「やっ、やだやだ!!!ヴァン!」
ウェンディの体が宙に浮いたかと思うと、ベッドの上にどさりと投げられた。
「ヴァ」
「うるさい」
慌てて起き上がろうとするウェンディの上にヴァンが覆いかぶさる。
窓から差し込む月明かりの逆光でヴァンの顔がよく見えない。
ウェンディは腕を突っ張ってヴァンを起こそうと抵抗するが、年令差、力の差、身長差、男女の差、
どれを取ってもかなう訳はないのだ。
それでも必死で抵抗するウェンディの両手を軽々と片手で頭の上で拘束する。
「俺のお嫁さんになるんだろ?」
耳元で囁かれて、ウェンディの体がびくりと震えた。