*  
 
 たとえば、空にもう一つの月が浮かんでいたとして。  
 たとえば、そこからやってきた正体不明の怪物に人類が滅ぼされかけていたとして。  
 たとえば、生きている人間のほとんどが怪物と戦うための強化クローンだったとして。  
 たとえば、怪物との戦争の激化で、年端もない子どもたちが戦争に駆り出されるような事態だったとして。  
 
 そしてたとえば、戦争のため、生体兵器としてラボで人体改造を受けた少年がいたとして。  
 たとえば、少年が――すでに肉体は女性化していたが――ラボで実験動物かつ性的ペットとして玩具にされる日々を送っていたとして。  
 さらにいえば、誰も、誰一人、彼を救おうとしなかったとして。  
 
 たとえば……それでも、人間たちは退屈で平凡な生活を積み重ねているのだとしたら。  
 少年の境遇とは無関係に、友達と一緒に食事をしたり、学校に行ったり、告白したりされたり、嫉妬大爆発だとか、初々しい青春を楽しんでいたりするのだとしたら。  
 そして今日もどこかで幻獣と人が戦い、殺されているのだとしたら。  
 
 ――そんな世界は、存在する価値があるのか?  
 
*  
 
 私は――いや、俺は、時々すべてを破壊したくなる時がある。むしゃくしゃしているのとは違う。もっと気だるくて、どうしようもない衝動だ。  
 その”気分”は、たとえば自分の裸体を眺めているときに起こる。着替えるために服を脱いだ時。風呂に入ったあと、鏡を見たとき。そのあまりにきれいで魅惑的な肢体に、ある種の暗い感情を覚えるのだ。  
 美しくくびれた腰。  
 やわらかくふくらんだ乳。かたちのよい尻。  
 細い肩、細い指、細いうなじ。  
 流れる金の髪、上品な微笑み、夢見るような赤い瞳――。  
 絶世の美少女、”工藤百華”のイメージ。  
「……くっくっく……」  
 鏡の中の美少女、つまり俺が、邪悪な笑みを浮かべる。ばかげていた。何もかも見下げ果てるほどばかげた話だ。俺のこの姿は、人体実験の結果に過ぎない。第五世代の能力の副作用としてホルモン異常が起こり、女性化が進行しているだけだ。  
 その証拠に、俺の股間には男のモノもぶら下がっている。  
 しかもそれは、鏡に写ったあられもない美少女の裸身に欲情したのか、半分ほど勃起していた。  
「……あほか」  
 自分で自分に興奮するとか、どんな変態だ俺は。  
 だがそれはある意味では無理もない。何しろ、今の俺は外見的には震えが来るほどの可憐な少女なのだ。それは自分自身でもわかっているし、だからこそそれを武器にすることも覚えた。  
 俺は男だからこそ、男の弱点は知り尽くしている。どうすれば男を転がせるかなんて、自分の心に問いかければいいだけだ。  
 こんな美少女に、男ならどうされたい? ……決まってる。  
 いやらしいことをしてもらいたいのだ。  
 だから、ラボを出てからは、さんざん『その手』で危機を切り抜けてきた。最初は男とするのにも抵抗があったが……女の服を着たままヤれば女っぽい気分になれるのに気づいて、次第に違和感がなくなった。  
 ホモとは違うと思う。女としてのヨロコビってやつも知っているってだけだ。もしかしたら俺は、脳も女性化してきているのかもしれない。  
「ふぅ……」  
 俺は濡れた髪を掻き上げる。優雅な仕草だった。嫌味なほどに。  
 気だるさが収まらない。どうしようもなく暴力的になっているのを自覚する。何でもいいから滅茶苦茶にしたい気分だ。  
 この感情は性欲に似ている気がする。というか、おそらく性欲と幻滅と嘲りが入り混じっている。他人と自分、両方をぶっ潰したい。ばかげてる。何もかもばかげてる。こんな世界は、こんな自分は、間違いすぎていて吐き気がする。  
 ――これが、絶望……あしきゆめってやつかもな……。  
 そんなことをふと思う。幻獣も、こんな気分で人を殺すのかな。  
「くだらないですわ。共生派でもあるまいし」  
 
 髪を乾かして時計を見ると、まだ眠るには早い時間だった。昂ぶった気持ちを抑えたいが、今夜は叔父貴もいない。いっそ叔父にサディスティックに虐めて貰えば気が晴れたかもしれないのに。  
 ――独りでヤるのも面倒な気分だ……。  
 俺は憂さ晴らしに誰か呼び出してやろうと思って、多目的水晶からテレパスセルを呼び出した。小隊の……誰だったかにちょっとねだって巻き上げたモノだが、なかなか重宝している。  
「どれ……あら、みんなもう寝てるの? 早いわね」  
 クラスメイトの位置を検索すると、学校にいる人間はほとんどいなかった。  
「――ん?」  
 保健室で吉田遥が何かしているようだ。  
 あの娘は、おせっかいデブの山口葉月に世話されているわりに、あまり葉月になついていない。むしろ俺の方に親近感を抱いているような節がある。引っ込み思案でハッキリしない態度のせいで、こっちは少しイライラするが。  
 ……まぁ、正直に言えば、俺がイラつくのは彼女の態度とか性格のせいじゃないのかもしれない。俺からみると、彼女は『恵まれている』のだ。周囲に気にかけてくれる人間がいる。常に誰かの助けをもらって、鉢植えか花瓶の花のように生かされている。  
 本人は何の努力もしているように見えないのに、かわいそうだからとか、彼女はそういう子だからとか、そんな理由で甘やかされて、しかも別に感謝しているそぶりも見せない。ゲームやってるだけじゃねーか。  
 純粋で未熟で、対人戦略のタの字もない。それがイラつく。  
 世界はそんなに優しくないと言ってやりたくなる。  
「ふん……いっそ、直接そう言ってやろうかしら?」  
 暗い気持ちが、俺の中でむくむくと頭をもたげてくる。  
 ――いいや。むしろ身体でわからせてやったほうが早いかもしれない。  
 世界の醜さ、残酷さ、不公平さを。  
 お前が、今までどんなに甘ったれていたのかを。  
「ハハ……最低な人間だな……」  
 気だるい気分だ。もう、どうしようもないくらい。  
 俺は脱衣かごの制服を着なおし、家を出て夜の学校に向かうことにした。テレポートすれば一瞬だ。  
 ちなみにテレポートパスも、篭絡した男連中からせしめた。すでにクラスの男の半数は俺の虜だ。ちょっと甘い言葉を囁いて、キスして、胸でも触らせてやれば簡単なものだった。女連中はそれが気に食わないみたいだが……そんなのは顔と身体に自信のない人間のやっかみだ。  
 持てる武器を使って何が悪い?  
 武器を持って戦わない奴を踏みつけて、何が悪い?  
 そうされたくないなら自衛の手段を持つべきだ。他人に踏みつけられ、押さえつけられ、好き放題に犯されてからじゃあ遅いんだよ。  
 誰かが自分を助けてくれると思ってる人間など、踏みつけられてしまえばいい。  
 ……そうだ。思い知らせてやろう。  
 世界の闇の部分を。それを知らなかった頃の自分がどれほど恵まれていたのかを。  
 ただの人間が、その気になればどれほど邪悪になれるのかを。  
 思い知らせてやろう――今夜は誰も、彼女を救わないと。  
 
 俺が保健室に入っていくと、吉田遥はベッドの中で、毛布をかぶって携帯ゲーム機をピコピコ弄っていた。いつものように帽子を目深にかぶり、小さな身体を丸めるようにして膝を抱えている。  
「こんばんは、吉田さん」  
 品が良く見える微笑を口もとに浮かべて、会釈する。  
 吉田が何かボソボソ喋った。聞こえない。また少しイラッとするが、俺はぐっと堪えて吉田に近づいていった。  
「何してるの、こんな時間に」  
「…………ゲーム」  
 見りゃ分かるよ。  
 画面に没入したままこちらを見ようともしない吉田に、俺は一瞬バカにした視線を投げてから、親しげに話しかける。  
「葉月の所に帰らないの?」  
 ふるふる、と無言で首を振る。その意外に強い(吉田にしては、だが)意思表示に、俺は驚いた。  
「どうして? 何かあったの?」  
「……で……から」  
 またボソボソ喋る。  
 俺はさりげなくベッドの端に腰掛けて、吉田に密着するように耳をそばだてた。  
「ごめんなさい。よく聞こえなかったんだけど……。今なんて言ったの?」  
「……家出してきた、から」  
 硬い声で言った。  
 俺は内心、面白いことになってるじゃないか、と思いながら、「葉月が心配してると思うけど」と呟いた。  
「大丈夫……電話、してあるの」  
「今日は帰らないって?」  
 こくん、と頷く。好都合だった。俺は心の中で舌なめずりしながら、手管を練る。  
 まず、ぶるっと身体を震わせて見せて、「寒いわね」と言った。  
「そっちに行ってもいいかしら?」  
「え……」  
 吉田が手元の携帯ゲーム機を見つめたまま、身体を硬直させる。俺は相手に返事をさせる暇を与えずに、吉田の毛布に潜り込んだ。  
 背中を抱えるようにして、肩越しにゲーム画面を覗き込む。こうすれば、おっぱいが密着してやわらかな感触を伝えることを俺は知っていた。  
「……あぁ、あったかい」  
 耳元で囁く。  
 吉田はひそかに頬を染めながら、もじもじと身じろぎした。  
「くっつかれるの、嫌?」  
 また、無言でふるふる。  
「……緊張、するだけ」  
「ふぅん。そう」  
 俺は吉田の身体をふんわりと抱きしめ、頬に息を吹きかけるようにそう言った。吉田の身体がこわばり、華奢な肩がゾクリと動いたのを俺は見逃さない。  
「スキンシップ、嫌いだったかしら」  
「女の子は……好き」  
 吉田はカチャカチャとロボットじみた動きでゲーム機を操作しながら、訥々と呟いた。  
「……工藤さん、いい匂いがするし」  
「さっきシャワーを浴びてきたから」  
 そう言ったが、それだけではない。ラボで肉体改造を受けた俺の汗腺からは、人心を惑わすフェロモンが分泌されている。その香りは周囲の人間を微妙な程度に興奮させ、性的な気分にさせる。これも実験の副作用の一つだった。  
「そう、遥って女の子が好きなのね」  
「男の子は……怖いから」  
「そう。そうなの。ふぅん……。なんとなく分かるわ」  
 顔を密着させるように近づけ、唇が耳たぶ触れるほどにして囁く。秘密めかすように。  
「きっと、男の子が怖いのは、あなたに性欲を抱いてるからよ」  
 
「性、欲……?」  
「そう。遥は、セックスって知ってる?」  
「…………………………………………………………………………」  
 長い沈黙の後、こくっ、とうなずいた。  
「まあいやらしい」  
 あてこするように言ってやる。  
 途端に、吉田の頬がかっと熱くなった。  
「……そういうの、…………常識、だから」  
「そうよね。だれでも、興味があるものね。セックスには」  
 わざとらしくゆっくりと、口に含むように、言ってやる。セックス、の部分はハッキリと、かつ淫靡な笑いを含めて発音した。  
「それが……何の関係が、あるの……」  
「だって遥が男の子を怖がるのって、男の子と仲良くしたらセックスされちゃうと思ってるからでしょ?」  
「ちが……」  
「遥ってほんとエッチなのね。男の子を見たら、いつもセックスのことを考えてるんだ」  
 ゲームをする吉田の手元が、わずかに狂った。敵からの攻撃を避けきれず、体力のゲージが減る。  
 吉田は何かを堪えるように下唇を噛み、気を取り直してリスタートする。しばらく無言でゲームをして、ようやく落ち着いたのか、こう言い返してきた。  
「それは……工藤さん……でしょ」  
 くすっ、と思わず笑みが漏れる。  
「そうね、その通りだったわ」  
 俺はそう言いつつ、吉田のおへそやら脇やらふとももの外側やら、性感帯に近い微妙な場所をまさぐるように触った。そのたびに、吉田は敏感にビクッ、ビクッ、と反応する。  
 また、吉田がゲームでミスをした。  
「……くすぐったい」  
 その声にかすかに甘い響きがあるのを聞き取り、俺はほくそえむ。  
 さらに攻撃を仕掛けることにした。体育座りしたふとももの間に手を割り入れ、熱っぽい息を耳に吹きかけながら、ふと思いついたように言う。  
「遥って、オナニーしたことある?」  
 瞬間、吉田の手が硬直した。  
 ピコピコピコ、チュドーン。  
 画面にゲームオーバーの文字が流れる。  
「あーあ。やられちゃったわね」  
「……動揺させるから」  
「ふぅん。思わず動揺するくらい興味があるわけね」  
 ギクリ、とまた吉田が硬直する。俺はふとももをやさしくなでなでしつつ、吉田の腰をロックするように抱き寄せた。  
「せっかくだから、教えてあげましょうか? ゲームより面白いですわよ」  
「……いい」  
「遠慮しなくてもよろしくってよ」  
 すばやく股に指を滑り込ませた。下着の上からかるく触れ、クリトリスを探り当てて、つつくように刺激する。  
「…………やっ!!」  
 ピクン、と吉田が背中を反らせた。  
「反応いいのね」  
「……やめ、やめ、て……」  
「あら」  
 下着の横から指を割り込ませて、奥のひだに触れた。  
「――っ!」  
「……こんなに濡らしてるくせに」  
 じたばたともがく吉田の小柄な身体を、俺は強引に押さえ込んだ。後ろから抱きかかえるように体重をかけ、抵抗を封じる。  
 爪を綺麗に整えた細い指先が、吉田の秘所にくちゅくちゅと侵入していく。  
「や……い、嫌っ……!」  
「騒いでも誰も来ないわ。こんな時間だもの」  
 
 ふとももの間の熱く蒸れた空気が俺の手に纏わりつく。薄い陰唇をこじ開けるように中指を滑り込ませると、粘り気のある淫液が指の腹に触れた。  
「……っ、……っ!」  
 吉田が細い腕で押しのけようと抵抗してくるが、俺は腰をしっかり押さえつけて動きを封じている。  
「ほら、こんなに音がしてる……」  
 穴の入り口に指先をこじ入れ、わざとニチニチ音を立てるようにかき混ぜる。羞恥で真っ赤に染まった吉田の耳が可愛らしい。  
 俺はあふれ出してきた液を掬い取り、クリトリスに塗りつけて細かくつつくように動かした。  
「……あ、うぁ、んんッ……!!」  
「あら、クリトリスずいぶん感じてるのね。こっそり自分で弄ったりしてるんでしょ。遥って悪い子よねえ」  
「や、そんっ、……んっ、くッ……」  
「毎日クリトリス悪戯するのやめられないのよね。白状しなさい」  
「毎、日なんて……してない……」  
 声を上げそうになるのを我慢しながら、涙声で言い訳してくる。ああ、虐めたくなる反応だ。  
「へえ。どうだか。こんないやらしい肥大したクリトリスになるくらいなんだから、相当一生懸命に悪戯してるんじゃないかしら? 皆に隠れてシコシコ一人で弄りまくってるのね」  
「や、いや……ち、違うも、んッ……」  
「じゃあ遥のクリちゃんはどうしてこんなにいやらしいわけ? おかしいじゃない、説明がつかないわ」  
 吉田の膣の奥からどんどん愛液が溢れてきていた。パンツがしっとりと湿るほどの量だ。愛液もねとねとした液からサラリとした潤滑液に変わり、指の動きを少し激しくしてやると腰をビクビクさせて反応している。  
 俺は実体験として女の感じるところは知っているし、そこそこテクもあるつもりだが、それにしても敏感だった。もしかしたら、こいつは本当に元から淫乱なのかもしれない。  
「しら、ない……っ。ほ、ほんとに私……」  
 防ごうとしていた膝も力が抜けてくったりと開き、無意識に腰を浮かせている。  
「あ、あの……ね、あのね……。私の……ほんとに、そんな……」  
「何よ。はっきりおっしゃい」  
「く、クリトリス大きいの……? ほ、他の人、より……」  
 ……ふん。  
 俺は軽く鼻で笑って、白々しく言ってやった。  
「どうかしら? 明るいところでしっかり見てみないとわからないわぁ」  
 
 確かめてあげるからそこで下着脱いでオマンコ見せなさいよ、と言ってみたら、吉田は簡単に騙されて股を開いた。まさに、赤子の手をひねるよう、だ。アハハ。  
 俺に言われたとおり、吉田は保健室のベッドに仰向けにこてんと横たわっている。おそるおそる膝を立てて、細いふとももを晒して足を開いたその姿は、まるで親に売られた幼女のようだ。……痛々しいほどに邪気がない。  
 俺はベッド脇に灯りをよせて、吉田の股間を明るく照らした。真っ暗な部屋の中で、そこだけが黄色い電球に丸く切り取られる。  
「…………っ」  
 吉田は帽子を両手でぎゅっと押さえてくちびるを噛んだ。恥ずかしいのを必死に我慢しているらしい。  
「へーえ、遥ってまだ陰毛生えてないのね。子どもみたい」  
 窓の外では雪が降り始めているようだった。静かな夜だ。皆、戦いを忘れて安らかに眠っているだろう。こんな平穏な夜に、吉田遥は俺に遊び半分にメチャクチャにされてしまうのだ。あーあ、可哀想に。  
「スジも単純な感じね。……中の色、なかなか綺麗よ」  
 俺は吉田のスカートを捲り上げ、割れ目を指でぱっくり開けて鑑賞する。  
 吉田の秘裂は、淫らにテラテラと濡れて光っていた。  
「肌白くてすべすべね。おしりも小さくて可愛い」  
 ウィンドウショッピングでもしているよう調子で、楽しげな俺の声が響く。だが俺の指は容赦なく吉田のクリトリスをつまみ、包皮をめくり、こりこりと捏ねくり続けている。  
「……っ、……、ぅんっ……! や、やっぱり大きい……の?」  
「そうねぇ。そういえば私、そんなに他人の見たことないから、わからないわ」  
「え、ええ……? っ……、あぅ……!」  
「知ってる? クリトリスも勃起するのよ。ほら、硬くなってるの自分でわかるでしょ。ウフフ」  
「ど、どうして……そんな、に……いっぱい触っ……」  
「あら、オナニー教えてあげるって約束でしょう?」  
「そんな約束……、あぅっ! や、やくそく……してな、い……ひぅ……!」  
 俺はさらに執拗に愛撫を続けながら、今度は吉田の性器やクリトリスの形や色が淫乱だと決め付けて、言いなじった。  
 欲求不満で中途半端に自慰をしているからこんなふうになるのよ、もっと徹底的に処置をしないとダメね、私がちゃんとしてあげるから遥は言うことを聞くのよ、と口からでまかせを言い連ね、涙目になってうなずくまで自分のいやらしさを信じ込ませた。  
「遥のおまんこは本当にスケベね。こぉんなによだれをベチャベチャ垂らして。よっぽど溜まってたのね。折角だから中からお汁ぜんぶ掻きだしてあげるわ」  
「う、ううぅ……。ご、ごめんなさい……」  
「クスクス。悪い子」  
 薄笑いを浮かべながら、俺は吉田の処女の穴に指を入れようとした。  
「!! ……だ、ダメ……っ!」  
 細い声で、吉田が急に叫んだ。  
 両手を伸ばして、俺の手を押さえつける。震える声で言う。  
「な、中はまだ……怖い……から……」  
「あら、そうなの。怖いのね」  
 俺は淑女の笑みを浮かべ、吉田のほっぺたに優しく手を添えた。吉田が安心したように頬を染める。  
 直後、冷たく言い放った。  
「……だから何?」  
 ――ずぼっ。  
 
「あうッ!!! イヤぁぁぁっ!! い、痛……いぃぃ……っ!」  
「ウソおっしゃい。気持ちよくてたまらないくせに」  
 俺はすばやくGスポットを探り当て、泡立てるようにかき混ぜた。  
 グッチャ、グッチャ、と卵を混ぜるような音が股間から漏れる。  
「や、ヤダッ……! むりやり、しない……で……」  
「ウフフ。……イ・ヤ」  
 指を二本にしてわざと乱暴にねじ入れると、「ひぎっ……!」と吉田が怯えた目で呻いた。その瞳に差した恐怖の影に、俺はゾクゾクした。  
「アハハ。アハハハ。気持ちいいのね? 無理やりされるの好きなんでしょう? すごく締め付けてるわよ、遥のおまんこ!」  
「ヤダ……ヤダ……ヤダ……っ!」  
 吉田が手足をばたつかせてもがく。それで抵抗しているつもりなのか。水の中で溺れる蟻のように無力だ。  
 俺は小さな悲鳴を上げ続ける吉田の唇をキスで塞ぎ、強引に舌をねじ込んで口内を犯した。腕の下で暴れる未発達な少女の肉体。押さえつけ、抵抗を封じ、さらに首に手をかけて絞めた。  
「えぐぅ……!!」  
 一瞬動きが止まったところに、俺は手早く吉田の手を後ろに回し、親指に枷をはめた。軍で懲罰に使われる親指錠だ。  
 ないしょだが、時々、俺はこれで叔父さんと遊んでいる。  
「あ……あれ……? えっ……?」  
「ほら、これでもう動けないわよ、遥」  
「い、イヤぁ……っ!」  
 俺は服の上から薄い胸を撫で回しながら、身動きできない吉田の首すじを嘗め回した。嫌がりながらもビクッと愛撫に反応する様子に愉悦を覚える。まさに「襲ってる」って感じがして、たまらなく獣性が刺激される。  
 耳たぶをはみはみしながら制服のボタンをはずし、胸元をがばっと開いた。白いブラをずらし、手を滑り込ませる。小さくて硬い乳首を指先で捕え、強くつねった。  
「いっ……!」  
 痛そうな声を上げながらも、吉田の体は快感で弓なりに反り返る。  
「叫んでもいいのよ。誰も助けになんか来ないから」  
「く、工藤さん……。どうして……こんなこと、するの……?」  
「愉しいからよ。決まってるでしょう?」  
 乳輪の小さい、小梅のような吉田の乳首を唇ではさみ、口に含む。くちゅ、と唾をまぶして舌で舐め転がす。  
「んっ、くッ、……ぅ……ッ! や、やめ……」  
 面白いように反応する。吉田が腰をねじってもがく。  
「やめて欲しいの? 嘘おっしゃい」  
 爪で強く弾いてやる。痛い、と叫ぶその声が、さっきよりも甘さを増している。  
 ぐすっ、と吉田が涙声で洟をすすった。  
「おねがい……。やめて……もう……、もうやめ、て……。おかしいよ……こんなの」  
「おかしい? そう。そうね……。おかしいわね」  
 ――この世界の、すべてがな。  
 苛ついた、気だるい感情が俺の中で膨らんでいく。  
「ククッ」  
 突然、俺は大声で笑い出したくなった。胸の奥を真っ黒に塗りつぶされた気分だ。ああ、おかしい。ふざけているよ、まったく。性行為だと? 性行為だと? それが何だ。なんになるというんだ。どうせ妊娠など出来もしないくせに!  
 俺は愛撫の手を止め、赤く光る瞳で吉田を見下ろした。拘束され、いいように嬲られるしかない哀れな犠牲者を。慰みもの、とはよく言ったものだ。もの慰み程度にしか、こんなことには意味がないのだから。  
「もう、やめてくれる……?」  
 吉田が怯えた小動物の表情で見上げてくる。  
「……いいわよ。でも、条件があるわ」  
「条件……? なに?」  
「私が今から言う言葉を、復唱すること。それができたらやめてあげる」  
 
「ほ、ほんと……?」  
「ウソは言わないわ」  
 俺ははだけた胸をおざなりに直してやりながら、唇を湿した。  
「最初は、『私はあなたの奴隷になります』よ」  
「い、……言う、の?」  
「そうよ」  
 十秒くらい躊躇った。そして……吉田は、なおも騙されてくれやがった。  
「私は、……あなたのどれいに、なり、ます」  
「次。『私の身体はあなたのものです』」  
「……私のから、だは……あなたのもの、です」  
「『おっぱいも乳首も好きにしてください』」  
 俺がわざと媚態を込めて言うと、吉田は目をそらして小声になった。  
「おっぱい……も、ち、乳首も……好きに、してください」  
「声が小さいわ。最後は『オマンコ自由に犯してください』よ」  
「おま……」  
 口をつぐんだ。  
「……言わなきゃ、……ダメ?」  
「ダメ」  
 吉田はぎゅっと緊張した。それから搾り出すように訥々と言った。  
「……おまんこおかしてください」  
「自由に、が抜けてるわ」  
「お、おまん、……おまんこ……」  
「声が小さい」  
「おまんこ、自由に、おかしてください」  
 上目遣いで、吉田がそう言った。俺は含み笑いする。本当にこいつは、自分が何言ってるかわかってるんだかな。  
「フフ……よく言えたわね、偉いわ。ご褒美にいいもの見せてあげる」  
 俺は吉田の前に立つと、自分のスカートの前をたくし上げた。  
「…………?」  
 まず吉田は、何だかわからない、というような顔をした。それから、次第に理解の色が広がり、やがて、絶句した。  
 俺の股間の――女性ものの下着を押し上げる、激しく勃起した男根に。  
 パンツをするりと落とし、睾丸のあるべき位置に陰唇が、そして膣があることを見せ付ける。  
「あ……あ……あ……」  
「すごいでしょう? 世の中にはこんな身体の人間もいるのよ」  
 吉田の頭を帽子の上からなでてやりながら、鼻先に亀頭を突きつける。  
「生のおちんちん見るのもはじめて?」  
 吉田は言葉を失ったまま、まばたきもしない。  
 俺は吉田のあごに手をかけ、上を向かせた。  
「おい、口を開けろ」  
「…………」  
 答えないので、俺は吉田の頬を張った。乱暴に頭を揺さぶり、叱り付けるように怒鳴った。  
「開けろって言ってるの。分からないの、グズ?」  
「……ぁ、え……?」  
 吉田がおずおずと口を開ける。そのくちびるの隙間に、俺はチンポを突っ込んだ。  
「……あぶぅ……っ!」  
 吉田の大きな黄色い帽子をへしゃげるように押さえつけて、俺は腰を振った。吉田がもがもがと叫びながら泣きはじめた。俺は意に介さず、イラマチオで口を犯した。  
「……かはっ……、げぼっ、……えぐぅ……」  
「いい具合よ、遥。遥はマンコだけじゃなく、口マンコもエロいわね」  
 苦しそうに鼻で息をしながらぐずぐずと泣く吉田に、俺は言った。恋人が愛を囁くように愛しげに。  
「今からこれであなたのマンコを突きまくってあげる。どう、嬉しい?」  
「うぁ……ぐむッ、おえッ……」  
 俺は吉田の帽子をむしりとり、どこかへ放り投げた。髪をつかんで腰を揺すり、吉田の苦しげなうめきを聞きながら、喉の奥に射精した。  
 腰が溶けるかと思うほど気持ちよかった。  
 
「おねがい……ゆるして……やめて……もうやめて……」  
 吉田はずっと、念仏のように小声でそう呟き続けている。涙に濡れた頬には、殴打の後が赤く残っていた。  
 その瞳には、もうあまり抵抗の意思がない。つまらないくらいにもろい少女だった。  
 もちろん、口に出した精液はぜんぶ飲ませた。こぼすとひどい病気の原因になるわよ、とか適当なウソも吹き込んでおいた。まさかとは思うが、吉田のことだから信じるかもしれない。  
「ゆるして……ゆるして……」  
「ウフフ。ダメよ」  
 俺はクスクス笑いながら、力任せに吉田の足首をひっぱり、仰向けに倒した。  
 膝を割って、股を開かせる。  
 心が痺れたようにぼんやりしていた吉田が、ハッと息を呑んで緊張した。  
「いやぁぁぁっ! ……それは……それだけはやめて……おねがい、やめ、て……」  
 焦ったように早口で言った。それだけはやめて、か。ハハ。ひょっとして、女同士だから処女膜を破られることはないとでも思っていたのかもしれない。  
 残念でしたー、だ。  
「あら、いまさら怖気づくの? オマンコ自由に犯してくださいって、そのお口で今言ったばかりの癖に」  
「だ、だってあれは……そう言ったらやめてくれるって……」  
「え? なあに、それ?」  
「い、言ったもん……。恥ずかしいこと、言うとおりに復唱しろって……そしたらやめてくれるって、」  
「ああ、あれ。ウ・ソ」  
 けろりと言って、俺はずっぷりと吉田のマンコにペニスを埋めた。  
 割り裂くようにして奥まで一気に突き入れる。  
「ひっ、……ひぐぅっっ……!! い、痛ぁ……あああああああああ……ッ!」  
 吉田の目からぼろぼろと涙がこぼれる。  
 儚くて、惨めで、悲しくなるような美しい表情だった。  
 俺は胸が切なくなるような気持ちを覚えながら、それでも、ぐいぐいと腰を使って吉田を犯すのをやめなかった。  
「意地悪……ウソつき……。ウソつかないって、言ったくせに……」  
「クスクス……。アッハハハ! そうよ、私は意地悪でウソつきなの。知らなかった? この世界には平気でウソをついて人を騙せる人間もいるのよ。ウフフ。お勉強になったわね?」  
 吉田の膣内は狭くてきつかった。だが、じっくりとピストンしてやるうちに少しずつ滑らかになり、鼻にかかったうめき声にも甘い響きが混じり始める。  
「あれ? まさか気持ちいいの、遥? 処女なのに犯されて感じてるんだ? アハハハ。本当に、救いがたいほどセックスが好きなのね」  
 吉田には否定する気力もないようだった。  
 俺は睦みごとのように甘い声で、吉田にマゾヒズムを刷り込んでいった。  
 遥はオマンコ無理やり犯されると死ぬほど感じる淫乱なのよ、と言い聞かせるように囁き続けた。だから仕方がないのよ。こうされるのは全部遥がいやらしいからなのよ。  
 それを吉田に何度も何度も確認させ、イエスと言わせ、自分は淫乱です、いやらしいおまんこきもちいいですと自然に口にするまで強要した。  
「きもちいいです……きもちいい……あ、う、ああ……きもちいい……」  
 吉田はレイプされて処女を奪われながら、熱に浮かされたように気持ちいいと言い続けた。  
 そのうちに吉田の膣はぐしょぐしょに濡れ、抵抗なく俺の男のものを受け入れるようになっていた。  
 俺は吉田のマンコの感触をたっぷりと楽しみ、くったりと膝が折れるまでじわじわピストンしたあとで、激しく突き上げて仕上げにかかった。  
「ん、んん、ん、んああっ、……あっ、あっ、あっ、う」  
 いつのまにか、遥の足が俺の腰に絡みついている。  
「あ、ああ、あああっ! はぁっ、はぁあっ、ひぅ、はぁぁあんっ!」  
 きゅう、と締め付ける感触がペニスに伝わってくる。それを契機にして、俺は射精した。  
 吉田の膣内に、どくどくと脈打って精液が吐き出される。  
 長く尾を引く余韻が管の中をじいんと伝わってきた。  
 吉田は、乱れたシーツの中にぐったりと倒れ伏している。  
「はぁ……。はぁ……。はぁ……」  
 潤んだ瞳が、いつになく色っぽかった。  
 俺は言った。  
「ねぇ遥、何終わったような顔してるの? 夜はまだこれからなのに」  
 吉田が茫然と顔を上げる。  
 その目の前で、俺は鞄からローションを出し、利き手にたっぷりと取った。  
 吉田をうつぶせに寝かせ、尻を突き出させる。  
「今度は、これをね……こうするのよ」  
「……え……? な、に……?」  
 驚く吉田のアヌスに、それを塗りこんだ。  
 
 後ろの穴にぬるぬるした液を触れさせる。グニュ、と指で押し付け、まんべんなく押し伸ばすように指でくぼみに塗り広げていく。  
「ひっ、イヤぁッ! ……な、何?」  
 吉田は混乱したように身をよじった。だが、親指錠で後ろ手に拘束されている吉田は抵抗できない。  
「ウフフ。ほんとに可愛いお尻ね。まあるくて、きゅっと締まってて。でも遥、遥のお尻の穴はすんごくいやらしいわ」  
「……や、イヤァ……ねちょねちょする……気持ち、悪い……」  
「慣れたらそれがたまらなくなるの」  
 俺は薬指の腹を使って、くにくにとアヌスを刺激しはじめた。第一関節の半分くらいを埋めるようにしてマッサージしてやると、吉田は可愛いお尻をピクン、ピクン、と震わせて反応する。  
「な、なんで……そんなとこ、触るの?」  
「それはね、遥。ここの穴におちんちんをハメるためよ」  
「……え? そ、そんなの、無理だよ……!」  
「できるのよ。それも、すっごく気持ちいいの。おまんこよりお尻のほうがずっとずっと感じるのよ。いやらしい遥なら絶対に気に入るわ。……ほら、力抜かないと痛いわよ」  
 言いながら、俺は吉田のアヌスに薬指をずぶずぶと沈めた。  
 んぅっ、と吉田が苦しげな喘ぎを漏らす。  
「ウソ……そんなの……ウソ……入るわけない……っ!」  
「ウフフ。これはウソじゃないの。遥はこれから、お尻の穴を犯されてやみつきになるくらい感じるのよ。そして、自分から『お尻にチンポ挿れてください』っておねだりするようになるの」  
「そんな……そんなわけ……」  
 ローションのおかげで、指の第二関節までスムーズに挿入できた。そこから、入り口を優しく揉み解すように刺激していく。  
「やっ……ひんっ……ふぁっ……はぁああ……」  
 わけがわからない、という顔をしながら、吉田は指の動きにあわせてビクビクと感じていた。  
「こんなの……へん、だよ……ぁ、う…………くぅ……っ」  
「だから子どもだって言うのよ、遥は。大人なら誰でもしてるわ」  
 ゆっくりと、出したり入れたりして吉田の反応を愉しむ。入れるときの苦しげな呻きと、出すときの力が抜けるような喘ぎ。指先に絡みつくてらてらした腸液が、吉田の快感を物語っていた。  
「私はお世話になってる叔父さんにいつもしてもらってる。いつも気を失うくらい感じて、頭の中がとろとろになっちゃう」  
 薬指の根元まで深く差し込む。俺の女の指が、少女の尻を抉るようにずっぽりと埋まった。  
「はぁ、ぐぅ……っ!」  
 吉田が大きく口を開けてのけぞった。唾液が細く糸を引いて垂れる。  
「クスクス。気持ちいいでしょ? もっともっと、お尻を感じるようにしてあげる」  
「こんなの……おか、おかしいよぉ……っ、はぁう、……っ!」  
「どうして? 気持ちいいんだからいいじゃない。だいたい、遥はどこの穴も淫乱に出来てるんだから、こっちだって開発してあげなくちゃダメなのよ」  
「か、開発って……?」  
「遥はお尻の穴でセックスできるように改造されちゃうってこと。よかったわね、ウフフ」  
 俺が上品に微笑んでやると、吉田は怯えた目で驚愕した。言葉が見つからない様子で口をパクパクさせ、青ざめた顔で「ウソ」と声なくつぶやく。  
 ウソでも冗談でもない、というように、俺は「お尻の穴気持ちいいって言いなさい」と命令した。  
「や、……は、ぁん……っ!」  
 俺が尻の中で指をねじると、吉田が甘い声を上げる。そしてそのわけのわからない快感そのものに恐怖して、泣き始めた。  
「こ、こんな……こんなの……」  
 ニヤニヤ笑いながら、俺は少し強めに腸壁をマッサージしてやる。たっぷりほぐれたところで、指を二本にして突っ込んでやった。  
 
「ふぐぁ……ッ!」  
「ウフフ。もうこんなに拡がっちゃったわね」  
 中でクネクネと指を擦り合わせてやると、吉田は搾り出すような声を上げて呻いた。息も絶え絶えになりながら、上擦った喘ぎを漏らし続ける。  
「へぐぅ……あぅ……あぁ……指ぃ……振動……振動が……あぅッ! くぁ……あぁッ!」  
「お尻の穴ほじくられてそんなに感じるんだ。遥って、思った以上の変態ね」  
 涙とよだれでべとべとになった顔を拭って綺麗にしてあげながら、俺は吉田のアヌスが今どんな状態になっているか、詳しく教えてやった。  
 濃い色の肉がめくれ上がって、中のピンク色が見えていて、白く泡立った粘液がマンコにまで垂れていると言ってやると、吉田は屈辱感に目を潤ませた。  
「すっかりやわらかくなって、入り口ぐぽぐぽいってるわよ。もうどんな太いチンポでも飲み込んじゃえるわね」  
「ひどい……。こんなの……ひぐッ、……だ、だめ……だめだよぉ……はぐぅ……ッ!」  
「ダメ? ダメだからなんだっていうの? ダメだって言えばやめてくれるとでも思うの?」  
 俺は吉田の髪をつかみ、ぐいっとこっちを向かせた。  
「やめて欲しかったら、『お尻にチンポ挿れてください』って言って御覧なさい」  
「……ウソだ……言ったって、するもん……。ふッ、ひぎっ……。う、ウソつきだもん……!」  
 俺はくちびるが裂けるようなニヤリとした邪悪な笑みを浮かべ、嬉しそうにうなずいてやった。  
「そうよ。そして、遥はそのうちに『お願いだからお尻にチンポ挿れてください』って懇願するようになるのよ」  
 俺はコンドームを手早くつけると、亀頭をアヌスにあてがった。  
 吉田の細い腰をつかみ、軽く腰を使うと、意外なほどすんなりと中へ侵入する。  
「は、入ってくる……ウソ、ウソぉ……」  
 まるで水が浸透するように自然に、ペニスが飲み込まれていく。  
「……イヤぁ……は、入らないよぉ……! 入るわけないのに……はああああっ」  
「アハハッ。なんだかんだ言って、遥はケツマンコで感じまくっちゃってるじゃない。お尻、とろとろに濡れちゃってるわよ」  
 小刻みに前後しながら、俺は吉田の奥へと支配を進めていった。一センチずつ侵略するごとに、吉田が悲鳴のようなよがり声を上げる。悲しげな啜り泣きが、切羽詰ったような焦燥に変わり、だんだん意味を成さないうわごとになっていく。  
「あ、あぅッ、……あぐッ、……ひ、拡がってるぅ……! は、入ってき……ッ! ウソ、ウソッ……! ひぐぅ……ッ! あ、あ、あああ、ひぐぁっ、や、んああああああっ!!」  
 
 ズコズコと腰を使うと、括約筋がきゅっと抱きしめてくる。中で粘つくものがかき回される卑猥な感触がたまらなく心地いい。  
「はぁ……。ああ……。遥、遥のお尻すごくいいわよ……」  
「うう、はああ、……やだ、もう……やだ……ヤダ……。……かしい、おかしいの……。おしりへん……。ひぐぅ、ひぐぅ……たすけてぇ……葉月ぃ……」  
 ――クッ! ハッ! 傑作だ!  
 俺はヘドロを飲み込んだようなドス黒い情念に衝き動かされて、吉田の背後から痛罵を浴びせかけた。  
「ハ! アハハッ! そうね、助けてもらえばいいわ。『工藤さんのせいで私、お尻の穴犯されて感じるいやらしい女の子になっちゃった』って葉月に言いつければいいじゃない! どんな顔するか見ものだわ! アッハハハハッ!」  
「――ひぐッ! ふぁ、あはぁぁぁあああああああっ!!」  
 俺は吉田のアヌスをぶっ壊す勢いで、ニヤニヤ笑いながら腰を叩きつけた。敏感な腸壁をグチャグチャに犯しまくる。吉田の擦り切れそうな細い悲鳴が心地いい。ひゃははは。もっと叫べ。いっそ死ね。ケツぶっ壊れて死んじまえ。ああ、締まる。ケツの穴締まって気持ちいい!  
 どうだ吉田、最高だろう? 世界が闇に染まっていく気分は。絶望で脳が蕩けてしまいそうだろう?  
「はぁぁぁ……。ねぇ遥、どうせだから岩崎にも乃恵留にも教えてあげればいいのよ。吉田遥はこんなにいやらしいんですって。クソひりだす穴ズコズコ犯されてイきそうになってますって!」  
「や、やめ……! 言わないでぇ……こんな……う、ぐぅぅ、はぅぅぅっ!」  
「んッ、あっ、……っ!」  
 チンポの軸に快感が集まっていく。  
 そのまま、俺は射精した。  
「は、は、はぁう……っ……!! ……っ、……!!!」  
 吉田の括約筋がぎゅうっと締まり、俺のチンポから精子を残らず搾り出す。どくどくと脈打つリズムに合わせて、吉田の全身がひくひくと震えた。  
 吉田はシーツをかき集めるようにして両手を握り締め、切なげに細い肩を震わせる。  
 汗や体液にまみれ、乱れたベッドに放心して倒れ伏すその姿は、もはやいとけない少女と言うには似つかわしくないほどに艶かしかった。  
「イッちゃったわね、遥」  
 くすぐるように話しかける俺の声は、自分でも思ってもみないほどに優しいものだった。  
 
「お尻でイッたこと、皆に報告しなくちゃね?」  
「や……」  
「嘘よ。言わないわ。二人だけの秘密にしてあげる」  
 俺の指が吉田の紅潮した頬をなぞり、くちびるに触れる。  
 吉田はその指が劇物であるかのように怯えて固まった。  
「その代わり、遥は私のペットになるのよ。いいわね」  
「ペットって……」  
 吉田が濡れた睫毛を伏せた。  
「どう……すれば、いい、の?」  
「私が命令したら、いつでもセックスさせること。オマンコもアナルも毎日いじって、私がいつでも使えるようにしておくのよ。あなたの身体は私が自由にする。私が好きなときに、好きなように、好きなだけ犯すの。どう、嬉しいでしょう?」  
 続けて、「イヤならいいのよ?」と、退路を塞ぐように言ってやる。  
「でも、どうなるかわかってるんでしょうね」  
「…………」  
 吉田の、少し侮蔑を含んだ恐怖の視線が、俺を満足させた。  
 すべすべのお尻をなでてやりながら、俺は吉田を抱き寄せた。吉田は抗わなかった。  
「お尻を犯されちゃったんだもの、しょうがないじゃない?」  
 言い聞かせるように囁いてやる。逃げ道へ誘導するように。  
「もう遥のケツはうんちするための穴じゃないのよ。遥の後ろの穴は、男のチンポを愉しませるための穴なの」  
 わかった? と何度も念を押して、うなずかせ、「遥のお尻は何の穴?」とたずね、「男の人のおちんちんを挿れるところです」と言わせた。  
「じゃあ、今から遥は私のペットよ。……心配しなくても、いい子にしてれば可愛がってあげる。でも、ちゃんと言いつけを守れなかったら、もっと痛くてひどいことをするからな」  
「わか、った……」  
「わかりました百華さま、よ」  
 冷たい声で命じると、吉田はひくっ、としゃくりあげて、観念したように小声で言った。  
「……わかりました百華さま。何でも言うこと聞きます……」  
「そうよ。それでいいのよ、遥」  
 ごほうびよ、と言って、俺は吉田の親指錠をはずし、チンポをしゃぶらせた。  
 まだまだ夜は終わらないし、調教は始まったばかりだ。  
 まずはフェラチオのやり方を教え込む。バイブやローターでイくクセをつけさせる。休み時間に呼び出しては精液を飲ませ、四六時中セックスに夢中にさせてやる。  
 それから、竹内か野口辺りを丸め込んで、複数プレイをさせよう。  
 年少組の鈴木や渡部や佐藤を巻き込んで、人間関係をガタガタにしてやるのも面白い。  
 あのイラつくほど純真な石田隊長にも、吉田のいやらしい姿をきっちり見せつけて、一生消えないトラウマを刻んでやる。  
 とにかく、これから吉田には、自分がただの奴隷でセックスの穴に過ぎないってことを徹底的に教え込む。ブレインハレルヤで頭をパーにして、安い金で男どもにマンコを使わせ、身も心もドロドロに汚してやる。  
 毎日セックス漬けにして、命令されればいつでも誰にでもやらせるマゾ雌に仕上げてやるんだ。  
 そうして吉田遥は小隊の精液便所になる。  
 それが運命だ。どうしようもないのだ。諦めろ。  
 ――誰も、彼女を救わなかったのだから。  
 
 
 そう……。  
 あのとき、誰も俺を救わなかったように。  
 
 
BAD END  
 

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