男は部屋に入ると机にコートを放り投げ肘掛のあるゆったりとした椅子に腰を掛けた。
「こちらへ来たまえ」
座ると同時に発せられた言葉に女は無言で従う。
彼女が側へ来ると腰を掴み自分に跨って座るように誘導する。
彼女はスカートを太腿まで捲り上げると向き合ったまま彼に跨って座った。
上着を1枚、2枚と床に落としていく。
上半身は下着とアクセサリーだけ身に付けている彼女の身体を撫でる。
両掌で胸を掴むとゆっくり揉みしだく。
胸の谷間に口づけをし彼女の背中に手を回す。
ブラジャーのホックを外すと肩紐をずらし床にパサリと落とす。
男は目の前にある大きく実った果実を優しく包み込み美しい薄桃色の先端を指で弄る。
「ん…」
彼女は顔を赤らめ男を見ている。
もう1つの果実を掴むと口に含み舌先で弄ぶ。
「…んんっ」
彼が態と音をたてて果実を味わっていると、彼女の足がピクリと動いた。
スカートの中へ手を伸ばし下着の上から触ると湿っている。
2,3回撫でると下着は更に濡れ陰部に喰い込んでいく。
「ぁ…んっ…」
下着を少しずらし直接指で触る。
くちゅっと音をたて、指の進入を歓迎してるようだ。
彼の指にぬるっとした液が纏わり付く。
その濡れた指で花びらをなぞり、一番敏感な部分に触れると彼女は大きく身体を反らせた。
「はっ…ァ…マ…マスタング大…佐…」
彼は口で乳房を、指で陰部を同時に責め立てる。
指を彼女の愛液が伝う。
「ふぅっ…んんぅっ…」
彼女は陰部をヒクつかせ、時折足をガクガクと震わせている。
彼は乳房から唇を離すと、椅子から立ち上がり彼女をくるりとひっくり反す。
窓際まで連れて行くと彼女を硝子に張り付かせる。
「…んんっ…ィャ…恥ずかしいっ…」
「誰も気付きはしないさ…」
そう言うと、後ろから猛々しく熱い自身のものを彼女の中に突き立たせた。
「はぁあ――!!」
彼女の胸がピッタリと硝子に張り付いている。
二人の動きに合わせてミシミシと硝子の軋む音が聞こえる。
虚ろな彼女の瞳には外の光景がハッキリと見える。
ゾロゾロと建物の中に入っていく人…。
その中には彼女の知っている顔もあった。
―― お願い、気付かないで。こっちを見ないで… ――
彼女はそう思いながら“もし見られたら”と考えただけでも興奮が増していく。
気が遠くなる程何回も突き上げられ、力が抜けていく彼女の身体を彼は後ろから
覆い被さり固定させる。
「あぁ、ああ…あ、あ、あ―――…っ」
ロイの動きが早まると彼女は大きな声をあげ身悶えする。
彼は絶頂を迎え白く濁った液を彼女の中に放出すると、汗ばんでいる白い肌に軽く口付けをし
ゆっくりと自身のものを抜き出した。
彼は一息付くと
「私は今から軍法会議所へ行く。君はアームストロング少佐を連れて来てくれ」
決意をした真っ直ぐな瞳でそう言うと部屋を出て行った。
彼女は着衣を整えると、もう一度窓の外を見た。
喪に服した正装の軍人が、彼の親友の夫人とその愛娘を車に乗せ自宅へ向かう準備をしている。
―― 先程までヒューズ准将の墓石の前で涙を流していた男(ひと)とは思えないわね… ――
コートを羽織り、扉を開け部屋の外に出た。
―― …でも、どちらも大佐なんだわ… ――
彼女は扉を閉めると履き慣れないヒールで歩き出した。
おわり