シモンは政府をさった後、実はこっそりヴィラルの元には頻繁に現われている。
始めはシモンに強引に操を奪われたヴィラルだけど
そのうち無意識に自らシモンを求めるようになっていく。
一人で仕事中のヴィラルの元に、いつものようにシモンがひょっこり訪れると
「また来たのか、シモン」と呆れたようにヴィラルは言い、
「素直じゃないな、俺の事待ってたくせに」とシモンは不適に笑う。
「な、何を言う!貴様を待ってなどいない!」と頬を染め焦るヴィラルさん。
シモンはそんなヴィラルの様子が堪らない。
「…ヤバいな。…その表情──癖になりそうだ」そう呟くとヴィラルに唇を重ね合わせる。
既に毎度の事となっていた行為だが、
不意を突かれたヴィラルは一瞬驚き、身を退こうとする。
が、シモンに力強く捕らえられ離れられない。
何度と角度を変えながら深まっていく口付けの曖昧に、
「…やめ…ろ…。まだ…勤務中だ…、人が来る…」と息も絶え絶えに訴えるヴィラル。
心なしか涙目。
そんなヴィラルから顔を少しだけ離し、真っすぐ見据えるシモン。
「本当に嫌なら俺の事をちゃんと突き放せ」と、熱の籠もった真摯な声で言うと暫らくして
「……できるはずないだろう…馬鹿者が…」と俯きながら戸惑いがちにヴィラルが答える。
それを合図にシモンは嬉しそうに目を細め、ヴィラルをその場に押し倒す。
そしてロージェノムとすしおは緑茶を啜っている。 完