・・・・・薄暗い闇の中、シルヴァネールは目を覚ました。
(・・・・こ、ここは・・・・?)
見慣れぬ空間。自分が横たわっているベッド以外には
何もない、とても殺風景な部屋だった。
何故、自分はこんな処で眠っていたのか。
朦朧とする意識で状況を把握しようと思考する。
(・・・確か私は、アイゼンヴァントの砦で敵の侵入を防ぐ為、クリストファーと共に戦っていた
筈だが・・)
いまいちはっきりと思い出せない。
彼女とクリストファーは、デュルクハイムの軍勢が砦に侵入するのを防ぐ為、
たった二人で、何百人というデュルクハイム兵を相手に奮闘した。
人海戦術で攻め入る敵兵達を、凄まじい勢いで蹴散らしていったのだが、
残り10人ほど、という所で彼女の方は力尽き、倒れてしまったのである。
・・・ようやくここまで思い出したシルヴァネールはふと、
何か息苦しさのようなものを感じた。なんだろう、身体が上手く動かない。
頭を持ち上げ、ベッド全体を見渡してみる。
「!?」
シルヴァネールは驚愕した。
ベッドの端に手首をロープで縛られ、例えるなら、
丁度ばんざいの格好で身体がベッドに固定されていた。
要するに、彼女は捕らえられているということだ。
そこから導き出される事実。それは・・・・・・
ガチャッ
不意にドアが開く。
急に光が差し込み、彼女は眩しさに目を細めた。
部屋の外から軍服に身を包んだ男が一人、入ってくる。
若く、中性的な顔立ちだが、不相応な鋭い眼光の持ち主だった。
「目を覚ましたようだな。」
男は言うなり、ベッドに近づいていく。
「・・・・・こ・・ここは・・?」
「ここはアイゼンヴァント砦の一室だ。お前達は我々に敗れ、捕らえられたのだ。」
男は淡々と語る。
「・・・敗れた?・・・・バカな・・・・幾ら満身創痍だったとはいえ、10人足らずの雑兵にクリストフ
ァーが敗れたというのか・・・・。」
クリストファーの白兵戦における実力はロイヤル・ガードをも上回る。
信じられる筈が無かった。
「自分が途中で気を失ったことは覚えているようだな。だが、かのロイヤル・ガードにしては
考えが浅いようだ。」
「・・・・・・・・・」
立て板に水を流したようにすらすらと喋る男の言葉に、シルヴァネールは黙って耳を傾けた。
「いいか、アイゼンヴァント砦への増援は、首都デュルケンより送られて来ていた事位は
知っているだろう。そしてその首都デュルケンには、デュルクハイムの全兵力が集結していた
のだ。
それこそ、何千、何万という数の兵力がな。幾らお前達の実力が一騎当千だとしても、
これだけの数に敵う筈もなかろう。」
「・・・・・・・・・!」
男は一呼吸置き、また語り始める。
「お前が倒れた後、クリストファーを数で沈め、屋上にてルードヴィッヒ閣下と
戦闘を行っていたお前達の仲間を挟撃して討ち取り、勝利を収めたのだ。」
「・・・信じられない・・・・彼らが斃されるなど・・・。」
「・・・いかな猛者であろうとも、挟み撃ちを受ければ敗北は必至・・・
軍に身を置いている者ならば、誰とて知っていることだろう?
・・・確かにあの連中の強さは尋常ではなかったがな。こちらの軍にもかなりの被害が
出てしまったようだ。」
感情の篭らない声で、まるで他人事のように言う。
「直に、奴の公開処刑が始まる。こうして指導者を失った連合軍は戦意喪失し、
降伏勧告を出すまでも無く白旗を揚げるだろう。戦争とはそういうものだからな。
頭を叩けばあとは烏合の衆、潰すのは赤子の手を捻るが如く容易い。」
「・・・前置きはいい・・・・それで・・・私に何をさせようと言うのだ・・・・」
もはや何もかも諦めてしまったのだろうか。彼女の声には生気が感じられなかった。
「・・・我々の慰み者になってもらう。そうすれば、奴を助けてやる。」
「・・・・・・・・・・」
「こう見えても私は表裏共に顔が利く存在だ。連合軍の戦意を喪失させる為だけに処刑を
執り行うのなら、身代わりを使わせる様に仕向ける事もできる。」
・・・この男の言う事が本当だろうが嘘だろうが、自分が拒めばクリストファーは
間違いなく殺されるだろう。彼を救うには、言い成りになるしかない。
「・・・・本当に、あいつを・・クリスを助けてくれるのか・・・・?」
シルヴァネールは、すがる様な声で男に問う。
「それは、お前次第だ。」
手首を縛るロープを解きながら、男は事務的に答えた。
「まずは服を脱げ、自分でな。」
男が命令すると、シルヴァネールはのろのろとした動きでロイヤル・ガードの制服を
一枚、また一枚と脱いでいく。時折見せる、普段の凛として毅然な物腰からは想像し難い
恥じらいの表情が、とても愛らしい。
ロイヤル・ガードとしての彼女を知る男ならば、情欲を掻き立てることだろう。
やがて全てを脱ぎ終わり、一糸纏わぬ姿が男の前にさらけ出される。
クリストファー以外には見せたことのない躯。
クリストファー以外には許したことのないカラダ。
彼以外に初めて、『女』を晒した瞬間だった。
今までに抱いてきたどの女性よりも美しい彼女の裸体に、男の口から思わず溜息がこぼれる。
「そうしたら次は、尻をこちら側に向けて、・・・・自分で自分を慰めて見せろ。」
「・・え・・・・そ・・それは・・・・」
「拒否したければすればいい。クリストファーに死んで欲しいのならな。どうするんだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
シルヴァネールは渋々と命令に従い、うつ伏せになり尻を高々と突き上げ、
指先で太腿の辺りをなぞり始めた。
「・・・んっ・・・・んんっ・・・」
聞き取れぬほど小さな声。
「・・・あっ・・・は・・・・あん・・」
腿を伝う指が、段々と足の付け根の方へと上ってゆく。
一瞬、指先が秘処に触れた。
「あぁ!」
思わず声が漏れる。それに触発されたかの様に、彼女は行為をエスカレートさせていく。
自分の膣に指を差し込み、行き来させる。
「はぁ・・んっ・・・ふぁ・・・ああぁ・・」
「人に自慰を見られるのがそんなに嬉しいか。」
「・・・そ・・そんな・・・こと・・・きゃふぅ!」
口では否定していても、カラダは嬉しそうに反応する。
「・・・あぁ!・・・・は・・・ぁ・・・ふあ・・・」
チュク、ツププッ
オナニーを人前で観られている事に興奮したのか、
彼女の秘処は、濡れていた。
「ふぅ・・ん・・・・やぁ・・・あ・・・ん・・・はぁん・・・」
空いている片手で胸を弄り、興奮を高めていく。
「・・・・あぁ・・・んあぁ!」
シルヴァネールの嬌声が、部屋に響く。
彼女の痴態に興奮した男は、堪らずシルヴァネールに覆いかぶさり、彼女の双乳を擦る様に愛
撫した。
「・・・あぁ・・・ふぁ・・・・んっ・・・あん・・・」
形の良い、しかも弾力のある極上の美乳を存分に堪能する。
「感じているようだな。好きでもない男に無理矢理嬲られるのがそんなに嬉しいか?」
「・・あぁ・・・い・・言わな・・いで・・・・ふああ!」
否定できない。本当のことだから。
男は胸を愛撫する力を強めていきながら、シルヴァネールの背筋に舌を這わせた。
「ひゃぁん!・・・あん・・・あぁ!・・くふぅ・・」
思わぬ不意打ちに、背を仰け反らせる。
「・・・あ・・・そ・・そこ・・・だ・・め・・・はぁん・・」
予想以上の反応に、男は執拗に背筋を攻めた。
「・・・んんっ・・・あぁ・・・・いやぁ・・・あぁん!」
片手はそのまま胸を弄り続け、もう片方の手を秘裂へと侵入させた。
淫汁でグショグショになった膣内を指で掻き回す。
「・・・あぁ!あぁん!ん・・・ふぅ・・ああ!」
限界が近づいてきていた。
男はそれを悟ると更に激しく刺激を与え、シルヴァネールを絶頂へと強引に追い遣っていく。
そして・・・
「・・・はぁん!・・あ・・・あぁ・・・ああぁ・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
白目を向き、体中を痙攣させ、昇天した。
絶頂を迎えたことで疲労したのか、ぐったりとベッドに横たわる。
男はシルヴァネールを見下ろし、
「・・・悦に入っているところで悪いが、まだ私は満足していないのでな。次は・・・」
(続く)