「ああぁ・・・・・はぁ、はぁ・・・・・」
私は嬌声を上げていた。
恋人・・・・・以外の人に抱かれて。
「ここがいいんだろ?」
そういって私のいいところをついてくるハボック。
「んあぁぁ!!もっと、激しく突いてぇぇ!!」
私はまた甲高い声を上げる。
・・・一ヶ月程前、私は少尉に無理やり犯された。
もちろんいやで仕方なかった。
でも、それ以来私の体は妙な快感を知ってしまい・・・・・・
顔に似合わず優しくしてくれる大佐との行為では満足できなくなってしまった。
そして今は少尉の家へ通っている。
「まだ・・・・足りない・・・・」
一度達して自身を抜こうとしている少尉の体を私は抱きとめた。
そして自分から熱く接吻を交わす。
あられもない醜態をさらす私に苦笑しながらも、彼はまた腰を動かし始めた。
「あぁぁ・・・すごく、イイ・・・・・」
「相変わらずすごい乱れっぷりだねえ・・・。
もう大佐に対して罪の意識とかないんでしょ?・・・って聞こえてないか」
「あぁぁ・・・・あ、あ、あ!」
私はすっかり快楽の虜になっていた。
行為が終わり・・・・・・・
「次、いつあえるんすか?」
「・・・・・・また、連絡するわ」
それだけ言って私は足早に彼の家を後にした。
真夜中。人気がほとんどない道を自宅へと向かって私は歩く。
(罪の意識・・・・・か)
もちろんある。
だって・・・こんな私だけど今でも大佐のことが好きだから。
今更こんなことを言っても虫のいい女だと思われるかもしれないけど。
大佐のことを考えると胸が痛んでいる自分がいた。
・・・・そして、その罪悪感さえもぞくぞくするような快感として捕らえている自分もいた。
そんな曖昧な状況が続いていたある夜。
私はまた少尉の家に向かっていた。
もう何度も通いなれたその家のインターホンを押そうとしたとき
(!)
何者かにその腕を捕まれた。
いったい誰なのか・・・・振り返る必要はなかった。
私の腕をつかむその手にはもう見慣れた・・・発火布が。
「大佐・・・・・」
「何をやっているんだ。こんなところで」
明らかに怒っているのが空気を通して伝わってきた。
何か言わなければとは思うのだけど言葉が出てこない。
「最近どこか冷たいと思っていたが・・・・こういうことだったのか」
(そんな・・・・・・)
「大佐!違いまっ・・・・
「何が違うんだ!!」大佐が怒鳴る。
すると・・・・
「ちょっと・・・・お二人さん、近所迷惑だから大声ださないでもらえます?」
ドアが開いてハボックが顔を覗かせた。
「近所迷惑だと・・・・?」
大佐の声にさらに怒気がこもった。
「人の女をたぶらかしておいて・・・貴様、何を言ってるんだ?」
今にも少尉に向けて焔を飛ばしそうな大佐。
私はもう黙ってみているしかない。
「たぶらかした?」
ハボックは鼻で笑った。
「初めはそうだったかもしれないですけどね。
今では中尉の方から来てくれるんっすよ。
大佐とのセックスでは満足できないそうです」
「なっ・・・・・・!!」彼は絶句した。
「いいもの見せますよ」
「きゃっ・・・」
ハボックはドアの横で呆然としていた私を抱きしめると無理やり唇を奪った。
「んっ、んんっ・・・・・」
たったそれだけのこと。なのに開発された体は敏感に反応し始めた。
・・・・・・・大佐に見られてると思うと余計に。
ハボックはそのまま片腕で私を支え、もう片一方の手を私の下半身に伸ばす。
そして下着越しにやんわりと刺激し始めた。
「んぁ、あ、あぁ・・・・」
すぐに刺激は下着越しではなく直接的なものに変わった。
巧みな彼の手の動きに私はすぐに追い詰められて。
体を反らしもうイク・・・・というときにハボックは手の動きを止めてしまった。
「あぁ・・・・・」もどかしさに身を震わせる。
「・・・・イキたい?」私はすぐに頷いた。
私の返事を聞いてハボックは私を抱きしめていた腕を緩めた。
支えを失って私はその場にへたり込む。
困惑した私が彼を見上げると、彼は薄く笑みを浮かべてこういった。
「そう・・・・じゃあ・・・大佐に頼んでみたら?」
その時やっと私は彼の存在を思い出した。
ゆっくりと振り向く・・・・と彼と目が合う。
その顔は驚きと混乱に満ちていて。
その時の私にはもう理性なんて残っていなかった。
腰には力が入らないから這い蹲るようにしながら
私は大佐のところにまで進んでいった。
そして上目遣いで懇願する。
「お願いします・・・イカせてください・・・・・」