クレヴァニール達が住居を構える街の西にある診療所。  
草木も眠る丑三つ時とも言える時刻だが、明かりがついている。  
不意に診療所のドアが開き、外からつなぎのような服を着た女性が顔を覗かせた。  
「よう、こんな時間に一体何の用事だ。生理痛にでもなったのか?」  
ソファにでかでかと腰掛けている白衣を着た男性が口を吊り上げて、  
外から入ってきた女性に問い掛ける。  
「何の用事だ、だとはご挨拶だな。自分で呼び出したくせに何を言ってるんだ、この不良医者が。  
それと、私の前でそんな下品な物言いはやめてもらおう。  
私はそういうタチの悪い冗談は嫌いなことぐらい知ってるだろう。」  
女性の方も問い掛けてきた男性に対して、小バカにするような口調で応答する。  
「・・・お互い、口の悪さは変わらんなw、マーガレット。」  
男性は苦笑しながら言う。その表情はどことなく楽しげだ。  
「お前が話し相手ならこうもなるさ。それからその名前は呼ぶな。私はマギーだ。」  
女性の声もほんの少しだけ弾んでいるように聞こえる。  
「頑固だな、お前も。連中がいる訳でもないんだから別に・・・」  
「・・・二度は言わんぞ♯」  
「あーあーわかったわかった。まぁ、立ってるのもなんだ。ここに腰掛けろ。」  
そういうと男性は自分の座っている横を指差した。女性はやれやれと肩を竦めて、  
男性の横に座った。  
 
「で、何の用事なんだ。わざわざ呼び出すくらいだ、余程の用事なんだろうな。」  
女性は急かすように尋ねる。  
「まぁそうあわてるな。用事ってぇのはな、これだ。」  
そう言うと男性は足元に置いてある、グラスと黒光りするボトルを取り出した。  
どうやらウィスキーのようだ。  
「・・・お前、こんなことのために私をこんな夜遅くに呼び出したのか♯」  
女性はマンガみたいに血管をピクピクさせている。  
「あぁ、俺にとってはだぁーいじなことだぞ。一人で呑む酒なんて不味いからな。  
それに、お前と一回ゆっくりと話がしたくてな。」  
口調はふざけた感じなのに顔は至って真剣なのが不思議だ。  
女性の方は少しは真面目な話なのだろうと覚ると  
「まったく、今回だけだぞ。何度も真夜中に呼びつけられてはかなわんからな。」  
そう言うと二つのグラスにウィスキーを注ぎ始めた。  
 
 
酒はすすみ、話に花が咲く。  
アルコールが入ったせいもあるだろうが、彼らは楽しそうに語り合った。  
少し前には、このように恋人として過ごしたのだろうか。  
 
 
 
 
酒のペースも落ち着き、思い出話にも区切りがついた頃、ディラインが切り出した。  
「・・・なぁ、一体今まで何処で何をしてたんだ?一切の連絡もなしに・・・」  
聞かれるとマギーはグラスに残った酒を飲み干し、俯いて答えた。  
「すまなかった。」  
「謝れなんて言ってない。どうしていきなり居なくなったりした?  
俺と一緒にいるのが嫌になったんなら・・」  
「ちがう、そうじゃない。」  
「・・・俺はな、お前が気掛かりで大陸中を探して回ったんだ。  
理由くらい聞く権利はあってもいいだろう?」  
ディラインはマギーに優しくも淋しげに問い質す。  
「・・・詳しくは言えない。ただ、私と一緒に居ればお前が被害を蒙るかもしれなかったんだ。」  
「・・・・・」  
「・・・・・」  
 
二人の間に重苦しい沈黙が流れる。  
「・・・俺はあんな、なし崩しな別れ方が納得できん。もう、前のようには戻れないのか?」  
「ふふっ、女々しいな。本当に今日はらしくないぞ?酒の飲みすぎだな。」  
「話を逸らすな。どうなんだ?」  
「・・・今はまだダメだ。全てに決着が着いてから。その後。どうするかはその後考えるさ。」  
「そんな悠長なこと言っていられるか。その『決着』とやらが何時着くのかも分からんのに。  
今、この場で答えを聞かせろ。」  
「せっかちだな。慌てなくとも私は・・うわっ!」  
突如、ディラインがマギーをソファに押し倒し、口唇を奪う。  
「な、何を・・・はっ、んむっ・・・ふ・・ちゅ・・・んん」  
あまりにも突然のことにマギーはささやかな抵抗さえできず、ディラインのされるがままだ。  
それをいいことに、マギーの唇を舌で強引にこじ開け、口腔内を掻き回し、舌を絡める。  
「ん・・んんっ・・・ちゅ・・ぴちゃ・・・はぁ、はぁ・・・ダメ・・・やめて・・はむぅ!」  
普段の気丈な態度からは想像できないほど可愛らしい声に、ディラインは興奮を高め、  
更に荒々しく口腔内を弄ぶ。  
 
しばらくマギーの口唇を堪能すると、耳や頬、瞼、額と顔のいたる所に  
キスを降らし、舌を這わせる。  
「あ・・・は・・ぁ・・お願いだから・・・やめ・・・・はぁ!!」  
マギーの言葉を遮る様にディラインは両手で彼女の豊乳を服越しに優しく揉みしだく。  
「あ・・・あん・・あぁ!・・ふあああ!」  
「相変わらず感じやすいんだな。嫌なら、なんでそんなに嬉しそうに喘いでるんだ?」  
「・・っ、そ・・そんな・・・嬉しくなんか・・・はぅ・・や、あはぁ!」  
言葉とは裏腹に彼女の二つの頂は固くしこって服の下から自己主張している。  
ディラインはそれを見るやいなや、タンクトップを押し上げて胸を露出させた。  
形の良い巨乳がぶるんっと勢い良く飛び出す。  
そして片方の頂を指の腹でコリコリと転がし、もう片方を口で吸い上げた。  
「あぁ!ふああああ!あっあっ・・ひゃはあ!!」  
敏感すぎる先端が彼女に強烈な快感を与え、頭の中を掻き回していく。  
だが、突然胸から来る刺激がストップした。  
「はぁ、はぁ・・・・・・・・・・?」  
マギーはどうしたのかとディラインを見る。  
ディラインは愛撫する手を止めて、喋り始めた。  
 
「俺はな・・お前がいなくなってからも、片時もお前のことを忘れなかったんだ。  
何年も何年も探し続けて、やっとお前を見つけたっていうのに、  
まだお前は俺に待てと言うのか、マーガレット!」  
「・・・・ディン・・・・」  
「俺は・・・俺の気持ちはお前といた頃からずっと変わっていない。  
俺はずっと、お前を・・・」  
と先を言い掛けところにマギーがディラインの口を自分の口唇と重ね合わせ、塞ぐ。  
「ん・・・ちゅ・・・・ふぅむ・・・んくっ・・んくっ・・ふはあ」  
舌を絡め、混ざり合った唾液を嚥下し、顔を離した。  
「すまなかった・・・私はお前の気持ちを軽く見てしまってたんだな。言い訳にしか聞こえんだろうが、  
自分の責務に気を取られて深く考えていなかった。でも、今お前に甘える訳にはいかない。  
クレヴァニール達が大儀を成し遂げるまで、見届けなければならないから。  
それは彼らに遺志を託したディクセン殿との約束でもあるから。いわばこれはけじめなんだ。  
お前の気持ちを無視してまでこなしてきた自分の責務に対する、な。  
だから分かってくれ、ディン・・・」  
「・・・・・・・」  
 
暫しの沈黙。そして、ディラインが口を開く。  
「・・・この意地っ張りめ。分かったよ。お前がそこまで言うんだ。詳しいことは知らんが、答えはそれ  
まで待ってやる。  
ただし、これにはとことん付き合ってもらうぞ。」  
そういうとディラインは部屋の奥から大量の酒を持ち出した。  
「・・・ウィスキーをストレートで3本開けといて、まだ飲む気か!」  
マギーはあきれるを通り越して驚愕している。  
「うるせぇ、俺は更に待たされるってんだぞ。これくらいの酒を飲まずにいられるか!  
いいから付き合え!」  
 
 
・・・・・そして夜は明け、マギーは二日酔いに苛まれながらマナの中和装置を作る羽目になった。  
 
        end  

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