対傭兵王国戦 ロ−ランディア・バーンシュタイン連合軍グランシル方面軍陣地
「こ・・・困りますシュナイダ−さん、私には・・・。」
バ-ンシュタイン側の司令部天幕でルイセが困惑の声を上げていた。彼女はテレポ−トの魔法を生かして連合軍間の伝令をしているのだ。
そんな彼女を司令官兼大臣のマクシミリアン・シュナイダ−は背後から抱きしめて耳元へと囁いた。
「一目見たときから君を好きになってしまったんだ。僕はルイセ君のことを愛している。」
突然の告白に顔を真っ赤にするルイセ。しかし義兄という恋人がいる彼女に受け入れることは出来なかった。
しかしシュナイダ−も諦めるつもりはなかった。ルイセに一目ぼれしていた彼は例え彼女の恋人が世界を救った英雄であろうとも奪い取る決意を固めていた。
その後も散々口説き落とそうとするシュナイダ−に対して恋愛経験の乏しいルイセは段々と気持ちが揺らいでくる。
「恋人がいようとも関係ない、ルイセ君のような美しい女性を生涯の伴侶としたいんだ。」
「シュナイダ−さぁん、私・・・。」
義兄にも言われた事のない愛を囁く言葉にルイセはついシュナイダ−を受け入れてしまい抱きしめ返す。
「ありがとうルイセ君。これからは僕が君を守るよ。」
そう言うとシュナイダ−はルイセを正面に抱き直すと彼女の唇に自分の唇を接近させる。そして・・・
「んんっ・・・ちゅぱっ・・・くちゅっ・・・。」
二人はちょうどお互いを抱きしめあう体勢で濃厚なキスを交わしていた。それは先ほど成立したカップルとは思えない・・・相思相愛の恋人同士が念願適いようやく結ばれる瞬間のような光景だった。
しばらくキスを交わした後お互い見つめあう。そしてシュナイダ−は意を決してルイセに話しかけた。
「兵達には朝まで周囲に近付かない様に言ってある。・・・僕は君の身体のすべてが知りたい・・・いいね。」
「・・・・・・(こくっ)。」
少し遠回しに君を抱きたいと言うシュナイダ−にルイセは無言で首を縦に振り肯定の意を示す。
それを見たシュナイダ−は再びルイセを抱きしめると彼女の唇を味わうべく自分の口を重ねさせていった。