「ん・・・く・・・」  
でそうになる声を必死にこらえる  
そんな俺を見て石津は黒く笑みながら俺の体を愛撫する  
ここは女子トイレの個室  
なぜ、俺がここにいるのかというと石津に連れてこられたから  
俺と石津は付き合ってる  
歪な関係で  
最初付き合ったときも、俺は睡眠薬を飲まされ、手足を縛られて逆レイプされた  
理由は、自分のものにしたいから、らしい  
俺からは石津に手を出さす、石津の好きなときに手を出せる  
俺は石津の逆らえない、嫌われたくないから  
誰かに嫌われるのは怖いから、逆らえない  
「陽平・・・、気持ちいい・・・」  
石津の言葉に俺はコクコクうなずく  
これが終ればきっと石津は俺を解放してくれる  
そう、信じてる  
けれども俺は知らない  
石津が持つ、スタンガンとテレポートパスの意味を  
 
 
 
「陽平・・・」  
私の目の前でベットにくくりつけられている少年、滝川 陽平を私は見つめる  
私と陽平は付き合っている―――私の意志で。  
彼はきっと私と付き合うことは望んでない―――彼は森さんが好きだから。  
私と彼が付き合ってるのは、彼が私を受け入れてしまったから  
速水君が絢爛舞踏になり、その後を追いかけるかのように陽平も絢爛舞踏になった。  
速水君は恋人の芝村さんのために舞踏になり、陽平は仲間のために舞踏になった。  
そんな彼を待っていたのは、冷たい拒絶  
皆を守る為に戦ったのに、みんな彼を化物と拒絶した。  
速水君や芝村さん、茜君は陽平を拒絶しなかったが、新井木さんや加藤さんなど、  
彼と軽口を叩いていた人が手のひらを返したかのように拒絶した。  
「陽平・・・」  
彼の肌に触れる。  
そこには訓練でついた傷跡があった  
彼は拒絶される事を恐れている  
だから森さんに何もいえないし、私を受け入れた。  
「私の、陽平・・・」  
彼の唇に自分の唇を落とす。  
あなたはどうなろうとあなただから  
大丈夫、私はあなたを拒絶しない  
だから  
 
――――いっぱい、壊してあげるね、私しか考えられないように――――  
 
私は、口元だけに笑みを作り、彼を起こそうと、彼の体を揺らした。  
 

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