物語るかのようだ。自分は再び確信した。彼  
女は無理やり抱かれているが、確かにこの行為に感じていることを。  
 
彼女の呼吸が整い、意識がしっかりしてくるのを待った。  
「リザ」  
彼女の名前を呼んでから、入り口に自分を宛がう。何が起きるかを悟り、彼女  
が拒否と制止の声を挙げるのを確認した。その声に微笑み返して、自分は彼女  
の中にゆっくりと進んだ。彼女が声を挙げ、強く締め付ける。  
「リザ、力を抜いて。キツイ。力を抜かないとリザも辛いよ」  
色んなところにキスを落としたり舐めあげたりして彼女を宥め、まだ自分を奥  
へと進める。辛いのか、彼女の顔が歪む。彼女は泣いていたけれど、その顔も  
綺麗だ。全て入れ終え、彼女が慣れるまで暫く動かずに居た。部屋の中の音は  
、二人の荒い息と彼女の泣き声から生まれたものだけだった。  
「動くよ?」  
我慢できずに彼女の返事を聞かず、動き始めた。暫くすると彼女の声には痛み  
は無くなり、嬌声だけとなった。辺りに彼女の嬌声と、水音が響く。自分は律  
動を繰り返し、彼女の中で快感を覚えていた。彼女の中で、あるところを突く  
と彼女の嬌声に特別なものが混じった。  
「此処が感じるのかい?」  
そこを何度も大きく突く。すると彼女の体が一際大きく仰け反り、彼女の締め  
付けが強くなった。その締め付けに自分もイキそうになるが、耐える。締め付  
けが終わり、彼女が一息ついた。彼女の焦点は合っていなかったが、呼びかけ  
ると自分と目が会った。  
「イッたの?」  
そう彼女に言うと、彼女の表情に怯えが混じる。自分が笑みを浮かべているこ  
とを、その後に気付いた。けれどそれに構わず、腰を激しく動かした。彼女が  
自分を締め付ける。彼女が目から溢れた涙は快感による生理的なものか、犯さ  
れた悲しみによるものか、それともまた別のものによるものかだ。何によるも  
のか分からないけれど、綺麗だ。彼女の中は暖かく自分を包みながら、そこは  
貪るように蠢く。  
 
それから何度も彼女に嬌声を挙げさせ、何度もイかせた。彼女が再びイく。彼  
女の締め付けに、今度は堪えられそうにない。  
「リザっ」  
彼女の上に、自分のものを放った。彼女が自分のものに汚れた。彼女の肌の上  
には、自分の放ったものの他に、自分が咲かした紅い花が咲いている。それは  
彼女が捕らえられた鎖のようだ。初めての行為で、しかも犯されたのだ。辛か  
ったのだろう。彼女は失心したまま、体を隠そうとも拭おうともせず行為が終  
わっても動かない。中への入り口と中を汚されても、自分が放ったものに汚れ  
、自分に抱かれた印をつけられていても彼女は美しい。だから、きっと正気が  
戻った後に自分へ憎しみの言葉を吐いても美しいに違いない。  
 
 
自分に貫かれていた入り口から流れる彼女の愛液と血が、自分に眩しかった。  
 

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