「お前がチャン族のところの皇女か・・・」
「どうしてこんなことを・・・あなたは誰ですか!?」
自分より年が上らしい少年に手足を縛られ自由を奪われて少し怯えつつ動機を問うメイに少年は顔を近づける。
「へぇ・・・こんな奴が俺の妹なのか・・・」
「妹って・・・あなたはもしや私と同じ皇帝の子なのですか!?」
メイは少年の正体に父親が皇帝という共通点があることに驚きを隠せなかった。異母兄弟は何十人もいるが未だ会ったことが無かった。
「ではあなたは同じ皇帝の座を狙う私を暗殺する気なのですね・・・」
「まぁ、そんなところだ。一番弱小なチャン族から片付けようかと思ってな。」
今から殺しをするというのに少年はケロッとしていた。
こんな無情な者が同じ兄妹だなんて、と思うメイだった。
「どうせ私はもうあなたに殺されてしまうのです。せめて最後にあなたの名前を、どこの族の者か教えて下さい。」
無理だとわかっていてももしかしたら逃げられるチャンスが訪れるかもしれない。
上手くチャン族の皆のところに帰れたらどこかの族がチャン族を滅ぼそうとしていることを言おうとメイは思っていた。
「・・・良いだろう、俺は皇帝第十二子のヤオ族のリンだ。」
「リン・ヤオ・・・そうですか・・・」
名前を言うとリンは少しニヤリと笑った。
「でもすぐ殺すなんて面白くないな。」
「・・・え?」
「・・・良いこと思いついた。最後死ぬ前に俺が処女を卒業させてやる。」
震えるメイはリンの言ったことに疑問を抱いた。
今から犯されるかもしれないがメイにはわからなかった。
わざわざ年下の自分を犯して一体何の得があるのだろうか。
「あ、やっぱり初めてだから怖いのか?」
「別に怖くなんかありません!私はあなたに殺されるだけなら耐えられます。でもその上こんなことをされるのが悔しいだけです・・・!」
メイはついに涙を流してしまった。
それは恐怖感と屈辱感からくるものである。
そんなメイにリンはため息をつきながら言った。
「はぁ・・・わかった、じゃあこうしよう。生かしてやるかわりにヤらせろ。」
「・・・意外ですね。あなたは皇女である私を殺すのが目的なのでしょう。どうして私を生かしてまでそのようなことを望むのですか・・・?」
するとリンは面白くなさそうな表情をして言った。
「・・・本当に覚えてないんだな・・・」
「え・・・・・・ふむぅっ・・・・!?」
リンはメイにキスをした。
キスもメイにとっては初めての経験だったせいか、メイはリンの深いキスについていくのは苦しかった。
「ぷはぁっ・・・・・はぁ・・・はぁ・・・な・・・何するんですかぁっ!!」
「・・・1回体を許すだけで生き延びれるんだから我慢しろ。」
「い・・・いゃっ・・・!」
覚えているわけないよな
俺とお前が幼かったあの頃の
あの約束を
「ぃやっ・・・・・あぁんっ!!」
「小さな胸でもちゃんと感じれるんだな、こっちもこんなに塗れてるし。」
リンは胸からクリトリスへと手を移して弄りだした。
メイはじわじわと感じる何ともいえない快感に飲み込まれていった。
「ぁあっ!そ・・・そんなとこ・・・・触っちゃ・・・ひあぁんっ!!」
「何だ、もうイきそうなのか?」
するとリンは手を止めてメイの足を縛っていた綱を解き始めた。
イきそうだったのにイけなかった不快感にメイは股の部分をもじもじさせながら泣きそうになっていた。
「泣くな、ちゃんとイかせてやるから。」
リンは綱を解いてメイの腰を自分の方へ持っていくと、素早く性器を取り出しメイの秘部へあてた。
「あのっ・・・な・・・何を・・・?」
「いくぞ。」
「え・・・ちょっと待っ・・・・・っひゃぁあぁっ!!」
メイは初めての挿入に痛みを感じた。
「いたぁっ!いゃあっ、い・・・いたぃ・・・っ!!」
「すぐに良くなるから今は我慢しろ・・・っ!」
「だって・・・だってぇっ・・・・・・・・・っあ!ひゃぁっ!?」
メイが痛みを感じていた時、急に快感が襲ってきた。
「ほら、良くなってきただろう?」
リンはメイに快感が生まれたことに気づいた。
そして更に律動を速める。
「ひあぁぁんっ!やああぁっ!だ・・・だめぇっ!!そん・・・なに・・・・速くしたらぁ・・・っあぁん!!」
「イきそう?イっても良いよ。俺ももうイきそうだしな・・・」
そしてリンの動きは更に速くなって最後に一番深い部分を突いた。
「あぁぁぁっ!!ゃっ・・・ゃぁぁぁあんっ!!!」
二人は同時に果てた。
[俺の初恋の話でも聞かせてあげようか?]
[・・・結構です。]
[あれは俺がまだ5つの頃だったんだけどな、]
[・・・・・(いいって言ったのに・・・)]
「メイ様・・・帰りが遅いので心配しましたよ?」
「ごめんなさい。」
メイの世話係はメイを暖かく迎えた。
メイはさっきの出来事で溢れそうになる涙をこらえながら世話係に話しかける。
「ねぇ、・・・ヤオ・・・族って・・・・」
「ヤオ族・・・?ヤオ族がどうかなさいましたかメイ様?」
「・・・うぅん・・・何でも・・・」
メイはチャン族の中でも一番親しいこの世話係にはあの事を言おうとしたが言えなかった。
「ヤオ族といえば・・・昔、チャン族の領地に訪れて来たことがありましたね。」
「・・・・え?」
「メイ様はまだ3つだったので覚えてらっしゃらないかもしれませんが、ヤオ族の長達が訪れて来たことがあったんですよ。そしてヤオ族の皇子ととても仲良く遊んでいらっしゃったんですよ?」
世話係から話された事実にメイはかなり驚いた。
「ねぇ・・・!もしかして・・・私・・・その人と近くの丘で遊んでた・・・!?」
「ええ!そうですよ!覚えてらっしゃったんですね?」
信じられなかった
まさか・・・
あれは私のことだったんだ・・・
[俺がまだ5つだった頃、ここに訪れたことがあってな。その時近くの丘で一緒に遊んでた子のことが好きになったんだよ。
で、勇気出して告白してみたら実は両想いだったんだよ。]
[・・・・・。]
[でもその時の滞在期間が1ヶ月だったからすぐお別れだったんだけどね。
でもお互い余程好き合ってたみたいで泣いちゃってさ。でもやっぱり帰らなくちゃいけなかったから約束したんだよ。
「次に会う時はきっと2人共大人になってるから今じゃ出来ない大人じゃないと出来ないことを沢山しよう。」って。]
[・・・それならこういうことはその子とすれば良かったじゃないですか。]
[・・・・・・無理。]
[・・・どうして?]
[その子の中にはもう俺の存在は無いみたいだから。]
[・・・じゃあ私は関係無いのにとばっちりを食らったんですね・・・]
[まぁそう言うなよ。お前は殺されないし、ちゃんとイけて気持ち良い思いしたんだし、満足だろ?]
[・・・・・・良くありませんよ!!]
どうしてもっと早くに気づいてあげられなかったんだろう
あの人は私と敵という関係にも関わらず約束を果たしに来てくれたのに
きっとあの人は私が迎えてくれるのを楽しみにしてたに違いない
次に会った時は真っ先に謝りたい
悲しませたことを謝りたい
もう一度・・・
もう一度だけでいいから・・・
会いたい・・・・
<END>