今日は久々に丸一日オフの日。  
ロシウのあの「総司令」「総司令!」を聞かなくても済む。  
天気は快晴、ちょっと汗ばむぐらいの陽気だ。  
「シモン、お待たせ。待った?」  
アニキのシンボル像の下、俺は20分も前からソワソワとニアを待ちわびていた。  
「ニア!おはよう。大丈夫だ、俺も今来たところ。…今日は何処行きたい?」  
「ん〜…」ニアはチラっと大きくそびえ立つアニキを見上げた。  
「海。海に行きたいの。シモンはどうかしら?」  
海かぁ…。海を見ながらのんびりするのも悪くないな。  
「うん。ニアが行きたいんなら俺も行きたい」  
「うんっ」  
心の中で、アニキに行ってきますと言って、俺とニアは街の中心部から離れた。  
 
 
ザザーン…  
波は穏やかだった。  
元から穴場という事もあり、人もまばらで俺達の近くには二人以外誰もいない。  
 
「静かだね」  
「うん」  
「まるで貸切ね」  
「はは、本当だ」  
会話に中身は無いけど、そんな会話でも十分幸せだった。  
好きな人が隣にいて、何でもない話が出来て、平和ってこういう事を言うんだろうな。  
「子供は勉強してる時間だからかな。泳いでる子がいないのは」  
こんな平日の午前中から出歩いてるのは、俺みたいに不定期で休みの人かニートくらいだもんな。  
「こんな暑い日に仕事や勉強なんて、勿体無いよなぁ…」  
「ね、シモン」  
「ん?」  
「暑いなら脱げばいいじゃない」  
「は?」  
目からウロコ、いや、目玉そのものが飛び落ちた。  
折角二人きりでロマンチックな雰囲気なのに、いきなり何を言い出すのか。  
「私も暑いです。だから脱ぎましょう?」  
ちょ、待っ、どこまで脱ぐって?  
今日は二人共薄着。  
一枚脱げばすぐにす…す…素肌っ……。  
「アニキさんもいつも脱いでたんでしょう?」  
「アッ…アニキ!?アニキのはちょっと意味合いがちが、違うんじゃ…ないかな…」  
「シモン、脱いじゃだめなの?」  
「あ…、あ…」  
 
どもるしか出来ない。  
これは一体何のフラグなんだ?  
「あ…。と、とにかくこっちへ!」  
俺はニアの腕を掴んで、たまたま目についた小さい洞窟の方へ走った。  
 
 
「こ、ここなら人の目につかないから…ハア、とにかく落ち着け?な、ニア?」  
「じゃあここなら安心ね」  
違っ!そういう意味で洞窟に入ったんじゃない!  
「だっ!?」  
「はい、裸ね。ふふ、昔のシモンいつもこうだったじゃない」  
人が焦ってる隙に、ニアは俺のシャツを脱がしてこう笑った。  
何だろう?よく分からないけど、このシチュエーションはかなりマズい。  
「ニア…のも、脱がしていいのか…?」  
「…うん」  
何を言ってるんだ俺は!  
でも、体は嘘をつけなかった。  
 
薄い布の服からでも、ニアの胸の形ははっきり分かったが  
ゆっくり脱がしていくと胸の形がもっと露になり、ブラジャーがただ遮るだけだった。  
これを取れば何も邪魔するものはない。  
でも洞窟の中とはいえ、ここは外だ。これも取って…良いのか?  
 
「…なあ、ニア。今やっている事、どういう事か分かっているか?」  
「うん」  
「俺も一応男だから…我慢出来なくなる」  
「…シモンになら何をされても大丈夫」  
「そ…そっか…」  
 
俺はニアの背後から抱きつく形にして、ブラジャーのホックを外した。  
たぷん、と胸が揺れ、下から持ち上げるようにゆっくり揉んでみる。  
「ニア…気持ちいい?」  
「んっ…、とても…すごく……」  
誰にも見られてないと信じたいが、ここは外だと思ったらやっている事はやはり変態的だ。  
俺もそうだけどニアの体、胸が、少し汗ばんでいる。  
下はどうなってるのかな…。  
「シモンっ…?」  
「指だけだから」  
スカートの下から手を忍ばせ、ニアの下着の上から膨らんでいるつぼみを指で回してみた。  
「あっ…、シモンっ……」  
ニアは反応が良いから、中に入れる前にすぐに濡れてしまう。  
本当なら指じゃなく違うものを挿入たいけど、それはここでは流石にまずいだろうな。  
 
「ぅっ…、ぁ…」  
「…?ニア、…声我慢してる?」  
「ん…。だって…外…だもの…」  
声は我慢して、こっちの方は我慢しなくても良いのか!  
と、お姫様の思考は分からないなと思いつつ、もう少しだけ意地悪する事にした。  
「我慢しないでいいよ、声出してよ」  
乳首をコリコリと回し、下の指は下着の中へ潜らせて、濡れているそこへと差し伸べる。  
見なくても、白いモノがどんどん溢れ出ているって事が分かるくらいにニアは感じている。  
ニアの耳たぶをちょっと噛んで、そっと囁いた。  
「ゃっ…!?シモっ……!」  
「ニア、かわいい」  
「…もうっ、声出しませんっ!絶対、絶対出しません!」  
いくら指でいじっても、何本挿入ようとしても、胸を揉んでも舐めても、キスして舌を入れても  
ニアは少しも声を出さなくなり、吐息だけになってしまった。  
「……っ」  
我慢しているのが意地らしくて、それがまた俺にはたまらなかったから良いんだけど。  
 
 
 
「もう怒ってないか?」  
「うん、ちょっとだけしか怒ってない」  
勿論本番はしなかったけど、最後に濡れている愛液を舐めて締めた、ところまでにしておいた。  
「えっと…ニア?今日のは一体…何だったんだ?」  
にこっと俺の方を向いてこう言った。  
「むらむらしてたの」  
「は?」  
「だってね、ここ数日シモン、帰ってきてからも疲れてたみたいで」  
「あ…そ、それはごめん。でも何で」  
「前にね、ヨーコさんに教えて貰ったの。こういうのが「むらむら」っていうんだって」  
って、一体いつ教えて貰ったと!?  
「だから何とかしたくて、アニキさんを見て決意したの」  
それはにこにこ笑って言う事じゃないよと心の中で突っ込んでおきながらも  
「ニアも昔から、ムラムラしたりしてたんだ」  
「もう!シモンのばか!」  
今日の夜は勿論、さっきの続きをしなくちゃな。  
 

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