私は高熱でうなされていた。  
幸い今日は公休日だった為、自室のベッドで横になっていた。  
こんな時に独り身は辛いと感じる。  
ヒューズがよく  
『早く結婚しろ』  
と言ってたな…。  
バカみたいだが、一人部屋で「ハッ」と笑った。  
 
コン…、コン…  
 
━━━ 誰だ? ━━━  
 
「大佐!私です。お邪魔してもいいでしょうか?」  
中尉か…。  
有難いな。こんな時、女性を副官として置いていて良かったと思う。  
「鍵は開いてるよ」  
ガチャリと音を立ててドアを開けた彼女は足早に私の傍に来た。  
「やはりお風邪を召されてたのですね?昨夜体調が悪そうでしたので…」  
「ははは…情けないな…。事件が一つ片付いて気が緩んだせいかな」  
「今から簡単に食事作りますから、休んでてください」  
「ああ…済まないね。助かるよ…」  
彼女はキッチンへと向かい食事の支度をしている。  
トン、トン、トン、とリズムの良い包丁の音が心地良い。  
私はいつの間にか眠りについた。  
 
数分眠っていたのだろう…。  
夕飯の匂いが部屋中に充満している。  
━━━ いい匂いだな ―――  
コトコトと鍋の音がし、彼女がキッチンを移動する足音が聞こえる。  
――― ヒューズが言っていた家庭とはこんな感じなのか…? ―――  
キッチンで聞こえていた足音がこちらに向かっている。  
私に気遣ってか足音はあまりしない。  
その足音は私の側に来るとピタリと止まり、足元からベッドの中へ進入してきた。  
――― な…何だ?何をしているんだ!? ―――  
ゴソゴソと上半身の方へ移動している。  
 
足の付け根まで来ると男根部分をパジャマの上から撫でている。  
――― ああっ、マズイぞ!こんな状態なのに ―――  
男根がムクムクと育っていくのが分かる。  
すかさず、それはグッと押え付けられた。  
「んあ…ぁあっ……」  
朦朧としている意識の中で、そこだけは敏感に感じ取っている。  
まさか中尉がこんなに積極的な女性だとは思わなかった。  
成長しきった男根の先端をパジャマの上から弄られ、それ如きで情けないとは思ったが  
私はイキそうになっていた。  
――― こんな事なら早く中尉に手を出していればよかったな ―――  
ハア…ハア…と息があがる。  
熱のせいもあり汗が吹き出る。  
「ハッ…ハァ…中…尉ッ」  
「はい?」  
遠くから声が聞こえた!?  
「あっ!こらーっ。ハヤテ号!!なんて事してるの!?」  
――― ハヤテ号!? ―――  
彼女の足音が近づくと、ベッドの中にいた彼女の愛犬(だったのか!!)は飛び出した。  
「大佐は病気なのよ。すみませんっ…大佐」  
「ああっ…い、いや。いいよ」  
「大佐!凄い汗です!着替えは何処ですか?」  
「そ…そこのクローゼットの…一番下の段に…」  
彼女は素早くクローゼットに行くと  
「だめよ、ハヤテ号。大佐が元気な時に遊んでもらいなさい。伏せ!」  
ハヤテ号を優しく叱り着替えを探している。  
――― 本当に情けない。犬相手に興奮していたとは… ―――  
 
 
「大佐、着替え終わりましたらお食事用意しますね」  
そう言いながら私の汗をタオルでふき取り着替えさせてくれる。  
上着のボタンを留めようとしてくれていた手を掴む。  
「…!た、大…佐?」  
彼女の不安そうな顔。グイと引っ張りベッドへ連れ込む。  
いつも凛としている中尉の顔が紅潮している。  
「私は今日意識が朦朧としていて思考回路がおかしいみたいだな」  
彼女の腰に手を回し、ゆっくりと押し倒した。  
「あっ、あの…大佐…」  
首筋を舐め口付ける。服の上から胸に触れる。  
「ん……」  
「看病をする為だとはいえ、君のような頭のいい女性が男の部屋に一人で乗り込んで来るのは  
感心しないね。それとも、今の状況を期待していたと思ってもいいのかな?」  
本当は解っている、中尉がそんな女性では無い事は。  
何も考えずに来てくれたに決まってる。  
彼女の優しさを仇で返して悪いとは思ったが、自分の欲望を抑える事が出来なかった。  
リザ・ホークアイという女性はとても魅力的な女性だ。  
容姿・スタイルだけではなく、頭の良さ、凛々しさ、仕事の機敏さ、的確さ、  
そして時折魅せる優しさ…挙げればきりがない。  
女性でありながら自分の背中を安心して任せられるし、何より傍に居てくれるだけで心が安らぐ。  
だからこそ大切に傍に置いていたのだ。  
それをこんな形で彼女に手を出す事になるとは…。  
――― 俺はバカだ。 ―――  
彼女の身体は小刻みに震え、触れた腕からドクンドクンと早い鼓動が感じられる。  
服の下から手を入れると身体がピクリと動く。  
「わ、私…あの…そんなつもりじゃ…」  
解っている、そんな事。  
ブラのホックを外すとブラウスをたくし上げる。  
 
彼女の露になった大きな胸に顔を近づけ舐める。  
「あっ…んんっ」  
白い肌がほんのり桜色づきとても綺麗だ。  
小高い丘の上にある薄桃色の先端に、ちゅ、ちゅ、と音を立て吸い付く。  
「ぅんんっ…大佐っ…おかゆが…冷めてしまいますぅ…っ」  
こんな時に私の事を気遣ってくれるとは、何と可愛らしい。  
「あとで温めてくれればいい」  
彼女の上半身を隈なく舐める。  
彼女の瞳はトロンと半開きになり、息遣いもハァ…ハァ…と少し荒い。  
「ァ…ァ…ンッ」  
足をモゾモゾとさせている。  
ゆっくりとそこへ手を移動させると、素早く腕を掴まれた。  
「ハッ!や…イヤ…だめです」  
「怖いか?」  
「…。」  
彼女が怖いなんて言葉を発する訳がない。  
それを分かっていて聞いているとは、私は相当意地が悪い。  
腕を掴んでいた彼女の手の力が緩む。  
彼女の服を全部脱がせると整ったラインに魅入る。  
秘部に手を当てると、しっとりと濡れていた。  
指を中に入れ内壁を擦る。  
「ああ…んぅ」  
側にある小さなつぼみに触れるとビクンと身体を反らせる。  
蜜が溢れ出すと舌で丁寧に掬い取る。  
そのまま股の間に顔を埋め舌を侵入させた。  
「ん…ん…んっ…」  
彼女の足に力が入り、足が閉じてくるので手でこじ開ける。  
手を伸ばし乳房を揉みしだく。  
「ぁううん」  
秘部を舐める事を止め、身体を起こし、彼女と身体を重ねる。  
中尉の身体は、全体的にふんわりとしていて抱き心地はかなりいい。  
彼女を抱き締めると上気した顔にソッと触れる。  
「ハァ…大佐…寒くないですか?」  
「ああ。服を着るより、君の肌の方が温かいからね」  
「良かった…なら、安心です」  
ふ…と微笑むと私の身体に腕を回してきた。  
 
密着すると彼女の胸の大きさが分かる。  
彼女の頭に手を回し撫でる。  
顎のラインから首筋、鎖骨へと舌を這わせ乳房へ到達する。  
唇を遣い吸い付き、舌で乳房をなぞり、舌先で乳首を弄ぶ。  
「あぁっ…ぁぁ…ん」  
手は下腹部へ持って行き敏感な部分に触れる。  
ピクピクと彼女は身体を震わせている。  
既に蜜でいっぱいの花びらの中に指を入れる。  
内壁を擦りながら、1本、2本と指を増やし奥へと進んで行く。  
「うっ…んっ!」  
「…。」  
指を抜き、彼女の足を持ち上げ折り曲げると、男根を秘部に押し付ける。  
彼女の動きが一瞬止まった。  
自分の身体をかがめ、耳元で囁く。  
「君の飼い犬の責任を取ってもらおう」  
「ハヤテ号の…?っ、それって…」  
「少し痛いかもしれないがね」  
そう言い、押し付けたものを中へズブズブと押し込む。  
「はあっ!!あああ―――っ…んぅ―――…」  
唇をキュッと結び痛さを堪えている。  
身体にも力が入り、彼女の只でさえ狭い膣内が更に狭くなり締め付けられる。  
あまりキツイと自分の体力が辛いかもしれない。  
「中尉…痛いのは分かるのだが…身体の力を抜いてくれないか?」  
「んっ…すっ、すみません…っ」  
肩で息をしながらも身体の力を抜いてくれたが、少しでも奥へ進入させようと  
腰を動かすと、悲鳴に近い声を上げ身体の力を入れる。  
私には分からない事なのだが、よほど痛いのだろう。  
彼女には本当に悪いと思ったが、構わずに押し込むことに決めた。  
「ぃいっ…!!―――…っんあぁっ」  
彼女の顔が苦痛で歪んでいる。  
 
 きゅ〜ん…  
 
ハヤテ号が心配そうに彼女を見ている。  
 
まぁ…そうだろう。  
私がご主人様にしている行為は彼女をお仕置きしている様に見えるのだろう。  
…実際に苛めているのかもしれないが。  
彼女は絡めていた腕を解き、片腕をハヤテ号に差し出している。  
「ハァ…大丈夫、ハヤテ号…おとなしくしていて…」  
愛犬の頭を撫でると手で“伏せ”をする。  
ハヤテ号はご主人様の言う事を聞き伏せているが、心配そうな顔をして私を見ている。  
「すまないね、ハヤテ号。私は決して君のご主人を苛めてる訳ではないんだよ」  
何故私は犬に謝っているのか?  
彼女が再び腕を絡めてくる。  
「大佐、すみません。…続き…お願いします」  
そう言うと静かに目を閉じた。  
彼女の背中に片腕を回し、肩に手をかける。  
もう片方は彼女の白く長い足を持ち上げ肩にかける。  
そして、ゆっくりと腰を動かす。  
彼女の身体がゆっくりと揺れて大きな胸もゆさゆさと上下している。  
私はそれを捕まえると口に含み先端を転がす。  
「ああんっ…ハァッ…ゥン」  
口を離すと指で摘み弄る。  
「ハッ…大佐ッ…私、変になりそうっ…です…」  
彼女はもう力が入らないなしく、腕を解きベッドに落としている。  
「そうか、分かった」  
腰の動きを早め打ち付ける。  
指でつぼみを擦り、更に感度を上げていく。  
「ひゃっ…ぃやぁぁっ…大佐っ」  
部屋には二人が繋がっている音と息遣い、ベッドの軋む音が響いている。  
彼女をギュッと抱き締めると、私の中から一斉に熱い液を解放した。  
「はぁぁっ…」  
私はそのままぐったりと彼女に圧し掛かり眠りについた。  
 
 
どれくらい眠っていただろうか?  
食事の良い香りで目が覚めた。  
「あら大佐。今、温め直したところなんですよ。丁度良かったです」  
夢ではなかったようだな。  
彼女は少し照れたような顔をして私を見ている。  
一通り片付けを終えると、彼女はハヤテ号と帰ってしまった。  
 
 
次の日、ロイの熱は下がり風邪も完治していた。  
――― もう2〜3日続いていれば中尉に看病で来て貰う口実が出来るのに…  
    と、思えば残念だが、そうそう休んではいられまい。  
    ああ、そうだ。中尉に逢ったら御礼を言って、食事に誘って、云々 ―――  
ロイは中央司令部へ向かいながら考え事をしていた。  
軍部に到着し部屋の扉をガチャリと開ける。  
「大佐、おはようございます」  
威勢のいい挨拶が響く。だが、その中にリザの姿がない。  
「おい、ハボック。ホークアイ中尉はどうした?」  
「中尉、熱があるみたいで医務室に薬貰いに行ってますよ。そーいえば遅いっスね」  
――― 熱!!私がうつしたのか ―――  
「そうか…それなら中尉には帰って頂こう。彼女を送ってくる」  
そう言って外へ出たロイの視線の先にはフラフラしながら歩いているリザの姿があった。  
ロイは駆け寄り自分の羽織っているコートをリザにかける。  
「そんなに体調が悪くては軍務に差し支える。帰って休みたまえ」  
「ですが…書類の整理も残ってますし…」  
「いいから」  
と言って無理矢理車に乗せる。  
「今度は私が看病をする番だね」  
ニコリと笑うとエンジンを掛け出発した。  
 
                 おわり  
 
 
 

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