菅原はブラを着けていなかった。服の上から指で探ると、乳首を貫通している金属のピアスの感触がわかる。俺は布ごと乳房の頂点をつまんで引っ張り、そこにニプルピンチを装着した。  
「はァッッッ!! ――っ、くるぅぅぅぅッ!!」  
 白目を剥きながら、舌をだらしなく垂らして菅原がビクビク震える。ニプルピンチをぱちん、と指ではじいてやると、それだけではしたなくイキまくっていた。  
「ッかは……ぁっ!! ひぐゥ……ひぐ、ひぐ……ッ!」  
 口の端から泡を吹きながら、幸せそうな顔でイキっぱなしだ。クラスメイトにじろじろ眺められていても……いやむしろ、見られているからこそタガが外れちまってるのかもしれない。どこまでも変態に堕ちたものだ。  
「い……いや……もうやだぁ……! なんだ、一体なんなんだ! もうやだ! こんなのやめるっ!!」  
 石田が顔を真っ赤にしながら叫んだ。机を蹴り飛ばすようにして逃げようとする。俺はテレポートパスを使って音もなくその背後に回りこんだ。格闘術で腕を極めて、床にねじ伏せる。  
「やっ……くそ、こら、工藤! 隊長にむかってぇ……!!」  
「フフ。どこへ行くんですか、下僕二号? 女王様の命令はまだ終わってませんよ?」  
「くぅぅっ……」  
「女王様のいうことききますからって、さっき誓ったくせに。覚えの悪い子ね?」  
「助けてぇ! 谷口ッ!! こら、助けろぉ! ばかぁッ……!」  
 さっきから椅子にどっかりと座りこんで眉間にしわを寄せていた谷口が、それに答えて言った。  
「……んあ? うむ。隊長は……隊長はぁ、なんというかいろいろ無防備すぎる!!」  
 ――酔っていた。  
 それも、しこたま酔っていた。  
 横にいる村田が、さらにどばどばと谷口のコップに酒を注いでいる。それを全部、律儀に飲み干す谷口。  
「ゴクッ、ゴクッ、……くはぁぁぁっ。――けしからん! パンツとか肩車とか、そういうのはいやらしいんですよ! 隊長! 自分はいつも! 隊長の下半身に惑わされているのであります! どうしてそういういけないことをするのでありますかッ!!」  
「た、たにぐちぃ……?」  
 情けない声で呻く石田隊長。  
「そういう悪い子はぁ!! おしりぺんぺんだぁ!!」  
 ぐおお、と襲い掛かってきた谷口が、隊長を肩の上に軽々と持ち上げた。そしてびったんびったんと平手で尻を叩いてはゲラゲラ笑っている。  
「がっはっはぁ!! 思い知ったかぁっ!」  
「やぁ……! うッ! んッ!! んんんッ!!! ……ひぐぅ!! こんな、こんなのぉ……!! ふぇ、ふぇぇぇえええ」  
 とうとう石田は半べそをかきだす。  
 だが、それで終わるほどこの宴は甘くない。  
 谷口が散々いたぶって床に転がした後、子供みたいにしゃくりあげる石田のそばに、俺は腕を組んで立った。  
「ま、これで尻叩きの命令はこなしたとしましょうか。……でも、女王様の命令に従わなかったのはまずいわよね? 命令違反だなんて、軍人ともあろう者が、あってはいけないことですよね?」  
「ゆ、」  
「赦さない」  
 俺は石田を仰向けに突き飛ばし、両足を抱え込んだ。そして股間を片足で踏みつけるように押さえる。  
「女王様に逆らった者は、電気アンマの刑!! アハハハ!!」  
「ひあッ!!? ひ、うひひひィ!? はぅ、はぅうぅぅあああああああ」  
 靴を脱いで、割れ目につま先を食い込ませるようにしてカクカクと小刻みにバイブレーションする。  
 
「ひっ!? ひっ!? ひいいいやあああああああ!」  
「ウフフ、アハハハハハ! どう? 女王様に逆らうとこうなるのよ? ウフフ、ウフフフフ!!」  
「やだ、やだぁ! なに、なにこれぇ? おし、おしっこでそううぅ」  
「赦してほしかったらちゃんと謝りなさい。ほら、ほら!」  
 足の親指をぐいぐいめり込ませるようにして、性器を振動でいたぶる。わざとスカートがめくれるように足を高く掲げ、白くてまぶしい太ももを衆目に晒してやった。  
「やめっ、やめろぉぉぉ」  
「野口、竹内! 腕を押さえつけなさい!」  
「サー、イエスサー!」  
「おま、おまえらぁああ! うひ、うひぃぃぃぃっ!! やめろ、本当にやめろッ! もれちゃう、もれちゃうからぁああああっ!」  
「あら、それは面白いわね。漏らして見せてよ隊長。アハハハ!」  
「お、鬼ぃ、悪魔ぁっ!! ひぁぁぁあぁああああっ!!」  
 石田は腰をくねくねさせて逃げようとするが、それは返って無様な格好を晒すだけだった。下着が危なっかしくねじれて、もう少しでピンク色のがはみ出しそうになっている。  
「いいですか? これが女王様に逆らった者の末路なんですよ。ルールを破るとこういう目にあうんですからね? わかりましたかー? え? わからない? そうですか、じゃあもうちょっと振動強くしますね?」  
「や、やあああっ! わかった、わかったからぁっ!! もうしないでぇっ、ひ、ひぃぃぃううううっ! もれるぅううう」  
「よく聞こえませーん。ウフフフフ」  
 つま先でくじるようにぐりぐりとクリトリスを踏む。さらに、バウンドを利かせて膀胱を軽く叩くようにトントンと繰り返してやると、石田はぶんぶんと首を振ってもがきまわった。  
「でるぅううう! 出るからあぁッ! だ……ッ、らめらってぇっ!!」  
「やめて欲しかったら、女王様にお願いしてみたらどうですか?」  
「ま、またそんなぁっ! は、恥ずかしいこと言わせる気だろっ!! ――くっ!!」  
 ――もちろんそうに決まってるだろ。  
「だ、だめっ……らめぇぇぇええっ、もう、もれちゃうううう! おねがい、おねがいだからぁっ、やめてぇええっ!」  
「あれぇ? ちょっと湿ってきちゃってるんじゃないですかぁ、隊長? ちょっと漏れちゃってるんじゃないんですか?」  
「嘘ぉっ!? ――ッッ!! やぁぁぁああ、つよくしないでぇぇっ!」  
「やめて欲しかったら、どういえばいいかわかってますよね? 最新最高の新型さんの記憶力はどうなんですかねー?」  
「――ッ、くううううう……」  
 石田の頬が真っ赤に染まり、耳や首筋まで紅潮している。瞳はとろんと潤み、どう見てもマンコを足でいたぶられて感じている雌の目だった。  
「……やらぁ……やめてくらさぁいぃ……!! ごめ、ごめんなさいするからぁ……っ!! ひぅっ、恥ずかしいのぉぉ……うぅっ」  
 
「『絶対に女王様には逆らわない』……と言いなさい」  
 膀胱を揺さぶるように振動を強める。  
「言う、いうからぁ……!」  
「何でも言うこと聞きますか?」  
 顔を真っ赤にしてうんうんと首を振る石田。そこで俺は、じゃあ、と冷たい声で言った。  
「『皆の前でおしっこしろ』って言われても、できますか……?」  
「そ、そんなぁっ……! ひぐぅうっ! でるぅ、もれるぅぅう……」  
「あらあら。まあ、どのみちこのままじゃ皆にお漏らしを見られちゃいますけどね」  
 そらそら、と好き放題に股間を踏みまくる。石田は転げまわるようにもがくが、逃れられるわけもない。このまま漏らさせてやるのもいいか、と俺が思い始めた頃、石田がようやく――折れた。  
「す、する……なんでもするぅぅぅ!! もうぜったいじょおうさまにはさからわないからあ……!!」  
 我らが隊長が泣いて許しを請う。俺はその切迫した懇願に満足し、条件をつけた上で開放してやる。  
「じゃあ、これにおしっこしなさい」  
 ことん、と床に紙コップを置く。  
 石田はスカートがくしゃくしゃにまくれたまま放心して横たわっていたが、再度急かすと怯えたようになって、恐る恐るコップを覗き込んだ。  
 そして、周りの目を気にしつつ、涙目でスカートの下に手を入れる。  
 
 ――もぞもぞ……。  
 
 その瞬間、周りの空気がむわっと暑くなったようにすら感じた。男どもの目つきが変わっている。  
 ――その下をはいていない、それも隊長が。  
 世の中の男どもはそういうシチュエーションが大好きらしい。まあ、俺もだが。  
 隊長はぎゅっと目をつぶって、真っ赤な耳をしたまま、”ふぅっ”と小さく息をつく。コップを手にとって位置を調整する。  
 そして、「ちょろろろ……」とせせらぎのような音を立てて放尿した。  
 男どもが口笛を吹いて覗き込むスカートの下から、黄金色のアーチを描いてコップへ垂れ落ちていく。  
 俺は羞恥心に震える石田の表情をたっぷりと堪能した。  
「…………ん……ぁ…………」  
 ――あ、いま少しイッたな、こいつ……。  
 開放感と被虐心で潤んだ目に、絶望に似た恍惚感が満ちる。  
 クラスメイトに、部下たちに見物されながら放尿させられ、それなのに気持ちよくなってしまう。うちの隊長は、美しいほどに既に堕落していた。  
 言いなりになることに快楽を感じてしまったら、あとは堕ちて、堕ちて、狂っていくだけ。  
 ……そう、俺のように……。  
 ――もっと狂え。  
 もっと、もっとだ。  
 この小隊全部を巻き込んで、狂宴を繰り広げよう。  
「ウフフ……」  
 
 さあ、次の籤を引こう。  
 
 
 

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