シモンが月を破壊して地球を救ったと想定。そのあとのロシウ一派が置いていかれた民衆に虐殺されそうになると言う設定  
シモン超鬼畜。キノンかわいそう。  
鬼畜なのだめな人は見ないでね  
 
 
 
「よくも俺たちを見殺しにしようとしやがったな!!」  
「シモン…いや、シモン様が助けてくださらなかったら、俺たちは全員死んでいた!」  
「俺たちはこいつらに騙されていたんだ!シモン様をも裏切って、自分たちだけ助かろうとしたんだ!」  
「殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!嬲り殺しだぁ!!」  
暴徒と化した民衆がロシウたちを取り囲み、口々に罵りの言葉を浴びせかける。  
キノンは怯えつつもロシウを守るようにロシウの前に立ちはだかっている。  
「違う、違うわ!みんな…みんなロシウの気持ちも知らないで!ロシウは皆を、皆を助けようとしたのよ!  
でも限界があった…!仕方なかっ」ゴツッ!!  
「きゃあっ!」  
キノンの額から血がにじみ出る。それが投げられた石によるものだと彼女が知るのには時間はかからなかった。  
次から次へとロシウたちに向かって石が投げられる。あの日のように。  
「やめてくれ、僕はどうなってもいい、彼女や他の皆には手を出さないでくれ!」  
ロシウが叫ぶが、怒りに狂った民衆は次々に石を投げ込んでくる。  
「ふざけるな!てめえら全員同罪だ!!」  
「自分たちさえ良けりゃいいのか!この、裏切り者どもが!」  
「簡単に死なすな!苦しめて、苦しめて殺してやる!」  
ロシウたちは身を守るように頭を抱えて地面にうずくまる。次々に投げ込まれる石。  
キノンはロシウの前で彼の分も石を受けようとしていた。  
「やめろ」  
その一言で民衆はぴたりと石を投げるのをやめた。  
 
キノンが恐る恐る目を上げると、そこには自分たちが切り捨てて、見殺しにしようとした゛英雄゛シモンが立っていた。  
「シモン…さん…?」  
ロシウもキノンもギンブレーも、他のロシウの配下たちも困惑の色を浮かべた顔で彼を見る。  
そこに居たシモンの顔は、逆光でよく見えないが、笑っていた。  
そう、シモンは笑っていた。  
一旦静まった民衆だが、シモンの姿を認めると口々に彼への賞賛を叫ぶ。  
「シモン様万歳!」  
「我らの英雄、シモン様万歳!」  
「シモン!シモン!シモン!!」  
あれほどまでにシモンを罵倒した民衆が、今度は口々にシモンを称える言葉を吐く。  
なんて勝手な生き物なのだろう。シモンはなんとも思わないのだろうか。でも、とりあえず投石は止めてくれた。  
ロシウは口を噛みつつも、この場を収めてくれたシモンに感謝した。  
「シモン…さん、お願いです。どうか罰は僕一人に。僕なら何をされてもかまわない。しかしみんなは  
僕についてきてくれただけです。僕が全ての責任をかぶります、だから、どうか」  
「ロシウ総司令!」  
キノンが叫ぶが、ロシウはシモンの前に立ち、頭を垂れる。  
「どうか、お願いします。罰は、僕だけに」  
「それが指導者とやらの責任と言うやつか、ロシウ」  
この場にそぐわない、ぞっとするほど冷たい声でシモンが問う。今まで聞いたこともない声だった。  
「はい」  
「シモンさん!私も、私も一緒に!」  
「キノン!?」  
キノンがロシウの前に立ちはだかり、シモンをまっすぐ見据える。  
「私も一緒に罰してください、その分ロシウへの罰は軽くしてあげてください!」  
キノンを一瞥したシモンは目を閉じてくっく、と笑う。  
「自己犠牲の主張も、ここまで来るとむかつくもんだな。まず俺への謝罪が先じゃないのか?まあいい…  
じゃあ、その心を汲んでやるよ…おい、お前ら」  
シモンは民衆に向かって、残酷な笑みを浮かべる。  
「キノン以外の奴らを拘束しろ」  
「シモンさん、やめてください!彼女には手を出さないで下さい!」  
そう叫ぶロシウも、瞬く間に民衆の手によって縛り上げられ、転がされる。ついでに何回か蹴りを入れられた。  
「ぐっ、うぐっ!キノ…、逃げ…」  
「ロシウ!」  
キノンはロシウに駆け寄ろうとしたがその手をシモンが掴み、地面へ突き倒す。  
「きゃっ!」  
シモンは笑みを湛えたまま、彼女を見下ろす。そしてちらりと目線を民衆に移して命令した。  
「この女を犯せ。何人で犯してもいい。とりあえず死ななけりゃ、何してもかまわねえ」  
 
 
本番シーン前で力尽きた・・・続きはまた  
 

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