ギミーはいつまでたっても子供だ。  
私はギミーよりも一歩前、少なくとも心は大人になっているのに。  
 
「う゛〜…。と、取れない…」  
時間は正午過ぎ。午前の演習も終わり、これからやっと昼ご飯だという時。  
給湯室の上の棚を開けたいのだが、背の低いダリーには若干きつい高さだ。  
「…ギミー。ギーミー!」  
返事は返ってこない。  
「馬鹿。人の飲み物飲んだ挙句、こぼすなんてサイテー…」  
足も腕も攣りそうだし、もういいやと諦める事にした。  
背伸びしていた体勢を戻そうとすると、背中に何か暖かいものを感じた。  
「どれ?取るよ」  
自分よりもずっと背の高い、よく知っている人。  
「シ…シモ…っ!えと、総司令…」  
「名前でいいんだよ、ロシウもいないし。で、どれを取りたかったんだ?」  
「あの…、棚の奥にある床用洗剤」  
ダリーの肩にそっと手を置き、さっと棚にある洗剤を取った。  
「あ、ありがとう!…ございます」  
 
そもそもギミーが悪かったのだった。  
ダリーが飲んでいたグレープジュースを勝手に飲み、  
しかも床のカーペットにこぼして染みにさせてしまった。  
「はは、ギミーにやらせれば良いんだよ」  
「だってギミーは何も出来ないんだもん」  
シモンは付き合って愚痴を聞いてくれた。  
総司令という立場なのに、気さくにどんな人にでも声をかけてくれる。  
そういう所がダリーは好きだった。  
 
「あ、行かないともう染みになっちゃう」  
「ギミーには叱っておくから」  
本当はもっともっと話したい。  
普段あまり近づく事だって出来ないのに、次近づけるのは一体いつの事か。  
「あっ!シモンさん!今晩お茶……」  
「ん?」  
「お茶…にでも行きませんか!?」  
とっさだった為、シモンを引き止める良い案が出てこなかった。  
だからといってお茶って…と、ダリーは言いながら失敗したと思っていた。  
「えっと、勿論私の奢りで!!」  
でも下手に言い訳するのも言い直すのも怪しい。自然に自然に誘おうと必死だった。  
「…いいよ、今日は早く終わるから。終わるまで待っててくれるか?」  
まさかOKを貰えるとは。溢れ出る喜びを隠すので一生懸命だった。  
 
 
夜、シモンは約束通りダリーとお茶に行った。  
といってもお茶、ではなくディナーになってしまった訳だが。  
「あの、私が誘ったのに…何だか結局奢って貰ってすみません」  
「あはは。ダリーは時間をくれたんだから良いんだよ」  
俺の方がお金は持っている、俺の方が地位は上なんだ。  
そういった言い方をしないところがダリーにとって嬉しく仕方がなかった。  
「ギミーはもっと厳しくしつけるから、安心するんだぞ?」  
結局食事の席中は愚痴ばかりになってしまった。  
(ギミーなんかの話をしなければぁぁ…。ギミー…首しめてやる…)  
それでもシモンは聞き飽きる事無く話を聞き、相談に乗ってくれた。  
昔から優しくて強い人だって事をダリーは知っていた。  
「遅いし送るよ」  
もう終わってしまうのか?  
総司令は多忙な人だ。ここで終わったらこんな時間は二度と来ない。  
ギミーなんかどうでもいい。本当はシモンの事がもっと聞きたい。  
いや、聞かなくてもいい。傍にいるだけでいいのに。  
「待っ…、シモンさん!」  
「え?」  
さっきの棚の高さよりもずっと手の届く高さ。シモンの顔・唇はダリーの手に包まれた。  
「ンっ…」  
強引だが数秒程度の時間、あっという間のキスだった。  
 
(なっ…なっ…!!何やってるの私!!)  
「ダっ…ダリー??」  
 
もう下手に誤魔化しても誤魔化しきれない。なら全部言ってしまえばいい。  
これを逃したら自分の気持ちを言う事も、近くで話す事も出来なくなる気がした。  
「…すみません。でも私、もっと一緒にいたいんです」  
夜空の中、照らすのは星の光しかない。赤面の顔を隠すには丁度良い。  
「シモンさんの話聞いたり、隣にもっといたいんです」  
自分の心の中を、自然に言えたように思えた。  
「ダリー…」  
やはりまずかったか?シモンの答えを聞くのが怖くなった。  
「もう少し、ダリーの時間貰ってもいいかな」  
 
 
先程の店から30分程の所にシモンの家はあった。  
ずっと手をつないでくれて、室内に入ってからも特に会話は無い。  
暗いベッドルームの中、何も言わずにシモンはダリーの頭を抱え込むように抱きしめた、  
「ごめん、ダリー」  
「えっ?」  
やっと発した言葉がそれで、何の事か分からなかった。  
「俺の方が多分、ずっと一緒にいたかったんだ」  
「一緒…私と…?」  
「ああ」  
 
顔を少し離し、目を見つめながら優しい声で話してくれた。  
シモンの言わんとしてる事が分からないが、ダリーは素直に言える気がした。  
「シモンさんから見たら私まだ…ずっと子供だけど…シモンさんは私にとって大事な人です」  
「…ありがとう。俺も同じ、ダリーがすごく大事だ」  
さっきした強引なキスとは違う、優しいキス。  
お互いの唇の温度を感じ合って、長く、長く。  
 
「あの、私こういうのよく分からないっていうか…小さいですし…」  
「うん?すぐに大きくなるよ」  
(今の事を言ってるんだけど…)  
流れで、ダリーはシモンの前で下着だけの姿、そういう行為をしようとしている。  
まだ全然子供の体型だが、それでも目の前にいる好きな人に抱かれるのなら怖くはなかった。  
シモンが本当に今の自分を求めているかは不安であったが…。  
「やっぱり私、まだ早いような気が」  
「見られるの恥ずかしいか?後ろなら恥ずかしくないよ」  
背後からブラを外されてダリーの胸は空気に触れるようになったが、思わず腕で隠してしまった。  
「怖いとかじゃないんですけど、でも私…まだ本当に小さいからっ…」  
腕をそっと降ろし、大きなその手で、まだ膨らみ掛けの小さな胸を包んだ。  
「ひゃっ!?」  
「きれいな形だから大丈夫」  
(私が大丈夫じゃないんですけど…)  
どこか突っ込み所が違うが、優しくされてるのは分かるから、ダリーは安心でいられた。  
 
ダリーの胸を包んだ手は、指が動き、少し激しく揉む動作になった。  
「いっ…!!」  
「ダリー?」  
まだ成長期。これからもっと大きくなる胸。  
丁度今の大きさは、激しく動かされると痛くなってしまうのだ。  
「ごめんな。これは今やめておくから…こっちは気持ち良い?」  
小さく突起したモノを、二本の指でコリコリと転がし始めた。  
「っ…、気持ち良いか…なんて…分からないです…っ…」  
自分でもそんな風に動かした事がない。  
そしてゆっくり、体はベッドに押し倒された。  
すでにダリーは顔が火照っており、下のものを脱がされてる事にもお構いなしだ。  
「あっ!!?ちょっ…シモっ…ぃやっ…!」  
蜜が溢れ出ている秘部は、舌で舐め回され、奥まで入れてくるかのように  
ダリーの感じる所を刺激していた。  
「んっ…んん……っ!!ダメっ…、そこ…んっ……!」  
シモンは容赦なくダリーの足を開き、味わうかのようにダリーの秘部に絡みつく。  
初めて味わう快感にどうしていいか分からなく、ダリーはシーツを必死で掴む。  
感度が良いせいか今にも頂点に達しそうなほど、体を仰け反らせていた。  
「ンっ…。もう少し…気持ち良くなるから…」  
ダリーの愛液まみれになった口を拭い、シモンの手は自分のズボンへとやった。  
「シモン…さん…。それ…いれる…?」  
昔のギミーのなんかは見慣れているが、それよりももっと大きいモノがダリーの目に入った。  
「大丈夫だから…な?」  
 
本当は少し怖かった。そんなモノが自分のそこに入るなんて想像出来なかったから。  
しかしシモンが大丈夫だと言うのだから、きっと大丈夫だと信じる事にした。  
 
「ひゃ…ぁ、ああっ!!あ、あぁっ!」  
「ダリー…っ、ごめ…痛いか…?ンっ…!」」  
シモンは一気に押し付け、腰を容赦なく奥へと沈ませた。  
「大丈っ…あぁっ…!っ…シモンさんっ…シモンさん……!」  
ダリーの中は締め付けが凄く、それがシモンを更に刺激していた。  
処女膜をやぶっているという事が分かるような感じがして、それでも腰の動きは止められなかった。  
「ダリー…、ぁっ…、ダリーっ……!」  
「んんぅ……、シモンさん……ゃぁああああっ!!」  
 
 
その後シモンは一緒にシャワーを浴びてくれた。  
上がって裸のまま、ベッドで朝までお互い抱きしめ合った。  
朝起きると、ダリーはシモンの顔を直視出来ない恥ずかしさでいっぱいに。  
そんなダリーを見てくすっと笑い、シモンはこう言った。  
「ダリーは昨日、自分はまだ子供だって言ってたけど、子供なのは俺だよ」  
「え?でもシモンさんは私からみたらずっと大人ですよ…」  
シモンは少し目を逸らした。  
「ずっとギミーに嫉妬してたんだよ。こんなの子供だよな」  
「嫉妬って…ギミーに……ぷっ」  
思わず吹き出してしまった。  
「笑うなよなぁ。分かってるけど、しょうがないだろ」  
「はい、でもギミーと私は何でもないですから。安心して下さい」  
やっぱりギミーは首をしめておいても問題無い。改めてダリーはそう思った。  
 

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