ん?ここはどこだ?ああ、リゼンブールに戻ってたんだっけ。
何で俺、ウィンリィの部屋にいるんだろうか。
そして目の前には、潤んだ瞳で熱視線を向けている幼なじみの彼女が立っている。
つなぎ姿でいつもと変わらないはずなのに、何だろう?この妙に艶っぽい雰囲気は。
今だかつてないことだ。俺の戸惑いを知ってか知らずか、頭のバンダナを外して
髪をおろすと上半身のチューブブラを一気に脱ぎ捨てた。
「なっ何やってんだーお前はー!」
胸は丁度横髪で上手く隠れてしまっているが、なんだか想像していたよりかなりでかい。
これはもう巨乳の域だ。でもプリンプリンで張りがありそう。服を着ているとわかんないもんだな…って違うだろ!
「落ち着け!冷静になるんだ!深呼吸しろ!」
驚いて尻餅をついている俺を見下ろすその体勢は、腕が胸を寄せて更に強調しているかのようだ。
誘っているのか?誘っているんだよな!ファイナルアンサー?
混乱している俺の頭は、正しい答えなど導き出せるわけがない。
ウィンリィが俺の生身である左手を掴み、自分の胸に触らせようと誘導する。
あと10センチ…5センチ…1センチ…ああ、駄目だ!
咄嗟に手を振り解いてしまうと彼女の表情が悲しそうに歪められた。
泣くかもと思ったが、無表情になったまま今度は下半身のつなぎへ手を伸ばし
袖の結び目をほどくとそれを床に落としてしまい下着姿で、俺の目前に迫ってくる。
髪の隙間から覗く横乳のフォルムに見惚れ、魅惑の水色ストライプな薄布にドキドキ。
俺のハートはブレイク寸前!
彼女は下着の両端をゆっくりと下ろしていく。見たい!でも駄目だ!いや、見たい!
欲望に従って目をカッと見開くとうつし出されたのは、ボロい宿屋の天井。
ベットから起きあがり、辺りを見回してもウィンリィがいるはずもない。…なんだこれは…
ベット下には昨日ハボック少尉から借りた『ちょっとHな金髪の女の子特集』の雑誌が転がっていた。
その娘達のポーズは、さっきウィンリィがしていたものばかり。なんだ夢かよ…がっかりだ。
完全に立ち上がってしまっている下半身に溜め息をつきつつ、まず俺が最初にしたことといえば
リゼンブールのある方角に向かって土下座したことだった。 【終わり】