もうすっかり日もくれて生徒の少なくなった校舎のなかではぐは黙々と
絵を描いていた。
もうずっと描き続けている。
さすがのはぐも疲れたのか一休みする事にした。
『…ふぅー。』
製作中の美術展に出す大きな絵。
(……頑張らなくちゃ。)
『あ…水替えてこよ』
いろんな色が混ざった水の入ったバケツを持ち上げ、部屋から出ようとしたときだった。
床が濡れていたのか、足を滑らせ大胆に転んだ。
べしゃっ。
『冷たっ』
転んだ拍子にバケツの水までかぶってしまった。
白の薄いワンピースは青やピンクなど色んな色を吸収し、はぐの身体を透けさせた。
『最悪〜…。着替えなきゃ』
ガチャッ!!
「マウス一号ーっ。こいつと…」
森田ははぐの姿をみると手にもっていた変なネズミの人形を落とし、その場に立ち止まった。
『??』
水のせいで下着の透けた姿を見てスイッチが入ったのか、我を忘れたようにはぐに襲い掛かった。
『何…ふむっっ』
はぐの目に移るのは目の前にいる森田の顔。強く唇を押しつけてくる。
『…んんっ!!んーっ!!』
必死に藻掻くが意味がない。森田ははぐの腕をつかみ騒がないようにさせた。
舌を無理矢理ねじ込み、無理矢理からませる。
はぐはもう固まってしまった。