女よりも…  
 
竹本が女の子を連れてきた。森田に用があるらしい。  
なかなかかわいい子だ。  
竹本は用があるとのことですぐ帰った。  
 
「森田先輩、付き合ってくださいっ」  
「あー、俺忙しくて女の子と付き合ってる暇ないんだ」  
森田がそう言うと彼女は  
「わかりました。ありがとうございます」  
と言ってぺこりと頭を下げた。  
「あ、そうだ」  
森田は去ろうとする彼女を呼び止めた。  
「俺のこと好きなら今夜エッチしない?」  
「えっ?」  
突然のことに彼女は明らかに戸惑っていた。  
「私で…いいんですか…?」  
彼女は少し照れている。  
 
「うん。1万円で。」  
 
「えっ」  
彼女は更に戸惑った。  
バイトをしているとはいえ学生にとって1万円は決して安くはない。  
でも1万円で1度とはいえ大好きな森田先輩が抱いてくれるのなら・・・。  
「わ、わかりました。払います。」  
「君は一人暮らし?」  
「はい」  
「じゃあオプションであと5千円払ってくれたら朝まで一緒にいてあげる」  
「ハイ」  
「腕枕もしてあげるよ。3千円で。どうする?」  
「そ、それも、おねがいします」  
 
そして彼女はATMへと走っていき、森田の懐は潤うのだった。  
 
おわり  
 

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