いつもと変わらない、東方司令部の執務室。  
「大佐ってホークアイ中尉と付き合ってるんスか?」  
机の上に積まれた山のような書類にサインをしているロイに、突然ハボックが話かけた。  
仕事とは全く関係の無い会話に、にロイは思わずサインをする手を滑らせてハボックの方へ振り返る。  
「…何を言い出す。」  
「いや、仲良いからどうかなぁと思っただけっス。」  
「そうだが、何か?」  
思いがけず正直に打ち明けたロイに、ハボックはどうしても聞きたいことがあった。  
「中尉って、実はボインじゃないですか?」  
「…それがどうかしたか。」  
ロイがサインの手を止めることなくそう言うと、ハボックは楽しそうに答えた。  
「いいっスねボイン!俺もあんなボインの彼女欲しいっス!」  
「ほぅ…お前はデカいのが好きか。」  
「好きっスよ!俺も中尉みたいな彼女ほしいなぁ…いっぺんヤレるなら死んでもいいっスよ!」  
するとロイは先程まで握っていたペンを置き、ハボックを見つめて話しかける。  
「…試してみるか?」  
そう言ったロイの目は、何時に無く怪しく光っていた。  
 
「中尉、悪いが資料室に行って探して欲しい物があるんだ。」  
ロイは執務室にホークアイを呼ぶと、一枚のメモを渡した。  
メモには、数年前の事件記録の資料を探してくれとの事。  
「はい、かしこまりました。」  
ホークアイはメモの内容を確認すると執務室を後にして資料室へと向かった。  
 
メモに書いてあった資料が置いてある本棚は広い資料室の中でも奥にあり、なかなか目の届かない場所にある。  
沢山ある資料の中からこの事件の資料を探し出すのは大変で、結構な時間が掛かっていた。  
『あれと、これと…これは違うわね。』  
一冊ずつファイルを確かめるホークアイの耳に突然、ガチャッと入り口のドアに鍵を掛ける音が届く。  
『誰?!』  
侵入者が来る、と本能的に直感したホークアイは思わず身を固めた。  
ここはは入り口からも四角になっていて、通路からも離れていて声を出しても誰も気付かないだろう。  
まずい。  
コツコツコツ…とだんだんと靴音が近くなり、ホークアイのすぐ傍まで来た。  
咄嗟にファイルを下ろし銃を構える。  
しかし、本棚の角を曲がり見えた侵入者の影は見覚えのあるものだった。  
「大佐…?」  
侵入者かと思い銃を向けたのは上司であり恋人でもあるロイ・マスタングの姿。  
「やぁ中尉。資料は見つかったかな?」  
「…どうしてここに?」  
ホークアイが手に持った銃を下ろしそう聞いたが、ロイからは返事は無かった。  
「…どうかしたのですか?」  
と、ホークアイが言うか言い終わらないかの内に、ロイが突然抱きしめる。  
強引に、力強く抱きしめられたホークアイは困惑する。  
手にしていた銃がガチャリと床に落ちる音が響いた。  
 
「大佐っ…仕事中ですよ!」  
その言葉にも怯まず、ロイは唇をホークアイの頬を両手で包み、唇を落とした。  
「たいっ…んっ…」  
最初は軽いキスだったが、やがて舌が唇をなぞり口内に侵入する。  
「んっ…」  
ロイの舌を受け入れたホークアイの頭からはもう、仕事中であるということは忘れ去られていた。  
 
『うっわ〜…』  
ハボックの目に映ったのは、仕事中に見るホークアイではない妖艶な目をした一人の女だった。  
ロイにしがみつき必死でキスをねだるその姿からは普段キリッとした彼女の面影はどこにも無い。  
 
ハボックはあの後、ロイから『お前の夢を叶えてやる』と言われロイに資料室へ呼び出されたのであった。  
しかしそこに隠れること10分、目の前で繰り広げられる濃厚なラブシーンにのを奪われていた。  
『俺、ホントにいいのかな…』  
しかし、ハボックの視線はホークアイの淫らな姿に釘付けになる。  
ロイの手がタートルをたくし上げ、ブラジャーを纏った豊満な乳房を露わにした。  
ブラのホックを外し上に上げると、キスをしていた唇を下へとずらしその乳首にしゃぶりついた。  
「ああっ…やあっ…」  
静まり返った資料室に響くのは淫らな喘ぎ声と、乳房から発せられる唾液に濡れた音だけだった。  
ロイがホークアイのズボンの部分だけを脱がすと、スカートの間から白いショーツが露わになる。  
その姿を見て、半勃ちだったハボックのモノがぐんっと硬くなった。  
『すごい濡れてる…!』  
よほど興奮したのであろうか、ホークアイの下着は遠くから見ても解るくらい真ん中部分だけぐっしょりと濡れている。  
「胸への愛撫だけでこんなに濡らしてしまったのかい?悪い子だな。」  
「やだっ…大佐っ…」  
ロイの手がショーツの中に潜り込み、茂みをかき分け敏感な突起を触った。  
「やあ…ああっ…ああん!!」  
敏感な部分を指で何往復も擦られると、ホークアイは今までになない大きな声を上げた。  
ロイの指の先からはひちゅびちゅと水音が発せられる。  
 
下着を膝の部分のまで下げると、ねっとりとした糸が秘所から繋がっている。  
突起をまさぐる手を休めることなく、ロイの指が一本中へ潜入した。  
「ひあんっ!やっ…やだっ…」  
進入する指をもう一本増やすと、ロイだけが知り尽くしているホークアイのイイ所を突付く。  
「あっ…ああっ…ふあっ…」  
背中を仰け反らせ蜜の量を増やすのは、限界の近い証拠だ。  
ロイはそう確信すると突起をこねる指の速さを早めた。  
「たい…さっ…私、もうっ…」  
「どうしたんだいリザ?」  
ロイを抱きしめるホークアイの腕が、更に強くなる。  
「イッちゃ…うっ…ふっ…ああっ…ああああっ!!」  
体がビクンと跳ね上がると同時に、ホークアイは絶頂を迎えた。  
イッたばかりのホークアイの膣口からはとめどなく蜜があふれ出て、ロイの指を更に濡らしていった。  
その手に付いた蜜を自分の舌で舐めると、ロイが口を開いた。  
 
「さぁ準備はOKだぞ。ハボック少尉。」  
 
「っハボック少尉…!」  
肩ではぁはぁ息をしながら何故そこに居るのか解らないといった目で、ホークアイは突然現れたハボックを見ていた。  
「さぁ少尉、準備はいいぞ。」  
「すんません大佐、俺の野望のために…」  
野望だか何だか、ホークアイにはさっぱり意味が解らない。  
そんな事より、こんな恥ずかしい行為を見られてしまったのかという事で頭がいっぱいだった。  
「さぁハボック少尉。ホークアイ中尉に慰めてもらえ。」  
ロイが言っている事がが、ホークアイのイッたばかりの頭では理解できない。  
「俺、中尉に舐めて貰えるなんて感動っスよ」  
そう言うとハボックは先程の行為を見ていただけですっかり張り詰めてしまった自分のズボンのファスナーに手をかけた。  
「まずは上のオクチでして貰えますか中尉?」  
ズボンと下着を一気に下へずらすと、性器をホークアイの顔の前へ突き出した。  
「お前が上のお口なら、私は下のお口だな。」  
そう言ったロイの言葉を聞き、ハボックは一瞬考えた。  
「へ?…大佐もするんスか?」  
「バカもの!元々は私はものだろが!」  
「…そうっスね。」  
仕方なく、ハボックは口での奉仕だけで我慢することにした。  
 
『大佐のより大きい…』  
イッたばかりで、もう何でもいいから自分のナカにいれてかき回して欲しいと思っていたホークアイは、  
目の前に出されたハボックの脈打つ性器を眺めると、先端をちろちろと舌で舐め始めた。  
最初は亀頭部分しか舌を絡めなかったが、だんだんと唇が降りて行く。  
「んっ…んんっ…」  
口に入れた性器の大きさに耐えられず思わず咽返しそうになったが必死で押さえ、口内へ沈めていく。  
じゅるじゅる…と性器が滑っていく音がした。  
「中尉フェラ上手いっスね…誰に教わったんですか…?」  
あまりの気持ち良さにハボックがそう聞くと、ホークアイより先にロイが声を上げた。  
「フッ、私に決まっているだろ。」  
いつの間にか軍服から大事な所だけを出して準備をしていたロイは自信ありげにそう言うと、組み敷かれたホークアイの膣口に自らの性器を付きたてた。  
「ふあっ…ああああんっ!!」  
突然の挿入に絶えられず、ホークアイはハボックのモノを咥えたまま思わず声を上げた。  
「喋らんで下さいよ中尉…響いてよけいキちゃいますって…」  
「んっ…うんんっ…」  
響いたおかげでハボックの先端からは先走りの液が溢れ出す。  
そんなホークアイを容赦なくロイは後ろから攻めていた。  
「んっ…うぐっ…」  
普段家やホテルでなら思う存分声が出せるのに、今は口が塞がっていて思うように声が出ない。  
喘ぎ声の変わりに出るものは唾液ばかりで、一層ハボックの性器を濡らしていった。  
 
自分の後ろからも前からも発せられる音は、ホークアイ自身を興奮させている。  
細い腰を掴んだロイは、根元まで挿入し腰を激しく動かしていた。  
それだけでは物足りないと、右手でイッたばかりの突起に再び触れると組み敷いた体がピクンと跳ね上がり膣口が更に締まる。  
その締りがあまりにもキツくて気持ちよくて、ロイは思わず声を上げた。  
「くっ…」  
結合部分からは卑猥な水音が漏れて乳房が揺れていて、  
膣内の先程指で攻めたイイ箇所を性器で攻めると、ロイの陰毛はホークアイから流れ出す蜜で濡れていった。  
「あんま激しく動かないでください大佐…」  
ロイが腰を動かすたびに揺さぶられるホークアイの体。  
その振動は性器を咥える口にまで響き、ハボックを限界へと近づけていた。  
「イッてもいいんだぞ少尉…」  
ロイは腰と指の動きを止めること無く前方に居るハボックに語りかけた。  
「まだまだっスよ…」  
本当はこみ上げる射精感に飲まれそうだったが、ホークアイの頭を掴み奥まで咥えさせる。  
頭を掴んだ反対の手で乳房を掴むと、その大きさと柔やらさに感動を覚えていた。  
「っうんっ…!」  
自分の体の感じる所を一気に3箇所も攻め立てられ、ホークアイは完全に我を失っていた。  
ハボックの性器が更に大きさを増し、限界に近いと知ったホークアイは口の隙間を狭め吸い上げるようにしゃぶりつく。  
その時、ロイも限界に近いのか腰の動きがまた早くなった。  
「中尉…ああっ…!」  
ハボックが体をビクビク震わせると、ホークアイの喉の奥に精液を流し込む。  
「うっ…」  
ほぼ同時にロイが小さな声を上げると、一気に奥まで突き刺しホークアイの膣内に吐精した。  
 
「どうだった少尉。ホークアイ中尉は?」  
「マジで最高っス…」  
そう言ってハボックは最後の一滴までホークアイの口内に搾り出すと、性器を口から引き抜いた。  
「んっ…んんっ…」  
と喉の鳴る音がすると、ホークアイは最後の一滴までハボックの精液を飲み込んだ。  
やっと口が開放されると、ロイも膣口に入れていた性器を引き抜く。  
「ひああっ!!」  
引き抜くと声が漏れ、結合部分から蜜があふれ出す。  
ロイは避妊具を纏っていたため余計なものは垂れ流さずに済んだが、  
前と後ろを同時に攻められ同時に開放されたホークアイは床に倒れ掛かっていた。  
「あれはイシュヴァール戦の時だったかな。まだ何も知らない少女だったホークアイ中尉に私は色々と教え込んだ。それこそフェラからありとあらゆる体位までだ。そして今の中尉がここにある。最高だろうホークアイ中尉は?」  
そう言うとロイはさっさと身なりを整え、資料室を後にしようとする。  
「じゃあ、私は仕事があるからこれで。」  
コツコツと靴音が遠ざかり、ドアを開ける音がする。  
残されたのは、ハボックとホークアイだけだった。  
恐る恐るハボックがホークアイを見下ろすと、頬を赤く染め口元をぬぐい衣類を整えなおす目はいつもと変わらない目だった。  
「あの…中尉。」  
呼びかけるが、ホークアイからの返事は無い。  
怒ってんのかなぁ…と思ったハボックは、とりあえず謝っとこうと謝罪の言葉を口にした。  
「その…すんません。」  
するとホークアイはハボックの肩をぽんっと叩いた。  
「今度は、二人だけでしましょ。」  
「えっ?二人だけっスか?!」  
驚いて顔を赤くしたハボックだったが、ホークアイはくすっと笑って立ち上がった。  
「冗談よ。さ、早く仕事に戻りましょう。」  
ホークアイは何事も無かったように立ち上がると、轡を返して入り口へと向かった。  
距離が離れたところで、ハボックは聞こえないように呟いた。  
「あぁあ。アンタの方が上手じゃないスか。」  
そう言うといつものようにポケットから煙草を取り出し口に含ませた。  
 
おわり。  
 
 

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