俺の手練手管は、自慢じゃないがちょっとしたもんだ。  
 既に腕の中に抱えた学兵服に身を包んだ少女――というにはちっとばかり年かさな女……つまりは、共生派だ――は、  
うっとりとした表情を隠そうともせずに、俺に向けて唇を突き出し、口付けをせがんでいた。  
 俺もそれに応えようと、胸のかすかな痛みを抑えながら、女の顎に手を添え――  
「不潔です!」  
 久方ぶりのキンキン声が耳に響いたのはその瞬間だった……。  
「!!!」  
 うっとりとしていた表情が、一瞬で真剣なものに変わり、共生派の女は素早く俺の腕から抜け出し、  
あっと思う間もなく視界から姿を消した。なんつー早業だ。  
「隆之さん!」  
 再び裏路地に響く、甲高い声。久しぶりに聞くと、きついなこりゃ。あの頃の俺の鼓膜は随分丈夫だったらしい。  
 視線をやると、当然のようにそこには道衣をまとった見慣れた顔があった。  
「……未央」  
「……隆之さん……」  
 未央。隆之さん。俺たちが二人きりの時は名前で呼び合うようになって随分経った。  
 そうなって以来の耳に響く、あの戦いの中で聞きなれた、甲高い声。俺を叱責する声。  
 今だからわかる――嫉妬の声。   
「……あー、その、なんだ」  
「不潔、です……」  
「……あのなぁ」  
 今回の任務は、さして難しいもんじゃなかった。  
 俺の経歴をご存知のあの古狐委員長殿からの依頼で、一人ばかり共生派と目されてる女を引っ掛け、  
情報を引き出してもらいたい、という事だった。件の女は学兵と言うには年かさで、挙げている戦績が故に見逃されているが、  
共生派としての疑いが濃厚だ、と言うのが俺が委員長殿から聞いた話。  
 が、実際には……だ。いざ口付けを、という状況に至るまでの間に話を聞く限りでは、彼女に共生派の「気(け)」はなかった。  
 ま、当然隠してるかもしれんわけで、女だったらお手の物、ってな具合に、俺はさらなる情報を引き出そうと、いわゆる手練手管って奴を  
繰り出そうとしてたわけだが……そこでコレだ。  
「任務だから、仕方がないだろ? 何もお前さんを裏切ろうってわけじゃない」  
「……それでも……嫌なものは嫌です!」   
 そもそも、いざ出かけようって時に見つかったのは誤算だった。それも最悪の、最も見つかっちゃ駄目な奴に。  
 過去の俺の最愛の人の生き写しであり、今現在、そして最後の最愛の人、壬生屋未央。  
 今思えば、後ろめたさが顔に現れてたんだろうな……よりによって、未央は俺についてくるなどと言い出しやがった。  
 仕方がないので、ついてこさせて、市街に入った所で撒いた――つもりだったんだが、コレだ。  
 ま、壬生屋家の娘として鍛えられた彼女の身体能力を甘く見ていた、という所か。  
 こう見えて戦場の鬼とも称される凄腕の人型戦車乗りだ。  
「……なぁ、未央。お前さんは、まだ俺を信じてくれてないのかい?」  
 約束はした。もうお前を悲しませるような事はしない、と。  
 だからまあ、今回の任務も、女をベッドの中に引き込んで……というような事は考えていなかった。いやホントに。  
「………………」  
 怒りに満ちていた彼女の表情が、ふと揺れる。  
「そ、そんな事を……そんな事を……」  
「え、あ、ちょ……」  
「そんな事を、言われ、ても……嫌なものは、嫌な……ものは……」  
 見る見る内に、彼女の目の端に光る物が満ちていく。  
「……嫌っ……嫌なのっ!」  
 そう、吐き出すように言って、彼女は泣き始めた。  
 何とかなだめようと浮かべていたあいまいな笑顔は吹き飛び、俺の顔には後悔だけが浮かぶ。  
 泣かせてしまった――俺のせいで――  
「あー、えっと、おい、未央……」  
 何とか泣き止ませようと、肩を抱こうとしたら、彼女の方からわっと俺の胸の中に飛び込んでくる。  
 遠慮杓子無しの突進。思わず膝が砕けそうになるが、何とか意地で耐えた――よくやった俺。男の子。  
 隆之さん、隆之さんと繰り返し嗚咽する未央の背を、幼子をあやすようにぽんぽんと叩きながら、俺は帰ったら  
善行の古狐に大いにイヤミを吐いてやろうと心に誓っていた。  
 
 小一時間が経って、ようやく未央は泣き止んだ。  
「……悪かった、未央」  
「………………」  
「もう、金輪際こんな任務は受けない。本当だ」  
「………………」  
 実際、俺の心の中は後悔で一杯だった。泣かせるような事はしないと、そう誓ったのに、このザマだ。  
 もっと、もっと大事にしたい。しなきゃいけない。でないと、また俺は後悔する。  
 俺が思ってる以上に、もっともっと大切にしないと駄目だ――そう、俺は学んだ。  
 だからもう、繰り返さない。  
「私も……」  
「ん?」  
 泣きやんでからずっと黙り込んでいた未央が、口を開いた――何故か、頬を赤らめながら。  
「私も、悪かったと思っています……」  
「え?」  
「……あの、その……隆之さんと、に、えっと……こういう事、いたして、おりませんでしたから」  
 ……これは一体どういう事だ。  
 未央の顔はこれ以上無い程に真っ赤に染まりきっている。こういう事、というのは、つまりはそういう事だろう。  
「だから、殿方として、欲求不満が溜まるのも、仕方がありませんよね……私、迂闊でした」  
 確かに、俺と未央は、未だにキス以上の段階に歩みを進めた事はなかった。  
 だが、別に俺は欲求不満というわけじゃないぞ? 今回の依頼だって、古狐が古狐だから知ってる古傷を持ち出されてイヤイヤ……  
「……ちょっと待て」  
「けど、もう大丈夫です、隆之さん!」  
「だからちょっと待てって」  
「私、その……練習、いたしましたから……こういう、こと……」  
 最後は消え入るような声で、彼女はそう言った。  
 ……なんでそういう話になる!?  
「……練習、って?」  
 何を聞いてる俺。  
 驚きと困惑が、思わずあらぬ質問を口走らせた。  
「えっ? それは、その、野菜……とか……」  
 ………………落ち着け、俺。野菜を秘所に突き入れて喘いでる未央を想像してテント作ってる場合じゃない。  
「……未央」  
「なんですか?」  
「お前さん、自分が何言ってるかわかってるか?」  
「え……そ、それは……」  
 落ち着いて思い返して、彼女はようやく自分が何を口走ったのか気づいたらしい。  
「……わ、私……な、何を言っているのでしょう!?」  
「……俺の方が聞きたいよ」  
「い、い、い、今のは、今のは聞かなかった事にっ!」  
 真っ赤も真っ赤、掌まで真っ赤にしながら、慌てて俺から視線をそらすように後ろを向いた。  
 ……ああ、もう、ホントに……。  
 微笑ましい。可愛い。愛おしい。  
 俺はコイツが――今ここに生きてるコイツが、大好きだ。  
「未央」  
「きゃっ」  
 後ろを向いた未央の背を、包み込むように抱きしめる。優しく。傷つけないように。  
「た、隆之さん……っ?」  
「聞かなかった事に、ってのは無理な相談だな」  
「……え、あ……。………………っ!?」  
 未央の背に、俺は自分の猛った物を押し当てた。  
「練習、したんだろ?」  
 
「ウワァァ!?…」  
振り向くとそこには、菅原乃恵留と渡部愛梨沙と横山亜美がいた。  
「こんな所で何やっているのよ!」と乃恵留…  
すかさず愛梨沙が  
「そうだぞ上田君仕事しろよな〜遊んでいるとまた石田と小島にどやされるぞ」  
 
上田はホッと一息ついて、  
「な、なんだ君達か…」  
横山はむっとしながら  
「なんだ…じゃ無いでしょ!  
折角声を掛けてあげたんだから、  
感謝しないとぶっとばすから!」  
乃恵留が「トラなんてほっといてカラオケいこっ」  
「…うん」と愛梨沙  
「うぉぉぉぶっとばす!」と横山…  
 
「…はぁビックリした…何だったんだ…一体」  
その時、  
 
 
「…上田?」  
 
 
…と石田の声がした、  
「?!」  
「やあ、上田君さっきから覗いていたのかい…」  
ジトっと上田を見ながら小島が言った、「…つ!?」上田は顔を真っ赤になってしまった…  
「そうなの?」  
と石田に問われて、上田は頷いてしまった…  
 
 
「ああ…入って来いよ」  
 
 
 
「あ…上田のココも航と一緒だ…」  
石田はそう言ってズボンの上から上田の股間をさすった  
「えぇっ!?な…ななな…」  
 
小島は笑いながら、「上田君には刺激的すぎたかな…アハハ」  
 
上田は、学兵らしく精いっぱい威厳を保ちながら、  
「こじ…小隊長殿こ、こんな所で何をやっているんだ…いし…中隊長殿まで…こんな…」  
 
「私なら…いつもしているから大丈夫だ」  
「…そ、そんな中隊長殿…」  
「…咲良、口でしてやったらどうだい?」  
 
「ええぇっ!?」  
石田は上田のズボンのファスナーを下げてペニスをやさしくさすりながら、朱い瞳で上田を見つめていた…  
(ああ…その瞳で見つめないで…見つめられると…僕はあぁぁ)  
上田は顔を赤らめていた…  
「上田も苦しいのか?  
いいよ…私でよかったらしてあげる…」  
「ち、中隊長…ちょっ…まっ…アァッ…ヒャウッ!」  
 
石田は上田のペニスを絶妙に舐めまわした…  
「やっぱり上田はおかしい…ウフフ変な声を出して…」  
小島は石田の苺柄のショーツをすりおろして、「咲良にして貰うだけでも有り難いと思うんだな…その間、俺が咲良を楽しませてやるよ」  
そう言うと小島は濡れぼそった石田の秘裂にペニスを挿入した…  
 
「ハァ…ン…チュ☆ハァァァァァ…!  
おっきいいいの…奥にぃぃぃ…」  
 
石田は、後ろから小島に秘裂を責められながら、上田のペニスの鈴口を舐めていた…  
「アッ…ハフッ…ン…上田…ヒモヒイイ?」  
「ち…中隊長殿…さ、最高です…☆」  
 
「へっ咲良…やっぱりお前の膣(ナカ)は最高だなぁ…」  
 
「ンンッ…!ハァァァァァ…ッ…クフゥ…ン☆」  
 
「ハウ…ンッ…ンァン…チュルッ…ンブッ…ゥ…ンウ…ンウウゥッ…ンッ…ンッ…ッ☆…ンプッ…チュ☆」  
 
やがて上田は…  
「あ…もう…ダメだっ…なんかで…出るんだよ…い…しだ…っ!」  
 
やがて絶頂を迎えた上田のペニスから白い粘液が石田の咥内に注ぎ込まれた…  
「ングッ…!?…ンンン…っ…ン―ッ…ングッ…ン…クフッ…アハァッ…アァアンッ一杯…ィィィィ…ハアッ…マダ…出てルゥゥゥゥゥッ☆  
ハァ…ァァァァァン!!」  
 
 
「ア…ン…凄い量だ…でも、もうだしちゃうなんて…、上田って早いんだ…」  
 
 
 
「俺はまだまだだよ…咲良ぁああ!」  
 
「ヤァン…アッ…アッ…イィヨオォォッ…航ォォォ…ハアッ…ハアッ☆モッ…トォォォ…」  
 
(ああ…航と…中隊長は素晴らしいんだなぁ…ペンギン…)  
上田は精液と鼻血をだしながら呆けていた…  
 
完  
 

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