「大佐!ちゃんと仕事して下さい」
「別にいいじゃないか。そんなもの」
「晴れの日ぐらいは有能になって下さい!!」
「その言い方!雨の日は無能みたいじゃないか」
「違うんですか?」
毎日のようにこんなやりとりをしていた日々が、懐かしい。
大好きな人と、楽しい仲間たちと、まわりが働かなくても、徹夜でも、ひたすら、幸せだった
大総統補佐になるまでは。
今日、久しぶりに大佐に会った。
ほんの数ヶ月前まで、毎日嫌というほど顔を会わせて一緒にいたのに。
私が、大総統の後ろを三歩下がって歩いてたときだった
あなたが前から一人、歩いてきた。
いつもなら、あなたのその横には私がいたのに。
いつもなら、あなたのそばで私が笑っていたのに
大佐は、他人行儀に大総統に話しかけ、私にも他人行儀に挨拶をした
やめて
やめて
そんなことをしたら、あなたが遠くなっていく