決して忘れる事の出来ない深い記憶と共に、静かな毎日が過ぎていた。  
そう、あいつがくるときまでは。  
 
その日、いつものように横島が学校からアパートに帰ってきた日のことであった。  
今日はGSのバイトもなく、久しぶりにゆっくりできると思っていた矢先。  
 
ドン ドン ドン  
(こ・・・この勢いよくドアを叩く感じはまさか・・・?)  
横島は恐る恐る玄関のドアを開けた。  
 
カチャ  
 
「せんせー!シロでござる!散歩にいくでござるー!」  
「だー!!やっぱおまえだったか!!」  
横島の部屋におしかけてきた元気な声の主は、やはりシロだった。  
予防接種を受けた後一度里に戻っていたシロは、最近またこっちの世界に遊びに来ていたのだった。  
クンクンクン!ハウッハウッ!  ペロペロペロ・・・  
横島が学校から帰ってくるのを待ち続けた鬱憤をはらすかのごとく、シロは猛烈な勢いで  
横島の頬を舐めてあげてくる。  
「わ・・・わかった!わかった!これからすぐ用意して出るから落ち着こうな。なっ!」  
横島は何とかシロをなだめ、適当に部屋の整理をすると、恐怖のロードへと歩を進めるのだった。  
 
「ふー、今日はふだんにもまして歩きまわれて、楽しかったでござるな、先生!」  
「あぁ・・・そうだな・・・30キロから先は覚えてないけどな・・・」  
既に横島の目はうつろになり、あらぬ方向を向いていた。  
「あー、もうお腹減りすぎて辛抱しきれないでござる!牛丼、牛丼、うれしいな〜っと!  
あれ、先生は食べないのでござるかー?」  
そういって、シロは不思議そうに横島を見つめるが、疲労困憊の横島には  
食べ物を口に入れる気力も残っていなかった。  
「あのな・・・俺はただでさえ、補習で居残りさせられてたんだぞ!そんなことおかまいなしに、  
明日休みだからっていつもより余分に歩き回りやがって・・・ちっとは加減を知れよな・・・」  
「申し訳ないでござる・・・でも、少しでも長く先生と一緒に歩きたかったのでござる。」  
シロはそういいながら、寂しそうな視線で横島を見上げる。  
この無邪気で純真な心を持ってすれば、横島にはそれ以上怒る気力も失せるというものだ。  
 
「ったく、しょうがないやつだな・・・ほら、俺のもやるからさ。」  
横島はそういって、手をつけてないまだ温かい自分の牛丼を、シロに手渡す。  
「わぁ!かたじけないでござる!先生、大好きでござる!」  
シロはそういって、いつもよりも激しく横島に抱きつき、頬を舐め上げる。  
クンクンクンクン! ヒャンヒャンヒャンヒャン! ペロペロペロペロ! ブンブンブンブン!  
「うわっはー!!どっどーどー。落ち着け、落ち着けー・・・」  
横島はそうシロをなだめながら背後に回りこみ、両腕を肩から首にかけて回し、  
故意ではないが、とっさに胸元に手が当たってしまう状態になった。  
 
(ぬぉっ・・・こいつ、しばらくあわんかった間にまた少し成長してるみたいだな・・・美神さんほど  
じゃないにしろ、このふくらみ意外とたまらんかも・・・はっ、俺は何変な気を起こしてんだ、  
こんな子ども相手に。これはシロを落ち着かせるためにしたことなんだから仕方ないことだよな、な・・・)  
横島は、そう自分に言い聞かせるかのようにつぶやいた。  
 
すると、興奮していたシロの勢いが少しづつ納まってきた。  
「くぅーん・・・先生、あったかいでござる。」  
シロはそうつぶやいて、胸元にいやらしい手つきで当てられている横島の両腕を、その白い腕で  
やさしく包み込むように掴んだ。  
横島は理性を自分の中の悪魔が破壊しようとする前に、慌ててシロに声をかける。  
 
「今日はもう遅いから、早く事務所帰って寝ろ。」  
横島は、まるで自分の子どもの心配をするかのように、シロを送り出そうとする。  
しかし、シロは堰を切ったように突然横島に質問を投げかけてきた。  
「わかったでござる。けど、先生、帰る前にちょっと聞きたいことがあるのでござるが・・・」  
「ん?」  
「拙者が里に帰っていた間に、こちらで大変なことがあったそうでござるが・・・」  
「え?・・・ああ、アシュタロスの件のことか?美神さんとかに聞いたんじゃないのか?」  
横島は、そうはぐらかすように味気のない受け答えをしてしまう。  
「聞いたには聞いたでござる。でも、先生のことが絡んでくると美神さんもおキヌちゃんも  
途中からなぜか詳しく話してくださらないでござる。先生の活躍を聞きたいでござる。」  
「それは・・・」  
横島は言葉に詰まってしまう。話せるだけの言葉を選んで話し出そうとしても、どうしてもルシオラのことが  
頭をよぎってしまう。大切な人を失った、一生消えることない思い出。  
「やっぱり先生寂しそうでござる。今日一緒に歩いてても、先生から何か寂しいにおいが滲み出てたでござる。  
先生、もしよければ、何かあったかお話願いたいでござる・・・」  
 
そのシロの言葉に、横島は動揺を隠せなかった。  
努めて気丈に振舞っていても、心の寂しさが漏れていたことに改めて気付いたのだった。  
「そっか・・・確かに、少ししんみりした話になるかもしれんが、頑張って聞いてくれるか?」  
「大丈夫でござる。先生のありがたいお話、一言一句たりとも聞き逃さないでござる。」  
そして、横島はあの時自分の身に起こったことをすべて打ち明けた。  
 
「・・・少し長くなったが、ま、そーいうわけだ。俺はよーやっとできた恋人を守るどころか、  
その恋人を犠牲にしてまで生き延びちまった最低野郎ってわけだ。」  
横島は、胸につかえていたものをすべて吐き出したような感じがした。話し終わった後の静寂が、  
少しだけ心地よい感じがした。  
 
ふとシロの顔を見ると、いつのまにか、シロは目に涙を浮かべていた。  
「せ、先生・・・申し訳ないでござる、そんな悲しいことがあったのに・・・話したくないことだったのに  
・・・拙者は先生の気持ちを何も考えずに・・・」  
シロは、横島の辛い過去を思い出させたことを後悔した。大切な人を失う悲しみは何よりも  
自分自身が一番よくわかっているつもりだからだ。  
「そうだな、まったく、お前は悪いやつだ。罰として、好きなだけその胸の中で泣かせてくれんかなー、なんて」  
雰囲気を変えようと、横島はいやらしい手つきをしながら、雰囲気を明るくしようとつまらない冗談を言った。  
しかし、シロは最後まで言い終わらぬうちに、横島の顔を自分の胸にあてがった。  
「先生!本当に申し訳なかったでござる・・・拙者の胸でよければ、思う存分お泣きくだされ!」  
「どわーーー!冗談にきまっとるやないか、アホー!!」  
そう言いながらも、シロの温かい鼓動が伝わったとき横島の中に、心の奥から溢れてくる熱い感情があった。  
いつか美神にもこうしてもらった時のように、懐かしい日々を思い出す。いつのまにか目頭が熱くなっていた。  
 
「・・・何か、悔しいでござる。」  
横島の顔を眺めた後、少しの静寂を置いて、またシロが話し出した。  
「先生にそこまで愛されたルシオラ殿が羨ましいでござる。よほどのお方だったのでござるな。」  
「・・・ま、まあそうだけどさ。ルシオラはルシオラ、お前はお前でいいとこあるから、気にすんなって。」  
しかし、シロの心中は穏やかではなかった。涙まで流すほど、横島の心を捉えた人。  
自分でもよく分からないが、嫉妬や羨望といった感情が体の中を渦巻いていた。  
 
 
「先生・・・先生は、拙者のことをどう思っているのでござるか。」  
シロは、顔を近づけてさらに横島に質問をぶつける。  
「今さら何言ってんだ。好きに決まってるじゃないか。俺の大切な一番弟子だぞ。」  
シロは、少し顔を下に向けてつぶやいた。  
「それはうれしいでござる・・・で、でもそれは、あくまで弟子ということにござる。」  
シロの愛らしい無邪気な笑顔が少しずつひきつっていく。  
「先生は・・やっぱりまだルシオラ殿のことを・・・」  
「・・・」  
横島は、今になってルシオラのことを話したのを後悔した。  
シロには、まだわりきって話をきけるだけの成長ができていないこともわかっていたのに。  
「拙者も、ルシオラ殿のように・・・先生と『恋人』になりたいでござる」  
突然のシロの言葉に、横島は固まってしまう。  
「何でまたそんなこと・・・」  
「一度里に帰ってから・・・ずっと、変だったんでござる。横島先生に会えなくなってから、胸の奥が  
締め付けられるような感じがしたでござる。早く先生に会いたいって、頭の中がいつもいっぱいだったでござる」  
「シロ・・・ごめんな、お前がそこまで俺のことを思っててくれたのに、俺はお前を傷つけるようなこと  
しちまって・・・」  
シロの思いを知った横島は、本当はいますぐにでもシロを抱きしめたかった。  
しかし、ルシオラへのトラウマからか、その手がとまってしまう。  
 
「シロ・・・もし俺が死んでも大丈夫か?」  
シロはいきなりの横島の質問に一瞬たじろいだが、笑顔で返す。  
「なっ何をいうでござるか。先生が死ぬわけないでござる。」  
「だからもしだって。たとえば、突然の事故とか病気とかでだ。」  
「・・・それは嫌でござる。先生のいない生活なんて考えられないでござる。」  
「シロ、人間出会いがあれば別れもあるってことだ。人を愛するってのは簡単なことじゃない。  
俺に頼るのはいいけど、いつか俺から巣立って一人で歩いていかなきゃならない。  
本当の意味での大人になってくれ、シロ。そうすりゃ、お前は充分生きていける。」  
「わかったでござる!拙者、一人でもやっていけるように頑張るでござる!」  
シロはそういって拳を握って自分に言い聞かせるように叫んだ後、また横島の側に近づいた。  
 
「でも、今は・・・今だけは先生に甘えていたいでござる。」  
(や、やばい・・・可愛いやつやな〜)  
いつのまにか改めてシロの無邪気さに虜になっていく横島がいた。  
 
「ま、まあこれからだな。あせらず自分のペースで成長していけばいいさ。」  
横島は取り繕うかのように、シロの肩に手を置きながら助言をかける。  
「恋人になれないなら、せめて先生を拙者の愛でなぐさめたいでござる。」  
そういうと、シロはまた横島に抱きついて、激しく頬を舐めた。  
「はははっ、よせって。まったく、しょうもないやっちゃなー。」  
横島は、徐々に自分の中の欲望がめらめらとたぎってくる。  
「そうだな・・・ずっととはいわんが、今日くらいは恋人になってやってもいいかな。」  
「本当でござるか!?」  
「ああ、愛する弟子のためだ。男横島、人肌脱いでやるとするか。」  
「拙者、感激でござる!先生、お願いするでござる!」  
 
「ま、まずはキスからだな。」  
そういって、横島はシロの体を抱き寄せる。  
「どうやるでござるか?」  
「簡単だ。お互いの唇をあわせりゃいいんだ。」  
「唇をでござるか?」  
「そうだ。やってみっか?」  
そういうと、シロが、吐息がかかる距離まで横島の顔に迫ってくる。  
横島の体は、いつのまにか緊張で固くなっていた。  
(や、やばい・・・いつのまにか目的がすり替わっちまいそうだ。これはシロのためだぞ。  
必要最低限のことだけしてすまさないと、犯罪になっちまう!)  
そう思った瞬間には、既に彼女の柔らかな唇が横島の唇と触れ合っていた。  
思わず、頭の中がぼーっとしてしまう。  
次の瞬間、唇の中でシロの舌が縦横無尽に動き回る。  
「ん!!ぐむっ!!」  
(何やっとんじゃこいつ〜!舌はそんなに動かさんでいいのに・・・教えとくべきだった。)  
思わずシロの顔を掴み、唇を離す。  
「げふっ、げふっ・・・あのな、シロ、こういうのは頬を舐める感じでなくていいんだ。唇を合わせるだけで  
いいんだ。ま、少しは動かしてくれてもいいが、程ほどというところでな。」  
「そうでござったか。なんだかつまらないでござる。」  
「つまらんかもしれんが、これが恋人になるための儀式だ。しょうがなかろう。」  
シロのキスが妙にツボに入っている横島。いつのまにか理性はほぼ消えかけていた。  
「先生、もう一度拙者に試させて頂きたいでござる。」  
もう一度、横島の頬にシロの唇が寄せられる。  
 
鼻息と共に、シロはできる限りの力で唇をあわせ、舌を動かしてくる。  
「ふ・・・ん・・・」  
そのうち、シロも感じ出してきたのか、目がとろんとなりかけているのが分かる。  
欲望のメーターが限界点にまで達しようとしていた。  
(も、もうダメやー・・・!!美神さん、おキヌちゃん、すんません!男横島、自分に嘘はつけません!)  
とうとう師匠としての理性という枷がはずれてしまった横島は、シロに手をかける。  
「シ、シロ、今度はもう少し発展段階に入ろう。そこに服を脱いで四つんばいになってくれ。俺も脱ぐから。」  
「服を脱ぐのでござるか?恋人の儀式というのは、いろいろ面倒なのでござるな。」  
本当は恋人の定義など当にすっとばしているのだが、理性の切れた横島にはそんなことは関係なかった。  
シロは、いわれたとおり四つんばいになる。横島は、シロの股間の部分に顔をうずめるようにする。  
「・・・!先生、そこは恥ずかしいでござる、汚いでござる・・・先生?」  
シロの声も、もはやこの状態では届こうはずもない。  
横島はまさに目の前にあるシロの陰唇を少し眺めた後、舌先を送る。  
先ほどのキスで少し濡れて来たのか、少し水気を帯びている恥毛に絡まれた秘部を舐めた瞬間、  
つーんとする味わいが舌先に広がった。  
 
「きゃ・・・ん!」  
シロのうめきごえが聞こえる。力が抜けたシロ自身により、秘唇が今にも顔を押しつぶしそうになる。  
(なんのこれしきっ!)  
横島は両腕でシロのお尻を支えながら、秘唇に舌先を送り続ける。  
「くぅ・・・先生、先生にばかり気持ちよくしてもらっては申し訳ないでござる・・  
拙者にも何かできることはありませぬか?」  
「よ、よし、じゃあここを舐めてくれ。できれば口で包むようにして、さっきみたいに所々を舐めて欲しい。」  
横島は悪びれるように、自分のモノに指を当てる。シロは、おしげもなく口先で横島のモノを包んだ。  
(お、俺なんかのために誰がここまでできるというんだ!?これはできるかぎりのことをしてやらねば・・!)  
横島は顔を上げ、さらに舌使いを激しくしていく。  
頭の中にあるのは、シロを気持ちよくさせてやること意外になかった。  
「あぁう・・・んん!」  
シロが声にならない声をあげた瞬間、横島のモノがきりっとした痛みを受けた。  
シロの口の中立派にそびえ立つ棹の真ん中に、シロの歯があたってしまったのだ。」  
「あおっ・・・!」  
横島は、鋭い痛みに意識を失いそうになった。  
が、日頃美神から何かと手痛い仕打ちを受けている彼のことである。マゾッ気の気質も手伝って、  
その痛みが逆に欲望を一層たぎらせた。  
 
(何の!男横島、これを耐え抜いてこそ男の真骨頂や!まけてられるかいな!)  
横島は、シロの秘部を、下から上にかけて舌先で勢いよく舐めあげる。  
シロの下半身を支える腕力に一層力がこもる。  
裂け目の先端にある芽を、舌先で転がして吸い上げた。  
「ひゃああああん!!」  
思わず横島のモノから口を離したシロは、背を反らせて嬌声を上げた。  
「先生っ・・!もうだめでござる・・!拙者、おかしくなってしまうでござる・・!」  
すっかり思考能力が抜け落ちているシロは、ただそこにある横島のモノのために意識を集中させる。  
一息ついた後、シロは再度横島のモノを口に挟む。野生の底力ともいうべきか、狂ったように舌を動かす。  
「シ・・・シロ!それ以上はまずい!もうやめていいから!」  
横島は慌てて制するが、シロは聞く耳を持たない。  
我慢すべきか、噴出してしまうのか、しかし答えは一つしかなかった。  
「シロ・・・ぐ・・・!」  
「くふぅぅ・・・!!」  
瞬間、音を立てんばかりの勢いで吹き出た大量の濁液が、シロの口内ではじけとんだ。  
 
「うぇぇ・・・苦いでござるよ〜・・・」  
シロは涙を流しながら、口を開けて横島の精液を手に吐き出す。  
「しょうがないだろ。お前が俺のいうこと聞かないから。」  
横島はそう口では平然を装いながらも、心の中では申し訳ない気持ちでいっぱいだった。  
「ごめんな、明日牛丼またサービスしてやっから。」  
「本当でござるか!?先生はやっぱり優しいお人でござる。」  
シロはそうときめいた様子で横島に抱きつく。  
「まだだぞシロ、儀式もこれで最後だ。心してかかるぞ。準備はいいか。」  
「はいでござる。」  
(こんなとこで終わってたまるかい、男たるもの、やはり中で逝かねば・・・)  
そこには、弟子の愛を利用して鬼畜に走った男の考えがあった。  
 
「シロ、足を広げて仰向けに寝るんだ。」  
「こうでござるな。」  
シロはそういっていうとおりに寝転がる。さきほどの行為で、ぐっしょりと股間は濡れていた。  
(か、感激じゃ〜!俺にも、ついにこの瞬間が・・・)  
横島は、先ほど欲望の一端を放出したというのにさらに大きくなったかのようなモノを  
シロの股間にあてがう。  
 
自分のモノとシロの秘部が触れあう感触にうっとりとしつつ、腰を浮かしてゆっくりと沈めていこうとする。  
しかし、なかなか思うように入らない。あせった時、シロが横島に声をかける。  
「なんとなく、わかるでござる・・・拙者の股間の穴に、先生のそれを入れるのでござるな・・・」  
「・・・・」  
「もう少し下でござる、そう、そこでござる。」  
「すまん・・・こんなときまでお前のフォロー受けちまって。」  
こんなときまでゴタゴタするのが情けなく思った。が、それがまた自分らしいと思わず笑みがこぼれる。  
腰を進めると、先端を湿り気が包む。びくっとシロの体が動く鼓動が先っぽを通じて伝わってくる。  
シロは、まるで子犬のように震えている。怖いのだろう、無理もない。  
「大丈夫だ、シロ、俺に任せろ。」  
「はいでござる。」  
シロは横島の背中に手を回してくる。  
入り口の圧力を押し広げながら、少しずつ進んでいく。熱い壁が所狭しと横島自身を包んでくる。  
初めての感触を楽しむ暇もなかった。  
「シロ、このまま一気に行くぞ、しっかりつかまってろ!」  
「はい・・・」  
その言葉を聞いて安心すると、横島はぐいっと腰を奥深く押し込んだ。  
「ああっ・・・!!」  
シロは恥ずかしい声を聞かれないように手元で口を覆ったが、甲高い絶叫がこだまする。  
「せ、先生と一つに・・・拙者、もう死んでもいいでござる。」  
「何言ってんだ、シロ、こっからが本番だぜ!」  
横島はそう笑顔で声をかけ、膝をついた状態から、腰を前後する。  
ぎこちなくはあったが、確実に一回ずつ感触を確かめながら行為を進める。  
「はぅん、はあっ、はぁっ・・・!」  
犬が舌を出しながら息遣いをするように、シロは横島の動きにあわせて激しい息遣いをする。  
だんだん調子が出てきた、ようだ。横島は力を込めてモノをさらに奥まで突き入れた。  
「くぅぅぅ・・・!」  
腰を動かすスピードがさらに速くなって行く。  
シロの身体がぴくぴくと少しずつ震えだした。切なそうな顔に、横島はさらに興奮した。  
背中に回された腕に力が入る。  
 
「あん!ん!・・・!はふっ・・!ひぇんひぇ・・きもひいいでござる・・」  
シロの顔は涙とよだれでぐちゃぐちゃになっている。  
腕と肉厚がさらに横島を締め付けてくる。  
「シ、シロ、もうダメだ、いくぞっ・・・!!」  
「ひぇんひぇ・・・!?」  
熱い液体が尿道から飛び出ようとしている。横島は最後の力をふりしぼった。  
目の前が真っ白になり、全てが一つに溶け合う感じがした。  
「シロ・・・うっうぉぉぉぉぉっ・・・・・!!!」  
「はああああああん・・・・!!!!先生の力が・・・拙者に入ってくるで・・・ござ・・る・・・」  
瞼がゆっくりと閉じていき、視界が狭まっていく。  
 
しばらくして、そこにはちょこんと座っているシロに対して土下座している横島の姿があった。  
「シロ!堪忍やぁ!許してくれぇ!ここまでするつもりはなかったんやぁ!  
犯罪者のレッテルでも何でも貼ってくれ!でも、美神さんだけにはいわんでくれ・・・  
ばれたら俺はくびになっちまう!」  
横島は必死にシロに哀願した。先ほどまでシロをリードしてた姿とは違い、情けないものである。  
「何やらよくわからんでござるが、大丈夫でござる。何もいわないでござるよ。」  
「ほ、本当か!」  
「そのかわり、一週間に散歩する回数を増やして欲しいでござる。」  
「ほ、本当にそんなことでいいのか?」  
シロは勢いよくうなずいた。  
横島は鼻をすすりながら照れくさそうにつぶやいた。  
「シロ、ありがとな。お前のおかげでまた生まれ変わったような気分だ。ルシオラのことは確かに忘れられない。  
けど、生き方を変えようとしたって無駄なことに今さらだけど気付いた。バカでスケベで今までどおり楽しく  
生きることがルシオラも喜ぶんじゃないかって。これからは、ルシオラのことはトラウマじゃなくて想い出になる。  
 
これからは、前だけ向いて生きてく。これからもよろしくな!」  
「こちらこそ、よろしくお願いするでござる!先生!」  
シロはまた横島に抱きつき、頬を舐めた。  
窓から部屋に差し込む朝日の光が、2人をやさしく包み込んでいた。  
 

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