「はぐちゃん、……入っちゃった」  
どうしよう、どうしよう、  
目の前のはぐちゃんは声をかけてもこっちを見てくれなくて、顔を横に向けたまま小さく震えている。  
色の白い顔が赤く染まって、悔しそうに唇を噛んでいる。  
ああ、可愛いなあ。  
そう思うと、もうたまらくなって、俺はまたはぐちゃんを追いつめてしまう。  
「……いたい」  
掠れた声がした。  
「痛い、竹本君、いたい……」  
そうか、顔が赤いのは痛いのを堪えてるからだ。  
そう気付いた俺は、だけどもうどうしようもなくて、  
後にも引けない、先にも行けない状態。  
「はぐちゃん、ごめんね」  
覆い被さって近づいた耳元で囁くけど、はぐちゃんはこっちを見てくれなかった。  
 
誰も居ない廃材だらけの埃っぽい部屋の床にはぐちゃんを押しつけて、  
無理矢理服を剥いだのはつい10分くらい前。  
その前までは、至って普通の放課後だった。  
はぐちゃんの目には森田さんしか映っていなくと思うと、何故か頭がぐらぐらしてきて、  
今までずっとずっと触れたくても出来なかった気持ちが爆発してしまった。  
だからこんな事になったんだ。  
俺は、こんな事してどうするつもりなんだろうか。  
きっともう二度と笑顔が見れないだろう。  
それどころか、口も聞いてもらえないかもしれない  
だけどはぐちゃんを黙らせたくて、口を塞いだ。  
抵抗は存分にされたけど、俺は途中で止めたりなんかしなかった。  
どうしだろう。俺の事、別に好きじゃないって、  
男として見ていないはぐちゃんに、どうしてこんな事しちゃうんだろう。  
触れることが出来なくても、ただ見守るだけで充分だったはずなのに。  
最後までしちゃうつもりなんか全くなかったんだよ?  
この状況でそんな事言うのは、言い訳にしか聞こえないだろうけど。  
 
息を切らせて、胸をぴったりひっつけると、はぐちゃんの胸がどきどきしているのが伝わってきた。  
俺もどきどきしてるけど、きっとはぐちゃんは俺の感じてるどきどきとは違う。  
それがまた俺の頭の血液を上昇させて、下半身を刺激する。  
「はぐちゃん……ごめんね、痛い?」  
聞いても、返事はない。  
ただ、口の端から苦しそうな息づかいが聞こえてくるだけで。  
「ごめんね、俺、するの初めてなんだ」  
そう言うと、はぐちゃんの口からまた悔しそうなうめき声が漏れた。  
はぐちゃん、本当に、本当に俺の事を嫌いになってしまう。  
今ままで築き上げてきたものが崩れ去って、本当に嫌われてしまう。  
そう思うと、またどきどきしてきた。  
恨みの籠もった目で見ててよ。  
嫌いでもなんでも良いから、俺の事ずっと考えててよ。  
「竹本君……」  
ぎゅうっと閉じた瞼から、細い涙の筋が流れた。  
痛い、痛い、と訴えてくる表情。  
ごめんねはぐちゃん。そんな顔をされると、余計に好きになっちゃうよ。  
もっとそんな顔、見たいと思ってしまう。  
誰も居ない、静まりかえった部屋に俺とはぐちゃんの荒い息づかいだけが響いて、  
すごく興奮した気持ちになる。  
俺、君がすごく好きなんだよ。こんな気持ち、絶対分かってくれないって、分かってるけど。  
はぐちゃんの頬を伝っている涙を舌ですくうと、塩辛い味がした。  
そのまま唇を舐めて、顎を舐めて、その先どんどん下に移動する。  
はぐちゃんは首を振って嫌がったけど、俺は止めない。  
入れたままの下半身だって、そのままにしてやる。  
はぐちゃんのそこは、狭くて、凄い締め付けてて、  
全然気持ち良くなんかなかったけど、それでも良いんだ。  
はぐちゃんが、俺のことだけ考えてくれるなら。  
「ごめんね、はぐちゃん」  
 
好きになっちゃって、ごめんね。  
 
 

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!