腹黒理科  
微エロ  
 
 
 
  
日が暮れ、空が夜のとばりを降ろした夢魔の時間。  
家族は寝静まり、虫の囁きがときおり聞こえる真夜中。  
「はぁ…んっ…んんっ」  
少女はヘッドフォンをつけ、寝間着のズボンをずり降ろして  
濡れそぼった秘所に手をあて、指で陰核を弄り、自身を慰めていた。  
ノートPCに映る卑猥な画像を見ながら、必死で声を押し殺す。  
『ああっいや!あんちゃん!あんちゃん!た、助けてぇぇぇ!』  
ディスプレイに映るゴスロリのコスチュームを着けた少女が叫ぶ。  
正規品ではないので結合部が丸見えだ。演技なのかもしれないが  
細部にかなりこだわっている。少女の秘部からは鮮血、涙で歪んだ顔、  
青い眼に赤いカラ―コンタクト。  
「はぁはぁはぁ!こ、小鳩ちゃんのおっぱい!小鳩ちゃんのお尻!小鳩ちゃんのアソコ」  
聖クロニカ学園の中等部、小鳩が属するクラスでまことしやかに流れた噂があった。  
『小鳩ちゃんにそっくりな少女が出ている裏ビデオがある』  
兄とは違い、絶大な人気を誇るクラスのアイドルの小鳩。  
その少女の痴態。少女は小鳩を信奉する男子達が話す噂に耳を立て、  
その購入方法を脳裏に刻んだ。通信販売はあまりした事がなかったが、  
特定のサイトにパスワードを入力すると、そういった裏モノを販売するサイトに行き当たった。  
正規品ではないので、かなり値が張ったが、手に入れたDVD。当初はそこそこ似たロリコン  
趣味の紛い物と思っていたが、場面が切り替わって映された少女に息を呑んだ。  
瓜二つどころではない、容姿、口調、全てが小鳩そのものだ。  
『ウチは!ウチはあんちゃん以外の子供なんか産みとうない!いやじゃ!いっ、いやあああっ!』  
「くっ…んはっ…はふ…」  
それから少女は自慰の虜になった。その映像データをPCに保存し、データをダビングし  
果てはその取り込んだ映像をプリントして、オカズに使った。  
少女は絶頂に達し、ふるふると震えた。ゾクゾクと背筋を昇ってくる快感。  
画面では小鳩らしき少女の股からドロッと黄ばんだ精液が垂れ落ちるシーンが  
アップになっている。  
「はぁ…はぁ……小鳩ちゃん…大好き…愛してる」  
倒錯した思想に耽りながら少女はねっとりとした愛液をディスプレイの少女の顔に塗りつけた。  
 
羽瀬川小鷹は重い足どりで部室へと向かっていた。  
別荘での一件以来、夜空、星奈、幸村、マリア、小鳩が学園に来なくなった。  
星奈が理事長に泣きながら一連の事件を話したらしく、マリアを除く5人の出席日数や  
その他、諸々の事は理事長の権限をフル活用して穏便に済ませてくれた。  
が、ネットに出回る動画は全て回収しきれず、ダビングされたコピーもあって  
手の打ちようがなかった。  
あれ以来、小鳩は部屋に籠もりっきりだ。カーテンを閉め切った暗い部屋で  
『鉄の死霊術師』を虚ろな目で見ている。事件後の数週間は声をかけても反応せず、  
風呂にも入らず、食事もほとんど摂らなかった。精神的なショックが大きく、  
何より柏崎家のツテで受けた検査が相当こたえたらしい。  
それもそうだ、妊娠したか、していないか等、小鳩にとって到底、耐えられるわけがない。  
食事は運んでやるが、風呂はどうしようもない。  
濡れたタオルで身体を拭いてやろうとしても、激しく拒み、大声で喚いて  
何とか逃げだそうとめちゃくちゃに暴れる。  
「小鳩……」  
小鷹は部屋から出て壁をドンと殴った。  
明るかった妹がどこの誰とも知らない男に乱暴された。  
そいつらに殺してやろうとも思った。復讐して、生きていることを後悔するくらいボコボコにして  
やろうと思った。しかし、そういった裏ごとは理事長が請け負ってくれたらしい。当然だ  
一人娘を陵辱されて、黙っていられなかったのだろう。そいつらの末路を聞こうとしたが  
「知る必要はない」とその一言だけだった。  
「小鷹先輩……」  
顧問もなく定数に満たない隣人部は事実上の廃部だ。  
しかし、理科がいつでも皆が帰って来られるように「理科部」として存続する手続きをしてくれた。  
学園をやめて、小鳩のケアに専念しようとも考えたが理科が引き留めた。  
「小鷹先輩、もう見ていられません。理科を…理科をもっと頼ってください。  
何でも力になります……それに……慰めてあげます」  
 
 
『志』に動物の『熊』。理科・社会の『理科』  
志熊理科。理科の名前です。  
聖クロニカ学園の高等部一年生です。  
あの事件以来、リア充となった小鷹先輩と理科は毎日のように部室で  
セックスしています。部室といっても理科部nお大部屋でなく、理科専用の  
研究室です。見られても一向に構わないのですが、先輩がいやがるので  
我慢します。その代わり、研究室では激しく乱れまくります。  
座位だったり、立ちバックだったり、騎乗位だったり、制服を着たまま  
全裸、白衣だけとか…それこそ毎日、しまくりです。  
もう、最高に幸せです。  
でも、うまくいきすぎたしっぺ返しでしょうか?ウザイ存在がでてきました。  
「いい加減にしてください。なんなんですか、この部活は!?」  
放課後、元・隣人部の部室で理科がお茶をしながら小鷹先輩との痴態を編集していた時  
無遠慮にドアが開かれ、一人の女子生徒が入ってきました。  
子犬を連想させる赤みがかったウルフカットのメスガキ、  
名前を『遊佐 葵』とかいいましたか。生徒会の犬です。  
「また貴女ですか、で今度は何の用ですか?」  
最近、頻繁に部室を訪れ、難癖つけてくる雌犬に理科は言います。  
そろそろウザくなってきたので、めんどくさそうに言いました。  
「生徒会として元・隣人部ならぬ理科部の存在は認めていません。なのに何故、  
貴女はまだこの部室を使っているのですか!?即刻、退去してください」  
「その件は星奈先輩を通して理事長から許可を頂いていますが?」  
「しかし、その柏崎星奈及び顧問が不在中の今は無効です」  
このクソ、マジでウザい。あの肉豚がヒッキーになっているから意気揚々として  
いやがる。余談ですけど、あの肉豚、どっかの病院でレイプされた全員の妊娠とか  
検査したらしいですよね。そしたら夜空先輩だけ堕胎したらしいですけど。  
ざまぁみろって感じです。  
「……そうですか、理科はてっきり貴女が適当に口実をつけて小鷹先輩に会いに来た  
だけかと勘違いしてしまいました」  
「な、何を言っているのですか!じ、自分と羽瀬川くんとはそんな関係ではありません」  
「そうですか、それと小鷹先輩から聞きましたが遊佐さん、実際のところ部活そのものは  
どうでもいいのでしょう?」  
「そ、そんな事はありません!じ、自分は――――」  
「何でももっている星奈先輩に対して1つくらい奪ってやろうと思った。思い通りにならない  
んだぞ!と個人的な妬みで、意趣返ししてやりたかっただけなんですよね。  
『恵まれている人はそれ相応の対価を払ってほしい。他の人より恵まれているぶん、  
ちゃんと苦しんでほしい…でしたっけ?』お〜怖い、怖い」  
これは紛れもない事実。小鷹先輩ってば女を引きつけるフェロモンばらまいて  
自然にハーレムを作れる天才ですから、いつも盗聴器つけていないと  
どこでセックスするかわかりませんからね。そうとも知らずにこの雌犬はべらべらと  
小鷹先輩に心の内を喋りやがって。バカが。  
「羽瀬川くんが、そ、そんな――――」  
「私怨、妬み、憎悪、略奪……理科はそういった思考や行動は好きですよ。でも残念でした。  
理科と小鷹先輩はつき合っているんです。雌犬がつけいる隙なんてないほどに、  
不純異性行為しまくりなんですよ」  
「なっ――――!?」  
雌犬の顔が真っ赤になります。あははは、処女が出る幕じゃねぇんですよ。  
「で、貴女は目障りなので先輩の前から消えてもらいます。明日から嫌いな星奈先輩達、  
ヒッキーの仲間入りですよ」  
理科はそういって特製の催眠スプレーを吹き付けました。  
 
続  
 

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