「エド…いい、気持ちいいよ…」
「お前が調整してくれた腕だからな。動きが繊細だろ?」
ああ、今日もあの声が聞こえてくる。
最近僕のことを「さっさと寝ないかな」なんてちょっと疎ましい目で見るようになった二人。
仕方なく寝ているふりをしてるけど、僕は、寝てなんかいないんだよ。兄さん達にはどちらか分からないだろ。
体の無い僕には感じることのできない快感を僕のすぐ側で貪る二人。気が狂いそうだ。
僕にこんな思いをさせるんだ。ちょっとぐらい仕掛けをしても等価交換というものだろう?
一度壊して、中に目覚まし時計と「アレ」を仕込んで練成しなおしておいたベッド。
目覚ましが鳴ればアレが起きてベッドを突き破ってくる。あなたはもう罠にかかっているんだよ、兄さん…!!
「もういいから…来て、エド…。」
「行くぞ、ウインリィ…
「ジリリリリリリ
「ん?目覚まし?」
「もう、エド、目覚ましかけて忘れてたんじゃないの?」
「いや俺は…
バリン! 「「「にゃにゃーーーーーーーーー!!!!」」」
「「わーーーーー!!??」」
あは、あははははは!…母さん、僕、錬金術うまくなったよ…。