パンパンと肉のぶつかり合うテンポの良い音と男女の荒い息遣いが響く薄暗い寝室。
おぼろげな燭台の灯りに照らされて壁に映る
寝台にのしかかる姿勢の女とそれを背後から抱える青年の影。
「はぁんっ、あっ……あはぁっ……もっと激しく、ね……マグナス」
「まったく、注文が多いですね……パメラさん」
男の名をマグナス、女の名をパメラという。
複雑な事情から共に旅することとなった行きずりの二人だが、
成熟した女盛りの扇情的な肉体を持つパメラが
彼女の元の拠点である男所帯の傭兵団のように
夜の相手を選り取り見取りという訳にいかなければ
同行者を性欲処理の相手に定めるのも当然の成り行きであった。
「ほらっ、ここを小突かれるのが好きなんでしょう?どうですか……!」
「はひぃんっ……そこぉ!もっと一杯突いてぇっ!」
肉付きの良い胸部とは裏腹に引き締まったパメラの腰を
両手で掴んだマグナスが下から抉るように腰を振り、
肉棒の先でパメラの肉壷の上部を執拗に擦り立てる。
パメラが誘惑を始めた当初こそ修行の身を理由に誘いを退けていたマグナスだが
師ほどの境地にはまだ遠いメンタリティの甘さを持つ青年、
蠱惑的な誘いに折れて肉欲に溺れるまでそう長くはかからなかった。
「慎みの無い胸をこんなに揺らしながら腰を振って……恥ずかしくないんですかね?」
「ひぃんっ!あはぁっ……おっぱい、グニュグニュ揉まれて……感じちゃうっ……!」
両手に余る豊満さの白く艶かしいパメラの一対の乳房を乱暴に掴み
搾るように握り変形させつつ、強く腰を振り叩くマグナス。
乳房の先で硬く尖る大粒の乳頭を爪を立てて抓ってやるとその度、
蕩けた顔で甘い声を上げて尻を振るパメラの肉壷がキュウ、とキツく締まる。
一度、二度と誘惑に負ける内、マグナスも女の味をすっかり覚え
どちらかの性欲が溜まるたびにこうした愛の無い交合を営むようになった。
マグナスの性の技術も最初は拙かったが段々とパメラの体に慣れてきて
今では彼の若さの耐久力に負けてよがり狂わされることも増えている。
「最近、彼にも色目を使ってるようじゃないですか。
僕相手に毎晩のように腰を振ってまだ足りたいんですかっ……ふッ!」
「はひぃんッ!そ、そんなことぉ……あひっ!
奥、当たってるぅ……赤ちゃんの部屋、ノックしないでぇ……ンンッ!」
膣奥のコリコリした肉の器官、子宮の入り口を男根の先端が叩くと
白桃のように艶やかな肉付きの良いヒップを揺らしてパメラが喘ぐ。
男女の結合部からは発情の証である潤滑液が止め処なく溢れ、
腿を伝い、滴って床に雌の匂いの漂う淫らな水溜りを作っていく。
パメラの旧知の仲間とその協力者達と合流した後も関係は続き、
彼らの目を盗んではこうして夜通し互いを貪り合い
また何食わぬ顔で日常に戻っていく、その繰り返しだ。
「なにが嫌だと言うんですか、突かれるたびに穴を締め付けて……
こっちの穴を物欲しそうにパクパクさせて説得力がありませんよ?」
「おほぉっ……!?や、やめなさいマグナス……そこはぁっ!」
舐めた指を割り開いた尻たぶの間で盛り上がる小さな穴に二本揃えて捻じ込めば
男根と指を咥えたそれぞれの穴をキツく締め付けて悲鳴を上げるパメラ。
肉壷とこちらを同時に穿ってやるとパメラの反応がよくなると知ってからは
執拗にそこを責めるようになり、時にはそこで交合すら済ますようになっていた。
「ふんっ……ふんっ……!」
「ほぉっ、やめなさい……!本当に怒るわよ……んおおぉぉっ!」
男根と指の間の薄い肉壁を挟み潰す如く乱暴に嬲ってやると
パメラは舌を宙に突き出し戦慄かせるほど我を忘れて乱れ
内腿を激しく痙攣させていやらしく快楽に崩れた声を上げる。
「なにがやめなさい、ですか……こんなことをされても感じる淫乱女の癖に!」
マグナスが、尻を掴み穴を穿る手をは逆の掌を振り上げ……鋭く振り下ろす。
「はひぃぃぃッ!待って、お尻叩かれるなんてイヤッ……あひぃッ!はひぃッ!いひぃぃッ!?」
薄い色の臀部に手の痕が赤く残るほど強く叩けば、その痛みに叫ぶパメラ。
しかし発情した肉壷と尻穴を穿られるのに合わせて尻を叩かれる内に
痛みと快楽が混濁していき、尻を叩かれる悲鳴が甘く蕩けたものになっていく。
「ふっ……はっ……子宮が僕のモノに吸い付いてきてますよ?
尻を叩かれながら精液を欲しがるなんて、信じられない淫乱なマゾ女ですね」
「ほぉぉっ……はひっ……もうダメぇ……イカせてぇ、早くっ……!」
吐息を切羽詰らせ、肉壷を小刻みに収縮させるパメラ。
マグナスも体の奥から迫り昇ってくる衝動のままに腰を振り続ける。
ペースとトーンを上げながら二人の吐息が交じり合って室内に響く。
「くぅっ……!淫乱子宮に、全部注いであげますよ……一滴残らず飲み干すんだっ!」
「あはぁッ……もう、ダメッ!はぁぁぁッ……イクッ、いっくぅぅぅぅッッ!!」
子宮口から膣口までを往復する猛烈な勢いのピストンを叩きつけるマグナス。
二人の叫びが重なった瞬間、男根が激しく脈動しながら激しく膨張する。
直後、マグマの如き灼熱の粘液が鈴口から噴出して膣内へ流し込まれ
先端が子宮口にめり込む度に胎内へと濃厚なゼリー状の精液を注いでいく。
「うっ、ぐ……!うおおおおっ……!!」
「あひぃぃッ!精子ビュルビュルしながら腰振っちゃだめよッ!
イグッ!イッてるのに……またイクぅぅぅぅぅぅッ!!」
オーガズムに打ち震える子宮口を射精を続ける男根で叩かれ
子宮底を精液が直撃するその快楽により深いアクメを迎えるパメラ。
二人は抱き合いながらしばし獣のような叫びを上げて達し合った。
事後暫し、時が過ぎ……緩慢な空気が漂う寝台で寄り添う二人。
「どうです、落ち着きました?」
「あら、あんなに乱暴に盛っていたのに今更気遣ってくれるの?」
「ハハ、大丈夫ならもう一戦お付き合い願おうと思いまして……その様子なら大丈夫そうですね。」
「セックスの味をしめてからはまるで猿ね……いいわ、付き合ってあげる。
けれど、次は余裕のあるガッつかないセックスを見せて貰おうかしら。
そのくらいできないと恋人が出来たときにあっさりフられてしまうわよ?」
「ハハハ、パメラさんには本当に敵いませんね。
……では、じっくりと楽しませて貰うとしましょうか。」
任務のため主だった家主が出払った屋敷の一角に
再び男女の喘ぎが響き始めるまでそう長くはかからなかった。
「たまには外でというのも、マンネリにならなくていいかもしれないわね。」
コバルトブルーの海を臨むマーキュレイの港の潮風に当たりながら、
つい先ぞまで物陰にて野外での男女の行為を交わしていたマグナスの背を見送り、そう呟く。
と、入れ替わりに歩いてくる青年の姿を見つけて表情に微笑を浮かべるパメラ。
「ここにいたんですか、パメラさん。マグナスと何か?」
「ええ、ちょっとした立ち話をね。」
まだ齢20に満たない身で世の平和を双肩に担う赤毛の青年に笑みを向け、
当たり障りの無い受け答えを返してから話題を変えてしばしの雑談を交わす。
「そうだったんですか……ああ。陽も暮れて来ましたし、そろそろ屋敷に帰りましょうか?」
「ええ、そうね。じゃ、エスコートしてくれるかしら?」
足を帰途へ向けた彼の隣を歩こうとした時、自身の手が暖かく包まれる感触があり
視線を向けた先では己の掌を柔らかく握る彼の、細面には不釣合いな無骨な傷だらけの手。
「あらあら・・・んッ!」
手を繋いだまま歩こうとした瞬間、スカートに覆い隠された恥部が
ゴポリと先に注がれたマグナスの精液を噴き零すのを感じて頬を赤らめてしまう。
「どうかしましたか、パメラさん?」
「ふふ……いいえ。男の人と手を繋いで歩くのって、少し照れるわね」
恥じらい混じりの微笑を作り、向けてやると彼も照れたように朱に染まった顔を反らす。
「(ここの所、この子も随分頑張ってるようだし……今度『御褒美』あげちゃおうかしら、ね。)」
穏やかな微笑の下に隠した欲望が暗く蠢いて瞳に獲物を定めた蛇の如き色が宿る様に、
照れより目を逸らしていた青年は、ついぞ気づくことはなかった……。