ヤンダルの脅威から去ったパロ聖王国の復興は急ピッチで進んでいる
そんなある日。
レムスはある決意を固めた。
(今夜実行するときが来た。)
だいぶん体力も回復し、己の容姿もかなり良くなってきた。
鏡の前に立って自分の姿をチェックする。
長く伸びていた銀色の髪はだいぶ切り落としてさっぱりした、
まさに月光のしずくをあつめたかのようにつやつやとしている。
紫色の瞳には、輝きと張りもある。
(それに背も少し伸びたか?)
元々背は高かったが、まだ若い盛りで食欲も回復すると身体の機能も活発化してきたらしい。
レムスはガウンを羽織ると、宮廷中が寝静まっているさなかリンダの部屋に向かった。
リンダはベッドの中にいた。
が、眠りは浅く侵入者の気配を感じてハッと身を起こす。
戸のそばに長身の若い男が立っていた。
「レムス!」
リンダはあまりにおどろき、目は完全に覚めた。
「しっ」
レムスは制するとすぐにベッドのそばにつと寄った。
「リンダ、僕たちは子を成さねばならないよ」
いきなりリンダの手を取って引き寄せる。
「えっ……」
頭の中が真っ白になったのか、彼女は訳がわからぬままぼうっとした。
しかし、目の前の弟が着ているガウンの下は、寝巻はなく裸身らしいのが見えてきて
彼女は急に我にかえる。
「レムス、何考えてるの?」
ふるえる声で、身をかたくするリンダを見て
レムスは愛しさが急にこみ上げてきて
「ああ、なんて可愛いんだろう!」
衝動にかられてギュッと姉の身体をだきしめた。
暖かくて、柔らかくて、小さくて、いい香りがする。
思わず唇を吸う。
「いや!!なんでこんな事するの!」
必死でもがき身を離そうとするリンダだが、レムスの力はずっと強く中々離そうとしない。
「ねえ、リンダ、パロの血統はいまやぼくら二人しか残っていないんだ」
抱きよせたまま、リンダのやわらかい耳たぶに口をつけたまま、
「青い血の伝統を僕らの代で終わらせるわけにはいかない。子孫を残さねば、祖アルカンドロス大王にもうしわけが立たない。」
リンダは弟の熱い体温につつまれたまま、
「アルミナがいるでしょう」
レムスの妻の名を出して言ってみた。
レムスは顔を曇らせて
「アルミナはもう無理なんだ。あのおぞましい怪物を産んでしまった為にもう身体の機能が元通りにはいかなくなったんだ」
「それに、アルミナも承知しているよ」
「な、何を…?」
「リンダなら自分の代わりに僕の子を産んでもいい、と」
「な、なんですって…」
リンダは茫然自失とした。
と、いきなりレムスはリンダをベッドに押し倒す。
「リンダは知らないだろうけど、ずっとあなたが好きだった」
熱を帯びた濃い紫の瞳がリンダに迫る。
目の前にいるのは、本物のレムスだろうか
知らない男のようにも見えた。
「アルミナはとても可愛い。自分を慕ってくるし愛しい妻には変わりはない。」
レムスはリンダを見つめながら更に続けた。
「でも、可愛く思うのと本当に好きな人は違う」
「やっと…今日想いを遂げられる」
レムスはリンダを押し倒したまま胸を寝巻の上から包み込むように揉んだ。
十四歳のときに、戯れで揉んだ時を思い出す。
あの頃は若竹のような未熟な身体つきだったが、今は育ってきて桃のようにみずみずしくも甘やかで。
寝巻は薄いサテン地のようなものでうっすら肌が透けて見えてそれだけでも色っぽかった。
揉みながら更に、親指で胸の突起をこねる。
レムスの視線の向こうで、リンダが喘いでいた。 (ああっ…なに、この感覚…)
レムスの手が自分の乳房をいいように揉みまくる感覚に痺れ身をよじる。
リンダはとても敏感なたちだった。
彼女は美しいすみれ色の目をあっというまに潤ませて
弟に哀願するかのように声も出せず見つめる。
レムスの息も少し荒くなってきて
胸元を編みこまれている服のレースひもを解くと
頂きにかわいらしいピンクのつぶがある乳房があらわになった。
「ああ…綺麗だ」
うっとりと熱にうかされたかのように、
レムスは両手で双丘を掴みながら、くちびるで触感を楽しむかのようにかるく触れていく。
そして、舌でピンクのつぶをチュクと舐める。
「…っ」
リンダはびくびく身体を震わせ何とも言えない感覚の海に溺れていた。
レムスは着ていたガウンを脱ぎ捨てると裸身をリンダの前にさらした。
肉剣が大きくそり立っている。
「………」
リンダは激しいショックをうけた。
生身の男性の身体を目の当たりにするのは初めてだったのだ。
レムスは裸身をリンダの前に晒したまま上から見下ろす。
リンダは乳房のみあわらで(彼が胸元を開いたからだが)それ以外は薄い布に覆われまま
レムスの下で仰向けになったまま。
リンダの怯えたような澄んだすみれ色の瞳とレムスの欲望に萌える濃紫の瞳がかちあう。
レムスはリンダの身体を抱き起こして横に向けさせ
その背中に裸身をぴったりくっつけ、腕を彼女の胸に回す。
そうして乳房を揉みしだき赤い実を弄びながら首筋に舌を這わせる。
リンダは気がおかしくなりそうだった。
胸と首元、それに自分のお尻に熱い肉剣が動くたびに押しつけられる感覚に責められていた。
レムスの手や舌の動きはだんだん大きくなる